ホーム > インタビュー&レポート > 「モッシュやダイブだけがライブの遊び方じゃない 好きに、自由に、音に身を任せて楽しんでくれたらそれでええ」 圧巻のライブパフォーマンスで各地のオーディエンスを狂喜乱舞させ 只今、話題沸騰中のKNOCK OUT MONKEYにインタビュー!
――ここ2年でフェスや大きなイベントに呼ばれ始め、状況が変わった気がするんですが、いかがですか?
w-shun「そうですね。それまでは、とりあえず月10本以上ライブをしていたらいいやと思ってました。でも、'10年頃は精神状況もギリギリで不安で仕方なかったですね。Dragon Ashのツアーサポートのオーディションに応募して、選ばれたのが一番大きかったし、あれから変わりました。それまではオーディションって、勝手に出来レースかと疑っていたんですよ。だから、ちゃんと選ばれたのが嬉しかった。なんばHatchで2000人の前でライブをやって、気持ち良かったんですよ。追い詰められていたときのライブでしたから、もっともっとライブをやりたいと思えました。そのタイミングで、今の事務所とも知り合えたし、あのオーディションに応募していなかったら、音楽をもうやっていなかったかもしれないです。まぁ、あの頃は欲しかなかったですよ」
ナオミチ「常に何かチャンスがないかを探していましたから。やりたいことはたくさんあるのに、何もできない状況でしたからね。Dragon Ashが決まったのが'11年頭で、その夏にも『イナズマロックフェス』にオーディションで選ばれて出たりしたんですよ」
w-shun「オーディションマニアみたいになっていた時期ですね(笑)。イナズマでもDragon Ashが一緒で、メンバーさんから“これからは、自然にフェスで会おうぜ!”と言ってもらえて嬉しかったです。そういう姿勢を持ち続けていることを、ドラゴンアッシュにも見せたいですね。どうしようもない状況もありましたけど、その頃があったからこそ今の環境があるわけですから。後輩たちにも、バンドを続けて良かったと思わせたいです」
――先輩の背中を見て、後輩は育ちますからね。'11年までは、バンドの状況もしんどかったんですよね。
dEnkA「そうですね、みんなピリピリしてました。大したことないのに、いちいち怒ったりしていたし。空気は悪いし、ヤバいなとは思ってましたね。先のことを考えたところで、いまさら就職も出来ないですから」
w-shun「リアルの塊ですよ。でも、進むしかなかったので」
亜太「今、言われれば確かにピリピリはしていましたけど、根拠のない自信だけはありましたね。何とかしようにも、何にもしてなかったというのはありましたけど(笑)」
w-shun「傍観者(笑)」
亜太「ツアーに炊飯器を携帯して生活するのを、どうしようかなとは思っていたけど(笑)。でも、あの頃の自分に“今はフェスに出られて、ケータリングを食べれてるで!”と言ってあげたいですよ」
w-shun「本当ですよ! 昔は車で足を伸ばせないで寝てましたけど、今はホテルにも泊まれますから。10年近くやっていて、楽しいと思えるのはスゴいし、でも知識も増えれば、上を知れば知るほどキリがなくなるのも事実ですね。責任感を凄く感じる。今まではライブでも暴れている人がいれば良かったし、後ろでじっとしている人にも無理強いをしていたんですよ。でも今は、不特定多数の人への見せ方として視野が広がりました。前の人は感情的に暴れていて、後ろの人はじっとしていても感動的に思ってもらえたらいいし、そう思わせたいと」
――余裕が出てきたんでしょうね。
w-shun「ライブハウスを知らない若い子たちが、僕らきっかけでライブハウスを知り、バンドを始めてくれたら嬉しいなとかも思えるようになりましたね。業界の人だって音楽を好きなわけだし、だから僕らの音楽で楽しませたいんですよ。でもフェスやイベントでは、他の人を観て単純に“かっけー!”と思ってるし、とにかく自分らのライブを、どうやるかで必死ですね。目標は見えてきているけど、余裕というとこまではいってないですよ」
ナオミチ「他のバンドとも切磋琢磨をしたいですけど、とにかく頭ひとつ抜け出たいです」
