いよいよ初のツアーで4/8(日)心斎橋FUNJtwiceに登場!
PLAGUES、TRICERATOPS、Jake stone garage、
そしてLAZYgunsBRISKY…1stにして傑作ロックアルバムを生んだ
猛者揃いの驚異の新人・BORZOIQに迫る!
PLAGUES/Mellowhead/GHEEEと様々なプロジェクトを同時進行させ、プロデューサー/エンジニアとしても活躍する、ロックンロール・ワーカホリックな奇才・深沼元昭(g)。彼がプロデュースを手掛けたLAZYgunsBRISKYのLucy(vo)、Jake stone garageの岩中英明(ds)、そして、今やPLAGUESのベーシストとしても志を共にするTRICERATOPSの林幸治(b)らが運命に導かれ集結した驚異の新人・BORZOIQ(ボルゾイック)が、1stアルバム『BORZOIQ』を3月14日にリリースした。そこに収められた全10曲は、ドライヴ感あるリズム隊と、乾いたギターリフが縦横無尽に冴え渡る60~70年代のルーツロックをベースに、Lucyのコケティッシュでハスキーなボーカルが火を灯す、キャリアを衝動で上書き保存する怒涛のロックチューンの嵐! いよいよスタートする初のツアー大阪公演・4月8日(日)心斎橋FUNJtwiceを前に、メンバー最年少にして紅一点のLucyに、バンド結成のいきさつから愛すべき先輩方の知られざる一面(笑)、1stアルバム誕生までの苦悩と成長のストーリーを語ってもらった。
プライベートな暴露アリ(笑)。Lucy(vo)からの動画コメント!
――ホントに素晴らしいロックアルバムが生まれましたね。メンバーは種々様々なところから集結してるわけですけど、まずはなぜこの4人でバンドを結成したのかを聞かせてもらいたいなと。
「元々はMellowheadのアルバム『Daydream weaver』(‘09)に私がゲストボーカルで参加させてもらって。その反応が割と良かったり手応えもあったみたいで、深沼さんが私を想定して引き続き曲を書いていてくれたらしいんですよ。それが結構貯まってきたのでコレは別プロジェクトで改めてやった方がいいと思ったらしくて、再び声をかけてもらったのがそもそもの始まりですね」
――一緒に何かやるとは決まってなかったのに、Lucyを想定した曲を書き続けてくれてたんですね。
「深沼さんにはそもそも5年ぐらい前にLAZYgunsBRISKYのプロデューサーとして出会っているので、何かと相談することも多くて。バンドで喧嘩したときとか、恋愛の相談とかもしていて(笑)。私の性格や人となりをよく分かってるし、エンジニアとしても関わってくれていたので、声質とかも全部分かっていたので。私の声を活かせる曲がどんどん書けたみたいですね」
――深沼さんからその話を聞いたとき、どう思ったんですか?
「“マジっすか? 私でいいんですか!?”みたいな感じで、ホントにビックリしました。そんなにしょっちゅう会うわけでもないし、半年に1回ぐらい会うっていうときに“話があるんだ”って。結婚でも申し込まれんのかな~って(笑)」
――アハハハハ!(笑) “今までは師弟関係だったけど、俺の中で違う感情が芽生え始めてる…”的な(笑)。
「親子に近い歳の差ですけど(笑)。そうしたら“曲があるから最初はユニットでもいいからとりあえず歌ってみるところから始めよう。一緒に挑戦していこう”って。ビックリしたけど、もうめっちゃやりたいってすぐに思った。今までLAZY(gunsBRISKY)しかやってこなかったので、全然違う世界の曲が歌える喜びというか。あと、そのときに“日本語でやったらいいと思う”とも言われて、LAZY(gunsBRISKY)は日本語詞が一切なかったので、コレは挑戦だって」
――深沼さんから曲を渡されたとき、どう思いました?
「戸惑いましたね。ホントにいろんなタイプの曲があって、めちゃくちゃポップだったり、ものすごいバラードだったり、手を出したことがないジャンルばかりで…これは一旦ブチ壊して私らしさを自分で作らないと大変だと」
――そもそも最初のきっかけとしてはMellowheadフィーチャリング・ボーカルということでしたけど、バンドのフロントマンとしてではなく、いち歌い手として呼ばれることは今までなかったわけじゃないですか? それは当時どうだったんですか?
