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『I’m』がFM802 9月のヘビーローテーションに!
自分を認めることでさらに前へ
新たな挑戦で進化を遂げたミニアルバム『more local』リリース!
DENIMSインタビュー&動画コメント

大阪・堺出身の4人組バンドDENIMSが、9月16日、新作ミニアルバム『more local』をリリースする。これは前作2ndアルバム『makuake』以来、1年3ヶ月ぶりの作品。収録曲の『I’m』は、FM802 9月度ヘビーローテーションに選ばれた。このニュースは本当に嬉しかった。ずっと大阪で活動を続けてきたバンドがヘビロになるという喜びは、関西に住む人ならきっとわかるだろう。“我らがDENIMS、ついにしてやったり!”という想いである。彼らは精力的にライブ活動を続け、V6に楽曲を提供、『RUSH BALL』『VIVA LA ROCK』などの大型フェス出演、味園ユニバースでバンド主催のイベント『ODD SAFARI』を2年連続でソールドアウトさせて大成功に導き(今年行われる予定だったvol.3はコロナの影響により中止)、着実に実力と経験値を伸ばしてきた。それは本人たちも自覚するところであることは、このインタビューを読んでいただくとわかるだろう。ぴあ関西版WEBでのメンバー全員インタビューは2017年末に行った1stフルアルバム『DENIMS』ぶり。今のDENIMSはどんなモードなのだろう。ミニアルバム『more local』についての話をたっぷりと聞いた。

技術の向上が目に見えて、挑戦する余裕が出てきた『makuake』
 
 
――久しぶりのインタビューですが、『DENIMS』を経て、前作『makuake』、配信シングル『そばにいてほしい』と、精力的に活動を続けていますね。
 
釜中健伍(Gt.&Vo.)「去年はアルバム出してツアーして、ライブは止めずにやってきたんですけど、ちょうどコロナになった感じですかね」
 
――コロナ禍、何をしてましたか?
 
釜中「めっちゃめちゃ自粛してました」
 
岡本悠亮(Gt.)「自粛自体は全然苦じゃなかった」
 
江山真司(Dr.)「1回だけZoomで曲の打ち合わせしたことあるやん」
 
岡本「10分ぐらいで“あ、これ無理や”って(笑)」
 
松原大地(Ba.)「会って話した方が早かった」
 
釜中「DTMで曲作るのにちょっと憧れて“皆DTMでフレーズ作ったりできる?”って聞いたら、“できる”って言うからすげえなあと思ったけど、結局会って離れてやったな」
 
――前作『makuake』を振り返ってみるとどうですか。
 
釜中「僕すごい好きですよ。バランスも良くて、どの曲も気に入ってますね。1stの『DENIMS』も2ndの『makuake』も東京で泊まり込みで作ったんで、追い込まれて大変ではありましたけど、経験値が上がってちょっとだけスムーズになって、今回はさらにスムーズにいきました。まあ『makuake』もしんどかったかな。ギリギリまで歌詞書けてなかったり。今考えたらスケジュール的に無茶なことしてたと思いますけど、そういうのもあって追い込まれたからこそ、良いアルバムになったと思います」
 
岡本「『makuake』は単純に1stの頃より楽しかった。楽曲のクオリティが上がってる実感もあったから心に余裕あったんで、スタジオにあるシタールとか、カマチュー(釜中)がおらん間に勝手に入れたりして。多分1stの時やったら“消せ”って言ってたやろ(笑)」
 
釜中「(笑)」
 
岡本「今回は割と何やっても“ええやん”って。その場の思いつきで色んな音入れて、楽しかったですね」
 
江山「俺もちょうど『makuake』からちょっとした遊べる隙間が見つかってきて、楽しくなってきた時期ですね」
 
――皆、余裕が出てきた時期でもあるんですね。
 
釜中「うん、どっちもですね。追い詰められてる部分と余裕と。あと多分プリプロ作れる技術が出てきたのもあったのかな。レコーディングに挑むまでに自分たちで仮レコーディングをしながら歌詞を書き変換えたり、アンサンブルを決めたり、技術もどんどん上がっていって、音楽的にもいろんな挑戦ができました」
 
 
 
第三者を交えたレコーディング、周りの人の協力で完成した『I’m』のMV
 

 
――『more local』の制作のキッカケになったのは?
 
