ホーム > インタビュー&レポート > RHYMESTERとSOIL&“PIMP”SESSIONSがクロスオーバーする 一夜限りのスペシャルライブ『HOOK UP!!!』をレポート!
RHYMESTERとSOIL&“PIMP”SESSIONS。最強の日本語HIP-HOPに世界水準のJAZZがクロスオーバーする一夜限りの2マンライブが5月11日、大阪で行われた。
今回のライブは、昨夏に大阪で行われた野外フリーライブ『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2011』に2組が出演したことに端を発する。それぞれのステージを終えて参加した深夜のアフターパーティー(スタッフ打ち上げ)にて急遽、SOIL&“PIMP”SESSIONSがフリースタイルのジャム・セッションを開始。そこにRHYMESTERが飛び入り参加し、普段は関係者としてクールな振る舞いを求められるスタッフがキッズのように狂喜乱舞する劇的なステージが繰り広げられた。「この感動を自分達だけでなく、より多くの人たちに!」というスタッフが、完全シークレットだったパーティーを再現すべく1年の準備期間を経て実現したのが今回の2マンライブである。
2組それぞれのパフォーマンスは勿論、事前に予告されていたセッションにも期待が寄せられていた今回のライブ。RHYMESTARが最後の曲をパフォーマンスした後もステージを降りず、その予兆を捉えた観客から歓声が上がる中、SOIL&“PIMP”SESSIONSのメンバー全員が登場。満を持して9人によるセッションが敢行され、ピアノ、ウッドベース、ドラム、トランペット、サックス、ターンテーブルに1人のアジテートと2人のラップ…という強力な個性が入り乱れる、夢のステージが繰り広げられた。
途中のMCでは今回の2マンライブが実現した経緯に触れ、宇多丸が「『自分達の放送局の打ち上げが盛り上がったから、皆にも見せよう!』だなんて…なんて音楽が好きな人達なんだ!」と、呆れるように制作スタッフの心意気を絶賛。クライマックスで披露された『B-BOYイズム』では、SOILではアジテーターである社長が宇多丸、Mummy-Dと共に3MCとしてラップを披露するなど、ここでしか観られないパフォーマンスにフロアの興奮も最高潮に達した。
この「関西の音楽好き達」による、約1年に及ぶ構想を経た一夜限りのスペシャルライブ。即完だったチケットを運良くゲットした、これまた音楽好きな関西人達によるFacebook、Twitterなどでのライブレポートに、他のエリアからは「大阪だけズルイ!」「なんで東京では観られないの?」という悲鳴が多数。一つの打ち上げから全国オンリーワンのイベントを生み出してしまう、関西の音楽好きたちの呆れる心意気。今日もどこかでスペシャルイベントのタネが蒔かれているかと思うと、この街の音楽シーンから目を離せない。
撮影:田浦 薫
(2012年5月15日更新)
▼5月11日(金)
梅田クラブクアトロ
[出演]RHYMESTER / SOIL&“PIMP”SESSIONS
<RHYMESTER>
1. After The Last -Intro-
2. そしてまた歌い出す
3. 付和Ride On
4. Don't Think,Feel…【新曲】
5. ちょうどいい
6. POP LIFE
7. Come On!!!!!!!!
8. ザ・グレート・アマチュアリズム
9. K.U.F.U.<廻シ蹴りver.>
10. ONCE AGAIN
<session>
1. ライムスターイズインザハウス
2. Mature[スタンバイ・チューン]
3. B-BOYイズム
<SOIL&"PIMP"SESSIONS>
1. PIGPAG
2. POP KORN
3. BLACK WIDOW
4. SAHARA
5. Fantastic Planet
6. Some Skunk Funk
7. 殺戮
8. Summer Goddess