インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > 「6年空くと別のバンドをやっているような気分ではあります」 時間と人の垣根を超えてクロスオーバーする 新生Polarisの今を刻んだミニアルバム『色彩』 大谷友介(vo&g)&柏原譲(b)インタビュー&動画コメント


「6年空くと別のバンドをやっているような気分ではあります」
時間と人の垣根を超えてクロスオーバーする
新生Polarisの今を刻んだミニアルバム『色彩』
大谷友介(vo&g)&柏原譲(b)インタビュー&動画コメント

 昨年9月、約6年ぶりとなる10分超えの新曲『光る音』を発表すると共に、各メンバーのソロワークを経て再始動したPolaris。10月2日にはドラムにあらきゆうこ、シンセにクラムボンのミトらを迎えた6曲入りミニアルバム『色彩』を発表し、いよいよ新たなシーズンの始まりを本格的に印象付けた彼らが、11月6日(水)心斎橋JANUSで久々のワンマン公演を行う。より自由度を増しつつあるPolarisの今について、大谷友介(vo&g)と柏原譲(b)に語ってもらった。

話し声もイイ! 大谷友介(vo&g)からの動画コメント

――とりあえず、昨年に6年ぶりに再始動をして。
 
柏原(b)「再始動後も、まぁたいして再始動してないですけどね(笑)」
 
大谷(vo&g)「モゾモゾと再始動し始めている、という現状ですけどね」
 
――でも、その間にお2人ともそれぞれにソロ活動や別バンドでの活動などがあって。いい形で再びPolarisに戻ってこれたという感じなんでしょうか?
 
大谷「そうですね。いろいろなことをやってきたので、その分変化もしていますし、それが音にも反映しているんじゃないかと。でも、実際に6年空くと別のバンドをやっているような気分ではありますけどね。気分で言うとね」
 
柏原「スパン的には、高3のときに中1の頃やっていたことをまたやりたくなったような感じだよね。以前に作ったPolarisというフォーマットの音楽を、ちょっと今やってみたらどんな感じかな?みたいな。だから、そんなに深い意味はない、と言ってしまうとあんまりドラマチックじゃないかもしれないけれど(笑)」
 
大谷「何かが突然降りてきて“やっぱり僕らは再始動します!”というバンドだったら、そもそもこれだけ続いていなかった気もするし」
 
柏原「音楽ってそういう感じじゃないんですよね。日常と密接に関わっているから。ある日突然またやりたくなったりするんですよね。そういうもんだと思います」
 
――6年を経て、自然とまた動き始めただけというか。
 
大谷「なぜなのかと考えれば、自然とその6年を経てきたからだと思うんですよね」
 
柏原「それに、昨年に再始動したときにはドラムを茂木欣一に叩いてもらって、その時点でクロスオーバーしているというか。以前はフィッシュマンズ、Polarisとバンドごとに垣根がありましたけど、この6年の生活を経て、自分の中ではその垣根がコワいくらいになくなってきているんですよね。自分の中でケジメを付けるのが大変なくらいに」
 
――10月に発表された最新ミニアルバム『色彩』もまた、ドラムにあらきゆうこ、シンセにクラムボンのミトを迎えていて。その時点で以前のPolarisにはなかったクロスオーバーが起こっている、とも言えますよね。
 
大谷「今このメンバーで音を出して作っているモノが全てだと思うので。実は再始動して久々にPolarisとして曲を作ろうとなったとき、簡単に言うと曲が出来なかったんですよね。もちろん過去の曲を聴けばサウンドのディテールとかは分かるけども、その曲を作った瞬間の気持ちとか感覚は、今はもう年齢も時代も変わっているからやっぱり思い出せない。だから、それはもう関係ないんだ、と思ったところで今回のアルバムの曲が出来たんですよね」
 
――具体的には、どの辺りが以前とは変わってきたと思いますか?
 
大谷「以前だと、みんなでアレンジなどをしていく中で、いろんな楽曲が出てきても少しストッパーをかけてしまうような部分があったんですけど、そこがなくなってきたと思いますね。“これはアリで、これはナシだ”とかいうことじゃなくて、そこで音を出している以上はアリでしかない、というか。もしかしたら、以前は自分たちのやりたいことをするための道具を持てていなかったのかもしれないですね。最近も、2人だけじゃなくて他の何名かで一緒にスタジオに入っているんですけど、みんな成長しているというか、変化しているので。それがちょうど程良いところに落ちていく感じはありますね」
 
柏原「そこに預けている、という感じかな。自分でコントロールしよう、みたいな感じじゃなくて」
 
大谷「うん。自分の世界を全う出来ないなら違う、とかじゃなくてね」
 
柏原「最近そういうのは全くないですからね(笑)」
 
――全体的には以前よりもダンスミュージック的な要素がストレートに音に反映されているな、などといった変化もあるのですが、以前よりもどこかスッと気楽に聴けるな、という印象も強くありましたね。
 
大谷「気楽に聴けると感じてもらえたのならそれはすごく良くて、今回は割と本人のままなんですよ。歌詞だけじゃなくて、曲やサウンドにしてもそうだと思うんですけど。何かヘンなことを歌っているなと思っても、それはそれで自分としては己をさらけ出しているんだからいいんじゃないかと」
 
――お話を聞いていると、再始動後のPolarisはこれからより自由に変化していきそうですね。11月6日(水)には、心斎橋JANUSにて久々のワンマンも行われます。
 
大谷「さっきの譲さんの垣根の話じゃないですけど、ミトくんだけじゃなくてドラムにもクラムボンの伊藤大助くんを迎えて。実はこのメンバーでもレコーディングをもう進めているので楽しみにしていてください」
 
 
Text by 吉本秀純
 



(2013年11月 3日更新)


Check

Release

Polarisが今の時代に何を鳴らすのか?
不穏な美しさに満たされる全6曲

Mini Album
『色彩』
発売中 2100円
POLYSTAR
UVCA-6002

<収録曲>
01. 流体
02. とける
03. Neu
04. 2:30 a.m.
05. さざなみ
06. epilogue

Profile

ポラリス…写真左より、大谷友介(オオヤユウスケ)(vo&g)、柏原譲(b)。’01年11月にミニアルバム『Polaris』でデビュー。コンスタントに作品を発表しながら、’06年の4thアルバム『空間』以降は、メンバーそれぞれがソロ活動をスタート。大谷は’10年にベルリンに拠点を移し、ソロプロジェクトのSPENCERを始動。柏原もスカパラの茂木欣一(ds)と加藤隆志(g)と結成したSo Many Tearsなどで活躍してきたが、昨年9月に新曲『光る音』を発表すると共に、Polarisとして再始動した。

Polaris オフィシャルサイト
http://www.polaris-web.com/


Live

盟友クラムボンのミト&伊藤を迎え
東名阪レコ発ツアーが開幕へ!

Pick Up!!

【大阪公演】

『Polaris Tour 2013“色彩”』
チケット発売中 Pコード207-507
▼11月6日(水)19:00
心斎橋JANUS
オールスタンディング4000円
[共演]ミト(g、key、他)/伊藤大助(ds)
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【名古屋公演】
チケット発売中 Pコード207-769
▼11月7日(木)19:30
名古屋クラブクアトロ
スタンディング4000円
ジェイルハウス■052(936)6041

【東京公演】
チケット発売中 Pコード207-272
▼11月13日(水)19:00
LIQUIDROOM
オールスタンディング4000円
ホットスタッフ・プロモーション■03(5720)9999

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら