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歌手としても精力的に活動する人気若手俳優・古川雄大
「耳に残る、大人のポップソング」をテーマにした
ニューシングル『Love me』について語る!

今年は『タイタニック』『エリザベート』などの大型ミュージカルに立て続けに出演するほか、11月より上演のミュージカル『黒執事』では主演に抜擢と、ミュージカルに軸足を置きつつ、役者として、ミュージシャンとして活躍する古川雄大。8月にリリースしたニューシングル『Love me』は、「ポップでキャッチー」をテーマに、自身が作詞・作曲を手掛けたナンバーだ。リスナーの背中をポンと押してくれるような、ポジティブなメッセージが込められた今回の作品について、古川に話を聞いた。

――リリースして約1ヵ月が経ちましたが、反響はいかがですか?

「イベントなどでファンの方から感想を聞くと“耳に残るし、口ずさめる”と言ってくれることが多くて。喜んでいただいている印象はありますね。今回は、“ポップでキャッチー”というテーマを持って作ったので、耳に残ってもらえているのは、狙い通りで良かったと思います」

――今回のシングルを作り始めたきっかけはあるのですか?

「毎回、ライブで新曲を披露することを決めているので、いつもそのタイミングで曲を作るんです。今まで自分が作る曲は、最終的にはいつも前向きには終わるんですけど、抱えている悩みだったり、重いメッセージを曲にしたものが多くて(笑)。今回は冒頭から前向きな曲を書きたいなという想いもあったので、これまでとはまた違う明るい曲に仕上がったと思います」

――その心境の変化は、何かあったんですか?

「デビューしてすぐの頃に作った『SUNDAY』(’09年)というポップな曲があって、ファンの方たちからすごく人気があるんです。ライブでは毎回やるくらい定番で、一番盛り上がる曲でもあって。で、それから僕もいろんな経験を積んできたので、そろそろそういうライブの定番になれる新しい曲を書きたいなと思ったんです。だから、28歳の今の僕から生まれるポップな曲ってどんな風になるんだろうという楽しみもあって。だから、アレンジャーさんには、ポップでキャッチーではあるけど、可愛くなりすぎないようにしてくださいって、ちょっと難しいお願いをしました」

――大人が歌うポップな曲ですね。歌詞にはどんな想いを込められたのですか?

「自分のことで悩む人って、みんな理想が高かったり、自分に厳しいから悩むんだと思うんですよ。僕も基本的に自分には優しくないんですが、自分で自分を褒めてあげたり、認めてあげたりすることで、その悩みに立ち向かうことができるし、周りを気にせず自分を発散できると思うんですよね。だからもっと自分を大切にして、自分のやりたいようにやっていこうよっていうメッセージを込めました」

――それは、古川さんが自分自身を後押しする言葉でもありますよね。

「歌詞を書くときに、自分にない感情からは生まれないので、結果的にそうなると思うんですよね。自分で作詞作曲をしているのは、自分の内にある思いを出して、前を向きたいということでもあって。だから、自分への応援ソングとしての意味もあるとは思います」

――2曲目の『Beautiful World』もポップなメロディーで爽やかな雰囲気ですが、最初に聴かれたときの印象はいかがでしたか?

「曲を提供していただいた宮崎誠さんには昔からすごくお世話になっていて、何度も曲をいただいていたのですが、この3年くらい、レコード会社を移籍してからはまだ1度もご一緒していなくて。それもあって、久しぶりに曲を書いていただきたいですって、お願いしたんです。僕は宮﨑さんの書く詞もメロディーも、その世界観が大好きで。なので、今回その懐かしさを味わいつつ、やっぱりこういう曲が好きだなって実感しました。恋愛の曲を書かれることが多いのですが、そのふたりの距離感が素敵なんですよね」

――世界観が好きというのは…?

「表現方法がすごくキレイなんです。でも、特別キレイな言葉を使おうとはしていないんですよね。言葉自体はスタンダードなものだったりするのですが、それが素敵に使われていて、自然と情景が浮かんでくるんですよ。本当に信頼している方なので、今回も何もオーダーはしていなくて、“何でも良いので書いてください!”って(笑)。いただいた曲も、俺色にしようとは思わず、この空気をそのまま届けようって思いましたね。夏にリリースされるということもあって、夏らしい甘酸っぱい雰囲気に仕上がりました」

――ポップな曲が続いて、3曲目『大切なもの』はバラードですが、この曲にはどういう想いを込められたのですか?