w-shun「まぁ、昔から知っているバンドと自分らのツアーだけじゃなくて、フェスやイベントで会えるのは嬉しいですね。誇らしくもあるし」
――バンド内の雰囲気も今は、とても良いんでしょうね。
亜太「ギスギス感は全くないですよ。元々仲は良いですけど、前はモチベーションを保つためにもプライベートの話がメインで盛り上がっていたと思うんです。でも、今はおのおのミュージシャンとして意識が芽生えてきて、音楽的な話が多くなってきましたね。そういう変化はありますけど、ライブ後、楽屋のケータリングの水とお菓子を持って帰るところは変わっていないです(笑)」
w-shun「(笑)。おのおの考え始めているのは、一緒にいたら分かりますね」
――今作は、本当に充実感が伝わってきたんですよ。
w-shun「搾り出した感じが強かったですね…、そして出し切りました。今までは〆切がない中で好き勝手にやっていたんです。〆切がある中で搾り出すことが出来たのを知れたのは良かったですね。やりたいことも見えたんです。今後こういう曲を作りたいというのもありますし。今回の『reality & liberty』で感覚が研ぎ澄まされた感じがするし、現在進行形の生々しさを出せた感じはします。聴いてくれる人には、次に何をしでかすかわからないワクワク感を持たせたいし、それはスゴい大事だなと思いますね。イメージを裏切ってびっくりさせることもしたいですから」
――先程、充実感と話しましたけど、いわゆるエネルギーというか元気さも感じたんですよね。
w-shun「感情に近い、素直な部分を出してますからね。どっちかというと元気なほうですし、落ち込んでいても、そこからの答えを見つけたいんです。負けず嫌いだし、反骨心は強いですね。現状だけじゃなく、その先を歌いたい。セールスも、しっかり気にしていきたいですし。スタッフにも好きになってもらって、しっかりと僕らを広めて欲しいので」
――前向きさをスゴく感じますね。
w-shun「“好きこそ物の上手なれ”ですよね。足並みを揃えて、楽しい環境作りをしたいですから。音楽の幅も広がってきて、だからこそ自分たちの得意な部分も見えてくるんですよ。本当にキリがないですよ!」
Text by 鈴木淳史
(2013年3月12日更新)
発売中 1500円
magnifique LABEL /マニフィックレーベル
QCL-014
<収録曲>
01. Beginning (skit)
02. Scream & Shout
03. Primal
04. Blazin’
05. Neverland
06. ピエロの仮面
07. TODAY
08. Climber
ノックアウトモンキー…神戸で結成された4人組ロックバンド。w-shun(vo&g)、dEnkA(g)、亜太(b)、ナオミ(ds)。ラウド、レゲエ、ヒップホップ、メタル、エモetc…様々なジャンルの要素を取り込んだ激しくもキャッチーなサウンドが特徴的。'11年からDragon Ashのツアーサポートやロックフェスなどに呼ばれ始め、注目を集める。'12 年、シングル『HOPE』とミニアルバム『0 → Future』を立て続けにタワーレコード限定でリリース。 マナフェストとの共演、アンドリューW.K.の東京公演サポートアクトへの抜擢など海外アーティストとの共演も重ねる。その後も『PUNKSPRING』『JOIN ALIVE』『SUMMER SONIC』『RADIO CRAZY』など、各地のフェスやイベントに出演。
KNOCK OUT MONKEY
オフィシャルサイト
http://knockoutmonkey.com
チケット発売中 Pコード193-490
▼3月22日(金)18:30
KYOTO MUSE
[共演]FUNKIST/AIR SWELL/THREE LIGHTS DOWN KINGS
▼4月4日(木)19:00
神戸 太陽と虎
[共演]有
オールスタンディング2500円
キョードーインフォメーション
■06(7732)8888
※未就学児童は入場不可。
一般発売4月6日(土)
Pコード193-491
▼5月19日(日)18:00
心斎橋DROP
オールスタンディング2500円
[共演]有
キョードーインフォメーション
■06(7732)8888
※未就学児童は入場不可。