釜中「今までずっと自主レーベルだったんですけど、今年からヒップランドと一緒に組んでいこうとなって。今回のツアーでLIQUIDROOMとCLUB QUATTROでワンマンをやりたくて、去年の段階からヒップランドとツアー日程を先に押さえて。リキッドは1年前ぐらいからじゃないと日程取られへんと聞いて。ツアーするならその前にミニアルバム出そうというのは去年からもう決めてました」
 
――なるほど。先にツアーが決まってたんですね。
 
釜中「だから自粛期間中に作り出しました。いつもより時間もあったんで、じっくり作った感じがありますね。結局ギリギリにならないと出来ないとこもあるけど」
 
岡本「それでも今までに比べたら割と準備してる状態でレコーディングには挑めたかと。レコーディング2日減ったんやったっけ」
 
江山「“今までの自分たちならこれぐらいかかるやろう”っていう日数で録ったら、余裕を持って楽曲を作れたから、全部がすごい健全やった」
 
釜中「録音めっちゃスムーズでしたね」
 
――“more local”は、精神的な内側を表す意味だそうですが、つけた理由は?
 
釜中「自分の持ってるものや、自分たちの癖の良いとこも悪いとこもより活かしていこう、というテーマが元々あった上で、今回『I’m』(M-2)のピアノや英語のサビみたいな新たな挑戦をしてて。地域的にローカルということよりも、“精神的に自分自身を誇っていこう、より自分の方を向いてやっていこう”という意識がテーマだったので、そうしました」
 
――“local”には大阪で活動していることは含まれているんですか?
 
釜中「ちょっとはあるかもしれないですけど、別にそんなに意識してなかったです。回りを広げるよりも、自分たち自身をより固めていこうとか、自分たちの得意なことをしていこう、そんなイメージでした」
 
――かといってすごく内側に向いてる感じでもないのは、DENIMSらしさかなと。希望もある前向きな1枚ですね。全体を通して、自分の可能性を信じて進んでいくという意味の歌詞が多い。
 
釜中「多分今までのアルバムも同じような事しか言ってないと思うんですけど、今までは卑屈さとか、悔しさが原動力になってる歌詞が多かったと思う。『I'm』から自分を認めた上での原動力の話をできるようになったんで、そこは1つ成長したかなと思います」
 
――しかも『I’m』、ヘビロですよ! おめでとうございます!!
 
釜中「ありがとうございます! すごいっすよね」
 
岡本「ほんまにめっちゃかかってるんすよね。買い物行った先でかかってたりしたら、レジのおばはんに言いそうになりますよ。“これ僕なんすよ”って(笑)」
 
全員「(笑)」
 
――(笑)。言ってもいいと思う。
 
岡本「新世界で“通天閣はわしが作ったんや”言うてるようなおっさんみたいに思われたら嫌や(笑)」
 
――いやー、でもね、すごい。めちゃくちゃ嬉しいです!
 
釜中「僕らも嬉しいけど、お客さんがめっちゃ喜んでくれる。“やっとか”とか、“DENIMSがヘビロって嬉しい!”みたいな。お客さんも僕らが自主でやってきてたのは多分気づいてるだろうし、一緒に喜んでくれてる人が沢山いてくれましたね」
 
――あと、『I’m』は久米くん(雄介/Special Favorite Music、NOKIES!)がプロデュースしたとか。1年前からあった曲で、サビを英語で歌う、ピアノを使うことだけ決まっていたそうですね。
 
釜中「そうなんです。曲は最後の形にするとこが1番しんどいんで、なかなかできないまま大事にしまってたんですけど、今回ミニアルバムを作るとなったから、引き出してもう1回作ろうとなりました」
 
――久米くんにプロデュースを頼んだ経緯は?
 
釜中「すごく良い曲だし、漠然と変なアンサンブルを作りたくて。もちろん僕らやメンバーも音源に対してのイメージはあったけど、音楽的な言葉とかエンジニアさんへの伝え方をよく知ってる第三者に頼んで、ぐちゃぐちゃにしてほしいなと思ったんです。レコーディング1週間前ぐらいに久米くんと飲みに行って曲聴かせたら“めっちゃ良いやん! 俺の得意分野の曲だ”って言ってたんで、“じゃあ何かやってよ”みたいな。遊びの延長が意外と仕事量増えてきたんで、がっつり仕事としてプロデュースをお願いした感じですね」
 
――プロデュース頼んでみてどうでした?
 
