『Love the life』(POT)と『だいぽん起きろ』(ENTH)を 同時リリース! POT×ENTHによる“ここだけ”の対談!!
レーベルメイトであるPOTとENTHが、6月20日にそれぞれ『Love the life』(POT)と『だいぽん起きろ』(ENTH)というシングルを同時にリリースした。これを記念して特別に2組の対談を開催! POTからは織田(vo&g) とよっぴー(vo&b)が、ENTHからはdaipon(vo&b)が参加し、気心知れた3人ならではの、ほかでは読めない“あけすけなトーク”を繰り広げた。その生々しさを伝えるため、編集を最小限に抑えた記事は長めだが、きっと一気に読めるはず!
■POTとENTHの関係性について。
――まずは2組の関係性を教えてください。
よっぴー 「友達です(笑)! 9年ぐらいの付き合いか」
daipon 「最初は対バンですね。で、“同い年や!”ってなって」
よっぴー 「年が近いからってため口になって、友達になって、バンドも好きになって。でも正直、その時のバンドとしてENTHのことはあまり覚えてない。なんでや(笑)?」
織田 「バンドよりdaiponのキャラが強かったな(笑)」
よっぴー 「かき消してるで、キャラがバンドを(笑)」
daipon 「ハハハ。あの頃はバンドを始めたばっかで……」
織田 「お互いな」
よっぴー 「僕らも自分らのことでいっぱいだったから覚えてないんかも」
daipon 「それは俺も。どんなこと言ったかとかはあんま覚えとらん(笑)」
よっぴー 「めっちゃメロコアやったことは覚えとるけど」
――お互い、初対面の印象は?
よっぴー 「daiponがめっちゃ明るい。今もやけど、飛んでるんですよ。ずっと走ってるイメージ」
daipon 「後輩キャラ」
よっぴー 「今でこそ、こんな貫禄あるけど、昔はパシリのイメージ(笑)」
織田 「めちゃくちゃ落ち着いたやんな」
daipon 「なんで昔はそんな元気やったか覚えてない。てか、元気過ぎて覚えがない(笑)」
よっぴー 「ほんま細かったし。身長も今より低かったやんな」
daipon 「変わってない、変わってない(笑)!」
よっぴー 「髪も流れててエモボーイやったな」
daipon 「恥ずかしい(笑)!」
――逆にPOTさんの初対面の印象は?
daipon 「まこと(POTのドラマー)が“同い年やし、腹割って思ったこと言い合おうや!”って搬出の時に言ってきて、“じゃ先に言うけど、ま、普通のメロコアやなって思った”って言われた(笑)」
よっぴー 「そんなこと言った、あいつ(笑)!」
daipon 「どの口が言っとんねん!っていう(笑)」
織田 「俺、それ聞いてた。“めっちゃ言ってるわ~”って思ってた(笑)」
よっぴー 「daiponも腹割った?」
daipon 「俺は“よかったけどな~、みんな”って(笑)」
よっぴー 「同い年のヤツらに会ったの初めてくらいやったから、あいつうれしかったんやろな」
daipon 「かもしれん」
織田 「先輩に怒られるしかない時代があって、同期と本音でしゃべるみたいなのをやったことなかったんです」
よっぴー 「でも、飲みの席でせ~よな。搬出中に片手間にすな! 集中できへんて(笑)」
織田 「我慢できへんかったんやろ(笑)」
daipon 「(付き合いは)そっからやな~」
よっぴー 「そやな。打ち上げ中にバンド名がENTHに変わるっていう発表した時も、僕らが一緒にいて……」
daipon 「“俺らバンド名変わりましたんで~”“文字数分だけテキーラ飲みます!”みたいな(笑)。そういう打ち上げをようやってました」
よっぴー 「箱(ライブハウス)によって打ち上げの仕方は違うんですけど、僕らのホームの京橋のライブハウスもそんな感じで…。昔は全然飲めなくて、それこそ最初の枝豆の時点で吐いてたんで(笑)って、ちょっと話ずれましたけど、そんな感じで名古屋のR.A.D(daiponのホームのライブハウス)に行って“ここもしょうもない打ち上げしてるわ”って思ったけど、飲み始めたら僕らもしょうもないから、初めて記憶ないくらい飲んで、車に閉じ込められて……(笑)」
織田 「チャイルドロックかけた。車から出てくるから。で、帰ってきたらゲロだらけ(笑)」
――そういう時期は必要だった(笑)?
