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「ずっとシンガーソングライターになるのが夢だった」
世界標準の19歳の元にCurly Giraffe、スペアザ、高田蓮らが集結!
少女と女性の間で揺れ動く藤原さくらのピュアな情熱と驚異の才能
デビューミニアルバム『à la carte』インタビュー&動画コメント

 小学生の頃からギターを手にシンガーソングライターを夢見た少女。ビートルズをはじめとしたUKロックからワールドミュージックまで、洋邦の多様な音楽に親しみ、地元福岡時代から自主制作盤を発表。昨春、高校卒業を機に上京し、CMやドラマの挿入歌などでも注目を集めてきた藤原さくらが、メジャーデビューミニアルバム『à la carte (アラカルト)』をリリースした。今作はCurly GiraffeやSPECIAL OTHERS、高田蓮といったアコースティック色豊かな凄腕らとともにレコーディング。陰影を帯びた愛らしくスモーキーな歌声にマッチした、素朴であたたかみのあるソングライティングが持ち味だ。その音楽に向うピュアな情熱と新作に込められた想いを素直に語ってくれた。

 
 
私の根っこになっているのは
昔から聴いていたビートルズをはじめとしたイギリスの音楽
 
 
――藤原さんはどんな音楽環境で育ってきたのですか?
 
「私の父はビートルズがすごく好きだったので、小さい頃からUKロックを中心に聴いていました。父がやっているバンドのライブもよく観に行ってましたね」
 
――聴いていたのは洋楽ばかり? J-POPなんかは?
 
「J-POPも好きでしたね。特にYUIさんに出会って、自分で曲を作って歌う人のことをシンガーソングライターって呼ぶんだって、初めて知りました。まだ小学生だったんですが、YUIさんのライブを観に行ったとき、ギターを弾いて歌う姿がすごくキラキラしてて、カッコよくて…私もこんな風になりたい!って憧れて。ずっとシンガーソングライターになるのが夢だったんです」
 
――海外のシンガーソングライターで影響された人は?
 
「一番好きなアーティストはポール・マッカートニーさんなんですけど、私の声に合うよって言われて聴くようになったのが、ノラ・ジョーンズさん。自分でカバーしたこともあります」
 
――ちなみに現在はどんな音楽を聴いていますか?
 
「今はワールドミュージックがすごく好きなんです。アメリカのカントリーとか、スペインやフランスの音楽をよく聴いています。そういうグローバルな音楽を聴き出したのは高校生の頃からですね。でも、私の根っこになっているのは、昔から聴いていたビートルズをはじめとしたイギリスの音楽かなって思います」
 
――それでオリジナル曲も自然に英語で歌うように?
 
「曲を作り始めたときにずっと洋楽ばかりを聴いていたので、自然と出てくるメロディに当てはめる歌詞が英語っぽくなって、これは英語の響きの方が伝わりやすいかなと。でも、日本語の詞もあるし、いろんな作り方をしています。『à la carte』は英詞の方が多いけど、前作『full bloom』(‘14)は12曲入りで1曲しか英語の曲がなかったし」
 
――英語と日本語で歌い分けていることは?
 
「いろいろあるんですけど、例えば、ワールドミュージックを聴いていると、歌詞の意味が分からなくても涙が出たり感動したりっていうことをよく経験するので。言葉が通じなくても、音楽を通じてつながっている感じがすごく好きなんです。日本の人の方でも、私の英語の歌を聴いて感動したとか、涙が出たって言ってもらえることがあります。言葉はすごく大事なんですけど、音楽ってそれを超越したものがあると思っているんです。だから、どうしても伝えたい!と思って、感情が高ぶったときは自然と日本語になったりするんですけど。あんまり意識せず、ホントに自然に書いてますね。英語でも私が気持ちを込めて歌えば、例え意味が分からなくても絶対に伝わると思うし。でも、『à la carte』に入っている曲は歌詞カードにも日本語の訳をつけているので、その訳を見ながら聴いてもらえたら、より伝わりやすいのかなって思います」
 
――藤原さんはちょっと低めで陰影を帯びたスモーキーな声質が魅力的です。歌うときに心がけていることは?
 
「やっぱり、ただ歌うんじゃなくて、ちゃんと気持ち込めて歌おうといつも思っています。特にライブをするようになって、お客さんから感想をもらったりするようになってから、歌に対する意識が全然変わってきましたね」
 
 
やっぱり少女でもありたいですよね。やがて少女じゃなくなる日がくるから
 
 
――メジャーデビューミニアルバム『à la carte』に収録されている楽曲は、どんな風に作っていったのですか?
 
