“UNSTOPPABLE”な勢いと セクシーな歌とダンスで今シーズンも頂点へ BsGirlsインタビュー
昨年、なんと25年ぶりのリーグ優勝を果たしたプロ野球チーム、オリックス・バファローズ。今季もその活躍が期待されるが、同じくさらなる飛躍を目指すのが、同球団の公式ダンス&ヴォーカルユニット、BsGirlsだ。毎年行われる厳しいオーディションを勝ち抜いたメンバーから成るBsGirlsは、ヴォーカル4名、パフォーマー10名の計14名で今シーズンの活動を2月よりスタートさせ、4月15日にはミニアルバム『UNSTOPPABLE』をリリース。そこで今回はリーダーのNATSUとサブリーダーのREINA、さらにMIYU、INA、新加入のHIYORIに集まってもらい話を聞いた。ニューアルバムのことはもちろん、連日球場に足を運ぶ彼女たちだから知るオリックス・バファローズのことや、おすすめの観戦方法も教えてくれた。
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――まずはBsGirlsについて聞かせてください。他球団のマスコットガールやチアリーディングチームとの違いは何でしょうか?
MIYU 「ダンス&ヴォーカルユニットというのはBsGirlsだけで、自分たちの楽曲のみでパフォーマンスするというのが一番の特徴であり、強みでもあります」
――野球の応援というとポンポンを持ってのダンスのイメージですが。
MIYU 「それはしないです。ポンポンは持たない。だからチアじゃないんですよ。」
――各球団のチアチームなどとの交流や、No.1を決める大会のようなものはあるんですか?
MIYU 「コロナ禍の前は『パ・リーグダンスフェスティバル』というのがあったり、オールスターゲームでも各チームからチアの方や私たちが集まったり。そういうので交流はさせていただいてます。でも順位を決めるのは野球だけですね(笑)」
MIYU
――他球団のチームは気になりますか?
INA 「そんなバチバチとかはないんですけど(笑)、動画とかはお互いチェックし合ったりして、交流した時は動画で見ましたとか言ってくださるし、私たちこそ見てます!ってよくなりますね」
REINA 「福岡ソフトバンクホークスのハニーズさんは、ヒップホップとかをゴリゴリに踊ったりしててすごいなって思いますね」
MIYU 「東北楽天ゴールデンイーグルスの東北ゴールデンエンジェルスさんは、チアに特化した人たちが集まってて、すごく一体感のあるパフォーマンスなんです。だから球団によって(チームの個性は)全然違いますね」
――なるほど。さて、驚いたのですが、BsGirlsには毎年オーディションがあり、既存メンバーも合格しないといけないんですね。
MIYU 「毎年、一般の方と一緒にオーディションを受けてます。ヴォーカル部門とパフォーマー部門があって選択する感じです」
――MIYUさんは現チーム最長のキャリア7年目ですね。
MIYU 「でも(オーディションは)年を重ねるごとに怖いですね。1年目は審査員の方も知らないし、受かったらいいなくらい。でも続けるとなったら、続けたいっていう意思でオーディションを受けてるんで落ちる怖さやプライドもあるし、1年間の成長もシビアに見られていると思います」
――そして今季も新メンバーが加入。
MIYU 「新メンバーの数も毎年違います。今年は4人ですね」
NATSU
――どんな4人ですか?
NATSU 「不思議~な4人(笑)。私生活の面でも変わってるなと思うことも多いです。この前聞いてびっくりしたのは、カラスに頭を蹴られたとか。本当に変わっててそれが隠しきれてない。MCでも、どうした?ってなります(笑)」
REINA 「おもしろいよね。不思議ちゃんです(笑)」
NATSU 「新しい風として本当にすごい。台風みたいです(笑)」
――逆に新メンバーのHIYORIさんから見た先輩たちは?
HIYORI 「最初は本当に……めっちゃ怖かったんですよ」
NATSU ・ REINA ・ MIYU ・ INA 「(笑)」
REINA 「うっそ(笑)?」
HIYORI 「オーディション前からSNSをチェックしてたんで、(大まかにメンバーについては)知ってたんですけど、見た時にウォッ!ってなって。けど、(実際は)めっちゃ優しくって頼りになる先輩です」
INA 「なんか……(笑)」
MIYU 「……言わせてる(笑)?」
全員 「(笑)」
HIYORI 「この年になったら注意されることってあんまりないじゃないですか? でもちゃんと言ってくれるので、愛情だなって思います」
MIYU 「グループが良くなるためですよね。あと新メンバーは今、大変なんですよ。楽曲を一から覚えないといけない。40曲以上あるので」
――それは大変ですね。ちなみにみなさんのYouTubeチャンネル、BsGirls Channelを見た時は、体育会系っぽいし怖いのかな?って思ってしまいました(笑)。
MIYU 「こんなに女の子がいたら怖そうじゃないですか(笑)? 私も最初はそう思ってたけど全然怖くないです。みんな大人だし意識が上に向いてますね」
――ではここからは4月15日発売のミニアルバム『UNSTOPPABLE』について教えてください。
INA 「8曲入りで新曲は『UNSTOPPABLE』と『MOLA』の2曲です。UNSTOPPABLEは止められないとか止まらないっていう意味で、去年(オリックス・バファローズが)リーグ優勝して、勢いをそのままに今年も突き進む!っていう強いメッセージがこもっています。MOLAはスペイン語でカッコいいとか好きとかイケてるっていう意味なんですけど、ファンにとっていつまでも飽きさせることのない存在であってよね、みたいな少し上から目線の色っぽい曲です」
――この2曲で気に入っているポイントは?
