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ホーム > インタビュー&レポート > 演奏すること、そして書くことで広がってゆく木琴の時代 通崎睦美コンサート《今、甦る!木琴デイズ》 vol.24「弦楽器との戯れ」


演奏すること、そして書くことで広がってゆく木琴の時代
通崎睦美コンサート《今、甦る!木琴デイズ》
vol.24「弦楽器との戯れ」

木琴奏者、通崎睦美が手掛けるコンサートシリーズ《今、甦る!木琴デイズ》。そのvol.24が10月20日(火)、京都文化博物館別館ホールで行われる。戦前・戦後にかけて日本とアメリカで活躍した木琴演奏の第一人者、平岡養一が愛奏した木琴を通崎睦美が演奏しながら、この楽器の唯一無二の魅力を伝えていこうというコンサートだ。

今回は「弦楽器との戯れ」。通崎が信頼を寄せるヴァイオリンの釋伸司はじめ、4人の奏者とともに弦楽器の響きと溶け合う木琴の音色を届ける。デュオやトリオ、さらに木琴とカルテットといった多彩な編成での演奏は今回の聴きどころの1つ。クラシックからポピュラー音楽、日本やアメリカの民謡なども自在に横断しながら聴く者の心を弾ませるその音色こそ、この楽器の最大の持ち味だ。「初めて取り上げるベートーヴェンやシューベルトの三重奏曲では、フルートやヴァイオリンのパートを私が木琴で演奏するという挑戦も。お楽しみに」と通崎睦美。昼・夜2回公演。彼女の軽快なトークもまじえた休憩なしの90分だ。

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通崎と平岡の木琴との出会いから生まれた「木琴デイズ」は、演奏だけでなく文章によってもその歩みを刻んできた。2013年、通崎は平岡の評伝である『木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』を上梓。同じ音楽家の視点で先達の生涯を追ったこの著作は、第36回サントリー学芸賞と第24回吉田秀和賞を受賞するなど高い評価に輝いた。そして翌2014年5月から始まったのが、現在のコンサートシリーズ『今、甦る!木琴デイズ』である。文章で描いた平岡の生涯を、今度は演奏でたどろうという試みだ。以来12年、初夏と冬の公演で、通崎は独奏をはじめピアノやさまざまな弦・管楽器ほかと共演。木琴の可能性を拡げ、多くのファンも生みだしてきた。演奏することと書くこと。その2つは彼女にとって木琴奏者として活動の両輪と言えるだろう。

そしてこの秋には、新しい『木琴デイズ』が届けられる。長く入手困難だったこの評伝が、白水社から4万字に及ぶ増補を施してUブックスの1冊として刊行されるのだ。単行本の内容に加え、そこには通崎が平岡の楽器を受け継いで以後のさまざまなエピソードが綴られている。木琴を介して結ばれていく人々の縁。それを見つめる通崎のまなざしが温かい。

木琴デイズ_cover-_edit250wn.jpg「単行本では平岡養一さんに焦点を当てていて、私自身のことはできるかぎり封印しました。でも今回、増補で書いたことの多くは主語が"私"。平岡さんの木琴を通して自分が体験したことや、それが巡り巡って織りなす人と人とのつながりにも触れています。平岡さんが歩んだ木琴デイズを私が受け継ぎ、それがまたいろいろな人に広がっていくような風景を、読む人に感じていただければうれしいと思います」

新版の刊行はコンサートから間もない11月2日頃。コンサートで響きを味わい、著作でその背景に触れることで『木琴デイズ』の世界がより活き活きと甦るに違いない。この秋、通崎睦美から届けられる木琴を巡るさまざまな物語を多くの音楽ファンに受け取ってもらいたい。

      ▶オフィシャルサイト:通崎好み製作所
        
        取材/文:逢坂聖也(音楽ライター)





(2026年9月15日更新)


通崎睦美コンサート
今、甦る!木琴デイズ vol.24
「弦楽器との戯れ」

●10月20日(火)
14:00(開場13:30)/18:30(開場18:00)
京都文化博物館 別館ホール
全自由席-4,000円 全自由席・学生-1500円 
Pコード 333-542 チケット発売中

【演奏予定曲】
<木琴+ヴァイオリン>
猫踏んじゃった 作曲者不詳/玉木宏樹編
<木琴+ヴィオラ>
デュオ・ソナタ第3番 第1楽章 J.ハイドン
<木琴+チェロ>
春の海 宮城道雄/西邑由記子編
<木琴+ヴァイオリン+ヴィオラ>
セレナーデ ニ長調 op.25より
           L.v.ベートーヴェン
<木琴+ヴィオラ+チェロ>
トリオ 変ロ長調D471 F.シューベルト
雨に濡れても B.バカラック/西邑由記子編
<2ヴァイオリン+木琴>
メイプル・リーフ・ラグ
        S.ジョプリン/B.ホルコム
<木琴+弦楽四重奏>
チャールダシュ V.モンティ/西邑由記子編
メヌエット ニ長調KV334
      W.A.モーツァルト/松園洋二編
クラリネット五重奏曲 第2楽章
            W.A.モーツァルト
お江戸日本橋 山田耕筰/松園洋二編
八木節 群馬・栃木民謡/松園洋二編
アメリカン・パトロール
       F.W.ミーチャム/松園洋二編
藁の中の七面鳥 アメリカ民謡/松園洋二編
歌劇『ポーギーとベス』より
     G.ガーシュイン/松園洋二編 他

【木琴】通崎睦美 
【ヴァイオリン】釋伸司
【ヴァイオリン】大海佳之
【ヴィオラ】松田美奈子
【チェロ】細谷公三香

【問い合わせ】
otonowa:075-252-8255

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