“夏”を彩る新作でヒットナンバーのカバーに挑戦!
FlowBackインタビュー&動画コメント
今、めきめきと頭角を現している5人組ダンス&ボーカルグループ・FlowBackが、7月11日にサマーチューンをコンパイルした初のコンセプトミニアルバム『SUMMER TRIP』をリリースした。この季節にぴったりのナンバーが並ぶなかには“あの夏の名曲”のカバーも。そんな注目の今作のこと、さらにメンバーのことや、初のセブ島シューティングのことなど、MASAHARUとJUDAIにたっぷりと話を聞いた。
――最新コンセプトミニアルバム『SUMMER TRIP』のテーマは、夏ですね。
MASAHARU「そうですね。例えば夏の朝に元気が出る曲だったり、その夕方にせつなくなるような曲があったり、アッパーな曲だけではなく、夏の1日を感じる曲を集めた1枚です」
JUDAI「(既発の曲に加え)カバー曲やインディーズ時代の曲のトラックやラップを変えたりして新バージョンとして再録した『Wake Me Up - 2018 ver.』も入っています」
――今回、既発曲を聴き直すことになったと思いますが、どんなことが思い出されましたか?
MASAHARU「『Be Mine』は『Come A Long Way』というメジャーデビューシングルのカップリング曲なんですけど、すごく難しかった思い出があって…。その時プリプロで自分の声を聴いて、これじゃダメだなって思ったのを思い出しました。だから今聴くとちょっと成長できたかなって思いますね。今でも難しいんですけど、それでも自分に染み込んで自然に声が出るようになりました」
――当時はどんな部分が難しく感じられたんでしょうか?
MASAHARU「声を張る曲ではなくて、雰囲気を持って歌う曲なので、それが当時できてない気がしたんですよね。今聴くと“子供だな”って思うし、英語の発音とかも大げさかなって思ったりして(笑)。そのあとに何か特別なことがあったわけではないんですけど、ライブや練習で(ボーカルを)録って聴き返してっていうのを繰り返して、成長しました」
――新録のカバー2曲に関してはいかがですか?
JUDAI「『SUMMER SONG』はYUIさんの曲なんですけど、ずっと学生の頃から聴いていて、もう青春というか。そこに僕たちはラップを入れてアレンジすることになったんですけど、“YUIさんの曲”っていう強いイメージがあったので、どうしたらいいかな?って考えちゃったんです。書きたいことはたくさんあるんですけど、YUIさんの気持ちとしてYUIさんの歌詞を引き継ぐような歌詞にするべきなのか?とか。でもYUIさんは女性じゃないですか。そして僕たちは男だから、僕たち男側の気持ちを書いてもいいのか?って悩みました。でも、今回のラップは男が歌っている男目線で書かせてもらいました」
――その結論に至った理由は?
JUDAI「やっぱり、女性じゃないから、(女性の)気持ちが本当にわからなくて……(笑)」
――“女心がわからない”と……(笑)?
JUDAI「そうですね。よく言われるんですよ、それ(笑)」
MASAHARU「(笑)」
JUDAI「僕、“ダメンズ”らしくて」
MASAHARU「らしくて……って(笑)」
――“ダメンズ”なんですか(笑)?
JUDAI「わからないです(笑)。ただ、(女性の)質問がちんぷんかんぷんなんです。女の人の質問って“今、このタイミングでそれちょうだい”みたいな感じがするんですよね……なんて言うんだろう?」
――“答えが決まっている質問”ということですか?
JUDAI「そうです。決まってる答えをうまく言えないから、“なんで!”みたいなことになるんです」
――でもJUDAIさんは、ラップ担当でリリックも自身で手がけているから、言葉や会話に関することは得意そうですが…。普段の作詞は男性目線だから大丈夫?
JUDAI「そうですね。それこそ、そこには実体験が入っていて自分のことやグループでのことを書いてるし、グループの会話で出てきたワードを使おう!って思ったりするので」
――それは男性リスナーにとっては親近感につながりますね。
JUDAI「ただ、僕たちのファンって女性が多くて…。でも同性にもかっこイイね!って言われたいので、せっせと歌詞を書いてます(笑)!」
――ちなみにMASAHARUさんはJUDAIさんの“ダメさ”を感じることはありますか(笑)?
