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“ここから曲を作っていく中で、1つの指針になる作品になった”
5年ぶりのフルアルバムであり最高傑作の『Ninja of Four』が完成
the band apartインタビュー

来年結成25周年を迎えるthe band apart(以下、バンアパ)が、7月に5年ぶりとなる9枚目のフルアルバム『Ninja of Four』をリリースした。通常はCDを発売してからレコ発ツアー、というスタイルの彼らだが、「妥協を許さない作品作り」を優先させた結果、当初の予定よりも3ヶ月遅れのリリースとなり、初めてレコ発ツアーにアルバムが間に合わないという状態に。そんな事態に焦ることもなく、じっくり制作に取り組み、いつものようにメンバー全員で作り上げた今作はさすがのクオリティ。サウンドの独創性と良質なメロディ、洗練された音像が味わえる珠玉の全10曲が詰まっている。1曲目から通して聴くことで得られる充実感にも注目だ。今回はアルバムについてはもちろん、2014年から大阪・服部緑地野外音楽堂で毎年開催されている『SMOOTH LIKE GREENSPIA』について、荒井岳史(vo&g)に話を聞いた。今年の『SMOOTH LIKE GREENSPIA 2022』は10月9日(日)に開催。“思い入れのあるイベント”と語るGREENSPIA、今年は一体どんなライブになるのだろう。ぜひチケットをゲットしてほしい。

"あと何枚出せるかわかんないんだし、良いものを出したい"という気持ち


――『Ninja of Four』は元々4月にリリースされる予定だったのが制作が遅れて、発売しないまま突入したツアー後半の7月にリリースされて、ニュースにもなっていました。

「そうですね。ちょっといじってもらったりして(笑)」

――ツアーも終わって2ヶ月経ちましたが、今のお気持ちは?

「こんなこと初めてだったんですけど、いつもと感覚がだいぶ違うので不思議な気持ちですね。リリースしてツアーという順番じゃなかった分、ライブは逆に新鮮な部分もいっぱいあったんですけど、音源に関しては"出た"ということで一区切りついちゃうんで。まだ2か月だし振り返るほどの時間も経ってなくて。"お仕事1つ終えたな"ぐらいの感覚ですかね」

――ツアー残り2箇所という時にリリースされましたが、リリース前と後の会場のお客さんのライブの反応はどうでしたか?

「あくまでライブやってる時の感覚の話なんですけど、やっぱりCD出てる方が曲を知ってくれてるんだろうな、みたいな感覚でしたね。今初めて聞いていただいて思ったのは、初見の音楽を聞いてもらってる時も、結構それはそれで楽しんでもらえてる感じがあったんですよね。レコ発という文化って、我々ぐらいの世代のミュージシャンやバンドは特にあるんですけど、今時の若い人たちはレコ発って感覚でライブをやってないような気がしてて」

――なるほど。

「世の中も"リリースツアー"って大々的に冠してやってる感じじゃない気がするんです。やっぱりそれはサブスクとかもあるからだと思うけど、お客さんの感覚もそうなのかなと思って」

――確かに最近、リリースに関わらずライブをされているアーティストは多いような気がしますね。

「ツアーが新譜ありきみたいな感じでもなくなってきたのかなって。しかもこの数年、コロナでツアーやライブ自体がうまく立ち行かない状態だったので、ライブができてること自体に重きを置く雰囲気もあるし。だからアルバムが出てないとか色んなことがあった割には、うまくやらせてもらえたのかなと思いました」

――そもそもリリースが遅れた理由は「妥協を許さない作品作りを優先させた」というところで、それはやはり来年25周年を迎えるベテランバンドだからこそなんでしょうか。"まあいいか"で出せないこだわりといいますか。

「25年やってるバンドだからということもあるとは思うんですけど、年齢40いくつになって25年もバンドやっててみたいなことだと、ここからまたアルバム何十枚も出せるわけじゃないと思うんですよ。そうなると1枚1枚ちゃんと自分たちが納得いくものを出したいんですよね。それは消極的な意味じゃなくて、"あと何枚出せるかわかんないんだし、良いものを出したい"という気持ちですよね。僕らは全員が曲を作る関係で、その比率がある程度均等であってほしかったので、今回は原(昌和/b)の曲を待ってから出そうとなりました」