「正直全然覚えてないんです(笑)。ライブにも何本か参加させてもらったんですけど、もうどうやってステージに上がったかも全く覚えてない。だから映像をDVDでもらって、“あ、このワンピース、確かに着てた”みたいな(笑)。でも、自分が求められている、そういう場を与えようとしてくれている深沼さんの厚意には絶対に応えようという気持ちは確かでしたね」
みんなの優しさは初対面じゃ分からなかったです(笑)
――最初は深沼さんと二人三脚でスタートしたBORZOIQに、リズム隊の2人が合流したのはどういう流れで?
「ヒデさん(岩中英明・ds)のいるJake stone garage とはLAZY(gunsBRISKY)で札幌で1回対バンしたことはあるんですけど、そんなに話したことはなくてお互いを知ってるぐらいで。ただ、Jake(stone garage)は深沼さんプロデュースなので、ずっと“一緒にバンドをやってみたらどうなるだろう?”って思ってたみたいなんですよ。林(幸治)さん(b)はもうPLAGUESでもMellowheadでも深沼さんの相棒のような人なので、絶対的に信頼しているベーシストで。歌う人はみんなそうだと思うんですけど、深沼さんも私も歌うときに大事にするのがリズムなので、リズム隊にはホントに信頼出来る人をということで2人に決まりました」
――第一印象はそれぞれどうだったんですか?
「林さんは本っ当に怖かった(笑)」
――アハハハハ!(笑)
「ホントコレは誰にも言ってないんですけど、当時Mellowheadのライブで…まぁ私も調子こいてたんですよね(苦笑)。今日はゲストボーカルで来てるし、みたいな。いつもLAZY(gunsBRISKY)でやる通りにステージに立って、ちゃんとお客さん楽しませようとは思ってステージに臨んだんですけど、打ち上げで林さんが目の前に座って。もうホントに覚えてる。もうめちゃくちゃ距離の近いテーブルですごい至近距離から“Lucyさぁ、歌う前とかウォームアップとか、した方がいいよ”って言われて」
――アハハハハ!(笑)
「もう帰りたいと(笑)。めちゃくちゃ怖いこの人と思って(笑)。まぁでも今思えばホントは優しさだったんだなって捉えられるんですけど、当時はホント怖かったですね」
――でも、今の話だけを聞いてると、林さんは極めて真っ当だなぁ(笑)。
「真っ当だし、ホントに正しいんですよ」
――まぁでも面と向かって言われたときの、空気感や圧は分からない(笑)。
「打ち上げで乾杯もまだみたいなときに“Lucyさぁ…”みたいな(笑)。“すいません。一応ちょっとは(ウォームアップ)やってるんですけど…”みたいな。“歌良くなかったよ今日”って面と向かって言われてるようで…いや~ホントに怖かった(笑)。ヒデさんは、なんか無口だったんですよ。最初のスタジオでも寡黙というか。そう思ってたんですけど、実際は違った。すごい喋るし楽しませようとする。みんなの優しさは初対面じゃ分からなかったです(笑)」
――そもそも深沼さん自体は初対面のときどういう印象だったんですか?
「すっごい華奢でストイックで、エンジニアとして家にこもってるから色も白い(笑)。レコーディングでも、全然ミスがあるテイクなのに、“あ、大丈夫だよ今ので。ちゃんとやっとく”っていう感じで、自分の頭の中で全部構成が出来てて、テイクがイケるかイケないか、自分が出来ること出来ないことをその場で判断して進めていく。もうホントに頭がキレる人だなって。だから何でも相談出来る、頼れる人だって最初から思いましたね。LAZY(gunsBRISKY)のレコーディング中も、私も疲れ切ってメンバーともめたりもしてたんで、家まで呼びつけたのに相談に乗ってくれたうえに的確なアドバイスもくれて(笑)」
――そんなBORZOIQのメンバーたちと、初めて一緒に音を出したときはどうでした?
