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paranoid void、パンデミックを経て2年ぶりの海外ツアーへ
“the UK tour”セルフレポート

 
 
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■2022.08.13 (sat) イギリス入国

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8月13日現地時間15時、チームparanoid void(メンバー3人+音響スタッフ+ツアーマネージャー)、無事にイギリス入国。
 
2020年のアメリカツアーぶりの海外ツアー! パンデミックを経てようやく海外に出られたことにすでに感動する。
 
が、しかし直後、予定していたカーシェアが日本の国際免許では借りられないことが判明。ロンドン市内はカーシェアを駆使する予定だったのに。ここから総重量130キロの機材を手運びしてロンドンを移動する日々が始まることになります。
 
さらにこの日はストでヒースローエクスプレスがお休みしていたので(イギリスではよくあることらしい)、地下鉄と徒歩でカムデン近くのエアビーへ。着いて近所のスーパーで晩ごはんや飲み物などを買い、寝る。
 
 
■2022.08.14 (sun) ライブに向けた調整(ロンドン観光)

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この日はツアーに向けて心身の調子を整えるためのオフという名目で、ロンドン観光をしました。

4.jpgかの有名な大英博物館見学・コベントガーデン散策・シャーロックホームズさんのお宅訪問・ロンドンといえばの老舗パブでビールを飲むなど。ロンドンは行きたい場所がありすぎて全然時間が足りなかったけど、はじめての街は歩いてるだけで楽しい。

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明日から5連チャンライブだから今日はあまりはしゃぎすぎないようにしようとか言ってたのに、しっかりはしゃいで観光しまくってしまった。うちらにはそういうところがある。


■2022.08.15 (mon) ロンドンで初日のライブ

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いよいよ1本目のライブ in ロンドン。
 
エアビーで機材の調整やエアリハ(エアーでリハ)などをしてから、徒歩15分+地下鉄+徒歩15分かけてベニュー(ライブハウスのこと)へ大移動。なんらかの部活ですか?

7.jpgこの日のライブはArcTanGentの前哨戦イベントでした。会場は「The signature brew Blackhorse road」というビールの醸造所。

8.jpgそもそもの話になりますが、このイギリスツアーは2020年に予定していたもので、それがパンデミックによって延期・延期になっていたんです。この2年間、「もしかしてもう海外ツアーはできないのかな」と思ったこともあった。
 
だから今回のツアーが決定してからも、なんだかずっと実感がなくて、「ほんとのほんとに行けるんだろうか?」という気持ちがずっと影を落としていました。
 
でもライブが始まって、ようやく「私たちついに本当にイギリスでライブしてるんだ」って実感できた。言葉にするとチープだけど、すごく感慨深かった。
 
パンデミックによって別の世界軸に飛ばされてしまった私たちが、ついに元のあるべき世界軸に戻って来られたんだって思いました。
 
 
■2022.08.16 (tue) ブリストルで2本目のライブ
 
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この日はブリストルでライブ。
朝ロンドンでレンタカーを借り、機材を積んで出発。
 
ロンドンからブリストルまでは車で2時間ほどですが、街並みも雰囲気も全然違う。ブリストルは「アートの街」という言葉がぴったりで、街ゆく人もみんな個性的。

10.jpgこの日の会場は「THE LANES」。ここは簡単に言うと「ライブができるラウンドワン」みたいな場所。食事ができる空間と、ライブスペース、それにボーリング・ビリヤードが地続きになっている。しかもめちゃくちゃ広くておしゃれ。

11.jpgライブを見ることが遊びの選択肢のひとつに入ってるのが素晴らしいですよね。ライブがクローズドなものではなくて、誰に対してもオープン。
 
だから私たちのことを知っていて見に来てくれた人だけでなく、たまたまそこで遊んでいた人たちもライブを楽しんでくれました。この日のライブはまさに「大盛況」という言葉がぴったりの内容だったと思います。
 
 
■2022.08.17 (wed) カーディフで3本目のライブ
 
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この日は3本目、ウェールズ州のカーディフでライブ。

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ブリストルから1時間程度でカーディフに到着し、リハまで時間があったので、セントラルを歩き、カーディフ城に行ったり英国式ブランチを食べたりしました。
 
カーディフはとても歴史がある街なのに、堅苦しくなく自由でリラックスした雰囲気。あと豆知識として、イギリスのトーストは薄くてパリパリになるまでしっかり焼かれている。

14.jpgこの日のライブ会場は「Porter’s cardiff」。

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平日だというのにめちゃくちゃお客さんが来てくれて、信じられないくらい盛り上がりました。終わって機材を搬出してたら、まだ外で飲んでいたおそらく40人くらいの人たちからスタンディングオベーションが起こり、ちょっと普通に照れましたね。
 
そしてこの日はいったんブリストルまで戻って、ビジネスホテルに泊まりました。
バスルームの電気が切れていて真っ暗だったから、「電球を換えてほしい」とフロントにお願いしたところ、「部屋ごと替われ」と言われ、それはかなりめんどくさかったのでもう暗闇で良いことにしました。
 
 
■2022.08.18 (thu) ブライトンで4本目のライブ
 
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この日はブライトンで4本目のライブ。

17.jpgブライトンはイングランドの南側にある海沿いの街で、前日に滞在してたブリストルからは車で3時間ほど。街中にいても潮風の匂いがする。

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この日のライブ会場は「The Prince Albert」。
なんとこの日はメキシコから来ていたツアーバンドと共演しました。
日本のバンドとメキシコのバンドがイギリスで共演って。おもしろいよね出会いって。地元のバンドもかっこよくてとても楽しいイベントでした。

