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「『a boy』を作れて、音楽をずっと続けていくことが
予感から確信に変わりました」
10代の焦燥、大人への葛藤、家入レオが決意の2ndアルバムを語る
撮り下ろしインタビュー&動画コメント

 '12年に鮮烈なデビューを飾り、1stアルバム『LEO』が大ヒットするなど、その訴求力ある歌声と存在感で注目を集め続けるティーンエイジ・シンガーソングライター、家入レオ。待望の2ndアルバム『a boy』は“大人になろう!”という決意が込めて作られ、彼女の新たな成長が感じられる1枚となった。そこにはガーリーなかわいさを感じさせる先行シングル『チョコレート』のような曲もあれば、人間の本質的な欲望を生々しく大胆に歌ったナンバーまで、現在19歳の家入レオが抱くリアルな思いがギュッと凝縮されている。「『a boy』を作れて、音楽をずっと続けていくことが予感から確信に変わった」と語る彼女。真っすぐ相手を見つめ、率直に今の思いを語ってくれたインタビューを通して、その強い覚悟と意志が伝わってきた。

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純粋にこの景色を守っていきたいなって思ったんですよ
 
 
――今回の2ndアルバム『a boy』は、昨春高校を卒業してからの想いが反映されているように感じました。
 
「ホントにそうだと思います。前作『LEO』をリリースした頃は大人が大嫌いだったけど、最終的にいつも私が大人に片思いしている形で終わっていて、すごく切なかったんですね。そんなやり切れない想いを託したのが1stアルバムだったんですよ。実は1stツアー、2ndツアーと全国を廻らせていただいたとき、ステージで歌うことが怖かったんです。ライブは直接反応が返ってくるから、“ここで弱さを受け入れてもらえなかったら私、どこで生きていけばいいんだろう?”って…。でも、ギュッとまぶたを閉じたまま歌って、そっと開いたとき、ホントにステージの向こう側に笑顔の人や涙してくださる人がいて、純粋にこの景色を守っていきたいなって思ったんですよ。でも、自分が子供のままだと、現実的にも社会的にも、いろんなことを守れないことが多いので。自分が大人になって、信念だったり大事だと思えるものを守っていこう! そういう“大人になろう!”という決意を込めて作ったのがこのアルバムです」
 
――そもそも、家入さんが自分で歌を作り出した当初は、どんな想いが強かったんですか?
 
「100%“自分の痛みを分かって欲しい”ですね。でも、1stアルバムを出してから全国ツアーを経験して、自分のためだけじゃなくて“ライブに来てくださった方たちのために歌おう!”って思えるようになりました。だから今は、聴いてくれる人たちに“届けたい、一緒に歩いていきたい”っていう気持ちに変わってきたように思います」

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このアルバムにキレイなものばかりを詰め込んだら
説得力がないと思ったんです
 
 
――それによって、歌詞を書く意識も変わってきたんですね。
 
「変わってきました。言葉とメロディをより信じるようになったし。それまでは、“ありきたりだね”とか“簡単過ぎるね”って言われるのが嫌だったから、比喩や倒置法を使ってたんですけど。でも、ライブをするときに“こんなのいらないや!”って思うようになって。伝えたい想いをもっと素直に文字にしようと思って作ったのが、『希望の地球』(M-12)なんですよ。言葉遊びも入れたりして、ちっちゃい子にも分かるように作りました」
 
――『Kiss Me』(M-10)はすごくスリリングな内容でドキッとさせられます!
 
「『Kiss Me』はちょっと刺激的過ぎるんじゃないかっていう意見もありました。でも、“大人になる”っていうのはキレイな響きだけど、それとは裏腹に裏の事情や闇の部分も知っていかなくちゃいけないと思うんですよね。だから、このアルバムにキレイなものばかりを詰め込んだら、すごいチープでキレイごとしか言ってないようで、説得力がないと思ったんです。だから、人間の本質的な“欲しい!”という感情をちゃんと歌った『Kiss Me』や『Free』(M-8)みたいな、ヘヴィなロックチューンも入れたいと思いました」

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陰と陽がすごくハッキリしていて、常にいろんな自分がいる
 
 
――アルバムの真ん中あたりに『チョコレート』(M-7)とその『Free』が入っていますが、この2曲はコントラストが効いていますね。『チョコレート』はすごく甘くやさしい歌声で、『Free』は激しさが前面に出ていて。
 
「そうですね。『チョコレート』はデビュー前からすごく大事にしていた曲なので、汚れのないピュアなものという感じで。『Free』はここからヘヴィな入口に入りますよっていうことで、ガラッと変えています」
 