「去年の夏頃のスタジオで、いやもうそれはそれはホントに緊張して。誰が引っ張っていくんだろう?っていうのは最初からすごく思っていましたね。めちゃくちゃ叩きまくるドラムだし、引っ張っていくようなベースラインだし」
――みんなに華があるというか、曲の主役になれるプレイヤーですもんね。
「そうなんです。私もボーカリストとしてまずメンバーに認めてもらわないと、っていうのがあったんでもう必死でした。だからリハなのに声潰しまくってる感じ(笑)。最初からライブ並に一生懸命歌ってましたね。でも、しょうもないことを言ったら、“これは運命だ!”と思ったんです。こんなに何のストレスもなく歌に専念出来るのは、ホントに初めてのことだったんで。今4人で音を合わせていることに、心の底からワクワクするんですよ。その気持ちは今でもずっとあるんですよね」
――ある意味、BORZOIQは深沼さんが思いっ切り遊ぶために作ったバンドなんじゃないのかなぁ~コレ(笑)。
「そうなんですかね?(笑)」
――だって絶対にやってて楽しい布陣でしょ。
「いやでもすっごい、ホント楽しそうです(笑)」
――だって好きなボーカリストを呼んで、信頼出来るリズム隊を呼んで、自分は歌わなくていいしみたいな(笑)。
「確かに。好きなギター弾きまくれるし(笑)。でも深沼さんはホントに最初から楽しそうでしたね。ライブのときも一番楽しそうだし…でも、みんなそうなんですよね。“これから4人でどうしていこうか?”っていう空気が、バンドらしくてワクワクする。そんなに面識のないところから始めてるので、もっと知りたいもっと知りたいって」
自分が伝えようという気持ち…“自分が!”という強さが
こんなに大事なことだとは思わなかった
――そういう原体験があって、BORZOIQが始まって。それにしてもBORZOIQはいい塩梅のポップさと深沼さん大好物の荒くれ者ギターが絶妙なバランスで、めちゃくちゃシビれる楽曲揃いですよね。
「デモの時点で何十回も録り直して形を作っていったので、深沼さんと一緒に答えを探した感じはすごくします。あと、深沼さんは今回はいちギタリストに徹することが出来るので、ギターに関してもこだわりまくってました(笑)」
――それで言うと、LucyさんもLAZYgunsBRISKYにおける立ち位置とは違う。
「最初はホントにどうしたらいいのか分からなかった。曲も全然違うし自分1人女っていうのもあるし。自分が前に立つことがLAZY(gunsBRISKY)では実は全くないので。LAZY(gunsBRISKY)は4人でドーン!と向かっていくエネルギー。でもBORZOIQは私が柱になって、それを支える3人。最初はもう目線から何から勉強しながらステージに立ってましたね。もっと前を見なきゃいけないことも知らなかったし、自分が伝えようという気持ち…“自分が!”という強さがこんなに大事なことだとは思わなかった。日本語で歌ってる分、言葉もフレーズもゼロから探す感じで。4人で1かたまりだったら結構どこにいても良いんですけど、この円の中で自分の立ち位置を見つけるんだって」
――後ろにはすごい人たちが集まってるわけじゃないですか。やっぱり観る人からしたら期待しますよね。その人たちが支えると決めたボーカリストだから、絶対にすごいはずだって。
「ホンットそうなんですよ。今はそのプレッシャーだけを食べて生きてる感じです(笑)。BORZOIQでの自分のイメージをジブリに例えると(笑)、(となりのトトロの)サツキみたいに素朴な普通の女の子が、ナウシカに憧れたらみたいな。BORZOIQでは、もっと自分の個人的な心を出していこうと思ったので…私自身すごく子供っぽいというかサツキに近いんですけど、でも私はナウシカになりたい(笑)。人を率いて戦う、勇気のある、強い女の子に」
――後ろにあれだけのプレイヤーがいるとね、プレッシャーはやっぱりありますよね。
「だから“よし行こうぜ!”って言うぐらいの自分じゃなきゃいけない。でも、そう思う度にメンバーのすごさをどんどん感じて…。マスタリングが終わったぐらいで、ようやく客観的に聴けるようになりましたね。めちゃくちゃカッコいいじゃないかと。音源も、4人のサウンドも、私の声も(笑)。それでようやくみんなをバンドのメンバーとして見られるようになった。コレがバンドだ、4人からこの音が出てるんだって、音で実感出来る。だから大丈夫って」
――BORZOIQで歌うことで、ボーカリストとしての発見みたいなものはありました?
「LAZY(gunsBRISKY)では声は楽器でしかないし、そう思って自分もやってきて。BORZOIQは歌うのがすっごい気持ちいいというか楽しい。“歌うのが好き”という気持ちが生まれたのは、BORZOIQをやり始めてからですね。あと、歌詞は日本語で自分らしいことを書きたいので、もっと自分の好きなもの、好きな小説、好きな歌詞だったりを見つめ直さないといけなくて。LAZY(gunsBRISKY)ではずっと虚勢張ってたんだな~って。自分は実際はホントに普通の女の子だなっていうのは、BORZOIQやってから知りました」
――曲を作る作業の中でホントの自分を知るというか。
「そうですね。肩の力はだいぶ抜けたし、自信も付いたし。ホントに身を委ねられるメンバーなので、自分のことに集中して、なおかつバンドが楽しいって思えるような」
――今作はホントにいい曲が揃っているから、それに見合った言葉のクオリティも求められますよね。
「深沼さんはあんまり口では説明してくれないので、深沼さんが私をイメージした元になる歌詞を読んで、自分がいざ書くときにそれに上乗せしてブチ壊せる言葉を探してきた感じですね。どういうものを求められていて、どうあってはいけないのかを知ってから自分を作る。いや~苦しかったですね~。例えばLAZY(gunsBRISKY)だと、和訳したら“みんなブッ殺してやるからこっち来いや!”みたいなテンションなので(笑)。日本語で、日記を書くみたいに言葉を残そうと思うとやっぱり…恥ずかしいですよ。ホントに恥ずかしかったです。“君が”とか“あなたが”とか女の子な部分を…私も人のことを好きになるんだ、誰かを想って歌ってるんだとか思われるのが…なんかちょっと恥ずかしい。もうホントに日記帳から言葉を選んだりして、ようやく書けた感じです」
――何が求められていたか分かりました?
