『スタック・オン・ユー』がFM各局でパワープレイを獲得!
この夏をリードした話題のMEIKO(ミーコ)のキュートな魅力に迫る
ニューアルバム『ザ・ブライト・サイド』を携えた初の来日公演
9/8(土)ビルボードライブ大阪直前インタビュー
リード曲『スタック・オン・ユー』がFM802の7月度洋楽ヘビーローテーションに選ばれたのをはじめ、全国のFM各局で軒並みパワープレイを獲得。思わず口ずさんでしまう軽快なリズムとメロディ、太陽の光をいっぱいに浴びたアコースティックでポップなサーフミュージック(+ほんのりエレクトロ)で一躍注目の的となったシンガーソングライター、MEIKO(ミーコ)。日本人を祖母に持つ日本とアメリカのクォーターである彼女は、人口僅か800人のジョージア州ロバータから夢とギターを手にLAへ。自身のオリジナル曲をSNSにアップしたところ、瞬く間に1800万回再生&15万人以上からフレンド申請されるなど話題を呼び、’08年にアルバム『MEIKO』でインディーズデビュー。iTunes Storeのシンガーソングライター・アルバムチャートでも見事No.1に輝いた彼女が、7月にリリースした2ndアルバム『ザ・ブライト・サイド』で遂に日本デビューを飾った。そこで7月某日、かねてから念願だった初来日を果たした彼女をキャッチし、日本への並々ならぬ想い、アーティストとしてヒストリーから、この夏をリードしたとことん心地いいニューアルバムの話までをインタビュー。世界的にもブレイク目前、9月8日(土)ビルボードライブ大阪にていよいよ初のジャパンツアーも控える彼女のキュートな魅力に迫る。
MEIKOからのキュートな動画コメント! モロ英語です!
――今回のアルバムのキャンペーンで初めて日本に来られたということですが、来てみての感想はいかがですか?
「只々、ホントにいい経験をさせてもらっています。私はクォーターということで日本人の血が流れているので、日本はずっと来たかった国、夢見ていた国なので。そのイメージよりも遥かにいい国だなぁと思ってますし、自分の音楽で日本に来られたことをとても誇りに思いますし、光栄にも思っていますね」
――全国的にもリード曲の『スタック・オン・ユー』が多くのFM局でパワープレイを獲得しています。
「(リストを見て)Wow!! Everystation!?」
通訳「いえ(笑)。でも全国の有名な局ばかりです」
――これだけの多くの局でパワープレイに選ばれることは、なかなかないと思います。
「ホントに自分はラッキーだと思いますし、この仕事が好きですし、歌うことも大好き。でもこういう風にパワープレイを頂いたのは私だけの、曲だけの力じゃなくて、レーベルの方々がホントに一生懸命動いてくださった結果なので。ありがたいなぁって」
「ありがとうございます! 実はあの映像は最初からミュージックビデオのために撮ったモノではなくて、何となく撮ってみようっていうノリで作ったんです。でも、何か雰囲気がいいから使ってみようって。ミュージックビデオの中でもターキーボールを作ってますけど、恋をしてからすごく料理をするのが好きになって。まぁアメリカでも“男心を掴むなら胃袋を掴め”っていうのはあるので(笑)」
――世界共通なんですね(笑)。ターキーボールって日本ではあんまり聞かない食べ物です。
「アメリカではターキー(七面鳥)をよく食べるんです。でも日本でターキーが手に入らなかったら、鶏肉でもOK(笑)」
――日本ではこの曲がMEIKOさんの名前を知ってもらうきっかけになったと思うんですけど、この曲が生まれたのは?