MASAHARU「詞からはそれは感じないんですけど、実生活からはもう“ブンブン”ですね(笑)。有名な話があるんです。みんなでセットリストを決めてた時、“これは1曲目にしよう”とかメンバーで話し合っていたら、彼がいきなり“今日何食べる?”って。こういうのが多いんですよ。今はかなり収まってきたんですけど、前はそういうのがめちゃくちゃ多かったですね」
JUDAI「いや、僕は伏線を張ってたんですよ。いきなりポンッて言い出したつもりじゃなくて、その話し合いの前にポソってメンバーが“お腹すいたから何か食べたいな”ってことを話してたから…。だからそこが出てきちゃって、もう口が抑えられなかったです(笑)」
MASAHARU「思ったことが抑えられない(笑)」
JUDAI「口に出ちゃう(笑)」
――“ナチュラル・ボーン・ラッパー”ですね(笑)。
MASAHARU「プラスにしてくれた(笑)」
JUDAI「いいですね! もう僕、それでいいです(笑)!!」
――逆にJUDAI さんから見たMASAHARUさんは?
JUDAI「MASAHARU君は物静かなタイプなんですよね。人前に立って自分の言いたいこと言うっていう風じゃなくて、ちょっと引いて俯瞰で見てるみたいな感じなんです。でもボソッとおもしろいこと言って、いいところを全部持ってくタイプ。“なんだよ~”みたいな(笑)」
――その“オチ”は計算しているんですか?
MASAHARU「考えてないですね」
JUDAI「それがすごいんですよね。何も考えてないのに、おもしろい。ちょっと変わったタイプの天然だと思います(笑)。道とか覚えられないよね」
MASAHARU「今日もホテル内でエレベーターまで迷いました(笑)」
――女性の感覚に近いのかも!?
JUDAI「よくいいますよね。方向音痴とか車庫入れが苦手とか」
――それです。他のメンバーもそれぞれキャラが違いますよね。
JUDAI「もう全然違いますね。同じ学校なら一緒のクラスにしちゃいけない5人(笑)」
MASAHARU「……というか同じ学校にいたとしたら、仲良くならない人が集まってるかも(笑)」
――でもハーモニーは美しくまとまっています。ボーカルパートなどはどうやって決めているんですか?
JUDAI「歌割りとかは、基本ディレクションしてくれる人が決めてくれるんですけど、僕たち自身でも“ここは感情的な部分なので5人で歌った方がいいんじゃないか?”とか“今、ここは3人で歌っているけど1人のほうがいいかも”とか意見を発信しますね」
――楽曲制作、振付、グッズデザインなどセルフプロデュースされることが多いと思いますが、5人の意見を統一する時はどのように? 多数決??
MASAHARU「多数決ではないですね。とにかく意見を交し合って決めてます。それこそさっきの話のように僕は一歩引いていて、MARKやTATSUKIやJUDAIが意見を言い合ってって感じです。そこで決まったものに対して、違うと思うものに対しては僕も言いますし」
――ちゃんとコミュニケーションして決めているんです。
JUDAI「してますね」
MASAHARU「最近も改めてもっとそうしようって話し合いました。改めて1つのことに対して5人で集まろうって決めましたね」
JUDAI「これまでずっと5人でやり続けてきたので、これからも“思っていることがあるなら、とりあえずでも言っちゃおう!”っていう感じです。それにもし自分が間違っていたなら、ちゃんとメンバーが“間違ってるよ”って言ってくれますね。それに逆の場合は僕も言うと思います」
――さて話を新作に戻しまして…。『SUMMER SONG』のほかにもう1曲『イケナイ太陽』(ORANGE RANGE)というカバーがありますよね。
JUDAI「これも大好きな曲です。あと、僕たちFlowBackはライブを中心に活動をしていて、いろんな対バンやイベントで、何が求められているのかな?って考えた時、一体感とかフェスでやって盛り上がる曲がいるんじゃないか?って思ったんです。5人で歌った時に違和感なくやれるそういう曲が、今まであまりないんですよね。ダンスボーカルグループで全員が歌って踊って、ラップの僕もいて……そこは崩さず、せっかく(カバーという)チャンスがあるんだったら、ちょっと違う面も見せたいなと思って選びました」
MASAHARU「みんな(この曲の)世代なんで、歌えるって決まった時はめちゃくちゃテンションが上がりましたね」
――いわゆるキラーチューン。リリースイベントでも盛り上がったのでは?