「2番の歌詞にそのまま入れているんですけど、“思い出は物よりも大切”だと気付き始めたということですね」

――それは何かきっかけがあったのでしょうか。

「年なんでしょうね(笑)。これが欲しいなと思って買っても、気付いたらその辺に放置してあったりして。携帯電話を変えてもテンションが上がるのは最初だけで、段々と雑になりますからね。落としても“あー、落ちちゃった”って思うくらいで(笑)。でも例えば、何年か前にオーストラリアに行って見た景色は、今思い出してもすごく良かったなって思うし、そういうことを大切にしたいなって思うようになったんです。そういう、思い出を大切にしようよということの中に、人と人との繋がりを描いたんです」

――ピアノのメロディーがすごく美しいですよね。

「極端な話、ピアノ一本で良いかなとも思うくらいシンプルに作りたくて。極力シンプルに、あまり凝らずに、そのままメッセージを伝えたかったんです」

――レコーディングで印象に残っていることなどはありますか?

「『Beautiful World』が、少し大変でしたね…。ちょっとキーが高いんですよ。最初、いただいた曲なのでキー設定もしていないし、思いきり歌ってみたら、ちょっとヤバいなって思ったんです(笑)。家とかでなんとなく口ずさんではいたのですが、実際歌ってみるとキツくて。でも、そのレコーディングをする頃に舞台で高音を出していたんですよ。そこで習得した歌い方を使って歌うと、スッと歌えるようになったんですよね。結果的に、一番うまく歌えた曲になったかも(笑)。舞台での経験をレコーディングにも活かせられた気がしますね」

――今まで、そこまで大変だった曲はないんですか?

「難しさでいうと、歴代ナンバー1だと思います。でもちょうど、もっと自分がステップアップできるように、つらいことをやろうって思っている最中だったので、いい挑戦になったんじゃないかなと思います」

――ミュージシャンとしてもまた1段上がれたわけですね。タイトル曲で挑戦されたことはありますか?

「久々のポップソングということが、個人的に結構なチャレンジでしたね。28歳のいい大人が『Love me』というタイトルのポップな曲を歌うって…、なかなかのチャレンジですよね(笑)。でも、聴いてくれる人に違和感のないようにアレンジしてもらいましたし、人前で披露する時のパフォーマンスも含めて挑戦ですね。この曲が皆さんの耳にスッと入っていくように仕上げたつもりです。こういう明るい曲って、やっぱり聴いてハッピーな気分になると思いますし、耳に残って嫌でも覚えちゃうんですよね(笑)。今回はそこを目指したので、例えばインストアイベントで歌っているときに通りすがりの人の耳に入って、なぜか帰りの電車で口ずさんじゃうっていう。そんな曲になったらいいなと思います。応援してくださる方はもちろんですが、僕のことを知らない人の耳にも届いてほしいですね」

取材・文:黒石悦子




(2015年10月23日更新)


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古川雄大
ふるかわ・ゆうた●1987年7月9日生まれ、長野県出身。役者として舞台、映像で活躍しながら、歌手としても精力的に活動し、CDリリースやライブを行っている。ミュージカル『エリザベート』のルドルフ役、『ロミオ&ジュリエット』のロミオ役などの大役も務め、注目を集めている。2015年は映画『ブラック・フィルム』にも出演。2016年には『1789 バスティーユの恋人たち』でロベスピエール役として出演が決まっている。

●Release

<通常盤>

『Love me』

【通常盤】
CD(¥926+税)
SMYF-2001
1.Love me
2.SUNDAY (Acoustic trio ver.)
3.hERO (Acoustic trio ver.)

<限定盤>

限定盤
CD+DVD(¥2315+税)
SMYF-2002
CD
1. Love me
2. Beautiful World
3.大切なもの
4. Love me (Instrumental)
DVD
・Love me (MV Full ver)
・Love me (MV YouTube ver)
・MV & ジャケット撮影 メイキング映像
・特典映像収録
※ トレカ6種類ランダム封入

ミュージカル「黒執事」-地に燃えるリコリス2015-

発売中

Pコード:444-897

▼11月7日(土) 18:00
▼11月8日(日) 13:00/18:00
▼11月9日(月) 18:30
S席-8800円
A席-5000円
注釈付S席-8800円
注釈付A席-5000円

▼11月10日(火) 13:00
S席-8800円

梅田芸術劇場 メインホール

[原作]枢やな(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)

[脚本]井関佳子

[演出]毛利亘宏

[出演]古川雄大/福崎那由他/植原卓也/矢田悠祐/広瀬友祐/輝馬/佐々木喜英/鷲尾昇/河原田巧也/坂田しおり/高木俊/寺山武志/和泉宗兵/荒木宏文/AKANE LIV/他

※未就学児童は入場不可。11/10(火)13:00公演のA席は取り扱いなし。
※注釈付S席、注釈付A席はシーンにより一部見づらいお席となります。予めご了承の上お買い求め下さい。11/10(火)13:00公演の注釈付S席、注釈付A席は取り扱いなし。

[問]梅田芸術劇場[TEL]06-6377-3800

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