「この曲を作ったとき、ちょうど恋愛の始まりの頃だったんですね。もうウキウキで夢見心地で(笑)、LAの街をハミングしながら歩いてたんですけど、そのときにメロディやフレーズが出て来て、これはきっといい曲になる!って慌てて家に帰って書き留めた曲です(笑)」
――今作『ザ・ブライト・サイド』は日本での初リリースではありますが事実上の2ndアルバムで、前作から4年と結構長い期間が空いています。
「最初にアメリカで出した1stアルバムの評判が良かったので、それを受けて全米各地をツアーしてたんですね。それが2年続いて、それが終わってから1年くらいは曲作りをしながら、いろんなところを旅して。あとの1年はアルバムは出来上がったものの、レーベルとの契約云々で、結局4年という月日が経ってましたね」
――内容的に今回の作品で心掛けたことありますか? 前作との違いというか。
「1stアルバムは自主で作ったので、当時ライブハウスで働いていたんですけど、そこの音響の人に頼んだり、バンドもボランティアでやってもらったくらい予算的にも限られていて、音的にもやっぱりシンプルなモノになってるんです。あと悲しい失恋をしたのとも重なって、そういう内容の曲も多かった。今回の2ndアルバムでは、自分の恋愛が始まったことでやっぱりハッピーな曲を書くようになりましたし、それに合わせたよりポップでアップビート、そしてエレクトロなサウンドと、かつ自分の10代の頃からのスタイルであるアコースティックなサウンドを取り入れたいと思って作りました」
――そのエレクトロな風味が、個人的には嬉しい味付けでしたね。
「ありがとうございます。じゃあ次のアルバムもちょっとエレクトロな音が入れようかな。自分自身も好きなので」
――でもそのときに恋愛で気分が落ちてたらまた暗い曲に…(笑)。
「そうなると全編ギター1本で弾き語るアルバムになるかも知れないです(笑)」
自分の音楽がこの画面1つで世界に届いている影響力は多大だなぁって
――先ほどライブハウスで働いていたという発言がありましたけど、そのライブハウスであるホテル・カフェは、自分にとってどういう経験を積めた場所だと思いますか?
「ホテル・カフェで働いていたことは、とても大きな人生の転機だったと思うんです。と言うのも、働いてお金を得る場所であったのと同時に、人前で歌うことに慣れていくチャンスをくれた場所だったので。あと、ホテル・カフェ自体が音楽ビジネスの中ですごく影響力のある新人の登竜門的な場所だったので、新人発掘で音楽業界の方がいっぱいいらっしゃるんですね。その中の関係者の方が私の音楽を気に入ってくれてドラマに採用してもらったり、いろんなチャンスが巡って来た大切な場所ですね」
――そもそもウェイトレスのバイトがなかったホテル・カフェで、直談判して働き始めたそうですね。
「最初はLAの南部料理専門のサザン・レストランで働いてたんですけど、ホテル・カフェの存在を知って直接見に行ったら、ウェイトレスが1人もいなかったので自分でアピールしたんです。実際にテーブルを回るようになったら、お客さんも増えてきてすごくいい効果が出たので、私の他にもどんどんウェイトレスが増えてきて(笑)。私が最初のウェイトレスみたいです」
――そういう夢を実現させるためのパワフルさと言うか、行動力がMEIKOさんにはありますよね。
「私自身もそうやって発信して努力もしましたけど、運も良かったっていう面もあります(笑)」
――ここではオープン・マイクナイトというイベントがあるということですが、これはどんなイベントなんですか?
「日本にこのシステムがあるかは分からないんですけど、全米各地のライブハウスには、まだステージに立つのに慣れていない新人が、早めの時間にオーディションを受けて1曲歌うイベントナイトがあるんですね。最初はステージに立つのがホントに怖かったしナーバスになっていたので、そういう機会をもらえたことでだんだんとステージに慣れていけたのは、いいチャンスを頂いて良かったと思います。私にとってホテル・カフェとかそういったイベントは、学校のようなものでしたね」
――LAに出て来てから初ライブまで、結構時間がかかったみたいですね。
「ジョージア州の田舎で育ったので、大都市LAに引っ越して住むこと自体が怖かったんです。ましてや人前で歌うなんてホントにナーバスになることだったので。音楽は大好きで夢でもあったんですけど、同時にナーバスにさせる最大のもの。でもそういう機会を頂いて練習することが出来て良かったです」
――そう考えたらやっぱり人生にとって音楽はかけがえのないものですね。
「私の全てです。もう1日中ずーっと頭の中で音楽が流れてる。今もポーンポーンポンポンポーン♪が流れてます」
――え!? 何それ?
