「'19年はFlowBackの勝負の年!」 逆流という名の本流を目指せ―― 渾身のシングル『Weekend』を引っ提げ過去最大のツアーへ! TATSUKI×REIJIインタビュー&動画コメント
現在、世に出ているあまたのアーティストの裏側に、その輝かしい舞台にあと一歩及ばず涙を飲んだ人間が、いったいどれぐらいいるのだろう? ましてや、そこから奇跡的な出会いを紡ぎ、華やかなステージへと舞い戻ることができる、そんな純粋でタフな心を持った人間も。FlowBack(=逆流)という名の個性豊かな5人組ダンス&ボーカルグループは、今から6年前となる’13年、数々のオーディションで悪戦苦闘を強いられる中で巡り会い結成に至ったものの、ライブ観客数が0人という逆境からのスタート。時にぶつかり合い、苦楽を共にしながら、その結束力の強さで夢を1つ1つ現実に変えてきたグループだ。そんな5人の熱い想いが散りばめられ、現代にアップデートされたニュージャックスウィングなサウンドが実に心地いい最新シングル、『Weekend』がリリースされた(1月23日付オリコンデイリーシングルチャートでは4位に!)。そしてその旗を掲げた、過去最大の20ヵ所25公演にも及ぶ『FlowBack LIVE TOUR 2019「The Answer」』という大いなる挑戦の火蓋が、2月1日(金)・2日(土)大阪・umeda TRADより、いよいよ切られることとなる。今回のインタビューでは、高いセルフプロデュース力を誇るグループ内でダンスの振付や構成を手掛けるリーダーのTATSUKI、グッズデザイン考案も担当するREIJIの2人に、その胸の内を語ってもらった。自分たちの揺るぎない“答え”を探し続けるFlowBackの新たな旅が今、始まる――。
本当に個性的なメンバーだし、まとめるのがすごく大変で(笑)
――まずは昨年の結成5周年を経て、改めてこれまでを振り返ってみていかがですか?
TATSUKI 「FlowBackは誰かに組まされたグループじゃなくて、“自分たちでやりたいことやろう”と集まったグループで、結成当初はお客さんも0人だったんですよ。そこからライブを重ねて、少しずついろんなことを学んで今に至るので、本当に成長したなと思います」
REIJI 「最初は分からないことも多かったですけど、5年も経つと支えてくれる、応援してくれる方がどんどん増えていって。その方たちのためにも“素敵なパフォーマンスを、歌を届けよう”という気持ちは強くなってきましたね」
TATSUKI 「でも、本当に個性的なメンバーだし、まとめるのがすごく大変で(笑)」
REIJI 「何かゴメンね!(笑)」
TATSUKI 「結構周りからも、“あのグループでリーダーをやるなんて大変だな”って言われるんですけど(笑)、去年辺りから改めてリーダーであることを意識するようになって、背負うものがいきなり重く感じた瞬間があったんですよ。そのときはメンバーにさえ心を閉ざしたこともあったし、たくさん迷惑をかけたと思うんですけど…でも、それぐらいリーダーの大切さ、重みを知りましたね。5周年に向けて5人で話し合ったときに前向きになれたというか、“このグループでやっていこう!”って改めて思えたんです」
REIJI 「みんなの前に立って先導していくのがリーダーだと思うし、TATSUKIがそれを一生懸命実践しようと頑張ってるのが伝わるからこそ、“自分にできることは何だろう?”ってメンバーそれぞれも常に考えてましたね。TATSUKIは結成当初よりも頼もしい、大きな背中になってると思いますし、これからも…って何だか恥ずかしいですね(笑)」
(一同笑)
REIJI 「さっき話に出たネガティブな時期は、内に溜めてしまうことも多かったみたいですけど、それもTATSUKIがしっかり考えているからこそで。お互いに、“どうやって気持ちを伝えよう?”と思う瞬間は多々あったんですけど、やっぱり言葉が一番ストレートに届く方法だと思うので、改めて5人で話して、リーダーもすごくスッキリして。5人でまた歩めるタイミングにもなりましたね」
TATSUKI 「そう思うと、5周年って結構大きなきっかけでもあったよね。メンバーと真摯に話したら、やっぱりそれぞれ思ってることもありましたし。FlowBackは“逆流”という意味だし、改めて“ここから上がってくしかないな”っていう話になったんで。周りに人が増えてくると、どうしても5人だけの会話は減っていくので、内に秘めてるものが分からなくなってくる時期でもあったんですけど、そうやって話したら、“結成当初の想い”はみんな変わってなかったんで。やっぱり自分たち5人で結成したからこそ…“誰かのFlowBackじゃない 俺らのFlowBack”だと