NATSU 「私が好きなのは『UNSTOPPABLE』のサビで、横一列になって進んだり、パフォーマンスの構成でもスピード感を表してます。ヴォーカルがパフォーマーの間から、バンッて勢いよく出てくるんですけど、そこは自分で踊ってても、よっしゃ行こう!っていう思いになりますね。球場って360度から見られるじゃないですか。パフォーマンスには一つひとつ、そういう(球場で見てもらうための)こだわりもあります」
INA
――INAさんはヴォーカルですが、歌ってみてどうですか?
INA 「いつもは元気いっぱいに明るく歌うみたいな感じの楽曲が多いんですけど、今回は声も息づかいもセクシーがテーマで、メンバーや先生方と話し合いながら丸々2日間を使ってレコーディングしました。CDだとそこでしか表現する場がない(ダンスパフォーマンスがない)ので……」
――「MOLA』はラップパートもありますね。
INA 「これまでもゆったりしたラップとかはあったんですけど、今回は歌詞がギュッとしてて、色っぽさ+言葉がギュッでもう大変(笑)。難易度が高かったです」
――ダンスもセクシーですか?
REINA 「2曲とも色気のある踊りで(決まった振り付けがない)フリーの部分があるので見せ方が大事だなと。ペア振りといって、2人で絡み合うところもフリーがあるので、ペアで見せ方を決めたり。そこがほかの曲と違うかなと思います」
NATSU 「メンバー同士、ペア振りは見て研究しますね。この子とやるなら、こうした方が映えるんじゃないか?とか」
――そして新曲は2曲ともBsGirlsのOGである上村茉冬さんが作詞を担当。
MIYU 「歌い手さんやったんですけど、現役の時から作詞をされていて。そこからメンバーが作詞するのがスタートして今につながってますね。去年のリーダーでOGのCHALさんもいろんな曲を作詞してくださっています」
NATSU 「CHALさんの楽曲……例えば『幸せの輪』(『UNSTOPPABLE』7曲目)やったら、コロナ禍の自粛期間中に制作されたんですけど、聴いててすごく共感したし、自分だけでなくファンの人も共感できる部分が多いと思います。パフォーマンスしてても普通に聴いてても心に染みますね」
MIYU 「『GO ALL TOGETHER』(『UNSTOPPABLE』8曲目)もCHALさんの作詞で、この曲はCHALさんがメンバーから入れたい言葉とかを聞いて、それをもとに作ってくださったんです。『HERO』(『UNSTOPPABLE』5曲目)もCHALさんの作詞なんですけど、やっぱり歌詞がスッて入ってきますね」
――今話に出た『幸せの輪』など今作の3曲目以降は、既存曲の2022年バージョン。今季メンバーで改めて収録を?
INA 「はい。同じ曲ですけど、毎年違いを感じられるように歌割を変えたり、歌う人によって同じフレーズでも歌い方が違ったりするので、今年のバージョンとして楽しんでもらえると思います」
――では次は話を脱線させ、連日球場に通うBsGirlsだからわかるオリックス・バファローズの試合観戦や、本拠地である京セラドーム大阪の楽しみ方を伝授してもらえますか?
MIYU 「いっぱいありますよ(笑)。まず私が観戦して楽しいなと思うのはグルメ。いろいろバファローズ仕様になってて、器がバファローズのミニヘルメットになっていたりするメニューが売っていることも。あと、私はtoribo(チキンスティック)がめっちゃ好きなんですよ。あれがおいしい。でもどこの店で売ってるのかいつも忘れちゃうんですよね(笑)。だから席に行く時に、ここあるある!って覚えて、荷物を席に置いてから買いに行きます」
NATSU 「もしバファローズの選手を誰も知らない方だったら、ドームに入ってすぐにあるBs SHOP(球団直営のグッズ販売店)でガチャガチャをやって、出た選手をまずは応援するのも新しい楽しみ方かなって。ガチャガチャには(選手がデザインされた)缶バッチとかアクリルスタンドが入ってます」
――ではみなさんが注目する選手は?