釜中「めっちゃ良かったです。レコーディングの現場にメンバー以外の第三者がいるだけでも全然気持ちが違った。すごい楽しかったですよ」
 
――久米くんとは普段からも友達関係?
 
釜中「1個上やけど普通に友達っすね。付き合いも結構長いし。しかも久米くんは僕らの周りのバンドマンより、作家的な活動もされてるから。DTMにすごく詳しいし、“こんな音にしたい”というフワッとしたイメージをパッと言葉にできる。そういう部分を自分では持ってないんで、頼みたいなと思いました」
 
――一緒にやることで、受けた影響はありました?
 
岡本「単純に第三者からしたら“ここは必要ないねんな”、みたいな発見がありました。プリプロの段階まであったギターフレーズが、割とバッサリなくなったり。客観的に聴いた方が、その曲に必要なものがわかる場合もあるんやろうなと思って、新鮮でしたね」
 
――『I’m』MV公開前のYouTube配信でも言ってましたが、曲の終わり方に久米くんのセンスが光ってますよね。
 
釜中「“んわんっ”、てやつ(笑)。ギターの逆再生も3回ぐらい入ってるよな。もともと1番のサビ終わりから2番の始まりのブリッジ部分で、おかゆ(岡本)の弾いてるギターフレーズがあったんですけど、丸ごと逆再生してるからフレーズごとなくなって」
 
岡本「そう。PV撮影の時に“これどうしといたらいいんやろ”って悩んだ。弾いてる体にした方がいいのか。ちょうど間を付けましたね」
 
全員「(笑)」
 
釜中「弾いてるような弾いてないような、逆再生っぽい動きしてくれてたん?(笑)」
 
岡本「一応した」
 
――撮影は、暑い中自分たちでピアノを野原に運んだそうですね。
 
釜中「前日ピアノだけ軽トラに積んでパーキングに停めといて」
 
岡本「ピアノ運んでくれる業者も、撮影用の中身スカスカのピアノ貸してくれる業者もお盆で休みやったんですよ。じゃあ持っていくしかないと思って」
 
釜中「スケジュールも全然なくて、急遽撮影になったんで、ライブやアー写を撮ってくれてるカメラマンの河上良さんが制作的な動きを仕切って下さって。ロケ地の連絡とか、スタッフのアテンドまで全部してくれたんです。それで良さんの紹介で井上さんというディレクターさんと繋がって。良さんが“ピアノは前日に運んどかなアカンな”と言ってくれて、仕事終わりに来てくれて、一緒に運んで一緒に積んで、荷台に括って。皆次の日朝から仕事やのに、編集も徹夜で最後まで一緒にやってくれて」
 
――周りの人の協力で出来上がったMVなんですね。
 
釜中「ほんまにそうですね。服も古谷さんの協力で、中崎町の『森』という古着屋でスタイリングしていただいて。でも井上さんも良さんも、“カマチューがしたいよう妥協せずにやりや”と言ってくれました」
 
――撮影自体はスムーズにいった?
 
釜中「全然スムーズじゃないです。むちゃくちゃ暑くてカメラ止まったりとか」
 
――え!?
 
江山「結構記録的な気温やった」
 
釜中「熱中症アラートが出てる日だったんで。タープとか一応持っていったんですけど、逃げ場ない」
 
――楽器、大丈夫だったんですか?
 