――聴き進めていく内に、今まで知らなかった家入さんの表情が見えてきて、すごく興味深く引き込まれていきます。シングルとはまた違う一面をアルバムに盛り込んでいますね。
 
「アルバムではもっといろんな私がいるんだよっていうことを知ってもらいたくて。陰と陽がすごくハッキリしていて、常にいろんな自分がいるんですよ。今までは自分のそういう部分がすごい嫌いだったけど、今はそういう自分がいるからこそいろんな楽曲が作れるし歌えるんだと思えるから。ブレるんじゃなくて、“こんな私もいるよ”ってたくさん表現していきたいです。『チョコレート』も『Kiss Me』もどちらも私で、両方とも嘘はついてないので。その両方を受け取ってもらえたら嬉しいし、私の明るい曲が好きっていう人と、暗い曲が好きっていう人と、両方好きっていう人がいてくれたらと思います。一番嫌なのは無関心なので」

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まだ大人にもなり切れてないし、子供でもない
でも、1stと決定的に違うのは
“大人になろう!”と決意していること
 
 
――今作のタイトル『a boy』は、未成年というか、大人になる前の存在を象徴しているようにも思えますが、なぜこのタイトルに?
 
「確かにそれもあるし、自分がちっちゃい頃から“男の子っぽいね”って言われてるところもリンクしています。まだ大人になり切れてないし、子供でもない。でも、1stと決定的に違うのは、“大人になろう!”と決意していることなので。その時期をどう表したらいいのかな?って思っているときに、男の子の“声変わり”のことを思い付いたんです。男の子って、声変わりの時期を選べない中で生きていて。それがすごくカッコいいし、凛々しいし、何よりそこには覚悟があると思うんですよ。そういうイメージと覚悟の部分がリンクして、『a boy』というタイトルにしました」
 
――それは“大人になる!”という自分の、新たな変化に対する覚悟なんですか?
 
「そうだと思います。年だけを重ねれば20歳にはなれるけど、私は少しでも中身を伴っていきたい。今までは大人の入口が来たときに走って逃げてたんですけど、これからはそれが目の前にあったら、一歩ずつ進んでいきたいなと思います。そんな今の私を、もし30代になった私が見たらすごい恥ずかしいと思うかもしれないし、“コイツ幼いなあ”って思う人もいると思うんですけど、それは19歳の私がちゃんと今を全うして生きてるからそうなのであって。それはそれでいいんじゃないかなって」
 
――お話しをお聞きしていると、家入さんは1つ1つのことをすごく突き詰めて考えていくタイプのように思います。
 
「だと思いますね。もっとラフに肩の力を抜いていきたいなと思うんですけど、全然出来ない(笑)。多分私は、とっても自意識が強いんだと思います。海外に行ったら変わるような気がするんですけどね。“何でこんなこと思っちゃってたんだろう?”って、パーンと扉が開けそう…。すぐには無理ですけど、20歳を過ぎたら、1人でふらっと行ってみたいですね。もっとショックを受けるような体験がしたいんですよね(笑)。“今まで生きてきた19年間って何なんだったんだろう?”ぐらいの。それによってすごく変われる気がします」

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もっともっと感情的になりたいし、もっともっとみんなと1つになりたい
 
 
――音楽は続けていきたいと思いますか?
 
「うん…やっぱり私の一部だし。『a boy』を作れて、音楽をずっと続けていくことが予感から確信に変わりました。“いつか音楽が私から離れていったらどうしよう?”っていうことに、一時期すごく感情的になったり、落ち込んだ時期があって。でも結局、自分に覚悟と責任があれば、どんな形であれやっていける。音楽はちゃんとそばにいるって思えたら、すごく気持ちが楽になって。もっとこういう自分を表現したいなって思ったし。今のちっちゃい世界じゃない、もっといろんなものを見て、もっといろんなものを感じて、いろんなことを体験して、たくさん泣いて、たくさん笑って生きていきたいです」
 
――すごく自分を客観視したり、俯瞰したりしているんですね。
 
「ね。ホント面倒くさいです(笑)。でも、瞬間瞬間ちゃんと自分が思ったことを伝えているので、お話ししたことは嘘じゃないんですけど、今どこかで“大丈夫かな?”って思ってる自分がいます(笑)。こういうことを言ってると、年上の人たちから“若いなあ”って思われるんでしょうね。私、10年後に自分のインタビューを読むのが怖いです(笑)」
 
――そのときそのときを真剣に生きて、しっかり物事に対峙していて、それでいいんじゃないですか?
 