――基本的には作曲者が最後までディレクションされるんですか。

「そういうパターンもありますし、大枠を作って残りを皆で調整することもありますね」

――今回の原さんの曲を待って、というのはどういう状況だったんですか。

「彼の曲は、結構彼が100%きっちり作ることが多いので、言い方が悪いですけど、それをただ待ってる状態ですね。他の作業があればそれをやってました」

――なるほど、相談に乗ったりなどもなく?

「そういうこともありましたけど、基本的に彼の想像の手助けになる程度のことしか言わないでいました。あくまで彼の決定を尊重する形で進めていくってことですね」

――今回は、作曲者が現場監督的な役割ができたというお話も拝見しました。

「待つ間に、すでに録音が終わってるものを精査する時間が結構あったので、僕だったらボーカルをまるっと録り直したりしてましたね」

――そういったことは、今まではされてなかった?

「うん、そうですね。もう本当に時間がないことが多かったので、精査する時間は全くなかった。だから初めてですね」

――精査する時間があって、より完成度を高められたかなとは思うんですが。

「完成というのもなかなか難しいところで。妥協云々じゃなく、その時"これだ"って作ったものは、ある種完成はしてるんですよね。だからどちらかというとこっちの気持ちの問題だと思いますね。自分が聞いて"これはもうちょっといけるんじゃないか"と思って録り直す。録り直す前後でどれぐらい差があるのかと言われたら、皆さんが聞いた場合、多分微妙すぎてわからないレベルだと思うんです。だからこっちの気持ちのためにやってる作業なんですけど、実際そこまでやらせてもらえると気が済むので(笑)」

――そうですよね。

「"ここまでやったからな"と自分が思えるってことは、"これでいいんだ"という自信にはなりますよね」

――今回の経験から得たものはありますか。

「リリースをしてからツアーをやるという形にこだわらず、自分たちがツアーをする意味が1つ増えたような気がしました。これはやるかどうかわからないですけど、新曲を先にツアーでやって、ツアーが全部終わってから録音してもいいなと思いましたね。今までそれだけはやったことないんですよ。通常だとレコーディングを最初にして、ツアー中に曲が育って熟練度が増していく。そうすると、意外と録音した時の初々しさとは別のものになっていくんですよ。レコーディングの順番を逆にしてもいいなと思うような経験でしたね」

――なるほど! また新しいやり方で。

「そんな余裕かましてていいのかどうかわかりませんけど、そういうのがあってもいいかもなとはちょっと思います」


齢40いくつで、まだ成長できるんだな。


――今作は個人的に荒井さんの歌い方で印象に残るところが多くて。感じたところで言うと『The Ninja』(M-2)が日本語詞だけど英語のように聞こえました。

「この曲は木暮(栄一/ds)が作詞作曲をしています。言葉選びも大きな要素だと思うんですけど、結構"歌のノリ"みたいなのも話し合いながらやっていたので、そこもあるのかなとは思いますね。今回、歌は結構身内が"良くなった"と褒めてくれて。齢40いくつでまだ成長できるんだなと制作しながら思ったりしてました」

――ご自身で成長したと思われる部分はどこですか?

「ニュアンスを追求していく作業が増えたことですね。前は技術的な問題で歌いきれるかどうかみたいなこともあったんですよ。わかりやすく言うと、"この高い部分ちゃんと出るかな"とか。さすがに今はそういうのは全然なくて、"このメロディーと言葉に対してどういうニュアンスか"という作業をメインにできるようになったのは、すごく成長を感じましたね。昔は技術もなくて、ただできなくて何時間も無駄にテイクを重ねることもあったんですけど、テイクは少なければ少ないほど良いので。普段の練習は反復する必要があるけど、いざ録音となると、回数を重ねるごとに良くなくなっていく傾向があるんですよ。歌だけじゃなくて楽器でも」

――慣れてしまうんですかね?