岡本「今のところは何も問題ないです」
 
江山「壊れはせんかったけど、シンバルとか目玉焼き焼けるぐらい熱かった」
 
全員「(笑)」
 
――ピアノも熱くなってそう。
 
松原「絶対良くない(笑)」
 
釜中「生ピアノは調律狂うから素人が運んだらアカンらしい。最後皆勢いだけで軽トラから下ろしてくれたんですけど(笑)」
 
岡本「マンパワーのみで」
 
全員「(笑)」
 
――そんな苦労が……。完成したMVを拝見しましたが、DENIMSのロゴから“I’m”になるアニメーションがとても可愛くて。
 
江山「可愛いですよね。あれアイデア自体は良さんやねんな」
 
釜中「そう。最初の打ち合わせで話をしてたら、“DENIMSのここにIとMあるやん〜”って。“それ使いましょう!”って(笑)。それをうまいことやってくれたのが江山なんで」
 
江山「昔からカマチューがMVの監督で、僕がアニメーションと編集をずっとやってて、今回良さんや井上さんというプロの方に手伝ってもらえた上で、その関係性で僕も入れてるのは、実はちょっと嬉しくて。こういう段階を踏んでも昔と同じ形でビデオを作れたのはすごく嬉しいです」
 
 
 
自分の癖のメロディーって正解なのかなと思ってたけど
それも全然オモロいなと思えた
 
 
――個人的に『The Lights』(M-3)がすごく好きなんです。4人の音が1つになる感じや、最後のギター、裏で鳴ってるリズム隊も気持ち良いなと。
 
釜中「もう、アンサンブル詰め込みまくってる。やりすぎやろ説はあるけど、俺らっぽいし。ある程度の骨組みはありつつ、各パートでやりたいフレーズをぐちゃぐちゃにやりまくってる感じです」
 
岡本「弾きながら歌われへん説がある(笑)」
 
釜中「せやな。これからガッツリ練習していかないと」
 
――この曲難しい?
 
釜中「めっちゃむずいっす。コーラスもあるから。僕らいつもそうなんですよ。先にアンサンブルから作るから。で、レコーディング終わって“あれ、これライブでどうやるんやろう”みたいな(笑)。よく考えたら、皆よく弾きながらコーラスしてるなって」
 
岡本「まっつんがすげえ」
 
松原「大体コーラスは俺から入るんですけど、もう何て言うの、ようやってんなと思う(笑)」
 
全員「(笑)」
 
釜中「口笛も吹いてな」
 
松原「“兼ね合いがあるねんけどな”と思いながら(笑)」
 
釜中「最初はまっつんコーラス多かったけど、皆コーラス出来るようになってきたから、最近は“1番手元暇な奴、ここやって”みたいな」
 
――なるほど!(笑)。
 
釜中「だからライブでも4人のコーラスが曲によってバラバラなんです。暇な奴が歌う感じ(笑)。暇じゃないけど歌ってる場合もいっぱいありますけど」
 
――『The Lights』は、皆暇じゃないのに。

 
 
全員「暇じゃない(笑)」
 
釜中「だってメインの僕もむずいっすもん、チャッチャってやりながら歌うのが」
 
――あと気になったのですが『Crybaby』(M-1)、ラッパ入ってます?
 

 
釜中「僕の口ラッパです」
 
――口ラッパなんですか!
 
釜中「この曲はコロナ禍真っ只中で書きました。音楽的にも“ザ・DENIMSの得意分野”みたいな感じなんですけど、意外と僕の中では挑戦してて。転調が上手いことできたな、みたいなことですけど。自分の癖のメロディーって正解なのかなと思ってたけど、それも全然オモロいなと思えたというか」
 
――カマチューのメロディーという感じですね。
 
釜中「良かったです。自分だと客観的に見れないんですけど、多分良い意味で人と違うメロディーセンスなんやろなと思えた。それでいいやと思った」
 
――それでいいやと思えたその気持ちが、今作に反映されてるのがすごくわかりますね。
 
釜中「ありがとうございます!」
 
岡本「僕もこの曲好きで、僕のギターレスポールで、2つピックアップが付いてて、基本センターで弾いてるんですけど、この曲に関してはリアの方が合うかなと思って、初めてリアで弾いて。結果曲に合った音とフレーズで弾けたんで、自分でもすごく気に入ってます。あとこの曲、僕がコーラス考えて、60年代のコーラスグループみたいな追っかけコーラスが合うと思って。それも含めて気に入ってる」
 
――配信シングルで、ラストを飾る『そばにいてほしい』(M-6)はどういう気持ちで作ったんですか?
 