MASAHARU「はい。いやもう曲の力ってすごいなって思いました。最初のワンフレーズ“イケナイ太陽”だけでみんな声を出せるし、やっぱりすごい」
JUDAI「例えばリリースイベントだと僕たちに興味なく買い物をしに来た人もいて…。でも『イケナイ太陽』を歌うと“聴いたことある!”って人が集まって来るんですよ。いつもはライブ撮影はNGなんですけど、いろんな人に知ってもらえたらいいなってメンバーで話し合って、今回この曲だけは撮影OKにしてるんです。#FlowBack、#サマトリで調べたら動画があると思うので、ぜひ見てみてください」
――そんなパワーのある曲をカバーして、そこからますます活躍につなげたいところですよね。
MASAHARU「より責任感が出てきました。『イケナイ太陽』を大切に歌わなきゃなってことに対しても、このあとの自分たちの活動につなげていかなきゃなっていうことに対しても」
JUDAI「あと、イベントでは『イケナイ太陽』は、だいたいMCのあとなんです。だからMCで盛り上げてさらに『イケナイ太陽』で勢いを加速させ、そこから『Let's Get Together』(今作1曲目)でタオルを回して楽しんでもらうと、(観客との)距離感が縮まっていい感じになるんじゃないかなって思ってます。勢いがあるFlowBackのよさが伝わるんじゃないかなって…」
――今話に出たMCなど、ライブでの担当は決まっているんですか?
MASAHARU「煽るのはJUDAIとREIJI。ダンスはTATSUKI、MCは毎回話し合いをして、話すことをメンバー全員にうまく散らしています。僕とか本当に話すのが苦手なので…(笑)」
JUDAI「5人もいるので、話がまとまらないんですよね(笑)。だから台本はないんですけど、タームポイントみたいなを決めて、ちょっと遠回りしてもちゃんと本題につなげられるように話し合ったりはしてます」
――JUDAIさんは煽り担当なんですね。
JUDAI「でも普段は全然煽らないですよ(笑)」
MASAHARU「たぶんJUDAIとREIJIはライブだとテンションが上がるんですよね。僕が思うにJUDAIは1曲目でガンッて見せる時の煽りが、REIJIは初めての人たちを近づきやすいようにする煽りが得意ですね」
――なるほど。そして、今作の初回版は写真集付き。セブ島で撮影されたとか。
JUDAI「REIJI君の地元です。僕たちも初めて行ったんですが、めっちゃいいとこでした!」
――え、実家に行ったんですか?
JUDAI「親戚の方の家に行ってホームパーティしたんです」
MASAHARU「楽しかったです!」
JUDAI「ブタの丸焼きが出てきて……。プールサイドみたいな所に3匹ぐらい並んでて、スゲーなって(笑)!」
MASAHARU「いとこが40人ぐらいいるらしくて、大パーティでした(笑)」
JUDAI「大音量で音楽を流してクラブ状態。近所の人も来て、何か(苦情を)言うのかな?って思ったら参加してました(笑)」
――そんなオフショットも収められているんですか?
JUDAI「いえ……でも、そのうちSNSとかで見せられたらいいなと思ってます。そしたらブタが、こうなってる(丸焼きでくるくる回る様子)かもしれないです(笑)」
――楽しみにしています(笑)。では最後にリリースツアーについて…。今回はどんなライブが見られるでしょうか?
JUDAI「いつもよりもっと深く僕らを知ってもらいたいなと思います。今まではイメージとしてずっと剛速球を投げているような気持ちなんです……戦に行くような(笑)。だからこれまでは戦いに行っていたんですけど、今回は夏のコンセプトミニアルバムのツアーなのでもっとハッピーな感じにしたいですね。もちろんキメるところはキメつつ、お客さんとの距離をより近くできるような演出にしたいなって思います」
MASAHARU「お客さんと一緒に盛り上がれる曲がたくさんあるので、声も出してジャンプもして、ぜひお客さんにももっと汗をかいてほしいなって。普段と違ったアプローチで夏に徹したいと思います!」
text by 服田昌子
(2018年7月13日更新)
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