MIYU 「ピッチャーの山本由伸選手。エースなんですけど、昨シーズンから18連勝(4月7日の取材時時点)してはるんですよね。あと後藤駿太選手は昔からおられる選手なんですけど、勝負強くて、昨日の試合でも延長でどうなるかわからないって時に一発キメてくださって。後藤選手が出てきたらファンの人もうれしくなって球場内がざわつきます。みんなから愛されてる選手です」
REINA
――ほかに知ってほしい選手は? 例えば筋肉好きならこの人!……とか。
NATSU ・ REINA ・ MIYU 「吉田正尚選手!」
NATSU 「応援グッズに(吉田正尚選手がプロデュースした)ダンベルがあるんですよ」
INA 「正尚選手が登場する時は、ファンがそのダンベルを持って一緒にマッチョのダンスを踊るんです」
MIYU 「あ、本物のダンベルじゃないですよ(笑)。空気で膨らますダンベルの形のグッズです」
REINA 「本物はしんどい。ムキムキになっちゃう(笑)」
――びっくりしました(笑)。ではイケメンと言えば?
NATSU 「あ、『オリメン投票2022』の1位は……」
MIYU 「……山本由伸投手で、2位は山岡泰輔投手、3位が山崎颯一郎投手です」
――「オリメン投票」?
INA 「オリックス・バファローズが好きな女の子のことをオリ姫って言うんですけど、オリ姫が選ぶバファローズの推しメンがオリメンですね。そのオリ姫のための『Bsオリ姫デー』というのも毎年あって、今年は5月27日(金)~29日(日)です。限定ユニフォーム付きのチケットがあります」
――新メンバーのHIYORIさんは、バファローズの知識はこれからって感じですか?
MIYU 「でも新メンバーは、みんなもともと野球好きなんですよ」
HIYORI 「どこのチームがめっちゃ好きっていうのはないんですけど、野球自体も観戦も好きで、京セラドーム大阪にもよく行ってました」
REINA 「(HIYORIは)ビールの売り子出身です」
HIYORI
――ビールってすぐ買えない時がありますよね(笑)。
HIYORI 「試合前はお客さんが少ないんですけど、試合が始まったらすごく忙しいんですよ。でも、もうめっちゃ(観客を)見てるんですよ。ビールを注ぎながらチェックしてるんです。で、この道(通路)をこう行こう!みたいな」
――プロっぽい(笑)。それでは最後に今後の活動について教えてもらえますか?
NATSU 「5月5日(木・祝)にある『大阪 船場コレクション2022』への出演が決定しています。あと、今シーズンは個々の活動もあると思うので、メンバーそれぞれのSNSでの告知を見てみてください」
――個々にはどんな活動を?
NATSU 「モデルとか、去年でいうと私は漫才をさせてもらいました」
――え?
NATSU 「いや、急に呼ばれて、やろうって(笑)」
REINA 「でも結構おもしろかったです(笑)」
NATSU 「去年の8月にバファローズが好きな芸人さんが集まって試合後に漫才を披露する『Bs-1グランプリ』っていうイベントがあったんですよ。その前座として私たちも球場で漫才を……まんまなんですけどオリ姫っていうコンビ名で。相方は前シーズンまでいたメンバーのAMANEで、AMANEがボケで私がツッコミで、めっちゃレッスン受けました(笑)。そういうダンス&ヴォーカル以外の活動も精力的に行っているので、注目してもらえたらと思います」
――多彩ですね。ほかに特技や活動予定のある方は?
MIYU 「私はBsGirls Channelにアップする動画の編集をしてます。今季はいろんなメンバーが出る機会があればいいなって。今は試合の裏側やイベントの裏側をいっぱい出しているんですが、BsGirlsのパフォーマンス以外の姿……いろんな面を見ていただきたいなって思っています」
INA 「あと、BsGirls全体としては、毎試合ではないんですけど『BsStage』っていうミニライブが試合の前後にあるのでぜひ。予定はバファローズの公式HPのイベントページにアップされます」
――ライブはみなさんの活動の肝ですもんね。
NATSU 「決してお笑いではないです(笑)。いまだに次はいつ漫才、披露するの?って言われるんですよね」
REINA 「でも、本当に(漫才は)すごかったんですよね(笑)」
――今年もぜひ。
NATSU 「相方探しから始めます(笑)。(メンバーを順に眺めつつ)誰にしよっかな~?」
REINA ・ MIYU ・ INA ・ HIYORI 「え~っ」
Text by 服田昌子
(2022年4月18日更新)
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