今でも 思ってるところはあるし、そもそもFlowBackはみんなの背中を押せたらと思って始めたことなので」
『Weekend』はFlowBackの勝負曲
――そんな5周年を経て、’19年も早々にリリースされたニューシングル『Weekend』は、全曲リピート再生しても飽きないハイクオリティな1枚で。
VIDEO
TATSUKI 「表題曲の『Weekend』(M-1)はFlowBackの勝負曲で。5周年を迎える前にメンバーシャッフルユニットで配信曲『little bit mo’』(MARK×TATSUKI)('18)、『Still in love』(REIJI×JUDAI×MASAHARU)('18)を出したんですよ。それから改めて5人でシングルを出すときに、“やっぱりこの曲だろう!”と。’19年はFlowBackの勝負の年だと思ってるんで、そういった意味でも強い思い入れがあります!」
REIJI 「『Weekend』は週末のデートを楽しみにしてる男性の気持ちを書いた曲なので、レコーディングでは“弾むように歌ってほしい”とアドバイスをいただいて」
TATSUKI 「歌詞の1つ1つの言葉にパンチがあって、ストレートで。そこを意識しつつあまり飾らず、自分の気持ちを声にして歌った感じですね」
――アドバイスと言えば昔、REIJIさんはボイストレーニングの先生に結構ガッツリ指導されていたみたいで(笑)。
REIJI 「僕、ガン泣きしてましたからね(笑)」
(一同笑)
REIJI 「5人で一緒にレッスンしてたんですけど、僕だけなかなかうまくいかず…めちゃくちゃ厳しいんですけど本当にすごく素敵な先生で、自分がそれに応えられなかったのも悔しくて」
――でも、その厳しい指導のおかげもあってか、今のREIJIさんの声には深みがあるというか。
TATSUKI 「あたたかい声をしてますよね」
REIJI 「何だか先生に会いたくなってきた(笑)。ありがとうございます! それこそ『Weekend』には、“世界で一番君が好き!!”っていう歌詞があるんですけど、日常じゃなかなか言わない言葉じゃないですか? そういうロマンチックな歌詞をどう自分のフィルターを通して伝えられるかは、すごく考えましたね」
TATSUKI 「僕も“世界で一番君が好き!!”っていうフレーズは、真摯に伝えようという想いで歌ったんですよ。『Young and Free』(M-2)にも“止まらないこのやり方が好きなのさ”っていうフレーズがあるんですけど、そこはちょっとお酒が入ってるというか、好きな人と会って、その後に“あいつのこと、好きなんだよな~”って言ってる、みたいな(笑)。その違いを感じでもらえたら嬉しいな」
REIJI 「なるほどね〜感心しちゃった、今(笑)」
TATSUKI 「俺も今のREIJIの話を聞いてて思ったもん。“ここは歌い方が違うな”っていうのはあるよね」
――ストーリーが違うと、同じ“好き”でも歌い方が自ずと変わってくる。
REIJI 「『Young and Free』の方がラフなので、それをどう表現するかも大事だよね。対比じゃないけど」
TATSUKI 「そうだね。ストーリーとしては『Weekend』からつながってても面白いですよね」
――『Young and Free』は、メンバー全員一致でそのよさを認めた曲だそうですね。
TATSUKI 「今まで出したカップリングの中では、一番好きかもしれない。デモを初めて聴いたときの、あのイントロの衝撃(笑)。前のめりじゃなくてちょっとゆるいノリで、今まではこういう曲があんまりなかったんですよ。だからちょっと雰囲気が出るじゃないですけど、大人になった今だからこそ歌える楽曲なのかなと思います」
REIJI 「あと、結成6年目のシングルにして『落ち葉』(M-3)が入ってるので、応援してくれている人たちにとっても、“やっと入ったんだ!”っていう気持ちもあると思うし」
TATSUKI 「これはMASAHARU(セルフ楽曲の作詞・作曲担当)が4年前とかに書いた曲なんです。まだデモ音源もない頃で、MASAHARUがボイスレコーダーに声を吹き込んで、それを聴きながら歌割りとか歌詞を覚えて。ライブでこの曲を歌っても、“あのとき、MASAHARUが書いた曲だ”って、当時の気持ちとかグッとくるものが蘇りますね」