「そう、慣れてしまう。なるべく短期で決着つけた方が絶対良いものができると僕は思ってて。集中力の問題もあって、最初の数回の集中力がやっぱり良いと思うんですよね。同じことを何回もやってると脳が慣れて緊張感がなくなっていく。まあ1回録って良いと思っても今回録り直したので、結局は自分のテンションと、その曲で出すべきニュアンスの調整ですよね。そのすり合わせをやって。昔の僕だったらこんなことを言う余裕はなかったです(笑)。だからそれは自分でも成長なのかなと思います」

――まさにニュアンスのところで、『オーバー・ザ・トップ』(M-4)の1番の歌い方がリアルで感情が乗っていると感じました。少ないテイクで本番を録るということは、ニュアンスは練習の段階で詰めていかれるんですか。

「事前に何回か仮で録ってみたり、実際に歌って録音したのを聞いてみる、いわゆるプリプロダクション的な作業は必ずやるようにしてます。『オーバー・ザ・トップ』こそ録り直した歌なんですけど、最初はサラッと歌った方がいいかなと思って、あまりエグみを出さずに歌って1回録ったんですけど、2日後ぐらいに聞いたらあまり良くないなと急に思って。曲の持ってる雰囲気に付き合って、わざとらしく振り切ってもいいんじゃないかと、1~2回録り直してあの感じに落ち着いたんです」

――カッコ良いです。すごく聞き込みたくなります。

「嬉しい。ありがとうございます」

――『オーバー・ザ・トップ』のサビは『夜の向こうへ』のメロディーですね。

「そうです。歌詞を書きながら、セルフオマージュみたいな感じにわざとしてみました」

――その理由は?

「この曲だけ明確なテーマを持って歌詞を書き始めなかったので、ちょっと言葉遊びっぽい方向にいきながら内容を精査した感じですかね。自由に書きました」

――4人で楽曲を制作されていますが、アルバムの前半は特に昔のことを思い出したり、回顧する歌詞が多いなと思いました。

「皆1曲はそういうニュアンスがあったかもしれないですね。多分それは年齢だと思うんですけどね。やっぱり我々44歳の連中なので。振り返ることも振り返る内容も増えたということだと思います」

――来年25周年を意識されて振り返っているというわけでもなく?

「こんなに長くやってんだな、みたいなことにおける過去への追憶はあるかもしれないですね。25周年だからどうというか、感覚としてはずっと変わってない部分はすごくあって。だけど当たり前に年は取っていくわけだし、周りにも色んな出来事が起きたりして。今その狭間にいる感じなんで、そういう気持ちから言葉が出てくるんだと思います」

――歌の話に戻りますが、『キエル』(M-5)の最後の<いつか気づくまで キエル 思い届くまで キエル>の部分は、前半がコーラスで<キエル>は荒井さんの歌で、すごく素敵でした。

「コーラスは残りの3人が歌ってるかな。作曲者の川崎(亘一/g)は普段コーラスを入れないので、声ものは大体僕か原でやるんですけど、今指摘された部分は、多分川崎本人もちょっとコーラス入れてます」

――え、そうなんですね!

「多分バンドの中でコーラスを入れるのは初めてですかね。なんか突然入れてたので、思い立ってやったのかもしれないですけど」

――理由については川崎さんのみぞ知るという感じなんですかね。

「そんな感じですね(笑)。まあでも自分で作った曲だし、思い出作りみたいなことじゃないですかね」

――25年を目前にしつつも新しいことにもチャレンジしておられる印象が。

「いつも基本的には作ったことのないタイプの曲を作りたいと思って皆作曲してると思うので。今作も自分たちになかったものはあるので、そういう意味では挑戦してるとは思います」


レコーディングはいつも通り。曲作りには挑戦を。


――荒井さんが作曲された曲でいうと、『オーバー・ザ・トップ』『夕闇通り探検隊』(M-9)。

「あと『SAQAVA』(M-6)の3曲ですね」

――それぞれ曲調の違う曲となっていますが、サウンド面に関してこだわったことはありますか?

