笑って泣いて暴れて、デビュー10周年を超えてなお血気盛ん!
ライブ鉄板9thアルバム『26 a Go Go!!!』引っ提げツアー中
FLOWのKOHSHI(vo)&KEIGO(vo)がバンドの今を語る
インタビュー&動画コメント
「想像がつくものばっかりじゃつまらないから。今回は異質なものほど、“いいじゃん!”って反応した」というミクスチャーロック精神で柔軟に変容しつつ、デビューからの10年を駆け抜けてきたFLOW。11年目に入ったこの春、“平成26年はFLOW(=26)の年”をキャッチフレーズに掲げ、9thアルバム『26 a Go Go!!!』をリリース。今作はサビのリフレインが強烈な先行シングル『愛愛愛に撃たれてバイバイバイ』をはじめ、ライブアンセム『常夏エンドレス』、男気全開で疾走する『Marionette』など、全編にわたって勢いみなぎるライブ鉄板満載の1枚に仕上がっている。この渾身作を引っ提げ、現在は全国26公演の『FLOW LIVE TOUR 2014 26 a Go Go!!! ~激闘ペナントレース~』真っ最中のFLOWを代表し、ツインボーカルのKOHSHIとKEIGOが、新作に込めた想いとツアーへの意気込みを語ってくれた。
去年はホントにやり切った10周年イヤーでした
そこで燃え尽きなくてよかったなっていうぐらい(笑)
――昨年のデビュー10周年は、自分たちにとっても大きな節目になりましたか?
KOHSHI「FLOWをやり始めた頃は、とにかく目の前のことを必死でやるのに精一杯で。“気付いたら10年”って感じでしたが、10年やってこれたことには感慨深いものがありましたね。去年は自分たちでいろいろ企画してイベントもしたし、ホントにやり切った10周年イヤーでした。そこで燃え尽きなくてよかったなっていうぐらい(笑)。だから今年は、“平成26年はFLOWの年”と自分たちでキャッチフレーズを掲げて活動していて。“26”っていう数字はインディーズの頃からTシャツに背番号を付けたりもしていたので、モチベーションも上がります(笑)。『26 a Go Go!!!』のリリースも3月26日だったし、今回は“26”にこだわってますね」
――ライブに直結する勢いみなぎる楽曲が揃っていて、気持ちがアガッていくアルバムですね。
KOHSHI「去年は10周年記念で47都道府県を廻るツアーを4ヵ月かけてやって、改めてFLOWにとってライブは目標の場所だし、帰ってこれる場所なんだと実感して。10年やってこれたのは待っていてくれるファンの皆さんがいるからだってすごくシンプルなところに立ち返って、その想いを今回のアルバムに込めました」
KEIGO「ツアーが終わった後にアルバムの制作に取り掛かって、そのレコーディングの最中にもライブをやったりイベントに出させてもらいながら作れたので、すごくライブ感が詰まっていると思います」
――特に先行シングルとなった『愛愛愛に撃たれてバイバイバイ』(M-2)なんかは最高にキャッチーだし、ソッコーで盛り上がれそうですもんね。
KOHSHI「確かにこの曲はホントにライブ感があって、スタートダッシュにはちょうどいいんですよね」
――KEIGOさん作詞の『Marionette』(M-4)も男気全開で、“操り人形にはならないぞ!”という気概を感じます。
KEIGO「これは去年の10周年の活動を通じて、続けてきた意味であったり、いち個人としてもこの年齢になって感じたことを書きましたね」
――それで言うと、“夢を追うその難しさも そんな甘くないって事も/それはそれでわかってるつもりで /だけどホントバカみたいに 自分で決めたこの道を/信じてみたいんだ”と歌われている『GLORY DAYS』(M-8)なんかは、今のFLOWだからこそ説得力が増すように思います。
KOHSHI「これはD☆DATEさんというグループに提供した1曲なんですよ。いざ自分たちでセルフカバーしてみたら、すごくフィットして。曲自体も一番FLOWっぽい曲だなぁと思いながらレコーディングして、5人でテンション上がりましたね」
――これからどんどん自分たちの歌になっていきそうですよね。他にも、『Someday』(M-9)はイントロから壮大かつパワフルに引き込み、かと思えばエキゾチックな『Interlude -departure-』(M-10)に続く『ワンダーラスト』(M-11)はスパニッシュ風味が入っていたりと、ホントに多彩な展開で。
KOHSHI「確かにこういうフラメンコ調の曲も今まではなかったですね。想像がつくものばっかりじゃつまらないから。今回は異質なものほど、“いいじゃん!”って反応しましたね。こういう曲こそ、歌詞を書いていて面白いなと思います。“ワンダーラスト”って“放浪癖”という意味なんですよ。これは曲の雰囲気から情景が浮かぶようなイメージで歌詞を書きましたね」
ライブで繋がって一緒に時を重ねてきてるのを、ホントに実感しました
――そして、『PRIDE』(M-13)はラストにふさわしい胸に迫るリリックです。
KOHSHI「“10年やってこれたのは支えてくれるファンの人たちのおかげ”という気持ちを、やっぱり1つ形にしたいなと思って、この曲を書きました。ついてきてくれるみんなが俺たちにとっては本当に誇りだし、一緒に進んでいきたい仲間なので。去年、47都道府県を廻った中で、長崎なんかはワンマンツアーで行くのは9年ぶりだったんですけど、ちゃんと待っていてくれた人がいて。そういうのを肌で感じたのがデカいですね」
――やっぱりバンドが活動してきた年月と共に、ファンの人たちも時を重ねていってるんですね。
KEIGO「そう! 結婚したり子供を産んだりしてる人もいますからね。“FLOWのライブで出会った相手と結婚しました”っていう人もいるし。ライブで繋がって一緒に時を重ねてきてるのを、ホントに実感しました」
――そうやってずっと10年応援してくれている人もいれば、バンドを長く続けているとちょっとブランクがあっても、また戻ってきてくれる人もいるんじゃないですか?