「“素の自分”なんだって思いました。やっぱりLAZYgunsBRISKYのLucyでありBORZOIQのLucyであるけど、いち個人というところをもっと言葉にしなきゃいけないし、もっとステージで出さないといけないんだって」
――実際のレコーディング自体はスムーズにいったんですか?
「すっごい早かったんですよ。初ライブが去年の8月28日にあって。その前後2日間にレコーディングがあって。だからレコーディングのためにスタジオにはほとんど入ってなくて、その場で初めて合わせた曲もあるぐらい。初ライブのためのリハに2~3回入って、レコーディングして、ライブして、レコーディングしてっていう日程だったんですけど、2日間で9曲終わらせたので」
――すっげぇ! ベーシックはもうそこの2日間で録っちゃおうと。
「プロやなぁと思った(笑)。ホントに早いペースでどんどん進んで、すごかったですアレは。4人で出せる生の音にこだわるのは深沼さんの中であったみたいで、いくらでも完璧にやろうと思えば出来るけど、4人でそのときに出せる音を出したいっていうのは常々言ってましたね」
新人バンドとして、全然シーンをブチ壊していけるんじゃないかって
――そう考えたら、このメンバーでひとつの音楽を作る機会が与えられたのは、すごく貴重な経験ですね。アルバムが完成したときって何か思いました?
「レコーディング中はコレがロックだとかポップだとか全然考えもしてなくて、マスタリングが終わっていざ聴いたときに、“めっちゃロックやなこのアルバム!”って思いました。今まで気付かなかったギターの繊細な部分とかも、もうめちゃくちゃカッコいい。新人バンドとして、全然シーンをブチ壊していけるんじゃないかって」
――他のインタビューでも“売れたいとみんな思ってる”と、書いてましたけど(笑)。
「私も聞いた話なんですけど、林さんとヒデさんが飲みに行ったりするとよく話してるらしくて。この間2人が酔っ払っているときに“なんか仲良さそうにしてるけどどんな話してるんですか?”って聞いたら、“BORZOIQのこれからと、Lucyの話だよ!”って」
――アハハハハ(笑)。
「もう相当酔っ払ってたんで適当だとは思うんですけど(笑)、でもBORZOIQのことを2人でいるときに真剣に話したり、打ち上げで必ず“BORZOIQはこうした方がいいんじゃないか”という話になったり、みんながこのバンドを良くしていこうと思ってる」
――それぞれが所属してるバンドって、開店休業なわけじゃない。全然動いてるのにね。
「そうなんですよね。ホントにそれぞれのバンドでやってないようなことを、人間関係でもいいし、音楽的なことでもいいし、ライブでもいいし、立ち位置でもいい、新しいものを見つけたい。見つけている感じがします、うん」
――今回のアルバムタイトルにはバンド名が冠されてますけど、そもそもこのバンド名はどこから来たんですか?
「深沼さんが唐突に“ボルゾイっていう犬がカッコいい”って言い出したんですけど(笑)。野性のボルゾイの写真を見せられて、“めっちゃカッコいいっすね~バンド名コレでいいんじゃないすかね~”みたいな(笑)。でもボルゾイだけじゃ“THE BORZOI”とか“BORZOIS”みたいに普通になっちゃうから、最後にQが付くバンド名がいいっていう話になって“BORZOIQ”になったんです。だから、ただカッコいいからっていう理由だけ(笑)。覚えにくいけど、目に入ると覚えやすいというか」
――それにしても歌い手としても作詞家としても鍛えられましたね。Lucy養成学校・鬼コーチ3人みたいな(笑)。
「みんなよくぞ付き合ってくれました(笑)」
――ずっと前から音楽シーンを走り続けて生き残っている人たちが、今でも楽しそうに音楽をやる姿を見られたのは、ちょっと希望というか嬉しいね。
「なんかもうめっちゃくちゃキラッキラしてるんで。高校生みたい(笑)。なので、ずっと楽しんでやってもらいたいなと思ってます」
完璧にコンセプトが決まってるわけではないので
生き物としてのバンドを楽しんで欲しいし、成長し続けたい
――リリース後には東名阪ツアーも控えてますが、今のBORZOIQのライブに関してはどうですか?