釜中「それは言えないっす。でもね、僕めっちゃ好きな曲ですよ。ちょうど配信前ぐらいにコロナが出てきて、この曲を作ってる時コロナは一切関係なかったんですけど、内容が割とリンクして。“暗い感じやけど前を向いてやっていくぞ”みたいな気持ちになれたんで、出せて良かったです。どういう気持ちで書いたかは、なんか、めっちゃいろいろあるんで、半年後とかに言いたいです。いろいろな風に捉えてくれたらと思います」
 
 
 
それぞれの自分らしさを出しつつも
さらに挑戦することができた『more local』
 
 
岡本「今回は江山、ドラムテック入れたやん」
 
――そうなんですね。
 
江山「『そばにいてほしい』はもう録ってたので、それ以外の5曲で、THE→CHINA WIFE MOTORSというバンドのドラムのToyoaki "ANIKI" Nagaiさんに、僕自身初めてレコーディングでテックに入ってもらいました。だから音だけで見ても、めちゃめちゃ良い音源になってる。プレイしてても最高やったし、録れた音も最高。ドラムの音まで聴く人あんまりいないと思うんですけど、これは集中して聴いてほしい」
 
釜中「兄貴さんはレコーディングの時の江山の精神的なテックもしてくれたというか」
 
江山「メンタルテック」
 
松原「むしろそっちをずっと」
 
釜中「超良い兄貴。今まで東京でメンバーとエンジニアさんだけで追い詰められて作る状況しか知らんかったけど、久米くんや兄貴、エンジニアの荻野さんと関わって、レコーディングをめっちゃ良い空気でやることを、今回からやっと知れた。第三者がおるだけで、ちょっと“ええやん”って一言あるだけでも全然気持ちが違いますし」
 
――これからもそういうふうに作っていきたいですか?
 
釜中「はい、そうですね。経験値やと思いました」
 
――まっつんはアルバムで気に入っている曲はありますか?
 
松原「僕は『I’m』。『I’m』は今までで1番違うことできたかなと思ってます。“弾かない”ところが結構ある。ついフレーズ入れちゃう癖があるんですけど」
 
釜中「『The Lights』の逆やな」
 
松原「『The Lights』はゴーストみたいな、鳴らしてない音がいっぱい出てるんです。『I’m』は間を作って、“ちゃんと弾いてない”んですよ。上手にできたと思ってます」
 
――改めて今作、どういう1枚になりましたか?
 
岡本「単純にギターのアプローチで言えば、前回よりも実験的なことやれたり、今までにない良い音でギターを弾けた。前の『makuake』をそういう面では超えられた。次出す作品も今作を超えるアプローチでギターを弾きたいと思います。僕の味はなくさずに、毎回研究しながらやっていきたいですね」
 
松原「『makuake』の時はベースフレーズに、好きなベーシストの“誰々っぽさ”をめっちゃ憑依させて弾いたんですけど、今回は自分っぽさを優先しました。憑依させてた分、オーバーソウルして入れた曲もあるんですけど、やっと自分っぽさが出せたかなと思ってます」
 
――アルバムの内容にも、まっつんの姿勢がすごくマッチしている。
 
釜中「うんうん! 皆そうですね」
 
松原「初めて『more local』って聞いた時、抽象的だけど内に狭まるわけじゃなくて視野が広がった。今まで前しか見えてなかった分、中の方まで見えた。視野が広がって、『I’m』とか周りに寄り添えるような曲や、1人じゃないよというメッセージを込められる感覚にカマチューが入ったのかなという解釈をしてます」
 
釜中「すごく良いコメントなので、いただきます(笑)」
 
江山「今までは出来ることをやる、出来ない事は無理してやらない感じでやってきて、それはそれで良かったけど、今回は出来へんかもと思ってることも、頑張って挑戦した部分があった。だからドラムやってる人には褒めてほしいです。音も今までと格段に違うから、これを機に聴く人は良いイヤホンかヘッドホン買ってほしいです。聴こえない部分がいっぱい聴こえて発見があると思う」
 
――これからはどんなモードでいたいですか?
 
