クラシック・キャラバン2022 大阪公演
クラシック音楽が世界をつなぐ ~輝く未来に向けて~
『華麗なるガラ・コンサート』に出演する笹沼樹インタビュー
コロナ禍を乗り越えるべく、昨年から始動した公演プロジェクト「クラシック・キャラバン」。2022年は全国13地域21公演が開催されることになった。その大阪公演に参加するチェリストの笹沼樹さんに、公演への想いなど話を聞いた。
――笹沼さんがチェロをはじめたきっかけは?
小学校にオーケストラ部がありまして、そこでチェロを弾いている人を見たのがきっかけです。すごく魅力的に映りました。音色だけじゃなくチェロを演奏している姿そのものも良くて、どんどん惹かれていきました。小4からジュニアオーケストラに入り、そこで舞台で弾く楽しみを知りましたね。
――クラシック・キャラバンにはどのような印象をお持ちですか?
やはりコロナ禍がなければできなかったことですね。クラシック音楽界にもいろいろなくくりがあるのですが、その垣根を越え、お客さまと音楽を共有するために音楽家が全国各地で集まるという企画なので、非常に魅力的に感じました。
――コロナ禍の影響は少なくなかったかと思いますが、いかがですか。
音楽家は、スケジュールの中でいつも次にやる曲や作品について考えさせられる毎日。それがコロナ禍になり、次がどうなるかわからなくなりました。でも音楽家によってはサバティカルのように長期休暇を取る人もいて、コロナ禍はどの音楽家にも一斉にそういう時間を与えました。僕の場合は、コロナ禍になって、SNSで毎日夜12時に演奏をアップしていたんです。するとそれを楽しみにしてくださる方が出てきて、元気になったというお声をいただけて…その言葉でいちばん元気になっていたのは、こちらなんですけどね。改めて自分は舞台に立つのが好きだし、クラシックという再現芸術をお客さまと共有することを、どれだけ大切に思っていたかを実感しました。
――大阪公演ではどのような楽曲を演奏されるんでしょうか。楽しみにしていらっしゃることはありますか?
ドヴォルザークの「チェロ協奏曲 ロ短調 op.104 より第1楽章」を演奏します。ドヴォルザークの中でも、交響曲的な部分が非常に魅力的で、チェロの独奏的なところが際立つように書かれています。ただ、このシンフォニックな部分を担うのはオーケストラの方々。固定の方々によるオーケストラの良さもありますが、バラバラの場所で活躍されている方たちが、本番の演奏会になったときにグッと集中して出す威力ってものすごいものがあるんですよ。そのパワーをとても楽しみにしています。
(2022年9月26日更新)
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