「やっとなんですけど、自分の立ち位置がなんとなく分かってきた感じがしますね。この間初めてMCをしたんですよ。去年、『MINAMI WHEEL 2011』に出たときにちょっとトラブルがあって、“みなさん楽しんでますか?”ぐらいなことはたどたどしく言ったんですけど、ちゃんとMCをしていこうと。でも、私がメンバーをイジった方がいいと思ってたのに、逆にイジられて終わる結果に…(笑)。自分のキャラクターとか、年齢差を埋めないととは思ってないんですけど、観てる方からしたらやっぱりあると思うので。そこでどういい空気を作れるのかは、やっぱりMCも大事だなと。次のツアーは持ち時間も長いから、出し惜しみなくやりたいなと思ってます」
――ちなみに『MINAMI WHEEL 2011』では何のトラブルがあったんですか?
「その日のドラムは雅-MIYAVI-とかもやってるBOBOさんにサポートで叩いてもらって。その譜面台のライトが落ちた程度だったんですけど、その間に“BORZOIQです”ぐらいなMCを少々(笑)。そのときは林さんもちょっと喋ったんですけど、内心すごく喋りたいみたいで、最近はダジャレが好きみたいなことも言ってて(笑)」
――ややこしいやつじゃないですかそれ(笑)。
「そうなんですよ(笑)。だから多分、ツアーではめちゃくちゃ主張してくると思うので、どうしていいか分からんっていうのが(笑)」
――それ多分言いたいだけのパターンですよね。その言葉をそこに投げたとき、後のことは考えてないよね?っていう(笑)。それをみんなでどうやって回収しなきゃいけないかとか、考えてないよね?って(笑)。
「そうなんですよ。料理をしないと料理を。そんな生肉投げられても火がないよって(笑)」
――今回のツアーは持ち時間的には今までで一番長いということは、かなりたっぷりやれそうですよね。
「まぁ全曲やっても1時間ないので(笑)、アルバムに入ってない曲とか、まだライブでやってない曲を足したりして」
――深沼さんの曲はちゃんと程よく短いもんな~。
「アルバム全曲やっても40分ぐらいしかない(笑)」
――音源リリース後のライブは初ですから、どういう反応があるか楽しみですね。
「分かんないんですよね。自分たちが思ってるのとは違う曲の反応が良かったりして」
――ちなみに具体的に言うとどの曲が?
「私は『Out of reach』(M-7)がもっとクルと思っていたのにそうでもなく、『Freebird hill』(M-3)が絶対的に人気でしたね。歌詞が残るらしいんですよ。『Out of reach』はライブで楽しいだろうと思ってたのに」
――反応そうでもねぇなみたいな(笑)。
「じゃあちょっと曲順変えるか、みたいな(笑)」
――個人的には『Faraway』(M-2)『Name this wonder』(M-5)の乾いたリフがもう最高ですね~。最後に今後BORZOIQとしてどうなっていきたいのか。Lucyさんとしてはどう思いますか?
「やっぱりいち新人バンドとしてやっていきたくて。もちろんメンバーみんなのキャリアはあるけど、新人バンドとして、新しい音楽として、シーンに乗り込みたい。もっと喧嘩を売るぐらいっていうか…挑戦し続けてる深沼さんがいるから、バンドとしても挑戦したいなって。完璧にコンセプトが決まってるわけではないので、生き物としてのバンドを楽しんで欲しいし、成長し続けたい。殴り込みほど暴力的な感じではないけど、ニコって笑いながらナイフを突き立てるみたいな(笑)」
――アハハハハ(笑)。そっちの方が怖ぇ(笑)。深沼さんは楽曲提供とかプロデュース、音楽にまつわるいろんなスタンスで自分を形成されてますけど、“ロックバンドで売れる”っていう単純な光景を見てみたいところもありますからね。まずは4月8日(日)心斎橋FUNJtwiceでのライブですね。
「お客さんをもっともっとアツくさせるようなライブをしたいです!」
――楽しみにしてますよ~! 本日はありがとうございました!
「ありがとうございました~!」
Text by 奥“ボウイ”昌史
(2012年4月 4日更新)
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