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The BONEZが“誰かを救えるであろうあなたへ”贈る
渾身の一撃『To a person that may save someone』!
JESSE(vo&g)インタビュー&動画コメント
「音楽には人の人生を左右する力があるって、俺は本気で信じてる」 The BONEZが“誰かを救えるであろうあなたへ”贈る 渾身の一撃『To a person that may save someone』! JESSE(vo&g)インタビュー&動画コメント
「なんでメンバーの顔が並んでいるジャケットにしたかと言うと、例えばNAKA(g・ex.RIZE)以外の3人がNAKAを救ったし、俺以外の3人が俺を救った…っていう具合に、この4人が覚醒できたのは、お互いの存在があったから」と、The BONEZのフロントマンであるJESSE(vo&g・RIZE)は話してくれた。The BONEZ渾身の最新アルバム『To a person that may save someone』には、’16年という今の時代にこそ鳴らされるべき新しいアンセムが詰まっている。インタビューでも何度も語られているが、タイトルを直訳すると、“誰かを救えるであろうあなたへ”。水面に石を投げるとゆっくりと波紋が広がっていくように、身体の奥底から湧いてくる意思を静かに強く伝えるこのタイトル曲は、“誰もが歌える”というよりも、声を合わせ、心を合わせ、歌わずにはいられない。4人がお互いを救ったように、彼らの鳴らすこの音楽が誰かを救い、このアルバムに救われた人がまた、別の誰かを救う――そういう連鎖がきっともう始まっているに違いない。間もなく、このアルバムを携えたツアーが大阪からスタートする。アインシュタインから“おもてなし”まで、JESSEからほとばしり出た言葉の数々を、アルバム、ライブ共々楽しんでほしい。
このアルバムを自分で選んで手に取った人にとっては
“The BONEZ=僕の、私のバンド”になる
――新作『To a person that may save someone』は通常盤とDVDがセットになったデラックス盤、限定プレミアムBOX盤の3タイプありますが、『Leaf』(M-12)は通常盤には収録されていないんですね。
――今回のアルバムが素敵だなぁと思ったのは、朝御飯を食べているときとか、部屋で仕事をしているときとか、そういう普通の生活の中に溶け込む音楽でもあるところで。じわじわと感情の波が押し寄せてくる『To a person that may save someone』(M-1)から、あたたかいものに包まれるような最後の『Waking up』(M-13)まで、心臓をわし掴みにされるメッセージも詰まっているし、ドラマもある。そうでありながら、毎日の暮らしのBGMにもなる。
「今回は、アルバムとライブは全く別物に考えていて。やっぱりThe BONEZはライブバンドなんで、ライブバンドがCDを作ることが実は一番難しい。でも今回は、聴き込めるアルバムを作れたかなと思う。これまでRIZEとか自分がやってきたプロジェクトとかを全部合わせて15枚ぐらいアルバムを作ってきて、カッコいいアルバムは何枚も作れてきたけど、自分で感動したアルバムは今回が初めてですね。『To a person that may save someone』で“誰かを救えるであろうあなたへ”と歌って、浄化された状態で『Revolution』(M-2)で“革命だ!”と叫ぶ。『Paper crane』(M-3)は“千羽鶴”という意味なんだけど、1つのものを完成させるんじゃなく、1000作って1つのプレゼントにするという考え方は、日本にしかないセオリーですよね。ストーリーがつながっていく曲順になっているし、それも最初のタイトル曲が出来たことで、真ん中に筋が通った気がしました」
――『To a person that may save someone』『Leaf』『1905』(M-5)とかは、いわゆる従来のThe BONEZのイメージとはちょっと違った、これまでにないタイプの曲とも言えそうですね。