「音はずっと我々を録ってくれてるレコーディングエンジニアの速水さんと話し合いをしながら詰めていきました。録音自体はいつも使ってるギター、いつも使ってるアンプで基本録っていって。で、僕の場合は仕上げのミックス作業の時に速水さんに要望を伝えてます。例えば"広がった感じにしたいんです"とイメージを伝えてお任せして。出来上がったものを聞いて、"もうちょっとあれを上げたり下げたりしてください"みたいな修正がちょっとあるぐらいです。僕はどの曲に対してもそうですね。他の3人はもっとべったり一緒にいて細かくやってる人もいるし。だからサウンド作りは結構4人4様で違うかもしれない。サウンド自体は、いつもよりライブでの再現性"じゃない"部分で作りました」

――というと。

「ライブはドラム、ベース、ギター、ギターじゃないですか。基本その音でしかできないわけですけど、もっとギターや声をたくさん重ねるとか。鑑賞用重視でサウンドを考えた部分はありますね」

――ライブと音源は別という意識がある?

「どうせ変わってきちゃうし、ライブバージョンになっていく曲は多いので、あまりそこにこだわらなくてもいいのかなと思って作っていましたね」

――曲作りではどうですか。

「曲作りは、もうほんとにパッと思いついたこと。着想からどんどん自分で広げていく作業はいつもと同じなんですけど、他の3人が作らなさそうな曲調を作ろうと思ってました。曲のバリエーションがあった方が良いよなと思って。それだけですかね。あとはひらめいたことに対して、頭に浮かんだイメージを具現化していく作業。思いついては具現化して、トライアンドエラーでやっていく。そこはいつも通りです」

――全10曲の中で、荒井さんがここは聞いてほしいというポイントはありますか。

「『夏休みはもう終わりかい』(M-1)は、1番最後にできた原の曲なんです。1番最後にできた曲が1番最初に来てて。本来なら完成した後何日かかけてゆっくり咀嚼したいところ、あまりしないで覚えたら即録音して。だからある意味1番勢いがあるかもしれないですね。特に最後の追い込んでる感じは、他の9曲にはないので面白いかも。まあ我々がそう思ってるだけで、言わなかったらわからない部分だとは思うんですけど、そういう雰囲気は感じてもらえたらと思います」

――さらにそこから2曲目にシームレスに繋がっています。曲順や流れについてはどのように詰められたんですか?

「マスタリングの時に木暮が曲順を全部決めました。曲の繋ぎ方も速水さんと木暮にお任せして。皆でやると議論がくちゃくちゃになっちゃうので、最近はずっと2人に任せてます。意図的に繋げようという案が最初からあったわけではないので、その時に生まれた方法ですね」

――アルバムを1枚通して聞く人が少なくなっている時代だと言いますが。

「木暮がそういうことを気にして、意識して繋ぎ方を考えた感じですよね」

――やっぱり通して聞いてもらえる方が、アーティストとしては嬉しいですか。

「うーん、正直そのこだわりは僕はあまりないですけどね。例えばCDを買って絶対に毎回通して聞く人間かと言われたら、好きな曲ばかり聞いてるタイプではあったので。今はサブスクもあるし、好きな曲を聞いてもらえばいいのかなという気もしますね。ただ我々が出す作品として、ある種の流れがあるのは良いことなので。自己満足はすごく大きいと思いますし、逆に言うとそこにこだわってるのは大事なことだなと思います」

――個人的に気になる質問なんですけど、『アイスピック』(M-3)の最後に<得るもの 失くしてくもの 見えないもの 失くしたくないもの>という歌詞があります。荒井さんにとってのこれらは何だろうとお聞きしたくて。

「まさに年齢が上がるところに、そういうものがあるなと思うんです。僕が20代の頃は経験も技術もなくて、でも力だけはあり余ってて。歳をとると衰えてその彩度が下がって、経験と共に技術が上がっていくんですよね。30歳ぐらいでだいぶ近くなってきて、今は経験が体力を追い越す感じになりつつある。ここから技術はそこまで劇的に伸びるわけでもないし、かと言ってすげえ下がるわけでもないので、技術・経験と体力のバランスが、得るものや失くしていくものだなと感じますね。昔みたいに力んで何でもできた若い頃とは変わって、力むと具合悪くなる感じになってきちゃったんで。だから演奏もどんなことも、力抜いてやってりゃ良かったんだなと今更思ったりして」