よっぴー 「絶対いる(笑)」
織田 「やな経験ですけどね(笑)」
daipon 「いるかどうかはわかんないけど、(飲みの席で)“僕、いいんで”って断れるのは(楽曲やライブで)“全然負けてないですよ”って強く言えるくらいバンドがかっこよくないとムリだなって……。どっか1個だけでも先輩に勝てるところを見つけたいってのがあって、“お前よりおもろいぞ”とか“お前より酒強いぞ”とか、そういうのがありましたね。だって、そもそも(当時は)客がフロアにいないから戦う場がない! てなると、勝負の結果がわからんぞ!と……(笑)」
――そんな時代も一緒に超えてきたから今も仲が良いんでしょうね。お客さんが呼べない時代から始まり、今、お互いが活躍できるようになって感慨深いのでは?
daipon 「それはライブのたびに思いますね。すごいことだよね、やっぱ。だって消えいくバンドが多いなかでこの2バンドが残ってる。ま、成長の感じも近かったんですよね。だから、立ち位置も先輩から目を掛けられるタイミングとかも同じだったんで、一緒に戦ってる感も出て、それが(絆を)深まらせてるのかもしれないです」
織田 「久々に会った時とかに、考えていることが全部一緒やったりするんです。“あの時はあーでこーで、あの先輩はあーやったな”とか“それ、一緒やん!”って……」
よっぴー 「ほんま“類友”というか……。ENTHに影響受けてるし、考え方とかリスペクトしてるところもある。うん、リスペクトですね。リスペクトし合える部分がないと、好きが増していかないから。やっぱ、尊敬し合えるバンドが残っていくと思いますね」
――では、お互いに尊敬している点を教えてください。
よっぴー 「ENTHはdaiponが曲を作ってるんですけど、こだわりまくってて。最初に聴いた時は“何、この曲?”ってなった。僕らは“キャッチー押し”というか、キャッチーにしたくて削ぎ落としていくんですけど、ENTHはタイトルからして『だいぽん起きろ』とかひとクセあって、聴いたらもっとおもしろくて、そういう楽曲のセンスがすごい。先輩とかも“センスがいい”って言ってる」
daipon 「え~、誰~?」
よっぴー 「TOTALFATのBunta君。TOTALFATが『PONTH』(POTとENTHのツーマンツアー)にゲストで出てくれたんですよ。で、Bunta君は視野が広くて、簡単にバンドのことを決めつけないんで、ちゃんと両方のバンドのことを好きになってくれて……。で、言ってたのは“ENTHは楽曲にこだわってて、玄人とか先輩に受ける。POTは一見キャッチーだからなめられがちだけど、キャッチーにしっかり力を注いでるから、そこが好きになった”って言ってくれて…」
daipon 「うれしい。Bunta君、めっちゃわかってくれてる!」
――一般の人に対しては、“密かにここに力を入れてます!”ということを打ち出すのは無粋になってしまうので、難しいですね。
daipon 「確かに。僕らのいるシーンはメロディックパンクがメインなんですよ。でもメロディックパンクっていうのを確立した先人がいるわけじゃないですか、NOFXとかBLINK-182とか、日本ならHi-Standardとか。それは当然カッコいいわけで、でもそこから見たら全部パクリになってしまうし、なんか正統派とか言われるものもあって……」
よっぴー 「言うよね、正統派」
daipon 「そしたら、僕らは好き勝手やってるし、正統派じゃない。で、正統派の人たちからしたらその良さを“変な広げ方しんといくれ”っていう……“でもPOTもENTHも好きなように“広げる側”だと思うんですよね。で、そこにのめり込んでくれる人が何人いるか……という。ただ、特にメロディックパンクは、音楽ファンがバンドをやってることが多いんで“あいつらあれでメロパンなの?”とか言いたくなる気持ちもわかるんですよ。だけど、こっちはこっちでそういう土俵から外に出て人を集めてる限り、紛れもなくそのシーンに貢献していると思ってるから。何かの入り口には絶対なるはず。だから“あんまいらんこと言わんといて”って感じやな(笑)」