「そうかもね。例えば、“ミクスチャー”は日本で作られた言葉でアメリカにはないし、CD屋さんに行くと“ラウド”とか“スクリーモ”とか、かつてはいろいろジャンル分けされていた言葉もどんどんなくなってきていて。でも今、完全になくなったのは“オルタナティブ=グランジ”ですよね。オルタナティブとミクスチャーって背中合わせなんだけど、ミクスチャーはリンプ(・ビズキット)とかラップ寄りな感じで、オルタナティブは僕が大好きなスマッシング・パンプキンズとかに代表されるもので。スマパンの音楽って、ひと言で言っちゃうと喜怒哀楽が刻み込まれてるんですよね。怒りと優しさと愛情と、それだけじゃない何かが交差するバンドがオルタナだと俺は思っていて。一時よく言われたオルタナティブという言葉が消し去られた今、The BONEZっていうオルタナティブなバンドがこの時代に1組だけ出てきた、そういう感じかな(笑)。『Leaf』も『1905』も『To a person that may save someone』も、今はThe BONEZらしくないと受け止められるかもしれないけど、それもだんだんなくなって、“どんなことをやってもThe BONEZだね”になっていくんじゃないかな。RIZEはサーカス団というかカーニバル小屋というかフリークショウみたいなバンドだけど(笑)、2つと似た音楽はないし、The BONEZは90年代を生きた人たちで、みんなスマパンやヘルメットの初来日を観に行ってたり、アリス・イン・チェインズが好きだったりする人たちなんで」
――なるほど。
「4人の中でもZAX(ds・Pay money To my Pain)が一番人間っぽくて、嘘をつけない人間で、つまらないときは楽しそうには出来ないし、どんなに悲しい場面でも自分が楽しければ周りを楽しくさせてくれるヤツなんだけど、そいつがどうにも行き詰まっちゃって、“俺、The BONEZをやっていけるのかな”ってときがあって。そのときに出来たのが『Friends』なんですね。俺は、脱落とか恐怖とか寂しさのような影の部分がないと、希望(=光)は生まれないと思うんですよ。例えば“影”を辞書で引くと、“日、月によって出来る光”って書いてある。だから影も光の1つなんですよね。光がないと影も出来ないし、影があるってことは光もある。うちらにとってこのアルバムは、身体を切り刻まれて茨の道を歩いて得た気持ちや、“希望”というものの大事さを思い出させてくれたアルバムで。希望ってタダだし、お金はかからない。でも今の時代、希望を抱くことがそんなに難しいのかな。俺はただ、それをみんなに抱いてほしいなって思う。“誰かを救えるであろうあなた”っていう言葉自体が希望ですよね」
――The BONEZでもRIZEでも、これまでの日々の中で時には無鉄砲なまでの勢いで突っ走ってきた時期もあったでしょうし、どんなときでもJESSEの言葉は変わらず強かったように思います。ただ、『To a person that may save someone』がこれほど深く胸に迫るのは、ただ強いだけじゃなくて、重さや悲しみと一緒にあたたかさも内包した強さが言葉や歌、楽曲全体にあるからじゃないかなと。
「『To a person that may save someone』で“約束したんだ”(=I've made a promise)って歌ってるんですけど、これね、実際は誰とも約束していないんですよ。例えば“明日の朝仕事に行く前に朝マックを食おうかな”と想像する。そうすると、逆算して朝起きる時間が決まる。じゃあそれをどこで食うのか。だったら公園の池のほとりのベンチがいいな…って、どんどん設定されていく。これを何も設定しないと、朝起きて、まだ眠いからってまた寝て、結局ギリギリの時間になってバターも塗らないままのトーストを口に放り込んで仕事に行くことになる。その違いって、“想像するかしないか”の違いなんですよね。それがここで歌っている“約束”なんですよ。約束したか、していないかという比喩であり、自分が救えるであろう人に届くといいなと想像しようという意味でもあって。でも、そのまま書いちゃうと、ダイレクトにとらえられちゃって想像できなくなっちゃう(笑)。“二回目のチャレンジが怖いのは分かるよ”っていうところは、1回想像して、でもそれが出来なかったとき、“あぁ、俺はダメだ”って諦める気持ちが沸いてくる。でも、何回想像したっていいし、想像することが約束になるんですよね。この曲を作ったときに、そういう目に見えない言霊をもう1回信じよう、想像することが現実につながる最初の1ページなんだって思い知らされたんで。アインシュタインが発表した相対性理論だって、彼が探求心を抱いて想像し続けて、発見できて、それが今でも文字(式)になって残っているわけだから」
