「考えてみると音楽をやる理由なんてない “因果”や“使命感”って感じ。もう、やんなきゃいけないんですよ…」 関東発の新世代・GRASAM ANIMALインタビュー
都内近郊を中心に活動するバンド・GRASAM ANIMAL。’17年夏に初の全国流通盤『ANIMAL PYRAMID』をリリースして以降、全国のライブハウスやフェスへの出演も増え注目を集めている彼らが、ぴあ関西版WEBに初登場。アルバムに収録された楽曲は、ダンサブルでオルタナティブなロックミュージックが根底にありながらも、サーフミュージックやソウル、ファンクなど様々なエッセンスを“自分たちが鳴らすべき音”に再構築され、極めてポップでエモーショナル。じっと聴き耽りたくなる歌詞と、心躍るメロディが心のど真ん中に迫ってくる1枚に。しかし、ここに至るまでには不毛な日々の積み重ねで、“今も腐っている”と語る。今回のロングインタビューは、平均年齢22歳という新世代の彼らの人となり、そして彼らが持つ“確信”と“自信”が明らかになるような内容に。彼らの楽曲世界ともリンクする、ラフで謎めいた空気感のままに語ってくれた。
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徐々に、徐々に腐っていってるんですよ
だけど最近はそれが発酵してきたなと思う
――結成は2015年ということですが、どういった経緯で?
熊谷拓人(g) 「あれは2015年の12月に…」
柳澤凌成(b) 「違うでしょ。’15年の末までにとっくにライブをやっているでしょ。‘15年の頭でしょ」
熊谷 「…」
柳澤 「結成から間もない若いバンドで、短期間で頑張ってるみたいなのやめよ(笑)」
熊谷 「はい。まず、ボーカルの木屋と僕が高校時代に別のバンドをやっていまして、そのバンドのリズム隊が抜けるということになったんですね。その時、バンド名がカタカナで嫌だったんですよ。で、音楽的な嗜好も変わっていたから、それなら新しいバンドとして始めようと思ってメンバーを探したら、この二人が来てくれて、実際に合わせてみてそのまま組んだ感じですね」
歌代(ds) 「僕はもともとその前身バンドを、観に行ってたんですよね」
柳澤 「僕はですね、高校生の時に学生が集まってライブをするイベントで、友達が欲しかったからMCで『音楽の話をしましょう!』とか言ったんです。だけど、その日は誰も来なかったけど、後日、熊谷くんからツイッターでDMが来て。『本当は昨日、喋りたかったんです』って(笑)。で、その連絡が来た2日後ぐらいには二人で池袋のスタジオに入ってね」
熊谷 「遊びましたね」
――そこで、音楽の話も合って。
熊谷 「まぁ、多少合って。そこから2年ぐらい、普通に遊ぶだけでバンド組んだりはしていなくて。だけど、僕たちがリズム隊を募集するって声明を発表したら、その時の彼はギターボーカルだったけど、その夜に泣きながら連絡してきて…」
柳澤 「いや、泣いてないって!(笑)」
熊谷 「泣いてたよ」
柳澤 「僕もその時、やってたバンドが面白くなくなってきていた時期で、それでベースでもいいから面白いことやれるならやりたいと思って連絡したんです。泣いてはいません」
熊谷 「まあいいや。で、ドラムは結構やりたい人からたくさん募集が来ていて。ベースで入ってもらうことに」
歌代 「ドラムは募集が多かったから、オーディションみたいなのやりましたね」
――実際、合わせてみてすぐにビシッと合って結成することに?
木屋和人(vo&g) 「いや。やろうとしていたことが難しすぎて、技術が追い付かない期間が2~3年ぐらいありまして、今もまだ追いついていない部分もあるといえばあるんですけどね」
柳澤 「だから、組んでから半年ぐらいスタジオしか入ってなかったですね。それで、’15年の2月ぐらいに初めてライブをようやくやった感じですね」
――ようやく、ステージに立てるところまで来たと思えたから?