よっぴー 「daiponが言ったように、POTから音楽が好きになる人だっているじゃないですか。それを重ねていったら、この先“あん時、POTが好きやった”とか言う人が増えていくだけで……。それは例えば、昔も(メロディックパンクは)Hi-Standardだけじゃなかったわけだし、今は本当に決めつけんといてほしいよな」
daipon 「でも、いろいろ言われるのも、自分たちの音楽が広がってきたからなのかなとも思いますけどね。人目に触れない限りそんなことすら言われないと思うので。だからそれは手応えの一つ。あと、もうね、これ男の子はそうなんですけど、そうやって言っても、一緒に酒飲んだら結局、仲良くなる(笑)」
よっぴー 「ケンカしてな(笑)。そのあと仲良くなる」
織田 「だいたい悪口言う時点で、もう興味を持ってるんですよ。気になってる。で、話してみておもろいってなったら、そら好きになる」
daipon 「“俺らあいつらムリだわ、一生対バンしね~”とか言っても、絶対仲良くなるんですよ(笑)」
■互いのニューシングルについて。
――まずはENTHさんの『だいぽん起きろ』について、POTのお二人から。
よっぴー 「“時間がないない”言うて、名曲が4曲できましたね~」
織田 「ほんま、ずるい(笑)。いつもレコーディング中に作っとるんですよ」
よっぴー 「プリプロ(プリプロダクションの略。レコーディングをするための事前準備や仮録音のこと)もせんよな」
daipon 「したことない」
織田 「しかも、録ってきれいになった音源聴いて、使わんとかあるよな?」
daipon 「あります」
――なぜプリプロをしないんですか?
daipon 「あの……できなかったです(笑)。時間なさ過ぎで。時間の計算ができないんです。だから“4曲作ってね”って言われても“はい、やっときま~す”って、(レコーディング)1か月ぐらい前に1曲もできてないとか全然あるんですよ」
織田 「でも毎作毎作クオリティが高いし……いつやってんの?」
daipon 「焦り出してから」
よっぴー 「焦り出して、どのタイミング? 家に閉じこもったりするの?? あ、今回は合宿行ったんか……」
織田 「あれ、合宿ちゃうやん(笑)」
daipon 「遊んでただけ(笑)。知り合いのDJが長野にある民家を改築した箱があって、そこに行ったんですけど、毎晩イベントをやってるんで毎晩踊っちゃってましたね。すげー、楽しかったっす(笑)!」
織田 「でも、1曲はなんとかできたんやんな(笑)」
daipon 「最終日に綿さん(所属事務所社長の綿谷氏)が来るってなって、ヤバイって大至急……(笑)」
織田 「(メンバー)3人でおってできたの? daipon1人でやったの??」
daipon 「基本的には、僕が“こんな(曲の)欠片が出て来たけど”って持っていって、“こんな風に叩いて”“こんな風に弾いて”って……。で“やっぱ、ドラム変えま~す”とかでやってますね」
織田 「そんな短い時間で、あんだけのものができるのは、やっぱセンスがあるんですよね、そこは」
――社長もそのセンスに一任しているんですね。
daipon 「いや、言うこと聞かないだけです(笑)。今回も実は“4曲作ってね”って言われたのに、勝手に“4曲は難しいから3曲にします”って言って……。でも綿さんに“やっぱりもう一曲”って言われたから“言ってるよ”と思って(笑)」
――クビにはならないんですか(笑)?