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なのですが、この日はここからがかなり大変でした。翌日がArcTanGentなのでブリストルまで戻ったんですが、深夜の高速通行止め多発により、高速を降ろされたり乗らされたり迂回させられたりで倍以上時間がかかり、みんなヘトヘト、ホテルに着いたのはもう朝7時過ぎ。
 
明日ArcTanGentなのに全然寝る時間ないし、ちょっとずつ溜まっていた疲労が一気にきて、ちょっとやばいかも・・・と思ってました。
 
 
■2022.08.19 (fri) ArcTanGent (5本目のライブ)

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ついに、ArcTanGent。
 
そもそもこのUKツアーはArcTanGent 出演を機に決定したものだし、このフェスは私たちにとって夢の舞台だったわけです。あえて言うならば、絶対にキメなきゃいけないライブ。
 
にも関わらず、すげー疲れてるしすげー寝不足だし、うわあああああんって感じだったんですけど、実際に会場に着いたら一気にすべてが吹き飛びました。

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なんて素敵なフェス!!!!
 
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23.jpgそれにここまでくると、もはや「夢のステージだ」とか「ついにArcTanGent だ!」という気合いより、ツアーの5本目も良いライブするぞという極めてフラットな感覚になっていました。
 

 
でもね、やっぱりいざステージに立ったら嬉しかったなー。ステージの大きさも眩しさも、お客さんの数も反応も、想像の範疇を軽く超えてた。やっぱり特別なステージ、そして夢見た以上の時間だった。本当に楽しかった。

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26.jpg終わった後、いろんな人から「このフェスで君たちがベストアクトだったよ!」なんて身に余る言葉もかけてもらって感無量でした。本当に。必ずまた出たいと心から思いました。
 
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ちなみに翌日はオフでArcTanGent 2日目に遊びに行きました。
 
 
■2022.08.21 (sun) マンチェスターで6本目のライブ

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朝9時、帰国のためのPCR検査に。現時点では日本行きの飛行機に乗る72時間以内にPCR検査で陰性証明をもらえないと飛行機に乗ることができません。

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そしてこの日はマンチェスターの「Retro」でライブでした。
 
マンチェスターといえばオアシスやジョイ・ディビジョンなどを排出した、いわゆるUKロックの聖地。今回のツアー工程の中ではここだけ遠いし、ツアーマネージャーも「ツテがない」と言ってたんですが、どうしても行きたかったので飛び込み営業的なかんじで無理やり捻じ込んでもらいました。

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そういった経緯もあり、この日のライブは正直ここまでのツアーの中で一番お客さんが少なかった。でもライブはこの日が一番良かったと思う。
 
英語でin the zoneって言うらしいけど、体が勝手に演奏してるのを上から眺めてるみたいな感覚。こういうゾーン状態のライブが海外ツアーの佳境ではたまにある。
 
アメリカツアーのダラスでのライブもそうだった。あの日もお客さんは少なくて、でもそこにいる全員が心から楽しんでくれてることが手に取るようにわかって、自分でも今私たち最高のライブしてるってリアルタイムでわかっているかんじ。
 
次にマンチェスターに行くときは、動員も追いついたら完璧だ。
 
 
■2022.08.22 (mon) ロンドンでラストライブ

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いよいよこのツアーラストライブ in ロンドン。怒涛の毎日を過ごしていたら気づいたら9日も経っていた。
 
マンチェスターを朝の5時に出発。渋滞もなくロンドンに着き、レンタカーを返したところでPCR検査の結果がメールで到着。これはもう本当に合格発表の封筒を開けるときくらい緊張したけど、せーの!でみんなでメールを開き、無事に全員陰性。

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この日のライブはチケットソールドアウト。初日のロンドンやArcTanGentで見てもう一回来てくれた人もたくさんいて嬉しかった。
 
この日出演したのは「so far sounds」というイベント。イベント独自のスタイルでお客さんは着席でのライブでしたが、みんなが真剣に聞いてくれて楽しんでるのがよくわかった。
 
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ラストライブでしたが本当ぜんぜん実感なくて、ホテルに帰るタクシーで「明日どこだっけ」とか無意識に思ってたくらい。
 
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イギリスという国は日本からは物理的にはとても遠い国だし、私たちのようなインディペンデントなバンドが海外ツアーをするのは簡単じゃない。大変なこともたくさんあった。でもツアーの最後には、やっぱりまたすぐにでも来たいと心から思った。
 
そう思えるツアーができて良かった。
これは本当に、本当に、関わってくれた全てのみなさんのおかげです。
どうもありがとう。

2022年9月6日 paranoid void, MEGURI



(2022年9月12日更新)


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Live

paranoid void 2nd full album “travels in my universe”Release live

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード:222-627
▼9月17日(土) 18:00
CONPASS
前売-4000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]有
※公演中の会場への再入場は不可です。【問合せ】paranoidvoid3013@gmail.com

【東京公演】
チケット発売中 Pコード:222-627
▼10月7日(金) 19:00
AOYAMA 月見ル君想フ
前売-4000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]有
※公演中の会場への再入場は不可です。【問合せ】paranoidvoid3013@gmail.com

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