「作り方はホントにいろいろなんです。でも、あんまり考え過ぎずに、いろんな色が出せるアルバムにしたいなと思って作っていきました。『My Heartthrob』(M-3)は高校のときに好きな人のことを思って作った曲なんですけど、あとの曲は全部、昨年春に上京してからこの1年以内に作った曲の中から収録しています。上京してから、親や友達と離れてすごい寂しくて、ホントに今までみんなにすごい助けられてきたんだなって実感したんです。親も私の今の活動を応援してくれているし、ライブを見てお母さんが泣いてくれたり、おばあちゃんが電話で“生きててよかった”っていってくれたりしたとき、ホントに嬉しかったので。アルバムの最後に入っている『ありがとうが言える』(M-6)は、こうやって歌で、“ありがとう”と伝えることは何よりも素敵なことだと思って書きました。家族のことを思って書いた曲だけど、聴く人によって捉え方が違うだろうし、それもまた面白いなと思います。『Walking on the clouds』(M-1)はメロディが先に出来て、ハッピーな曲だなと思ったんで、そこに詞を乗せていきました」
 



――『Just one girl』(M-4)は、不安な気持ちとそれを乗り越えていく決意が歌われているように感じました。
 
「この曲は『学校のカイダン』というドラマの挿入歌として、初めて書き下ろした曲なんです。学校が舞台ということもあって、私自身が中学や高校生のときに抱いていた感情や大切なことを考えながら作った曲なので、すごく思い入れがある曲です。ドラマ自体が思春期の葛藤を描いていたり、上手くいかないことや理不尽なことをした人たちを言葉の力で変えていきたいという内容だと感じたので、言葉はすごく慎重に選びました。いつもはメロディを作りながら自然と湧き出るままに詞を書くんですけど、この曲は今までとは違うやり方で、どういうことを歌おうかと考えながら、ノートに日本語でたくさん言葉を書いてから、それを英語に訳していったんです」
 
――『We are You are』(M-5)は生きる歓びを歌っているようなハッピーな曲ですね。
 
「この曲は“楽しい曲を作りたい!”と思って作りました。今辛いことに直面している人も元気づけられる曲にしたかったんです」
 
――そういう風に聴いてくれる人のことを想像しながら作ることは多いですか?
 
「多いですね。当初は主にメロディラインのことを考えていたんですけど、インディーズで最初のアルバムを作ってから、いろんな感想をもらうようになったので、聴く人のことを考えながら曲を作っています」
 
――『We are You are』なんかはすごく明るい曲調ですが、『Cigarette butts』(M-2)のようなどことなく影のあるトーンにドキッとする人もいるのでは?
 
「そうですね…普段は割と明るく過ごしているんですけど(笑)、実は暗い曲の方が多いかも。だから、友達が私の音楽を聴いたときに、ちょっと驚かれることもあって…」
 
――普段出せない感情や想いが曲になるということ?
 
「そうですね。自分で曲を作ることが出来るようになり、自分の気持ちを歌える!ということに目覚めてからは、音楽というものが自分にとってより大切なものとなりました。自分で曲を作って、自分の気持ちを歌っただけの曲が、誰かに共感してもらえるなんて…やっぱりいろんな人の反応がもらえるのは嬉しいことですね」
 
――上京してから曲作りに変化はありましたか?
 
「環境にはすごく影響されてると思うので、作る曲はだいぶ変わってきましたね。高校生のときに書いた『My Hertthrob』のような曲は今はもう作れないと思いますし、逆に今作ってる曲は高校生のときは作れなかったと思います。東京ではまだ友達が少ないから、ちょっと暗くなった時期もありましたけど、ライブをすると元気になるし、曲を作ってるときはホントに楽しいです」
 
――今作の楽曲を聴いていると、少女のような雰囲気とちょっと大人っぽい感じと、その両方が共存していて。そこが、今の19歳の藤原さんならではの魅力なんだろうなって思います。ご自身ではどう思いますか?
 
「そんな風に感じてもらえて嬉しいです。やっぱり少女でもありたいですよね。やがて少女じゃなくなる日がくるから。今しか出来ない、19歳でしか書けないような、青臭くて恥ずかしいことも歌いたいと思っています」
 
 
この参加メンバーを知って、家族も驚いていて(笑)
 
 
――今作には、Curly GiraffeやSPECIAL OTHERS、高田蓮など、生音を重視しているミュージシャンの方々が参加されてます。レコーディングではどんな刺激を受けましたか?
 
「皆さんすごく好きなミュージシャンの方々ばかりなので、レコーディングは全て刺激的でとても楽しかったです。アコギは全部自分で弾かせてもらいました。この参加メンバーを知って、家族も驚いていて(笑)。高田漣さんのCDは私のお父さんがやっている雑貨屋さんでも販売していたし、お姉ちゃんはSPECIAL OTHERSさんが大好きなんで」
 
――今作が完成して今の心境は?
 
「デビューアルバムにふさわしい1枚になったし、自分が期待していた以上のものが出来たと思っています。これからも私にしか出来ないことを探しながら、活動していきたいなって思います」
 
――ライブに関してはどうですか?
 
「ライブは一番好きですね。いろんな人に私の曲を聴いてもらって、その感想も生で聞かせてもらえるから。1回1回のライブを大切にして精一杯やるだけです。私の持っている全てを出したら、きっと大丈夫と信じていつもやっています。去年はシンガポールでライブをしましたが、もっと海外でもライブがしたいと思っているんです。海外の人にも私の曲を聴いて欲しいですね」
 
――そんな藤原さんの現時点の目標は?
 