――荒井さんが失くしたくないものは何ですか。

「健康面じゃないですか(笑)。健康じゃないとバンドできないから」

――健康第一ですね。『Ninja of Four』、改めてどんな1枚になったと思われますか。

「色んな感情があるんですけど、ある種いつも通り。ただここからまた曲を作っていく中で、1つの指針になる作品になったとは思います。ドライなわけじゃないんですけど、制作が終わると、あまりそのことについて考えなくなるんです。"はい出来た!"となっちゃう。だからアルバムは自分たちにとっての記録。"あの頃はこんな感じだったな"、と思い出すためのツールになっていくんですよね。きっと聞く方もそうだと思いますけど」

――聞き返したりされないんですか。

「全然聞かないですね。出来上がってすぐは通して聞いたりしましたけど、今は確認で聞くことがあるぐらいで、それもだいぶもう覚えたので」

――過去の作品はそういう感じになっていくんですね。

「昔の曲をやりたいから思い出してくれって言われた時以外、聞かないですね(笑)」


GREENSPIAは、我々の中でも大事なイベント。


――10月9日(日)には『SMOOTH LIKE GREENSPIA 2022』が開催されます。2017年から継続してコロナ禍でもやり続けて今回6回目。今回の対バン相手がAge FactoryとMUSIC FROM THE MARS。MUSIC FROM THE MARSは同年代ですか?

「年齢は少し上で先輩なんですけど、それこそ2017~18年ぐらいに東京で対バンをした時からまた一緒にやりたいなとずっと思ってて。俺、自分でこのバンド呼びたいとかあまり言わないんですけど、今回は初めて"MUSIC FROM THE MARSとしたい"と言わせてもらいました。Age Factoryは対バンしたことがあって、ずっと活躍してるのを知ってて。GREENSさん、ぴあさんからも推薦されて"最高すね"みたいな感じで決まり、この組み合わせになった次第です」

――これまでのGREENSPIAで印象に残ってる回はありますか?

「どれも印象深くはあるんですけど、今パッと浮かんだのはMock Orangeに出てもらった2018年。Mock Orangeは特に印象深かったですね。色々あってメンバーチェンジがあったので、当時のメンバーでのライブが見れて良かったし、記憶を思い起こしましたね」

――2018年はバンアパの結成20周年で、お祝いムードでしたね。荒井さんの嬉しそうな表情が印象的だったのは私もよく覚えてます。

「本当ですか(笑)」

――昨年のASPARAGASとのツーマンは、いつものお客さんの層よりも若い方が多かった印象がありました。GREENSPIAにおけるお客さん層の変化は感じますか?

「確かにこの数年で幅広くなったなと。2周ぐらいして逆に最近知ってくれた20代や、軽音でコピーバンドやってくれてた人でお話してくれる人がたまにいるんですけど、すごく嬉しいなと思って。ずっと応援してくれて一緒に年を取ってる人たちも嬉しいし、最近知って見に来てくれる人もすごく嬉しい。我々は基本やりたいことをやらせてもらってるだけなのに、皆見に来てくれて本当ありがたいなと。その一言でしか表せないですね」

――アンコールでは『K and his bike』をされることが多いような気がします。

「GREENSPIAはなんかその傾向ありますね。今年はどうなるかわかんないですけど。逆に変えても面白いかもしれないし。何となく野外の夕暮れで秋の感じに合いそうだ、みたいなところから着想してやってたんだとは思います」

――セトリを決める時に意識されていることは?