「きゃりーぱみゅぱみゅ(笑)」
――アハハハハ!(笑)
「日本語で意味は分からないけど入って来る。ホントに音楽は私の人生において大きな部分を占めています」
――これから日本のアーティストとの共演もあるかもしれないですね。
「もしそういう機会があれば是非! 日本人のミュージシャンとコラボしてみたいです」
――あと、プリシラ・アーンともオープン・マイクナイトで出会ったそうですね。プリシラ・アーンも日本ではビルボードライブによく出演するアーティストなんで、不思議な縁です。
「今回のキャンペーンのタイミングで、ちょうど彼女がビルボードライブ東京で来日公演をしていて。初めて東京で観るショーが彼女ということで特別な想いもあったんですけど、それと同時に日本のお客さんがどんな反応を示すのかにも興味があって。ホントに音楽に対して真剣に耳を傾けてくれてる、そういう姿勢に感激しました」
――実際に自分が日本でライブをするときも楽しみですね。あと、僕の知り合いで世界を旅した人がいるんですけど、その人曰く食に関しては大阪が世界一美味いって言ってましたよ(笑)」
(一同笑)
「あ〜!! お好み焼き、たこ焼き…うどん! お昼にうどんを食べて、昨日はお好み焼きを頂きました(笑)」
スタッフ「今晩は焼き鳥ね」
「焼き鳥、大好き♪」
――アハハハハ(笑)。今作は自分の人生をまた1つ変えてくれたアルバムだと思うんですけれども、出来上がったときはどう思われました?
「このアルバム自体にもすごく満足してるんですけども、さらにこうやって私を日本に連れて来てくれたことがすごく嬉しくて。ましてやインタビューを受けたりテレビに出演したりするのはホントに夢のようで、信じられない気持ちでいっぱいです。アメリカでコンコードと契約をするときに“まず何をしたいんだ?”って聞いてくれたんですけど、そのとき真っ先に“音楽で日本に行きたい”って主張したんです。こういった機会を与えてもらったことをすごくラッキーに思います」
――あと、名前がMEIKO(ミーコ)というのも、海外のアーティストとしては珍しいですね。
「私のおばあちゃんは日本人なんですけど、私が小さい頃に亡くなってしまって。私の住む小さな街で日本人の血を引くのは私たち姉妹だけだった。でも、何とか日本を感じていたかったのでお姉ちゃんとお互いに“MEIKO”“KEIKO(キーコ)”とニックネームを付け合ったんです。幼い頃キャンプに行ったときも、本名じゃなくて“私はMEIKOです。絶対に有名になってやる!!”みたいなことを言ったりしていて。音楽で日本に行けたらってずっと思ってましたね」
――すごい。ホントに夢が1つずつ叶っていってる。
「今こうやって日本にいますからね。そのとき一緒にキャンプに行った友達からも“ホントに日本に行ってるのね、夢が叶ったね”ってメッセージを貰ったりして」
――MEIKOさんのプロフィールに“SNS発”みたいなふれ込みがありますが、現在はソーシャルメディアでいろんな人が音楽を摂取しやすくなり、つながっていける時代になったと思います。それは活動にどんな影響がありますか?
「1人で音楽を奏でていても、演奏していても、発信力はすごく限られてしまう。SNSが持つその発信力・影響力は大きいなと日々感じてます。特に世界各国からメッセージを頂いたりすると、自分の音楽がこの画面1つで世界に届いている影響力は多大だなぁって思います。自分の音楽活動にとってかけがえのないものですね」
――先程“音楽は自分にとっての全て”という発言がありましたけど、音楽をやるときに心掛けていることとか、大事にしていることはありますか?
「ちょっと聞こえ方はどうなるか分からないんですけど、音楽って自分のためにやってるんですね。と言うのも音楽を作る行程、演奏する行程は自分にとってすごく癒しであって。自分の経験に基づいた音楽しか作らないので、自分のストーリーを音楽にすることで、自分が何を考えているのか、どういった方向に行きたいのかを知らない内に理解して、解決して、自分を把握出来る。そういった悩みとか壁にぶち当たることは自分自身もそうですが、皆さんも感じることだと思うし、皆さんに起きることだと思う。そういう等身大の自分を曲にすることで、私の音楽に共感してもらえるんじゃないかなと思ってます」
――9月には東京と大阪でライブもありますが、その日に向けてメッセージがあれば。
「当日はバンドを引き連れてやって来るので、ビートを利かせたポップなステージになると思うので、皆さんに楽しんでもらえるんじゃないかなと思います」
Text by 奥“ボウイ”昌史
(2012年9月 6日更新)
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