織田 「結果につながってるから……」
daipon 「でも、もうギリ(笑)。事務所も“レコーディング、何回目だよ!”って感じだと思う。ま、それでも“いつもどおりになんとか作ってくるだろう”ぐらいには思われてるはず。ただ!そんなのを改善するべく、パソコン買いました~(笑)」
よっぴー 「daiponがパソコンに向かってるのとか、想像つかへん」
daipon 「でも俺、意外とそういうの得意だから。ドラムとか打ち込むのめっちゃ早いから(笑)」
織田 「音楽のセンスがあるからね」
――ちなみにセンスはどうやって身に付けたんですか?
よっぴー 「センスは知識量だって言いますよね」
――じゃ、daiponさんはいろいろな音楽を聴いているんですね。
daipon 「いや、僕は聴いてないんで、養われてはないです。養ったセンスではなく、感覚的に勝手にかっこいいと思うものをつなぎ合わせるんですけど、そのつじつま合わせが上手なだけだと思いますよ」
よっぴー 「展開とかな」
織田 「まとめんのがうまいんやな。逆に俺らはまとめるのがヘタなんで、削ぎ落としていってシンプルになるんですよ」
よっぴー 「毎回、同じ議題やもんな。“Aメロ、Bメロ、サビ……どうする?”って。このくだりめっちゃ多いわ」
織田 「“じゃ、なんか新しいのも入れてみよう”ってなっても……」
よっぴー 「一周して“やっぱりAメロ、Bメロ、サビにしよう”って」
daipon 「そうなるよな。でも僕は常に自分を裏切りながら作る方が楽しいんで、そっちの方の勇気……王道で攻める方の勇気がない」
――では今度は『Love the life』について、daiponさんからお願いします。
daipon 「今の話のとおりシンプルでいけるのがPOTの強み。シンプルでいいのが一番いいですよね。たくさんの人が聴けるから。みんながわかる。僕らみたいにゴチャゴチャしたことやってると、それをみんなにわかってもらうのが難しくて……。でも結局自分がドキドキしないとダメなんで、僕らはああいう風になるんですけどね。あと、前に話したんですけど、POTってメンバーみんなで……あ、よしくん(vo&g) はわからんけど……(笑)」
織田 ・よっぴー 「(笑)」
daipon 「でも、みんなで意見を出し合うんですよね。メンバーのバランスがいいんですよ。みんなでおもろいこととか楽しいことを考えて、お客さんに提示できる。そういう風に今作もベクトルが背中を押す方に向いてる。“みんなで、これやるぞ!”って用意してあるんです。ライブでもサプライズで(ギター以外の)メンバーに突然ギター弾かせたりとか、ワクワクすることを常にやってる。それが今回前面に出てますね」
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――お互い何か聞いてみたいことはありますか?
daipon 「あ、実は結構普段から話してるんですよね。“このコード進行って歌謡曲っぽいよな?”“実は〇〇を参考にしてて、今めっちゃJ-POP聴いてんねん”とか」
織田 「めっちゃ話す」
よっぴー 「まだ話してないことだと『URCHIN PHANTOM』(『だいぽん起きろ』1曲目)っていう曲は再録なんですけど、そのアレンジってどうやってるんか聞きたい。実は俺らもある曲をアレンジしようかってなってて……。既にあるものを違うものにするって違和感を感じるわけやんか。でも『URCHIN PHANTOM』は結構変わってる」
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daipon 「めちゃ変えてます」
よっぴー 「それになかには“前の方がよかった”って言う人もおるし……だから、なおさらどうやっていじってるか知りたい」
daipon 「なんも考えてなかった。この曲は、いい曲だと思ってたし好きだったけど、なんか使いづらくてライブでやってなくて浸透せず終わっちゃってたんですよね。で今回、綿さんが“今、こういうのがほしい”みたいに言ってきて……。でも僕、その綿さんの“ミーハー的感覚”を結構信じてるんですよ」
よっぴー 「当たる」
織田 「確かに」