木屋 「いや、立っても下手くそすぎて…」
柳澤 「とは言え、今思えばという話で、その頃は割と気にしてなかったよね。なんだか、自分たちはヒーローみたいな気持ちでいたから」
木屋 「“俺らが一番正しいんだ!”って(笑)」
柳澤 「それが、だんだん正しくないんじゃないかって気づき始めて…(笑)」
木屋 「まぁ、いかんせんライブの反応が悪いので(笑)」
柳澤 「ちゃんと伝えるには演奏をしっかりしないといけないんじゃないかとなり、それから特訓しましたね」
歌代 「ずっと特訓だった」
――それは、個人個人のスキルを上げていくという特訓?
木屋 「それと、あとは精神面ですね。舞台に立つ上での立ち振る舞いだったり、どういった心持ちがいるのかというところが脆かったので。僕なんかは元々、宅録ばかりしていた人間なので、そもそも外に出ることすら嫌でライブなんかしたくなかったんですよね(笑)。仕方がないからやってやろうという感じだったのが、ライブを重ねて鍛えられてライブもできるようになってきました」
――前身バンドの頃もそういうメンタリティだった?
木屋 「その頃の方が、特に気にしてなかったですね。若さだけでやれていたから。まぁ、まだ若いんですけどね(笑)」
柳澤 「その時、Suchmosとも対バンしてたしね(笑)」
木屋 「レゲエをやってた頃のね」
――それからライブを重ねて、いろいろ見えて来てライブが嫌になって。で、特訓してまたステージに立てるように。
木屋 「いろいろな人の助言を聞いたり、無視したりしながら色々考えましたね」
――結成から1年経って、ようやくEP『Surf Ride Monster』をリリースされたわけですが、その時の心境というのは?
柳澤 「『俺たちに夏はない』という曲ができた時に、“これはいけるぞ!”と思ってEPを出してみようと。そしたら周りの人が手伝ってくれたりしたので、すんなりリリース自体は上手くいったんですよね。でも、出したら出したで反応もそんなにで、作ったMVとかも再生回数がそこまで伸びず、不毛な1年を過ごすことに結果なりました(笑)。あの頃は、ライブ終わった後の顔が、みんな暗かったもんね」
木屋 「徐々に、徐々に腐っていってるんですよ。ずっと高校時代から、音楽は発信し続けているんですけど別に評価はされてないですから。徐々に、徐々に気分も落ちて腐っていって、だけど最近それが発酵してきたなとは思います」
――旨味がでてきたと。
柳澤 「寝かした意味がだんだん出てきた気はするね。単純に技術も付いてきて、ライブでもより明確にそれぞれ楽曲のノリの出し方も分かって来て、なんだか評価されつつ、という感じですかね」
このバンドに対する確信みたいなのはみんなある
“因果”って感じ。もう、やんなきゃいけないんですよ
――昨年の夏にリリースされた1st Album『ANIMAL PYRAMID』を聴いた限りでは、お客さんの反応がなかったという時期が全く想像できませんでした…。
歌代 「自分たちも同じ気持ちです(笑)」
――歌詞がものすごくエモーショナルで、その上で自分自身やシーンにファイティングポーズをとってる鋭い感じがグッときました…。作詞は、木屋さんと熊谷さんで?
熊谷 「曲によってですね。僕が全く関わらない曲もありますし、木屋ができないから一緒に考えてということもあります」
――それは、前身バンドの頃から変わらず?
熊谷 「解散する少し前に、初めて僕が持っていったリフから曲を作ったことがあって。その時に作詞をしてみてと言われたんですけど…、それが結構よかったんですよ(笑)。それから信頼を得て、作詞もするように」
柳澤 「あはは。“信頼を得て”ね(笑)。基本的に、みんなメンバーに対して疑心を常に持ってるからね」
熊谷 「柳澤は、すぐに『タバコ盗ったでしょ?』って言うしね(笑)」
柳澤 「だって減ってるんだもん!」
熊谷 「被害妄想なんですよ」
柳澤 「いやいや。熊谷の方が、出会った時からやっちゃいけないことやってきてる印象が強いから、その蓄積でこっちも疑うんですよ」
木屋 「虚言癖もあるしね」
熊谷 「そんなことない。けど僕は生まれが、関東のスラム街みたいなところで育ってきたから、3歳から生きていくためにやらざるを得なかったんですよ。だから、そういうところはあるかも」
柳澤 「なんだよそれ(笑)」
――そんなイメージを柳澤さんから持たれていたわけですが、熊谷さんの方は遊び友達だった柳澤さんとバンドメンバーになって3年になりますが印象とか変わりましたか?
