インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > 「これしか出来ない」音楽を鳴らすTHE BOYS&GIRLSが贈る 最高の『バックグラウンドミュージック』! 流行もシーンも飛び越えて、北の大地から始まる ボイガルの物語に迫るインタビュー&動画コメント


「これしか出来ない」音楽を鳴らすTHE BOYS&GIRLSが贈る
最高の『バックグラウンドミュージック』!
流行もシーンも飛び越えて、北の大地から始まる
ボイガルの物語に迫るインタビュー&動画コメント

 今の流行、旬の若手の音楽とは全く違う…そう思うくらいに、気持ちいいほど泥臭くてグッとくる、北海道出身の4人組THE BOYS&GIRLS。シングル2枚を昨年発表し、満を持してリリースれたメジャーデビューアルバム『バックグラウンドミュージック』。様々な音楽をバックグラウンドに自分たちの音楽を作り上げ、多く営みの中で素敵なBGMになるようなアルバム。『見放題』や『SET YOU FREE』など関西で注目のライブが控える、とにかく真っ直ぐな彼らに話を聞いてみた。



レコーディングをして改めて思ったのは、自分らはヘタクソだなと(笑)
 
 
――多分2年くらい前の十三ファンダンゴで行なわれた対バンイベントで、ライブを観させてもらったんです。
 
ワタナベ(vo)「それはもう忘れてください!(笑) 全然ダメなライブだったので。でも、ありがとうございます。まぁ、自分らのダメなライブを、自分らから“忘れてください!”と言うのも、おかしな話ですけど…」
 
――(笑)。この2年でメジャーデビューをはじめ、いろいろな変化もあったと思いますが。
 
ワタナベ「まぁ、基本はそんなに変わってはないと思いますけど、CDを作ろうという話になってからは、ライブ以外の他のことも意識するようになりましたね。ライブ以外に必要な動きというのも見えてきましたし」
 
カネコ(ds)「レコーディングして何も思わなかったと言うと嘘になりますが、ただ、もっとライブをやりたいなと」
 
ワタナベ「元々ライブをやりたい、そしてCDを作りたいと思っていたんですけど、なかなか行動に移せなかったんですね。そんな中、レコード会社の人が僕らを見付けてくれて、CDを作る喜びが分かったんです。“こんな素敵なことなんだ!”って思いましたね」
 
カネコ「レコーディングをして改めて思ったのは、自分らはヘタクソだなと(笑)。しっかりと練習をして、録音するという緊張感に気付けましたね」
 
ワタナベ「レコーディングをすると、なぜか縮こまっちゃうんです。ライブはお金を払って来てくれるお客さんのためにやるんですけど、レコーディングは誰のためにやるんだろう…どんなテンションがいいんだろうって…。目の前にお客さんみたいに分かりやすい形で誰かいるわけではないんですけど、誰かに向けてやらないと、何か出来ないんです。なので、まずはメンバーのためにやろうと。部屋で弾くようにやっているとダメなので、バンドで弾いているのを意識してレコーディングをしないといけないと分かりましたね。少しは大人になれたように思います。自分のためだけにレコーディングをやっちゃうと、オナニーで終わるのも分かりましたし、そうなると最悪ですから」
 
 
聴いた人が全てだし、流行とかは結構どうでもいい
 
 
――いろいろなことを考え行われたレコーディングですが、今回のアルバムを自分たちで聴き直したりします?
 
ワタナベ「“いいのが録れたね!”って、すごく聴き直しました。現状の自分を出せてますし、無理もしてないですし、これしか出来ないということを、ちゃんとやれていますから。今でもずっと聴いてますよ」
 
カネコ「僕も聴いていますね。普通にヘコんでいるときに聴いて、“この曲、いいな! 頑張ろう!”と思いますね。当の本人のはずなのに、第三者の普通の音楽好きとして、“参ったな~”と思って聴いてます!」
 
――自分たちの音楽をそんな風に聴けるなんて幸せですね(笑)。素晴らしい。世の中にいろんな流行や旬の音楽がある中で、全くブレていない感じがするんですね。
 
ワタナベ「僕らは今のメジャーの流行と、敢えて違うことをやろうっていう感覚はないんです。と言うか、これしか出来ないので。自分らがやるなら、これしか出来ないんです。好きな音楽はメンバーそれぞれあるんですよ、でも、自分らがバンドとしてやるなら、こうなんです。他のバンドがこうだから、崩してこんな感じにしてみました、とかではないので。聴いた人が全てだし、流行とかは結構どうでもいいんです。それに僕、メジャーコードが好きなんですよ。出来ることなら何でもやりたいんですけど、それしか出来なかったんです(笑)。なので、対バン相手で気になったコードがあったら、“Bメロのコードって何ですか!?”とか聞きに行きますね。それで自分も成長しています(笑)」
 
カネコ「打ち上げの場で、よく聞いてるよね?(笑)」
 
――(笑)。ルーツは何だったりしますか?
 