江山「僕もうドラムは長いけど、もう1回ドラム上手くなりたいなって、また思ってます」
 
釜中「僕もですね。ちょっと前からギターと歌を習いだしたんです。『more local』は自分も認められるような1枚になったと思います。完成して嬉しいし、今後もっと自分を認めて誇るけど、持ってるものだけで勝負しようというネガティブな意味ではなくて、挑戦したり新しいことをする意識、変わろうとする部分と変わりたくない部分の塩梅は繰り返し考えてることだし、音楽的にもそれが表れてると思いますね。自分のこともちゃんと誇れた上で、成長とか挑戦とか、自分にないものを得ようとする力もすごく働いてると思うので、次はそれをどんどん大きくしていきたいです」

Text by ERI KUBOTA 



(2020年9月16日更新)


Check

Movie

Release

3rd Mini Album 『more local』
1800円(税別)
OSAMI-0005

《収録曲》
01. Crybaby
02. I’m
03. The Lights
04. Crush
05. Stomp my feet
06. そばにいてほしい

Profile

釜中健伍(Gt.&Vo.)、岡本悠亮(Gt.)、松原大地(Ba.)、江山真司(Dr.)からなる大阪堺出身のバンド。2015年、自主レーベルOSAMIstudio.から初の全国流通盤となる1st Mini Album『Daily use』をリリース。2016年、2ndミニアルバム『iggy&pops』をリリース、ツアーファイナル@東心斎橋CONPASS初ワンマンソールドアウト。同年『FUJI ROCK FESTIVAL’16』出演。2017年、『VIVA LA ROCK 2017』出演。1stフルアルバム『DENIMS』をリリース。2018年、味園ユニバースにてDENIMS主催フェス『ODD SAFARI』を開催、700人動員しソールドアウト。『RUSH BALL 2018』出演。
2019年、V6 50thシングルCPに『そんな顔しなくたっていい』を楽曲提供。DENIMS主催フェス『ODD SAFARI vol.2』を開催、800人動員しソールドアウト。2nd Full Album『makuake』をリリース。2020年、『I’m』がFM802 9月のヘビーローテーションに選ばれる。

DENIMS オフィシャルサイト
http://denim-s.jp/


Live

『KANSAI LOVERS 2020』
チケット発売中 Pコード:187-455
▼9月22日(火・祝) 12:45
大阪城音楽堂
前売り-2200円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]OKOJO/reGretGirl/夜の本気ダンス/ヤユヨ/DENIMS/ハンブレッダーズ/The Songbards
[オープニングアクト]FiSHBORN
※雨天決行・荒天中止。小学生以上は有料、未就学児童は保護者同伴に限り無料。未就学児童のみでの入場不可。出演アーティストは都合により変更になる場合があります。その際、払戻しは一切行いませんので、予めご了承下さい。会場内ではマスクの着用をお願い致します。入場時に「大阪コロナ追跡システムの登録」「検温」「手指消毒」にご協力お願い致します。公演延期ないし中止の場合を除き、いかなる理由においても払い戻しはいたしません。
※販売期間中は1人2枚まで。
[問]ヘッドライン■06-6809-5858
[問]清水音泉■06-6357-3666


“more local”release tour
『feel more local』

Pick Up!!

【兵庫公演】

Sold out!!
▼9月19日(土) 18:00
神戸 太陽と虎
全自由-3500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン、注意事項等をご理解・ご同意の上ご来場下さい。
※販売期間中はインターネットのみでの販売。1人1公演4枚まで。
[問]GREENS■06-6882-1224

【広島公演】
▼9月26日(土) 広島・4.14
【香川公演】
▼9月27日(日) TOONICE
【熊本公演】
▼10月3日(土) 熊本Django
【鹿児島公演】
▼10月4日(日) 鹿児島SRホール
【石川公演】
▼10月10日(土) 金沢GOLD CREEK
【新潟公演】
▼10月11日(日) 新潟CLUB RIVERST
【宮城公演】
▼10月21日(水) LIVE HOUSE enn 2nd
【東京公演】
▼10月23日(金) LIQUIDROOM
【愛知公演】
▼10月25日(日) 名古屋クラブクアトロ
【福岡公演】
▼10月31日(土) Fukuoka BEAT STATION
【北海道公演】
▼11月6日(金) BESSIE HALL

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード:185-543
▼11月15日(日) 18:00
梅田クラブクアトロ
全自由-3500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン、注意事項等をご理解・ご同意の上ご来場下さい。
※販売期間中はインターネットのみでの販売。1人1公演4枚まで。
[問]GREENS■06-6882-1224

【沖縄公演】
▼11月28日(土) output

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