熊谷 「変わりましたね、悪い意味で(笑)。この人、今までに見たことないぐらい神経質な人なんですよね。結成してから1年ぐらいで、木屋と歌代からそれぞれ個別で、“辛いんだけど”って相談されたこともありますから(笑)」
柳澤 「そんな時期もあったね(笑)。単純に僕は口が悪くて、他の3人はメンタルが弱いんですぐに凹むんですよ」
――すごい関係性ですね(笑)。だけど、みんなが疑心し合っている中で、バランスがうまくとれた状態で活動を続けられてるわけですよね。メンバーを繋いでいるのは、やはり音楽?
木屋 「まさに、音楽だけですね」
歌代 「音楽に対する自信みたいな、このバンドに対する確信みたいなのはみんなあるからね」
木屋 「それだけじゃない、不思議な感じはするけどね。変な繋がりというか、信頼関係が奇妙な感じなんですよ」
――というと?
熊谷 「“因果”って感じです」
木屋 「それだ。もう、やんなきゃいけない感じなんですよ。組んでからそう思うようになったんですけどね。まぁ、今はメンバーのキャラも立ってるし、バンドとしてもいいなと思いますよ」
柳澤 「僕がいつも思うのは、昔から対バンするバンドとかを観ていると、4人編成だとしても『1人もこのバンドをやりたいと思ってやってる顔してねえな』と思うバンドがよくいるんですよ。誰がやりたいと思ってやってるバンドなんだと。自分たちは、そうはなりたくないと思っているんです。自分たちがキャラ立ちしているということは、そういう“やりたくて、今のバンドを、音楽をやれてる”ことの表れなのかなと思いますね」
――なるほど。そのGRASAM ANIMALというバンドに対して、メンバー皆が共通して持ってる“確信”だったり“自信”がすごく音源にも出ているし、音楽ライター・高橋智樹さんのインタビューを元に作られたリリースでも言葉になっていますよね。引用させてもらうと、“ビートルズが音楽の教科書みたいな、ずっと一番上みたいな感じで言われてるのが嫌だったんですよね。「最新の音楽」が最高になんなきゃいけない”とか、そういう言葉がすごく印象的で。
木屋 「“自信”とか“確信”の話以前に、自分たちの今いる地点が、何かってことが大事だと思っているんです。どの時代で、どの国で、誰がやっているかという色々な要素から割り出される、自分の今いる地点を見つめて、何が最良でできるかを常に考えているんですよ。そうしたら、それに値する作品が作れると思うんです。つまり、2018年の日本で、自分たちは何ができるかを考えているんです。例えば、音楽が大量に聴けたりとか、日本のシーンとか、色々なブームが栄えたり廃れたりするのを視野で捉えつつ、“どうやって、やってやろうかな”と」
――シーンも意識しつつ、自分たちのやりたいことを。
木屋 「意識しつつ、というよりも視界の端でとらえて頭の隅に置いている感じですね。関係ないなと思えば、切り捨てますし。関係あれば、乗っかろうと。例えば、最近で言うと、ブルーノ・マーズの『That's What I Like』とか。ああいう曲はすごいなと思うし、乗っかりたいなと思いますね。そういう海外の情報も簡単に手に入りますから。ただ、“情報処理を的確にできるのは俺だけだよ”とは思ってます」
――他にも、“勝たなきゃいけないんですよ。これまでのロック史全体に”という言葉も、ここまで言い切ってくれるのは聴き手としては気持ちいいですし、その沸々とした想いを音に昇華させてるのがカッコいいなと。
柳澤 「単純に流行っているシーンに対してのアンチテーゼとかって、手段として簡単だと思うんですよ。そこも踏まえて、このバンドでどうにか、今の日本でできないかということなのかなと、僕たちは思うんですよね」
――“最新の音楽”ということは、常に新しいことという意識がやはりあるのですか?