ワタナベ「中学の頃に姉がいろいろと教えてくれて、ゴイステやガガガ、フラカンを聴き始めて、そこからメロコアですね。そういうところから入ったんですけど、UA、aiko、椎名林檎、ハンバートハンバートとかも聴くように」
 
カネコ「僕は小6とか中1のときに、ゆずを紹介されて」
 
ワタナベ「ゆずを紹介されたの!?」
 
カネコ「CDを貸してもらったという意味!」
 
――(笑)。ワタナベくんは趣味が多様なのがいいですね。
 
ワタナベ「カッコいいもんはカッコいいですから。ハンバートと対バンをやりたいんです! 自分がいいと思う人なら、ジャンル関係なく誰とでもやりたいですね」
 
――ジャンルは違っても、ハンバートと通じるような風情みたいなものは感じるんです。例えば、歌詞に出てくる街の地名とかが、何かいいんですよね。
 
ワタナベ「意識的に街の名前を入れているわけじゃないですけど、普段生活している中でしか曲を作ってないですから。自然に入ってくるんですよね」
 



今、札幌を離れて東京に来たら、曲は出来なくなるような気もします
まだ、札幌で何も成し遂げてないですし
 
 
――今も地元の北海道在住だそうですが、上京という選択肢はありますか?
 
ワタナベ「東京に住みたくないとは思いません。ただ、今、札幌を離れて東京に来たら、曲は出来なくなるような気もしますね。まだ、札幌で何も成し遂げてないですし。でも、いろんな街へ行くと、札幌を意識してしまいますね」
 
――メジャーデビューしての変化は特にないと話に出ましたが、結果を残さないとみたいな責任感はどうです?
 
ワタナベ「焦りや戸惑いはなくて、単純に“この人のために売れたい”と思える人が増えてきましたね。応援してくれているレコード会社のスタッフの人たちのためにも、売れたいなと思っています」
 
――スタッフといい関係なんですね。
 
ワタナベ「“はぁ!?”と思ったら“はぁ!?”ってそのまま言えちゃいますから。客観的に見てもらえるのもいいですね。甘えもないですし、“好きなようにやらせてもらってるぜ!”とかでもなく、普通に言い合えるのがいい。アルバムタイトルを今日決めないといけないという日に、『バックグラウンドミュージック』というタイトルを担当ディレクターに話したら、ピンときてもらえなかったんですよ。BGM=聴き流されるという意味合いにも捉えられたんですよね。“俺はお前を知ってるから、聴き流すという意味合いだけじゃないのは分かるけど、世間的にはどうかな?”って、ちゃんと向かい合って話してくれて。何か最初から不思議な関係ではあったんです。初めてライブを観てくれてから、1年半は何の契約の話も出なかったんですよ! 何回も飲みに行っているのに、いつも飲んで終わり(笑)。でも今から思えば、すぐに動き出すのではなく、じっくりと関係性を築いたからこそ、今でもいい関係なんだろうなと」
 
――でも、本当にいいタイトルですよね。
 
ワタナベ「ありがとうございます。お金を出して買ってくれた人の生活の中で、僕たちの音楽が流れたら、その人たちの生活の音楽になるわけで…。まぁ、そうなる自信もあったんです。どんなときでも最高のBGMになるという自信があるんです」
 
カネコ「いいタイトルだと思いますよ」
 
――ここから畳み掛けていって欲しいなと思います!
 
ワタナベ「僕は早く次を出したいと考えてますね。今回はライブで普段やっている曲をアルバムにした感じなんですけど、次はアルバムで初めて聴く曲ばかりのアルバムを作りたいです!」
 
 
Text by 鈴木淳史
 

 



(2015年7月 2日更新)


Check

Movie Comment

おかんの名前も分かるネタ満載の(笑)
ボイガルからの動画コメント!

Release

熱い想いとメロディと。札幌三部作
完結編にしてメジャーデビュー作!

 
Album
『バックグラウンドミュージック』
発売中 2700円(税別)
SPEEDSTAR RECORDS
VICL-64189

<収録曲>
01. せーので歌うバラード
02. すべてはここから
03. 歩く日々ソング
04. 錆びないダイヤ
05. 二子玉川ゴーイングアンダーグラウンド
06. メル
07. 今日のうた
08. 24
09. ライク・ア・ローリング・ソング
10. あすなろたち
11. パレードは続く
 

Profile

ザ・ボーイズ・アンド・ガールズ…’11年結成。写真左より、ソトムラカイト(b)、カネコトモヤ(ds)、ワタナベシンゴ(vo)、ケントボーイズ(g)の4人からなる、北海道・札幌在住のロックバンド。’14年には“札幌三部作”と銘打ち、同8月に第1弾となる北海道限定のデビューシングル『すべてはここから』を発表。続く第2弾として11月には全国デビューシングル『歩く日々ソング』をリリース。そして、今年4月22日には三部作完結編として、メジャーデビューアルバム『バックグラウンドミュージック』をリリースした。

THE BOYS&GIRLS オフィシャルサイト
http://www.theboysandgirls.jp/


Live

『見放題』に『SET YOU FREE』にと
関西の名物イベントに続々出演!

