Tempalayの新作『5曲』リリースパーティー
『not forget pleasure4』が
3/26(日)アメリカ村 CLAPPERにて開催!
小原綾斗(vo&g)、藤本夏樹(ds)インタビュー&動画コメント
3月26日(日)、ライブハウス・CLAPPERとイベンター・夢番地によるイベント『not forget pleasure』の4回目が開催される。そこで今回、昨年秋に行ったCLAPPERの福原店長のインタビューに続いて、ライブ出演者であるTempalayの小原綾斗(vo&g)と藤本夏樹(ds)の2人に話を聞いた。煙に巻くような彼ららしい空気感が漂うゆるいインタビューをご覧あれ。
――Tempalayさんは、『not forget pleasure4』の会場、CLAPPERでこれまでどれくらいライブをされていますか?
小原「2回やってますね。前も(イベンターは)夢番地さんで、お友達です(笑)」
――実は前回のCLAPPER店長・福原さんのインタビューでは、キテいるアーティストとしてTempalayの名前が出ています。
藤本「仲良くさせてもらってます! お酒おごってもらったり(笑)」
小原「福原さんはすごく熱い人。基本テキーラやんな(笑)。とにかくいい人だよね」
藤本「うん」
小原「でも…本当かウソかわかんないですけど、あの笑顔は(笑)。すっごいニコニコしてます。人としてパワーがあるというか」
――愛を感じる?
小原「感じます。ただ、それがウソか本当かわかんない。目の果てまで笑ってるんですけど……って冗談です(笑)!」
――そして今回共演はKlan Aileen、オオサカズ、DIALUCKの3バンド。面識は?
藤本「Klan Aileenは昔1回一緒にやったことがあって、もちろん活動も知ってます」
小原「DIALUCKは、僕らのサポートやってくれてるAAAMYYY(cho&syn)の友達で、今いい感じらしいんで……だから集客目的というか(笑)」
全員「ハハハ!」
小原「いや、もちろんリスペクトして、できれば集客も……はい(笑)。あ、オオサカズさんは初めてです。どんなバンドなんすか?」
――元・奇妙礼太郎トラベルスイング 楽団の8人組です。
小原「8人!」
藤本「おぉ。人数だとKlan Aileenしか勝てね~(笑)」
――対策は(笑)?
小原「そうですね。アンプのボリュームじゃないですか(笑)。あと、ライブを見ないって手もありますよ」
――ハハハ。そして今回はご自身の新作『5曲』のリリースパーティでもあります。ホスト的立場なので意気込みが違いますよね?
小原「それは違いますね。カッコ悪いじゃないですか、自分たちのイベントでお客さんが来なかったら。もちろん気合入ってますよ」
藤本「ま、でも、イベントが盛り上がればいいんじゃないですかね」
小原「イベントとしてお客さんが盛り上がれば一番いいっすよね。本当にそう思います」
――観客も演者もどちらも同じ温度感で楽しめたら一番ですね。
小原「ああ、温度感は共有できてないとね。お客さんも緊張しますもんね。僕ね、フラッと見てほしいんですよ。ライブハウスはお酒飲む場所やと思うんで。(ライブは)ジュークボックスのノリでね。そういう元来の形が好きなんです」
――理想的。でもそうじゃないライブも多い。
小原「ジーッと観てたりね。でもだいたい楽しいもんですからね、音楽って。そんな評論するもんじゃないですから。合わんかったら他の人としゃべっとけばいい」
――Tempalayさんは自由に観られそう。思わず寝たりして(笑)。
小原「もう全然、自由にやってもらって……(OK)。(寝たら)ちょっと傷つくけど、いや傷つかないです。いや傷つくかな? ハハハ。ま、傷つくけどそういう形でいいと思う」
――ありがとうございます。では次にEP「5曲」の話を!
小原「いや、あんま、いいっすけどね(笑)」
全員「ハハハ!」
小原「いや、音楽を説明するのって難しいですよね。全然、話を聞いてもらえるのはうれしいんですけど、アーティストは絶対にもっと時間が欲しいはず。その瞬間で答えられるのは表面のものになっちゃう」
――わかります……でも答えてもらいます(笑)。まず、4曲の曲名にアメリカの都市名が入っています。これは昨年出演したSXSWの経験が元に?
小原「後付けですけどね(笑)でもアメリカで作ったものを思い出として自主盤で出そうっていう話はあったんですよ、夏くらいから。アメリカに行った!っていうのを一応形に残そうっていうくらいのテンションだったんですけど、それが今大きくなってこうなったっていう」
――SXSWは良い思い出になったんですね。
小原「というか、俺らがアメリカ行ったってこと意外とみんな知らなかったりするから。日本で活動するにあたり、俺らが海外へ行ったことはさほど影響がないんですよね。きっと他にも知らない間に行ってる人はたくさんいるんだと思います。だから、行った証しみたいなのを残したいなと」
――その都市ごとに曲を作ったんですか?
