Czecho No Republicの自主企画イベントが大阪で初開催!
『ドリームシャワー2017 at 大阪城音楽堂
夏だ!野音だ!Czecho No Republicだ!
~そうだ、みんなで大阪へ行こう。~』ライブレポート
Czecho No Republicが、7月2日、大阪城音楽堂で『ドリームシャワー2017 at 大阪城音楽堂 夏だ!野音だ!Czecho No Republicだ!~そうだ、みんなで大阪へ行こう。~』を開催した。これは彼らが過去数回に渡り東京で行ってきた自主企画で、今回が初めての地方開催となる。しかもチケットは802円という破格。先月もぴあ関西版WEBで意気込みを語ってくれた彼らが、いったいどんなライブを繰り広げたのか?
当日はラッキーなことに梅雨の晴れ間。これは事前に“晴天祈願企画”をツイッターで盛り上げてきたメンバーとファンの気持ちが天に通じたに違いない。そんななかウキウキ気分を隠し切れない人々が16:30の開場とともに続々と会場へ。その間も舞台上では、今回の影の立役者であるFM802から飯室大吾と板東さかえが登場し、DJで気分を高める。あの手この手で楽しませてくれるチェコ(Czecho No Republic)らしい空間だ。そしてDJ2人の「ドリームシャワー2017スタート!」の大コールからついに開演!
5人が姿を現すと最後方芝生エリアまでいっきに総立ち。気になる1曲目は、ファンファーレから華々しくスタートした『Amazing Parade』だ。初っ端からハンズアップに「Oh~Oh~」のシンガロングとアクセル全開。続けざまに「お祭り騒ぎしよーぜ!」(武井)と『Festival』のカラフルな曲展開と軽快なビートで煽ったかと思えば、「真夏のビーチの曲やります」(武井)と『Dream Beach Sunset』へ。弾むパーカッションと武井とタカハシの突き抜けるユニゾンで開放感も満点だ。まさに夏の海辺気分が夕暮れ前の会場に満ちる。すると今度は『ゴッホとジョン』。タカハシの伸びやかな歌声でほんわかとさせ、「ラララ」のフレーズでは全員が手を左右に振り一体感も生まれる。八木の口笛とタカハシのハーモニカも心地いい。序盤からチェコのリードでぐんぐん幸せ度が上がっていく。そして武井の「今日はお祭り、夏の始まり。最高の思い出作ってください!」のMCから、懐かしめのナンバーたちへ。
まずは『Call Her』のスピード感で突き動かし、「One time、two times」のコールが会場全体に響き渡る。続けて『幽霊船』では「深く潜ろう」のリピートと転調の連続に体がくすぐられゾクゾクッとする。次は「八木類が歌います!」(武井)と『絵本の庭』へ。八木の低めのボーカルは「野音の庭は不思議」とアドリブも交え、リラックスしたムードを膨らませる。2コーラス目ではクレッシェンドで再びゾクゾク感をアップ。“楽しさバロメーター”は上昇する一方だ。
と、ここで数ある今日のための“仕掛け”の一つ、DJ・板東さかえが発案したというぼっちバンドを紹介。これは一人で来た人も仲間を増やせるようにというリストバンドだ。そこで「一人で来てくれた勇気に捧げたい曲を」(武井)と、砂川と八木の歌うようなギターが軽やかな『一人のワルツ』をプレイする。続くMCでは武井が「感謝しかないイベント」とお礼を述べつつ、チケットの802円という金額に触れ「今日残るのは赤字とみんなの笑顔です(笑)」と冗談も。「実はステージ装飾も(お金がなくて)お古です。でも最高のロケーションでアコースティックの曲を」と次の曲へ行こうとする……が! 