 
『見放題2015』
Thank you, Sold Out!!
▼7月4日(土)13:00
心斎橋アメリカ村周辺ライブスペース17会場
自由3500円
[出演]フレデリック/岡崎体育/ヤバイTシャツ屋さん/ペロペロしてやりたいわズ。/太陽の塔/空中メトロ/ハラフロムヘル/never young beach/CRAZY VODKA TONIC/セプテンバーミー/さしすせそズ/ファジーロジック/花柄ランタン/タグ­チハナ/ハンブレッダーズ/the unknown forecast/THE BOY MEETS GIRLS/最悪な少年/ONIGAWARA/イヌガヨ/The denkibran/愛はズボーン/フィッシュライフ/プププランド/クリトリック・リス/夜の本気ダンス/QOOLAND/HOWL BE QUIET/NUMBER VOGEL/Halo at 四畳半/ENTHRALLS/森山タカヒロバンド/REDJETS/DOOKIE FESTA/DABIDE’S fire/ratta/lical/the equal lights/PURPLE HUMPTY/WOMCADOLE/オオタ13月/waybee/GOODWARP/Marmalade butcher/井乃頭蓄音団/ヒグチアイ/加速するラブズ/マカロニえんぴつ/絶景­クジラ/みるきーうぇい/LUCCI/ビレッジマンズストア/打首獄門同好会/ナンデ­ードーシテー/BRADIO/赤色のグリッター/林青空/BOYS END SWING GIRL/密会と耳鳴り/DENIMS/ドラマストア/或る感覚/OverTheDogs/バンドごっこ/LINE wanna be Anchors/Shout it Out/ホロ/Boiler陸亀/河内REDS/ギャーギャーズ/Mrs.GREEN APPLE/LILI LIMIT/EVERLONG/さよならミオちゃん/惑星ごっこ/ARKS/カフカ/BARICANG/カヨコ/アンテナ/ドラマチックアラスカ/片山ブレイカーズ&ザ☆ロケンローパーティ/JELLYFiSH FLOWER’S/感覚ピエロ/ココロオークション/Suck a Stew Dry/つばき/Brian the Sun/Charisma.com/カラスは真っ白/ぽわん/THE BOYS&GIRLS/THE BOHEMIANS/バズマザーズ/ウソツキ/ユビキタス/(M)otocompo/DAISY LOO/Schroeder-Headz/ORESKABAND/あいみょん/楽団 象のダンス/日食なつこ/deronderonderon/ホフディラン/ボールズ/サンドクロック/fifi/Bentham/小田和奏/BURNOUT SYNDROMES/SHE’S/ラックライフ/リツコ/リバーシブル吉岡/ぱいぱいでか美/水曜日のカンパネラ/フクザワ/ヒジカタナオト/粟子真行/中山卓哉/THEラブ人間/バックドロップシンデレラ/撃鉄/MANGA SHOCK/the peggies/最終少女ひかさ/オワリカラ/ユナイテッドモンモンサン/蜜/ミソッカス/科楽特奏隊/Large House Satisfaction/アンダーグラフ/他
americamura FANJ twice■06(6484)3880
※小学生以上は有料、未就学児童は保護者同伴に限り無料。前売り特典付き(コンピレーションCD「ここにある音楽8」当日プレゼント)。会場、開演時間の変更、また出演者­の変更・キャンセルに伴う払戻しは行いません。詳しくは見放題オフィシャルホームペー­ジhttp://www.mihoudai.jpをご確認ください。


『大阪どんでん返し』
チケット発売中
▼7月15日(水)19:00
Fandango
前売2000円
[出演]hotspring/THE BOYS&GIRLS/
イヌガヨ/The BEG
Fandango■06(6308)1621


『SET YOU FREE
 ROAD TO SUMMER FESTA -WEST-』
チケット発売中 Pコード267-642
▼8月2日(日)昼12:00
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング3000円
[出演]THE BOYS&GIRLS/騒音寺/ビレッジマンズストア/イヌガヨ/BAZRA/Bacon/HONEY MAKER/首振りDolls/人性補欠/Droog/東狂アルゴリズム/SEVENTEEN AGAiN/他
梅田クラブクアトロ■06(6311)8111
※小学生以上は有料、未就学児童は入場不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


Comment!!

ライター鈴木淳史さんからの
オススメコメントはこちら!

「十三ファンダンゴで初めて彼らを観たとき、若さゆえの空回りな感じが微笑ましく思えたのを覚えています。でも、それは真っ直ぐで何か清々しかったのです。まぁ、もう2年も前の話ですが。今年の頭、スペシャで流れてきたPVを観たときに、十三ファンダンゴのときから全くブレてない上に、より迷いがなくなっていることに気付きました。世の中の流行っている音にいい意味で、全く興味のない彼ら。だからこそ、目に留まるのではないでしょうか。踊らせるだけの音楽より、こういう訴えかけてくる音楽が、僕には心地好いです」