全力でやると5人で誓ったので
――そして、今回のシングルを提げた『FlowBack LIVE TOUR 2019「The Answer」』が、2月1日(金)・2日(土)の2DAYS、大阪のumeda TRADから始まります。
TATSUKI 「20ヵ所25公演というのは初の試みなので不安は大きいんですけど、この25公演を終えた後にFlowBackがどう変わっているのか、何を得ているのかがすごく楽しみで。3日間連続ワンマンとかも初めてなんですけど、全力でやると5人で誓ったので。ライブをしたことのない場所にも行くので、まだあまりFlowBackを知らない方にも、ぜひ気軽に来てほしいですね」
REIJI 「25公演、どこに来てくれてもハートに届くようなパフォーマンスをしたいと思っていて。今度は僕たちが会いに行くので、来てくれた人には“今日はよかった!”って思ってもらいたいし、25公演が“どれも一番!”って言ってもらえるように頑張りたいなと思います」
――昨年のツアーでも、ライブ中にウルッとくる瞬間 があったみたいですね。
TATSUKI 「僕の出身が名古屋なんですけど、その日はまだ少し後ろの方にスペースが空いている状態で…でも、それもFlowBackの過程だなと思ったとき、インディーズ時代から歌ってきた曲がすごく沁みたというか。今、目の前にいてくれる人たちを何より大切にしなきゃいけないし、この過程を一緒に味わえてることにグッときて。だからこそ、FlowBackとして活動をする上で、“思いやり”はすごく大事にしたいなって。お客さんと僕たちが思い合ってなきゃその空間は生まれないだろうし、スタッフと僕たちもそうじゃなきゃいい音楽は生まれないと思うので」
――最後に、FlowBack=“逆流”ですが、その他にも“半歩先を行く”、“挑戦する”という意味合いもあります。’19年のFlowBackについてはいかがでしょう?
REIJI 「FlowBack自体のテーマとして“挑戦者”というのはずっとあるんですけど、今年もそれを掲げてメンバーと一緒に走り続けていきたいのはあります。25公演もそうですし、そこで壁にぶつかることもあると思いますけど、5人で、応援してくれる人と力を合わせて、どんな困難でもとにかく走り続けていきたいと思います!」
TATSUKI 「今回のツアータイトルは『The Answer』なので、“答え探し”じゃないですけど、“自分たちも知らないFlowBack”に出会えると思ってるんで。“自分たちがやってきたことは間違ってなかったんだな”って改めて実感できるように、5人でそれを見つけに行きたいなと思ってます!」
Text by 松川沙織
ライター松川沙織さんからのオススメ!
「実は以前、某CD屋さんで働いていた時代から彼らのことを間接的に知っていて。今回、初めて取材のお話をいただいて、メンバーがお菓子好きということを知り差し入れを持参。“大阪のおばちゃん”の定義よろしく、飴ちゃん=のど飴も大量にぶち込んでおきましたが、キラキラした瞳で食いついてくれてとりあえずひと安心(笑)。ただ、アホほどの量でスタッフの方をドン引きさせてしまいましたが…(笑)。今回取材したお2人は、溢れんばかりの熱量が、想いが、心意気が、言葉の隅々にまで詰まっていて、改めてFlowBackというグループの“生き様”を肌で感じました。結成してからこれまでの間、いろんな物事を怒涛のスピードで吸収し、素晴らしい変化と成長を遂げてきた彼ら。そんな本人たちすらもまだ知らない、でも確実に出会えるであろう“未来のFlowBack”は、どんな景色を観せてくれるのか。いつか“逆流”という名の本流となって、音楽だけに留まらず、幅広いジャンルから世界を巻き込めるんじゃないか…大袈裟かもしれないけれど、そんなことすら思い描かせてくれた、胸高鳴るインタビューでした。FlowBackを初めて知ったあなたも、すでに出会っているあなたも、これから出会うあなたも。ぜひ、ライブ会場で彼らと共に“未来の自分”の答え合わせをしましょう! あ、あと、“もしメンバー内の担当をシャッフルするなら?”という質問で話に出たREIJIさんのラップ、TATSUKI画伯のグッズを目にする日も、楽しみに待ってます!?(笑)」
(2019年1月29日更新)
Check