daipon 「そう当たるんですよ。あの人のそういうの(笑)。“そんなんやらすの、俺たちに?”みたいなヤツ」
織田 「なんか腹立つな(笑)」
よっぴー 「そうそう、参考にしてほしい曲とかがラインにバーッって貼られてくるんですよ。しかもほんまに、どメジャーなのを!」
daipon 「●●(バンド名)の『★★(曲名)』とか▲▲(バンド名)の『××(曲名)』とか■■(バンド名)の『▽▽(曲名)』とか……こんなん作れるか!っていう(笑)」
織田 ・よっぴー 「そうそう(笑)」
daipon 「で、そうなった時、うちのメンバーの Naoki(g)が“『URCHIN PHANTOM』を新バージョンにして入れたら?”って。よくなりそうなイメージが自分らでも見えたから、 Naokiが“綿さんが言ってるのってこういうことじゃないの?”っていじってくれて、“じゃ(ニューシングルに)入れちゃう?”ってなったんですよね。だって俺は“今から、ゼロから作るのもう嫌よ!”って感じだったし……(笑)。3曲で勝負しようと思ってバランス考えて作ってるからね。それが“もう1曲!”ってなって、しかもそれをリード曲(『URCHIN PHANTOM』)にされて……正直“ふざけんじゃね!”って感じだったんですけど(笑)、でも、もともとある曲だったから、俺らもその曲をよく知ってるし、やっぱ今聴くと(以前のバージョンは)“これはないなとか”自分でも思うことがあるし……。実はそういうのはよくあって、例えば“あ、このシンバルいらん。あ、ここでハモった方が広がったな”とか、自分でいつも言ってる。ま、そういうのを事前にするのをプリプロっていうんですけど(笑)」
全員 「(笑)」
daipon 「やっぱ準備っているなって、最近気づいた(笑)」
よっぴー 「もう出発しちゃってるから。しかも違う行先の電車、乗ってる(笑)」
daipon 「でもその電車で違う場所にたどり着いたとしても、ま、そこでご飯食べられたらいいか!みたいな(笑)。だから僕“あかんヤツ”なんですよね! ま、再録に関しては、変えたい気持ちが自分らにあるから、自然に“こうしよう。ああしよう”ってなって、スムーズでした」
よっぴー 「しかし、前作のことをプリプロっていうやつヤバいな(笑)」
daipon 「だから、ちゃんと準備しようと思ってパソコン買いました(笑)!」
――参考にはならなさそうですね(笑)。
よっぴー 「ならない。daipon流。でも勇気は湧くな(笑)」
daipon 「“勇気が湧く”ってのなら、ほら“名曲、2日でできた”とかみんな言うでしょ。EVERLONGってバンドも『POPダイバー』っていうめちゃ盛り上がる曲を1日で作ったって……ウソつけ!ですよ(笑)。GENくん(04 Limited Sazabysのb&vo)も、さっきの“綿さんが、またこんなこと(もう1曲必要)言ってる”って俺が話したら“綿さんのそういうの信頼しているんやったら、作った方がいいんやない? 俺らも『monolith』(2014年リリースの曲)、2日でできたし”って。絶対、盛ってる(笑)」
よっぴー 「『WAになっておどろう』(V6の7thシングル)も1時間でできたってウワサやで。でも1時間て……だって1時間で何回曲聴けんねん(笑)」
織田 「歌メロを思いついたのが……やろ」
――また脱線していますが、おもしろいですね。
よっぴー 「だって僕ら、今日話していること、どこでも言ってないことやもん」
daipon 「僕、マジ脱線するんで」
よっぴー 「話の方向音痴やもんな」
織田 「僕らもそれを修正しようとかしないので、ずっと事故っすよ(笑)」
――では起動修正をして……。『Love the life』と『だいぽん起きろ』を同時購入すると、「PONTH!!TOUR 2018」のドキュメントDVDがもらえるんですよね。このドキュメントの思い出を教えてください。
daipon 「僕は、もう撮んなや!って感じでした」
織田 「一緒。タイミングがうざかったんですよ。今ちゃうし!って」
daipon 「このツアー結構バチバチやったんですよ。“どっちがかっこいいか?”みたいなスイッチが入って、“こいつ何しゃべる?”とか“セトリはどうくる?”とか、すごい気にしながらやってて、俺らもいろいろ考えながらだったんで、そういう時に急にカメラを向けられてもムリでしたね。“気分じゃないな、どっか行け!”って。ま、半分冗談ではあるんですけどね。逆に“今押さえとかんかい!”っていうのが……」