Album 『To a person that may save someone』 【デラックス盤DVD付】 発売中 2800円(税別) TENSAIBAKA RECORDS / Village Again TBRCD-2800
【通常盤】 発売中 2300円(税別) TBRCD-2300
<収録曲> 01. To a person that may save someone 02. Revolution feat. Hiro Fujita 03. Paper crane 04. Louder 05. 1905 06. Stranger 07. Remember 08. Cosmic strings 09. Incredible 10. Wasted dreams 11. Friends 12. Leaf ※通常盤未収録 13. Waking up
<DVD収録内容> 『Blood in Blood Out Tour』
Profile
ザ・ボーンズ…写真左より、ZAX(ds)、JESSE(vo&g)、T$UYO$HI(b)、NAKA(g)。オーディションを通じて出逢ったZUZU(g)と共に、JESSEのソロプロジェクトとしてJESSE and The BONEZがスタート。’12年11月に1stアルバム『Stand Up』を発売。’13年1月に行ったライブにPay money To my PainのTSUYOSHIとZAXがサポートメンバーとして参加。同年9月より、The BONEZとして活動を開始。’14年1月発売の2ndアルバム『Astronaut』をもってZUZUが脱退。同作のツアーにNAKA(g)が参加し、現在の布陣となる。’15年3月にミニアルバム『Beginning』を発売。’16年3月23日に3rdアルバム『To a person that may save someone』を発売。5月6日(金)の梅田クラブクアトロを皮切りに全国ツアーを開催する。
『The BONEZ TOUR 2016 「TO A PERSON THAT MAY SAVE SOMEONE」』
Pick Up!!
【大阪公演】
Thank you, Sold Out!! ▼5月6日(金)19:30 梅田クラブクアトロ オールスタンディング3500円 GREENS■06(6882)1224 ※未就学児童は入場不可。
【岡山公演】 ▼5月7日(土)IMAGE 【広島公演】 ▼5月12日(木)広島Cave-Be 【福岡公演】 ▼5月13日(金)DRUM Be-1 【香川公演】 ▼5月15日(日)DIME 【新潟公演】 Thank you, Sold Out!! ▼5月20日(金)新潟CLUB RIVERST 【宮城公演】 ▼6月3日(金)仙台 darwin 【札幌公演】 ▼6月5日(日)BESSIE HALL 【愛知公演】 ▼6月10日(金)エレクトリック・レディ・ランド 【東京公演】 ▼7月15日(金)TSUTAYA O-EAST
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Comment!!
ライター梶原有紀子さんからの オススメコメントはこちら!
「『To a person that may save someone』のデラックス盤のDVDには、昨年のツアー『Blood In Blood Out Tour』のドキュメントが収録されている。ライブ後、汗だくのままバックステージの階段に座り込み、曲の演奏の仕方について、あれこれ修正するやり取りをしているメンバーの姿。川崎でのライブの裏側で見せたNAKAの繊細な表情。ファイナルの福岡では、対バンのKjのバンドにP.T.PのPABLO(g)がいた。楽屋で口々に“バンドっていいね”、“何とも言えないよ”と言っているときの、本当に何とも言えない充実した表情は、多分取材の場では見ることは出来ない気がする。ライブは、バンドはもちろん全国のスタッフや、何より各地で待っているファンやお客さんたちと1ヵ所1ヵ所作っていくかけがえのないものだってことを、DVDを観ながら改めて実感する。JESSEが“3回泣きそうになった(笑)”と話していたけれど、確かにガッと涙がこみ上げてくる場面が何ヵ所もあった。ツアーのMCでJESSEが“俺たちは何十万とバンドがいる中の1つだから、また次のツアーの初日を迎えられるよう頑張ります”と話していた新たなツアーがいよいよ始まる。今度はさらにすごいものになる。絶対に」