「そうですよね!? 頑張ります!」
 
――では、最後にリリースライブに向けての意気込みをお願いします。
 
「喜怒哀楽を全部表現したいですね。もっともっと感情的になりたいし、もっともっとみんなと1つになりたいので、そうするためには自分をもっと突き破っていくことなのかなと。自分の弱さも苦しさも幸せな気持ちも全部含めて、会場に来てくれる皆さんにお届けしたいと思います!」
 
 
Text by エイミー野中
Photo by 宮家秀明(フレイム36)
撮影協力:駒鳥姉妹店

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(2014年4月 4日更新)


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Release

臆することなく様々な家入レオを
見せ始めた待望の2ndアルバム!

Album
『a boy』
【初回限定盤DVD付】
発売中 3400円(税抜)
ビクターエンタテインメント/
Colourful Records
VIZL-641

<収録曲>
01. Lay it down
02. 太陽の女神
03. a boy
04. Too many
05. Message
06. Time after Time
07. チョコレート(Album ver.)
08. Free
09. イジワルな神様
10. Kiss Me
11. カーニバル
12. 希望の地球
13. Papa & Mama
14. 君に届け

<DVD収録内容>
01. 君に届け(Music Video)
02. a boy(Music Video)
03. SELECTIONS from 2nd ワンマンTour
~Kimi ni Todoke~
(Second Dream / 太陽の女神 / サブリナ /
ミスター / Message / キミだけ)
特典映像:
君に届け(Music Video※マルチアングル)

【通常盤】
発売中 2900円(税抜)
ビクターエンタテインメント/
Colourful Records
VICL-64121

<収録曲>
同上

Profile

いえいり・れお…福岡県出身、’94年12月13日生まれのシンガーソングライター。13歳で音楽塾の門を叩き、青春期ならではの叫び・葛藤を爆発させた15の頃、音楽の道で生きていくことを決意。翌年、単身状況し都内の高校へ通いながら、'12年2月に1stシングル『サブリナ』でメジャーデビュー。同年10月にリリースされた1stアルバム『LEO』が、オリコンチャートで2週連続2位を記録。同年の『第54回 日本レコード大賞最優秀新人賞』をはじめ、数多くの新人賞を受賞。'13年1月より開催された1stワンマンツアーは全公演即日完売。春には高校を卒業し、11月に行われた2ndワンマンツアーも大成功に終わった。今年2月15日には2ndアルバム『a boy』をリリース。3月1日より3rd ワンマンツアーをスタートさせた。

家入レオ オフィシャルサイト
http://www.jvcmusic.co.jp/leo-ieiri/


Live

レコ発ツアー後半戦が遂にスタート!
6月には大阪城ホールでイベントも

 
『家入レオ 3rd ワンマン Tour』

【埼玉公演】
チケット発売中 Pコード216-617
▼4月5日(土)18:00
三郷市文化会館 大ホール
全席指定-5250円
ソーゴー東京■03(3405)9999
※3歳以下は入場不可。
4歳以上はチケット必要。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 

Pick Up!!

【大阪公演】

Thank you, Sold Out!!
▼4月13日(日)17:30
オリックス劇場(旧 大阪厚生年金会館)
全席指定5250円
キョードーインフォメーション■06(7732)8888
※4歳以上は有料、3歳以下は入場不可。

 
【福岡公演】
チケット発売中 Pコード216-617
▼4月19日(土)18:00
福岡市民会館 大ホール
全席指定5250円
BEA■092(712)4221
※3歳以下入場不可/4歳以上チケット必要。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【名古屋公演】
Thank you, Sold Out!!
▼4月20日(日)18:00
愛知県芸術劇場 大ホール
全席指定5250円
全席指定(注釈付)5250円
サンデーフォークプロモーション■052(320)9100
※全席指定(注釈付)は演出・ステージの一部が見えにくい場合がございます。予めご了承ください。4歳以上有料。3歳以下は入場不可。

【東京公演】
Thank you, Sold Out!!
▼4月26日(土)18:00
NHKホール
全席指定-5250円
ソーゴー東京■03(3405)9999
※3歳以下は入場不可。
4歳以上はチケット必要。
 

Pick Up!!

【大阪公演】

『RADIO MAGIC』
一般発売4月26日(土)
※発売初日は店頭での直接販売および特別電話■0570(02)9506(10:00~18:00)、通常電話■0570(02)9999にて予約受付。
Pコード227-350
▼6月1日(日)17:00
大阪城ホール
指定席7500円
[出演]家入レオ/ウルフルズ/高橋優/矢野顕子/他
キョードーインフォメーション■06(7732)8888
※未就学児童は入場不可。

~4/8(火)11:00プレミアム先行受付中!
チケット情報はこちら