「私がなりたいのはポール・マッカートニーさんなんです。彼は音楽マニアが好むようなコアな曲も書けるし、全世界の人が親しめるすごくポップなナンバーも書けますよね。私もいつかあんな風になりたいなって思います」
 
――すごい! それってエベレスト級の目標ですね。
 
「目標は高い方がいいと思うので(笑)。私が英語を教えてもらっている先生が、“朝起きたら、自分は世界一のシンガーだと信じることです”ってアドバイスをしてくださいました。人間、信じたことは絶対に叶うと思うんですよ。だから、世界一は無理だから日本一になろう!とか、自らハードルを低くしないようにしようと思って。まずは、ポールみたいになる!っていうところを目標にして、小さい目標を1つ1つクリアしながら進んでいけたらなって思います」
 
 
Text by エイミー野中



(2015年4月14日更新)


Check

Movie Comment

落ち着きと初々しさの反復がキュート
藤原さくらからの動画コメント!

Release

洋邦の多彩な音楽を自分のものにした
末恐るべきデビューミニアルバム!

Mini Album
『à la carte』
発売中 1800円(税別)
SPEEDSTAR RECORDS
VICL-64288

<収録曲>
01. Walking on the clouds
02. Cigarette butts
03. My Heartthrob
04. Just one girl (Original Ver.)
05. We are You are
06. ありがとうが言える

Profile

ふじわら・さくら…福岡市出身。19歳。父の影響で初めてギターを手にしたのが10歳。洋邦問わず多様な音楽に自然と親しむ幼少期を過ごす。高校進学後、シンガーソングライターへの憧れからオリジナル曲の制作を始め、少しずつ音楽活動を開始。地元・福岡のカフェ・レストランを中心としたライブ活動で、徐々に注目を集める。’13年、その独特の感性から生まれた楽曲たちは『bloom1』『bloom2』『bloom3』と名付けられた自主制作盤(各4曲入)としてライブ会場を中心に販売し完売。’14年3月、高校卒業と上京を機に、それらの楽曲と新曲を含んだフルアルバム『full bloom』をリリース。楽曲制作やライブ活動を本格化し、CM出演での歌唱や、テレビドラマへの曲提供などでも話題となる。’15年3月18日、ミニアルバム『à la carte』でメジャーデビュー。 天性のスモーキーな歌声は数ある女性シンガーの中でも類を見ず、聴く人の耳を引き寄せる。

藤原さくら オフィシャルサイト
http://www.fujiwarasakura.com/
 

Live

関西でも続々ライブが決定!
6月には地元福岡と東京でワンマンも

 
【京都公演】
『SPACIUM光線 ~ウルトラのガール編~』
チケット発売中
▼4月17日(金)19:00
KYOTO ROOTER×2
前売2800円
[出演]おおたえみり/藤原さくら/Rei
[オープニングアクト]白波多カミン
KYOTO ROOTERX2■075(811)4158

【神戸公演】
『トアロード・アコースティック・
 フェスティバル2015』
Thank you, Sold Out!!
▼4月19日(日)13:30
神戸VARIT./他
前売3500円
[出演]平松愛理/つじあやの/大石昌良/
小南泰葉/森大輔/藤田麻衣子/advantage Lucy/Rihwa/D.W.ニコルズ/
ワタナベフラワー/アカシアオルケスタ/
カミナリグモ/浜端ヨウヘイ/にこいち/
星村麻衣/Schroeder-Headz/
Keishi Tanaka/植田真梨恵/Salley/wacci/GLIM SPANKY/ココロオークション/
井手綾香/岡野宏典/金木和也/
今村モータース/見田村千晴/
おおたえみり/山根万理奈/高松豪/
澤田かおり/藤原さくら/ウルトラタワー/サンドクロック/ななみ/井上竜馬/
ヒラオコジョー・ザ・グループサウンズ/
小園美樹/山田エリザベス良子/Keseran Pasaran. /Chima/Rei/あいみょん/
おっく/最悪な少年/芝岡翔梧/他
※アコフェス実行委員会■078(392)6655
未就学児童は無料。小学生以上は有料(12歳未満は要保護者同伴)。

 

Pick Up!!

【大阪公演】

『MORNING RIVER SUMMIT
~7th Anniversaryオープン戦~』
一般発売5月9日(土)
Pコード261-678
▼6月4日(木)18:30
梅田Zeela
スタンディング1000円
[出演]藤原さくら/ビッケブランカ/他
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※小学生以上は有料。

~4月20日(月)11:00まで先行予約受付中!
チケット情報はこちら


【福岡公演】
『ワンマンLIVE「bon appétit」』
一般発売5月16日(土)
Pコード260-038
▼6月21日(日)17:30
ROOMS
全自由2500円
BEA■092(712)4221

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【東京公演】
『ワンマンLIVE「bon appétit」』
一般発売5月16日(土)
Pコード260-327
▼6月26日(金)19:00
duo MUSIC EXCHANGE
自由2500円
ホットスタッフ・プロモーション■03(5720)9999

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