「武井さん、間違えましたね」(砂川)と曲順間違いが発覚。大舞台でのハプニングだが、なぜかほっこりした気分になる。そして「もうちょっとロックで(笑)!」(武井)と『Electric Girl』へ。彼ららしい優しいエレクトリックなサウンドは浮遊感たっぷり。スイートなボーカルを響かせながらステージを端から端まで行き来するタカハシのキュートな姿にうっとりさせられると、次は「自由にダンスを踊ってくれ!」の武井の言葉よろしく、『DANCE』が響き出す。パワフルなドラムから広がる壮大さをまとったロックは、ライブの醍醐味満点! のアレンジ。さらに武井のシャウトにもグッと来る。そんな思いをもっとかき立てるように今度はキレッキレのシンセのイントロが鳴り『ショートバケーション』。観客もキターッ!の態勢から体を揺らす。ドラマチックなメロディは熱を帯びて、これまで以上に会場がヒートアップする。
すると、ここでクールダウンのMCタイム。先ほどの曲順間違いはどうやらこのタイミングだったようで、もう一回同じ話をなぞる……も、もうおもしろさが勝つ。もちろんメンバーも「まさかの(アコースティック)ね!」(砂川)とある意味ノリノリ。アクシデントさえもしっかり楽しさに変えてくれる。そして今度こそのアコースティックバージョンで『For You』。武井とタカハシによる癒しのデュエット、アコースティックギター、ワイヤーブラシで奏でるドラムが生み出す柔らかな空気が会場を包み込み、観客も動きを止めてじっと聴き入る。夕方の涼しい風も吹き始め、なんとも清らかな気持ちに。曲後はタカハシが「しゃぼん玉きれいだったね」とポツリ。メンバーと同じ時間、同じ景色を共有しているのだと多くの人が実感したことだろう。
だが、ここは武井と砂川の掛け合いが絶妙なMCで、少ししんみりした空気をカラリとチェンジ。今回の模様はニコニコ生放送で生中継されていて、砂川は「今、俺の顔が映ってwwwとかしてる人いるんだろうな(笑)」と、画面の向こうにもサービス。そして「みんなで作り上げるんだ、ドリームシャワーは! 後半戦まだまだ盛り上がって行けますか? 夢の国にしよう!」(武井)と、ここから怒涛の追い込みが始まる。
まずは『ネバーランド』でクラップを起こし、拳を突き上げさせると、『No Way』では、腹に来るベースとかき鳴らされるギターで、サビの『No Way』が空に突き抜けて行く。薄暗くなった会場は照明に照らし出され高揚感も増幅。さらにアニメ『ドラゴンボール改』エンディングテーマ『Oh Yeah!!!!!!!』を投下し、人気ナンバーでハンズアップ&クラップの大興奮状態に。武井もハンドマイクでステップを踏んで、シャープな歌声を聴かせる。すると、追い打ちを掛けるように高速のドラムから『RUN RUN TIKI BANG BANG』が始まるが、驚きの事態が。「なんだあれは? 後ろにステージができているじゃないか?」と武井が指さす方をみると会場後方にサブステージが! 「携帯で撮っていいよ!」(タカハシ)の声とともに、客席を通って移動するメンバーの大撮影会がスタート。歓声があちらこちらで上がり、まさにお祭り騒ぎだ。またメインステージ残った山崎も立ち上がり雄叫びを上げ、「楽し過ぎるだろ! もっともっとみんなと熱くなりたいと思います。が、残念ながら俺はそっちに行くことができない(笑)。4人が盛り上げるけど付いて来れますかー?」と来れば、再び大歓声。メインステージ戻っても砂川がギターソロで見せ付け、パーティムードも最高潮に!