「GREENSPIAだからと決めてるわけではないですけど、でも特別なライブであることは間違いないので、最近やってなかった曲とか、昔から来てくれてる人も最近来てくれた人も喜んでくれるようなセトリにしたいですね」

――思い入れの強いイベントになってきていますか。

「それはもちろん。我々の地元でもないのに、すごく良くしてくれる人がいっぱいいて本当ありがたいし、いつも無条件に楽しいので。スタッフの皆さんも最高ですし、楽しいことしかないので、我々の中でも大事なイベントですね」

――改めて意気込みをお願いします。

「コロナは少なくとも今は落ち着き始めてるじゃないですか。ライブでも雰囲気が自由になってきた部分があるので、その中でお客さんものびのび楽しんでもらえたら嬉しいなと思います。我々はいつも通り一生懸命楽しんでやります」

――ずっと続けていかれるというお気持ちですよね。

「ハジムさん(ぴあ担当者)とGREENSがいれば大丈夫だなって。ずっとやっていきたいなと思ってます」

――今年も楽しみにしております!


Text by ERI KUBOTA




(2022年10月 3日更新)


Check

Release

リリースを遅らせてもクオリティを追求した9thフルアルバム

Album『Ninja of Four』
発売中

【通常盤】(CD)
asg-055
2800円 (税込)

【Blu-ray付限定盤】
asg-056
5800円 (税込)

《収録曲》
01. 夏休みはもう終わりかい
02. The Ninja
03. アイスピック
04. オーバー・ザ・トップ
05. キエル
06. SAQAVA
07. 酩酊花火
08. bruises
09. 夕闇通り探検隊
10. レクイエム

Profile

ザ バンド アパート…1998年結成。2018年には結成20周年の節目を迎えた。2001年に大手インディーズメーカーから初のCDリリース。2004年にはメンバー自らが運営するasian gothic labelで独立。ロックに限らず、ヘヴィメタル、フュージョン、ソウル、ジャズ、ボサノヴァなど、多くのジャンルの音楽を独自に消化、吸収したサウンドが持ち味。これまでにシングル9枚、アルバム8枚、ミニアルバム1枚、LIVE DVD5本、PV集1枚をリリースしている。国内では毎年数々の野外フェスやイベントに参加し多くのアーティストとの共演を重ねながら自らのサウンドを確立してきた。自身のTOURでは両国国技館や幕張メッセでのワンマン公演、日本武道館での企画も行う。さらに、レーベル所属のmock orangeとのアメリカTOURや、フランス、台湾、タイでのLIVEを行う等、ワールドワイドに活動の幅を拡げ続けている。大阪では2014年より『SMOOTH LIKE GREENSPIA』を毎年開催。

the band apart オフィシャルサイト
https://asiangothic.net/


Live

『the band apart SMOOTH LIKE GREENSPIA 2022』

チケット発売中 Pコード:221-830
▼10月9日(日) 16:00
服部緑地野外音楽堂
全自由(一般)-4400円(整理番号付、ドリンク代別途要)
全自由(学割)-1650円(高校生以上の学生、整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]the band apart/Age Factory/MUSIC FROM THE MARS
※学割チケットは高校生・専門学校生・大学生が対象となります。学生証を受付にて提示お願いします。(中学生以下は保護者同伴の元ドリンク代のみで入場可能。)雨天決行/荒天中止。会場内での傘/日傘の使用は禁止です。パラソル/テント類も持ち込み禁止です。イベント専用駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用下さい。客席を含む会場内の映像・写真が公開されますので予めご了承ください。
※販売期間中は1人4枚まで。
[問]GREENS■06-6882-1224


【動画配信】the band apart SMOOTH LIKE GREENSPIA 2022

チケット発売中 Pコード:780-309
▼10月9日(日) 16:00
※10月16日(日) 23:59までアーカイブ配信あり。
PIA LIVE STREAM
視聴券-2750円
視聴券+1000円サポート-3750円
[出演]the band apart/Age Factory/MUSIC FROM THE MARS
※この公演はオンライン動画配信でのみご覧いただけます。配信時間は予定のため変更の可能性あり。 【PIA LIVE STREAM視聴についての問合せ】電話:017-718-3572/メール:event@linkst.jp(平日10:00-18:00)
※問合せ対応は該当公演(土日祝含む)の終演後1時間程度で終了とさせていただきます。
※チケットは、インターネット(PC・スマートフォン)のみで販売。販売期間中はお1人様1申し込みにつき1枚まで。

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