木屋 「最近は少し違うんですよね。新しいことってなると、エゴが介入してくるじゃないですか。もっとエゴが介入しない音楽をやりたくて、流れに任せてという感覚です」
――“新しいことをする”という、エゴが。となると、もっと自分のピュアな部分に委ねるということでしょうか?
木屋 「あ、“ピュア”っていいですね。そうです。心の奥の神秘に迫りたいんです。例えば、こういう音楽が好きと思えば、それを簡単に取り入れられるような柔軟性のあるバンドにはしたいんですよ。ただ、根のところにある力。それは、歌の力であったり、メロディーの持っている魔力であったり。そういう部分をもっと豊かにできればなと思っています」
――まさにアルバムに収録された、『インサイド!インサイド!』にリンクするお話ですね。“もっと真ん中で 分かり合えたらいいね”という歌詞みたいに、もっと核の部分に迫っていく感じで。
木屋 「そうですね。殻をすべて取り払って、柔らかい丸みたいになりたいなと」
柳澤 「割とみんな平和主義者なんでね」
木屋 「吹っ掛けてるけどな」
柳澤 「それは強がりなんだよ」
木屋 「よくホテルのロビーとかで、『喧嘩してぇ』とか言ってるんです」
柳澤 「それは喧嘩したことがないやつが、言うやつじゃないですか。小型犬がよく吠えるのと一緒ですよ」
――それを自分で言えるのはいいことですね(笑)。
木屋 「最近、言えるようになったんだよね」
柳澤 「それこそ、柔らかく丸くなったんですよ」
――あはは。リリースして時間も経っていますが、ライブでのお客さんの反応とかっていかがですか?
木屋 「悪くはないかな。まぁ、リリースしてから時間も経ったからこそ、粗とかも見えてきてるから今は新曲をやってる方が楽しいですね」
――どんどん新曲もできてるんですね。
木屋 「まぁ、作らざるを得ない状況にレーベル長に…(笑)。いつの間にか、アルバムを出す時期も決まっていたり」
柳澤 「そんなことないでしょ、前から決まってたじゃん(笑)」
木屋 「決まってたみたいです」
柳澤 「やっぱりバンドって最新の状態が一番よくないといけないと思うので、自分たちがいま良いと思う曲をどんどんやっていますね」
木屋 「だからこそね、ライブに来てほしいですね」
歌代 「どうした急に(笑)」
木屋 「そういえば、ぴあさんのインタビューだったなって思い出した(笑)」
よく考えたら音楽をやる理由なんてないんですよ
気づけば憑りつかれていて、やらざるをえなくなっていた
――不毛な時期を経て、今は良い感じ?
熊谷 「そう思ってます」
木屋 「これからですよね。次のアルバムを出す土壌が整ってきたかなという感じですね。もう生活を賭けてるので、やるしかない」
柳澤 「1枚目はそこまで考えていなくて、ただ録りますといった感じで。僕たちとしても自意識を作品の中に溶け込ませることができていなかったかなと思っていて。それを出した後に、粗を見つけてダメだったなと思うこともあったので、次の作品は全身全霊で“作品を作る!”ということを意識したいですね」
――次のアルバムの構想も見えてきている中で、今度はどんなピュアな部分が、核となるのでしょうか?
木屋 「“ロックンロール”って言葉があるじゃないですか。ロックンロールって、“石が転がる”ということだと思うんですけど、転がってる石って、ロックをやってきた人たちの亡骸によって、石がどんどんデカくなってると思うんです。“その石を俺達も押すんだ”という、命のバトンを繋ぎたいという想いです。ロックンローラーたちの生き様を見ると、伝わってくるものがあるので、自分たちも転がるだけだなと。だから、次は“ロックンロール”をやります」
熊谷 「使命感だね」
木屋 「もうやんないとしょうがないんですよ。押さないと、前に進めない」
柳澤 「だから、今が一番楽しいですね。ライブやってる時が一番楽しい」
熊谷 「何も考えなくなってきてるんだよね」
歌代 「前はライブ中に意識があったんですけど、どっかの時期で木屋さんが、『雑念をなくそう!』『毎回、真っ白になろう!』というキャンペーンを始めて。盛り上げるとかそういう雑念をなくしてからは、ライブが凄く楽しくなった気がします」
――それは、どのぐらいの時期ですか?