小原「それも全部後付けなんですよ(笑)。だいたいロスで作りました」
――街の雰囲気が曲に反映されているのかと思って、街を想像して聴きました(笑)。
小原「あ、でも作る時に……僕は曲をギターを弾きながら作るんですけど、これはあそこっぽいなって感じで作ったんで、あながち間違ってはないです」
――どこへ行こう?って考えて聴いたらすごく楽しかったです。
小原「そういう聴き方してほしいですね。そう言えば、Cocteau Twinsの『Heaven or Las Vegas』っていうアルバムあるじゃないですか。でも、俺の中であれはラスベガスじゃないんですよ」
藤本「確かに」
小原「ラスベガスじゃなくて、どっちかって言ったら海の匂いがするくらいなんですけど、でもラスベガスって言われると、なんか自分の中の(ラスベガスの)イメージとラスベガスが絶妙にマッチしてきて、不思議な光景になる。そういうのってやっぱりタイトルから作品になってるっていう。それがタイトルのある意味というか。だから都市名、好きなんですよね。やりたかったんですよ。(都市を)提示して、でも自分の曲を聴いて感じた情景とかと照らし合わせたらおもしろいですよね。ほら、東京って曲って名曲っぽいじゃないですか(笑)」
――確かに(笑)。あと前作が『from JAPAN(LP)』なので、次はアメリカ!という連作的な意味はありますか?
小原「それはないです(笑)」
藤本「本当に単純にアメリカ行ったからです(笑)」
――Tempalayさん賢そうなんで、つい深読みを。
藤本「ハハハ!」
小原「賢くはないですけど、常に客観視はしてますね。それにおもろいことをしたいなとは思ってはいます」
――そんなスマートさを感じるので、いろんな意味がある気がして……。
小原「意味はないように見せたいです。そこを紐解かれると恥ずかしいですね(笑)」
藤本「人間性だもんね(笑)」
――ではEP『5曲』の話に戻りましょう。不協和音のような部分が、気持ち悪いのに気持ち良くて新鮮でした。
藤本「それは、たぶんあれですよね、『New York City』(1曲目)の頭とか、音が揺れてるってのですよね。きれいな音程じゃないところ。『CHICAGO in the BED』(4曲目)のピアノとか。普通だとつまんないじゃないですか(笑)。そこらへんは感覚なんですけど、今回そういう音色は多いですね。普通にリョート(小原)の歌のコードの感じも気持ち悪くておもしろい。特にシンセとかで如実に出てると思います。っていうのは、AAAMYYYがアメリカにも一緒に来てくれてたし、曲作りの段階でも一緒にやってくれたんで、シンセで遊べたかなっていうのがありますね」
――そういう理由だったんですね。あ、あと想像したよりポップでした。
藤本「ポップです! ハハハ。自分らのことはポップだと思ってやってますっ(笑)」
――ハハハ。ポップというか思っていたより間口が広いというか。
小原「ま、すごい大きく見たらマニアックですよね。だって巷に流れている音楽ではないので」
藤本「ポップだけど、J-POPではないのかもしれないです」
小原「てか、もうジャンルはないですよ。僕らは自分たちで自分たちのことを制限してないんで。自分たちがどういうバンドだっていうことも言ってないし。そこは考えて作ってないですね」
――だからといって閉じているわけではなく、伝えようっていうのはありますよね。
小原「売れたいですからね(笑)!」
――正直(笑)。ではブレイクも間もなく……。
小原「来るんじゃないですか? 音楽ってタイミングやと思うんでね。もちろんカッコいいものって売れると思うんですよ。カッコイイから売れるというか、伝わっているから売れると思うんですけど、そこは研究したい。オリコンチャートに入るためにというか(笑)。でも、スタンスとかやってることは変わらない。ただアプローチとかは……(研究していく)。売れてることには理由があると思うんで。そこはもちろん研究してやるんですけど、でも、もうそれすらもタイミングやと思うんで、そのタイミングが来た時に完全に態勢を最強にしておかないといけないと思うから、常に最強じゃないといけないっていう。だから常に研究はしてます。伝えるために!」
――そういうのがやっぱり賢そう。
小原「じゃ、全部ウソです(笑)!」
全員「ハハハ!」
小原「本当はもう(今日)エレベーターから(降りた時から)ウソです(笑)」
藤本「じゃ、俺、Tempalayじゃないです(笑)!」
小原「俺ら、本人(Tempalay)知らないんで(笑)」
藤本「なんか今日ヤレって言われたんで、Tempalayって奴を(笑)」
小原「だいたいで想像でしゃべってます。まずTempalayってなんですか? 食べ物ですか??」
――ハハハ! 今誰と話しているんだろう? では最後に3月26日(日)に向けてひと言お願いします。
小原「だいぶ想像ですけど(笑)、大阪のお客さんけっこう好きなんです。反応がわかりやすいというか。だから大阪のお客さんをもっと増やしたいと思うんで、これからは大阪を中心に活動していこうと思ってる……かもしれないですね~(笑)。いや、本当に大阪、結構大事にしてるんで……って、もう何言ってもダメですね。ハハハハ!」
――いえいえ(笑)。今のはウソじゃないですね?
小原「本当です(笑)!」
藤本「そう思ってます。大阪、もっといっぱい来ます。本当に(笑)!」
取材・文:服田昌子
(2017年3月14日更新)
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