そして次のMCでは、武井が迷いもあったという今日までの道のりや今の気持ちを吐露するように語り出す。夜の気配を感じるなか、5人がどんな風に悩みつつも前進してきたのかを改めて考えさせられると、ジーンとこみ上げるものも。また武井の「ハッピーな笑顔が見られたんで、仕事を全うしてるぜ!と思ってます」のひと言には、今日この場で5人の姿を見られたことに改めて喜びを感じないではいられない。しかし、もうひと騒ぎ!とばかりに「まだいけるんじゃないですか? 全員で歌ってこの曲を完成させましょう!」(武井と)スパート開始。力強いビートの『ダイナソー』では「Oh!Oh Oh Oh Oh Oh」の大合唱。きらめくステージ上の5人の存在感が2倍にも3倍にもなる。「行かなくちゃ」の詞にこれからのチェコの未来を見るようだ。そしてついに「最後の曲になりました。これからも俺たちの挑戦を見守っててください。デカい花火を打ち上げませんか?」(武井)とラスト、『Firework』へ。躍動するリズムで全員が「1、2、3、ジャンプ」と弾け、5人に向かって伸びる手は虹色の照明に染められる。まさに美しい大輪の花火が会場に咲いたような景色が生まれ、華やかなフィニッシュが訪れた。
……がもちろん、この日を楽しみにしてきた観客はまだまだ帰るつもりなどない。そしてメンバーだってこれで終わるつもりはない!とばかりにアンコールへ。まずは砂川がカムバック。鮮やかな“拍手さばき”を見せると、ここにきて山崎が目を見張る活躍。勢いよく走り込んで来たかと思うと「大阪楽しいな! 心残りがあってさ、俺はまだあそこの(サブ)ステージに行ってないんだっ!」と後方舞台へ上がって観客を煽る。その騒ぎに誘われるように他の3人も再登場。タカハシは「開演前、泣きそうになったけど、今もまだ夢の中。ずっとこの幸せをかみしめていきたいです」と笑顔を輝かせる。さらに9月からのツアーが決定したというニュースも飛び出す。しかしサプライズはこれだけではない。アンコールにはFM802で独占オンエアされた『MUSIC(チェコと12人の仲間たちVer.)』がセレクトされ、これに合わせて楽曲に参加した藤森元生(SAKANAMON)とおかもとえみ(フレンズ)がシークレットゲストとしてステージに! 同じく楽曲に参加した飯室と板東も加わると、『MUSIC(チェコと2400人の仲間たちVer.)!』の武井のコールから曲へ。砂川のお面を着けて奇妙なダンスを披露する藤森を筆頭に、メンバーもゲストもDJも観客も、全員が『MUSIC』の弾むリズムに合わせてバウンド、さらにハッピーなメロディに身を委ねる。そしてラストは全員で会場を揺らすような大ジャンプで大団円! 多幸感200%の全18曲、約2時間に幕を下ろした。
Czecho No Republicの歴史に刻まれる1日は、メンバーだけでなくファンにとっても忘れられないまばゆい1日なったはず。ぜひ来年も大阪の地で、このすばらしい記憶を更新してほしい!
text by 服田昌子
(2017年7月 7日更新)
Check
Set List
01. Amazing Parade
02. Festival
03. Dream Beach Sunset
04. ゴッホとジョン
05. Call Her
06. 幽霊船
07. 絵本の庭
08. 1人のワルツ
09. Electric Girl
10. DANCE
11. ショートバケーション
12. For You (アコースティックver.)
13. ネバーランド
14. No Way
15. Oh Yeah!!!!!!!
16. RUN RUN TIKI BANG BANG
17. ダイナソー
18. Firework
<ENCORE>
19. MUSIC
Live
「リリースツアーじゃないツアー」
【北海道公演】
▼9月30日(土)KRAPS HALL
【宮城公演】
▼10月14日(土)仙台CLUB JUNK BOX
【福岡公演】
▼10月22日(日)BEAT STATION
【愛知公演】
▼11月25日(土)ボトムライン
Pick Up!!
【大阪公演】
9月23日(土・祝)一般発売
Pコード:338-653
▼12月14日(木) 19:00
BIGCAT
オールスタンディング-3000円
(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。
[問]GREENS■06-6882-1224
【東京公演】
▼12月22日(金)EX THEATER ROPPONGI
7/23(日)23:59までオフィシャルHP先行受付中!
オフィシャルサイト
Column
『Czecho No Republic presents ドリームシャワー2017』が7/2(日)大阪城音楽堂にて開催!
武井優心(vo&b)&山崎正太郎(ds)&タカハシマイ(cho&syn&per) インタビュー&動画コメント