柳澤 「去年の冬とかですかね」
熊谷 「リリース後、なんとなく分かってきたんですよね。ただやることは1つしかないって」
木屋 「まぁ、地球の意思に従おうってことですよね」
――ついに、地球規模に。“生活を賭けてる”という言葉もありましたが、音楽で生きていくという意識はどのぐらいから?
木屋 「生きていくためには、というか。“やらされてる”と思うことがよくあるんですよ。音楽を作っている時に、こんなに大変なことをなんのためにやっているのかと、よく考えたら理由がないんですよ。理由がなくて、気づけば憑りつかれていて、やらざるをえなくなっていた。いつの日かそれに抗うことをやめたら、楽しくなってきたんですよね。意味はないんですよ。突き動かされてるだけで。それが、言葉を借りるなら“ピュア”ですよね」
――“憑りつかれている”とありましたが、熊谷さんも作詞をする時に似たような感覚はありますか?
熊谷 「僕の場合は、木屋の世界に入る感じですかね。曲があって、どんな詞がいいんだろうかって考える。木屋の家に行ったりもするんですけど、全然出てこないことがあるので、そういう時は“頭を冷やしに月を観に行こう”って二人で行って、タバコを吸ったりしてると出てくることがあるんですよね。もしかするとそれは、木屋と同じように“何かに書かされている”ということなのかもしれないですね」
木屋 「俺達、ほっておくと屋上に行ったり月を観に行ったりするんですよ。吸わされてるんです、何かに(笑)」
アルバムの力を、極地を見たい
ライブの最高の瞬間を見たい
――こらからバンドとして、こうしていきたいという目標というのは?
熊谷 「僕は特にアルバムですね。アルバムの極地を見たい。それが次なのか、もっと先に作るアルバムなのかは分からないけど、アルバムの力を見てきたから、自分も見たいんです」
木屋 「最近は、シングルのリリースだけのアーティストも多いですから。やっぱりアルバムの力を見たいですよね」
――具体的に、個人的にその極地だというアルバムをあげるとするなら?
熊谷 「ザ・ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』の後に出た、『スマイリー・スマイル』とか。ザ・ビートルズもいっぱいありますね。アルバムの極地が芽生えた瞬間がって、そこから極地が連続するのを見てみたい」
――歌代さんはいかがですか?
歌代 「個人的には、ようやくドラムプレイヤーとしての意識が出て来て…」
木屋 「“恥ずかしながら”ね」
歌代 「そう、恥ずかしながら…(笑)。なので、これからはもっとドラムプレイヤーとして、気持ちよくなる瞬間を見たいなという想いがありますね」
熊谷 「ライブの最高の瞬間も見たいよね」
歌代 「それだ、ライブの最高の瞬間が見たい。それで、独学でやってきたから今は良い先生を紹介してもらってドラムを教えてもらっています。そうすると、そもそもスティックの持ち方から座り方まで基礎的な部分が間違っていたみたいで。だから、今は1回のレッスンで5年分ぐらい成長している気がします(笑)。その成果をライブのグルーヴとして出せて、もっと気持ち良い瞬間を生み出したいなと思っています」
――柳澤さんは?
柳澤 「やっぱりアルバムですね。単純にアルバムとか作品は、録音した時点で時間が止まるじゃないですか? だから、これからアルバムを作っていくわけですけど、今とにかく楽しんで、その雰囲気もしっかりと録りたいです。プレイヤーとしても“この時代に、こういうことをやったんだ”という爪痕をしっかりと残したいですね。生きた証を残したい。それを、録音の停止ボタンを押すまで、その意識で懸けてやりたいですね」
木屋 「また夏ぐらいですかね、アルバム出せたらと思っています。関西にもライブに来ると思うので、その時は宜しくお願いします」
text by 大西健斗
(2018年5月14日更新)
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