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びわ湖ホールプロデュースオペラ コルンゴルト作曲『死の都』上演

死の都チラシ210.jpg2025年3月1日(土)・2日(日)に上演されるびわ湖ホールプロデュースオペラ『死の都』。その制作発表記者会見が7月26日に行われた。これは2024年3月に上演し好評を博した『ばらの騎士』に続く、同ホール芸術監督、阪哲朗指揮によるプロデュースオペラの第2弾。20世紀初頭のウィーンで天才作曲家として活躍し、後年は草創期のハリウッドで映画音楽の基礎を築いたエーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトが1920年、23歳の若さで書き上げた作品である。

オペラ『死の都』はベルギーの詩人、作家であったジョルジュ・ローデンバックの小説『死都ブリュージュ』を題材としている。亡き妻の面影を求めて古い街をさまよう主人公が、妻と生き写しの女性と出会う...という物語は、第一次大戦による喪失感を経験した当時の聴衆に共感を持って迎えられ、ドイツ語圏、ニューヨークなどで大ヒットを記録した。1996年、京都市交響楽団の第387回定期演奏会(指揮:井上道義)において演奏会形式で日本初演。初の舞台上演は2014年にびわ湖ホールにおいて沼尻竜典指揮、栗山昌良演出で行われている。今回はこの2014年の栗山演出を踏まえながら当時演出補を務めた岩田達宗を再演演出に迎え、大ホールの4面舞台を活かしたスケールの大きな上演に挑むという。また阪哲朗はかつて音楽監督を務めたドイツ、レーゲンスブルク歌劇場でこの作品を指揮。『死の都』を知る数少ない日本人指揮者の1人である。

会見には阪哲朗をはじめパウル役の清水徹太郎(3/1)、山本康寛(3/2)、その妻マリーと彼女に瓜二つのマリエッタ役の木下美穂子(3/2)が登壇。キャストそれぞれが国内初の舞台上演の地で歌う新たな『死の都』へ意欲を見せる中、阪は「『死の都』は両大戦間の芸術が熟した時期の作品。コルンゴルトはのちにアメリカで映画音楽の作曲家として成功したことを喜ばなかったと伝えられますが、そうした新しい時代につながる原型みたいな響きはたくさん出てきます。かと思うとマーラーを思わせるようなところもあって、同じユダヤ人としてのルーツを感じさせる作品でもあります。今回は私自身、中規模なレーゲンスブルク歌劇場では考えるべくもなかったびわ湖ホールの舞台機構をフルに活かして、2014年の再演に終わらないブラッシュアップした舞台をご覧いただきたいと思います」と語り、公演への期待をかき立てた。
                                                  

■2025年3月1日(土)・2日(日) 両日とも14:00開演
 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール

■チケット:2024年10月5日(土)10:00より一般発売
SS席-25,300円 
S席-20,900円 A席-18,700円
B席-15,400円 C席-12,100円

D席-8,800円  E席-5,500円(消費税込)

■問い合わせ
びわ湖ホールチケットセンター:077-523-7136

                                   
                                   取材、文/逢坂聖也(音楽ライター)




(2024年8月27日更新)


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びわ湖ホール プロデュースオペラ
コルンゴルト作曲『死の都』

【音楽】 E.W.コルンゴルト
【台本】 パウル・ショット
 (J.コルンゴルト/E.W.コルンゴルト)
 全3幕 ドイツ語上演 日本語字幕付き


   指揮:阪哲朗     再演演出:岩田達宗

【原演出】栗山昌良
【装置】松井るみ
【衣裳】緒方規矩子
【照明】沢田祐二
【音響】小野隆浩(びわ湖ホール)
【振付】小井戸秀宅
【舞台監督】菅原多敢弘

【合唱】びわ湖ホール声楽アンサンブル
【児童合唱】大津児童合唱団
【管弦楽】京都市交響楽団


【キャスト】3月1日(土)

 パウル:清水徹太郎    マリー/マリエッタ:森谷真理

フランク:黒田祐貴
ブリギッタ:八木寿子
ユリエッテ:船越亜弥
ルシエンヌ:森季子
ガストン/ヴィクトリン:島影聖人
フリッツ:晴雅彦
アルベルト伯爵:与儀巧


【キャスト】3月2日(日)

  パウル:山本康寛   マリー/マリエッタ:木下美穂子

フランク:池内響
ブリギッタ:山下牧子
ユリエッテ:小川栞奈
ルシエンヌ:秋本悠希
ガストン/ヴィクトリン:島影聖人
フリッツ:迎肇聡
アルベルト伯爵:与儀巧

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