よっぴー 「あったな(笑)」
daipon 「(いいシーンが)“来るぞ来るぞ”って思って、パッと見たら(撮影スタッフが)一緒にそれ見て笑ってた。“アンテナどうなっとんねん!”ていう(笑)」
織田 「それ30回ぐらいあったな(笑)」
よっぴー 「で、“もう一回!”とかなるから、“もうやらん、やらん!”って」
織田 「ま、そういう意味でいったら素が入ってます」
よっぴー 「daiponも織田も結構“やめろ!”みたいなのがあって……ま、それでもスタッフは強いハートでよく撮り続けてくれたんですけど、ほんまに困った時は僕とNaokiの所に来るんですよ。俺ら一応、反応してしまうタイプなんで。だから映像見てNaokiと“また俺ら出てきた”って言ってた(笑)」
――人間性が表れますね(笑)。
よっぴー 「表れますね。よしくんとかめっちゃ少ないですもん。映ってないです(笑)」
織田 「しかも、よしくんは俺らみたいに“え~”とか言わんと、普通におもろないから(笑)」
よっぴー 「“映されてない”というだけ(笑)」
daipon 「ま、あと、実際ライブに来てくれた人でも、他の会場の感じがわかるからおもろしろいと思う」
よっぴー 「どこの会場も対バンのゲストがほんまええ人らで……。ちゃんと対応してくれてPONTHにベクトルを合わせて来てくれてたんです。それが映像に残ってる」
daipon 「僕ら2バンドの背中を押して、本気でやってくれて……打ち上げの雰囲気も全部いい」
――打ち上げの様子も収録されているんですか?
daipon 「ちょっと入ってます。そうか、確かにそういうところは、お客さんは普段見れないか……。そこも含めて素が入ってるからめちゃおもしろいと思います」
――では最後に、改めてニューシングルのことと、ツアーについて!
daipon 「今回のシングルは、とにかくフックがほしかったんですよね。フェスとかに出させてもらうようになって、初見の人も増えてるから、そういう人たちにもCDを手に取ってもらうために、“はーい、ENTHここです!”みたいな(笑)。でも聴いてもらったらちゃんとカッコいいし、ゴチャゴチャなんですけど4曲でENTHの違う表情が入っている。それを聴いてもらって、さらにライブでもっと自分らっぽいかっこよさを……なんて言うのかな、着地点は完全にライブにあるので、それをぜひ味わってほしいです。じゃないとまだENTHを知ってるとは言えない! なので、とにかくライブに来てほしいです!!」
――では次はPOTさん。
織田 「今までとおり“元気を分けたい”っていうのが、今作にもあるんですけど、もっとそれを染み込ませたいというか……自分が音楽を聴いてテンションが上がる感じとか、そういう感じを聴いた人にも体感してほしいと思って作った曲が多いですね。でも1曲ずつ全然違うサウンドなので、ライブで暴れたい人でも聴き込みたい人でも楽しめます。あと、初めてのバラードが入っているので、これもぜひ一回聴いてみてください」
よっぴー 「今回は全箇所で異なる対バン。普通に自分たちのバンドを提示するんやったら、ワンマンでいいと思うんですけど、なんでゲストがいるかと言ったら、それによりもっと自分たちもかっこよくなるからなんすよ。ゲストに出てもらって、そのバンドの影響を受けて自分たちもよくなる。そしてゲストを見にきた人にもいいと思ってもらえたらいいなと思うし、今それができると思う作品が出せたと思います。あと初のバラードに関しては、俺らもENTHと同じでずっとライブを意識してたから“速い曲でわちゃわちゃさせようぜ!”いう意図があって、今まで出してなかったんですけど、今はバラードをライブでやっても戦えるっていう自信がある。この曲も含めてライブをドラマチックにすることができると思うので、これまでとは違ったセトリを楽しみにしてもらえたらなと思います」
text by 服田昌子
(2018年7月17日更新)
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