KOHSHI「去年はそういう人が多くて嬉しかったですし、結構攻めのライブをしてたので、そういう自分たちをまた見せることが出来てよかったです。活動の初期は“どのバンドよりも俺らが一番高く跳べる”ってことだけを考えてライブしてましたからね(笑)。でも、そういう気持ちはこれからも大事にしていきたいですね」
――『PRIDE』のリリックはファンに対してはもちろんですが、活動を共にしてきたFLOWのメンバーに向けても贈っているようにも感じます。
KEIGO「そうですね。KOHSHIが書いてくる詞は、“まずは自分が一番最初のリスナー”という気持ちで、受け手の立場になって感じたことを曲に落とし込んでるところがあるんですよ。そこはずっと変わらないですね」
KOHSHI「『PRIDE』のような“語りラップ”調の曲は新しくて、“言葉をダイレクトに届ける”という意図がありながら、結構ハードルが高かったんですけど、満足のいく形になりました。作詞の作業においても一番最後だったので、ホントにこの曲が出来上がって、アルバムに1本の芯が通ったかなって。このアルバムが何か始めるきっかけだったり、ぼやけていた視界の霧がちょっと晴れたり、そんな些細なきっかけになったらいいなと思ってます」
気持ちさえ変わらなければ、音楽的には変わってなんぼ
――ところで、FLOWのプロフィールには“ミクスチャーロックバンド”と表記されていますが、そもそも自分たち的にはどういった意識でやってきたんですか?
KOHSHI「昔からカテゴライズしずらいバンドですよね。デビュー当時は“青春パンク”的なシーンに位置付けられていながら、ラップもやってたし、ヘヴィなメタル調の曲もあるし、ホントにごった煮というか…。でも、気持ちさえ変わらなければ、音楽的には変わってなんぼという感じなので。いろいろと自分たちのイメージを壊しながらここまでやってきたのが、俺らの言う“ミクスチャー”なのかなって思いますね」
KEIGO「5人ともそういう意識は一緒ですね。自分たちの立ち位置を悩んだ時期もありましたけど、ずっと続けてきて、今はこの5人なら“これがFLOWの曲です!”って自信を持って言える。そこにはもう何も迷いはないし、異質な存在に映るんだったら、異質なまま在り続けられれば、それも1つの形だなと思ってます」
――そんな今現在のFLOWを、ひと言で表現するとしたら?
KOHSHI「去年は“パーティー・バンド”って言ってましたね。ライブ観ていただけると分かると思うんですけど」
――ライブハウスに行けば、気持ちもパッと明るくなってハジけられるっていう。
KOHSHI「そうですね。そのためのFLOWの音楽だったりもするので」
――と言うと、普段は実は暗かったりして?(笑)
KOHSHI「そうですね。毎日孤独で…って嘘です(笑)。普段からパーティー野郎です(笑)。人と会ってみんなでワイワイするのが好きだし、メンバー同士もずっと学生ノリでいられるので。でも、俺たちももちろん凹むことはあるし、悩むこともあるからこそ、自分で自分をアゲるというか、自分たちの曲にパワーをもらってる気もしますね。さらに、ライブでは来てくれるお客さんからもパワーをもらうので、それでまた走れるというか。ライブをやってると自分たちも元気になれる。だからライブが楽しみでしょうがないですね」
――では最後に、全国ツアー『FLOW LIVE TOUR 2014 26 a Go Go!!! ~激闘ペナントレース~』に訪れるオーディエンスに向けて、意気込みをお願いします。
KEIGO「『26 a Go Go!!!』には今の僕らが詰まっています。まずはそれを聴いてもらって、ライブでみんなと共有することで完成すると思ってるので。新曲をライブで直に感じてもらって一緒に盛り上がりたいです!」
KOHSHI「とにかく何も考えずに盛り上がれるような、笑って泣いて暴れて、いろんな感情がミクスチャーになるような、そんなライブにしたいと思います!」
Text by エイミー野中
(2014年5月 9日更新)
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