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やまもり三香の大ヒット恋愛漫画を道枝駿佑主演で実写映画化
映画『うるわしの宵の月』ヒロインを務めた安斉星来インタビュー

抜群のスタイルとミステリアスな存在感が目を引き、映画『赤羽骨子のボディガード』や『カラダ探し THE LAST NIGHT』などで見せるスタイリッシュで切れ味のあるアクションでも魅了する俳優・安斉星来。そんな安斉が恋愛映画で初めてヒロインを演じた『うるわしの宵の月』が、大阪ステーションシティシネマほか全国にて上映中。

やまもり三香による世界累計820万部突破の人気恋愛漫画を基に、共に「王子」と呼ばれる二人の運命的な出会いと、初めての本気の恋に戸惑いながらも惹かれ合う姿を描く。道枝駿佑が、恋愛経験豊富でどこか掴みどころのない人気者の「王子」市村琥珀を演じ、水沢林太郎や与田祐希、藤木直人らが共演している。

完璧なルックスを誇る「王子」琥珀と、容姿端麗でボーイッシュな魅力から「王子」と呼ばれる女子高生の滝口宵。本来の自分と外見で判断される自分の姿の違いに悩みながらも、琥珀からのアプローチで付き合い始めた二人の恋の行方を描く。

学校内外で「王子」と呼ばれ、完璧な「王子様」像に複雑な思いを抱きながらも、琥珀との恋をきっかけに変化していく宵を演じる安斉が作品について語った。

──安斉さん自身が原作のファンだったとお伺いしましたが、原作のどういうところに惹かれていたのでしょうか。

私が原作を読んだのは、ファンの方に教えていただいたのがきっかけでした。「ショートカットの女の子がヒロインの漫画があるから、良かったら見てみて」という声をいただいて、興味を持ったので読んでみようと思ったんです。1巻だけ買って読んでみたら、やまもり先生の絵のタッチがすごく好きで、麗しいと思って、新刊が出たらすぐに買いに行くようになって、ファンになりました。当時はまさか宵役のオファーをいただけるとは思ってなかったです。

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──映画を拝見してから原作を読みましたが、安斉さんは宵役にピッタリだったと思います。安斉さんにとっては、恋愛ものもヒロイン役も初めてだったと思いますが、初めてが宵役だったというのは、どのように受け止められましたか?

嬉しかったですね。宵ちゃんを演じるのは難しかったですが、性格は自分と似ていると感じる部分が多かったので、その点では演じる上で良かったなと思います。

──宵の葛藤も漫画ではモノローグで表現されますが、映画の場合は、表情で葛藤を表現しないといけないので、そこが一番難しかったのではないでしょうか。その分、琥珀を演じた道枝さんのお芝居に助けられた部分もありましたか?

撮影期間中は特に、道枝さんは琥珀そのものだと思っていました。目線の使い方など、彼が作り上げる空気感はまさに琥珀と瓜二つだと感じました。

──撮影中に道枝さんとはどのようなコミュニケーションを取っていたのでしょうか。

お芝居の話はしていましたが、個人的な会話は全くありませんでしたし、彼の情報を入れないようにしていました。逆にプライベートを深く知りすぎてしまっていたり、何度目かの共演だったら仲良くなりすぎて、芝居に影響してしまうのではないかと思う部分もあったので。道枝さんの内面的な部分を知らなかったからこそ、琥珀としてちゃんと見ることができて、次はどうやってくるんだろう?と思えたので、今回が初めましてで、すごく良かったと思っています。

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──初めての恋愛もので、初共演となりましたが、道枝さんとのお芝居はいかがでしたか。

道枝さんにお芝居の相談をした時に、「なんでも大丈夫だよ」と言ってくださったので、力強く感じました。宵が琥珀にクッションを投げるシーンがあるんですが、テストの時にちょっと強めに投げたので「ごめんなさい。痛かったですか?」と聞いたら、「いや、もっと来ていいよ」って言ってくださって。道枝さんはすごく大らかな方なので、もしかしたら痛かったかもしれませんが、本気でぶつかり合うことができたのでありがたかったです。実はめっちゃ痛かったと思います。

──初めての喧嘩というか、琥珀と宵が初めてぶつかり合うシーンでした。

あのシーンは、琥珀が意味のわからないことを言ってくるので、宵ちゃんからしたら、あなたのことが好きなのに、なんでそんなこと言うのよ!と思うだろうなと思って、思いっきり投げたら、あの強さでした(笑)。

──原作をお好きだからこそ、宵を演じる上で葛藤もあったのでしょうか。

どんな作品であっても実写化するには乗り越えなければいけないことは多いので、もうやるしかないと思っていました。宵役をお断りしても絶対に後悔すると思ったので、本気でぶつかりました。ある意味、オファーを受けた時が覚悟を決めた瞬間でもありました。

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──原作の中でも特に、オープニングの電車の中のシーンを見て宵そのものだと思いました。

嬉しいです。ありがとうございます。モニターを見ていたスタッフさんたちから「めっちゃ宵ちゃんだね」って一番多く言っていただいたのが、あのヘッドホンをしながら電車に乗っているシーンだったんです。原作を研究して、手や足の組み方をなるべく充実に再現したので、あのシーンは原作に寄せられたんじゃないかと自信を持っています。

──安斉さんも宵と同じくらいの身長ですが、宵は、外見にコンプレックスがあるというか、王子というイメージで見られてしまうことへの悩みを抱えています。そういう悩みについて共感できる部分はありましたか。

ありますね。私自身も普段からショートカットで、可愛いとかっこいいだったら、どちらかというとかっこいいと言われる方が多かったので。それを私は長所だと思っていたので、宵ちゃんほどコンプレックスに感じていたり、悩んでいたということはありませんが、宵ちゃんの気持ちはすごく理解できました。私も、可愛いと言われてこなかったので。

──宵の内面的な部分も想像しながら演じることができたんですね。

どう見られてるかはわかりませんが、私も一人になると、その日あったことを振り返りながらすごく悩みます。特に、撮影期間中は毎晩悩んでいました。初めての恋愛映画だったのですごく不安でしたし、どうしたらいいのかわからない毎日だったので、そういう不安な気持ちを抱えていたからこそ、宵ちゃんとリンクした部分が多かったと思います。今思うと、それも良かったのかなと思っています。

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──撮影中に一番悩んでいたのはどういうところだったのでしょうか。

初めてのヒロインというところにすごく重圧を感じていました。原作物という重圧など、いろんな重圧が重なってました。本当にがむしゃらでした。先のことなんて何も考えてなかったです。目の前の次のシーンどうしよう、お昼のシーンどうしようとか。常に切羽詰まっていた気がします。

──だからこそ、完成した作品を観た時は感慨深いものがあったのではないでしょうか。

無事に完成したという感慨深さはありました。原作ファンとしては、この名シーンあるんだ!と思っていただけるシーンがたくさんあると思います。人間ができる範囲のことは、やったつもりではいるので、原作ファンの方にも観ていただいて、喜んでいただければ嬉しいなと思っています。完成作を観た時は、すごく麗しい世界観で、編集も丁寧にやってくださったので、とても綺麗な映像だと思いました。私の全力は出し切ったので悔いはないですし、出来上がって良かったと思っています。愛を込めて作った作品なので、ぜひ観てくださいと、胸を張って言える作品に仕上がったと思っています。絶対に観てくださいと声を大にして言いたいですね。

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──原作でも描かれていた神戸旅行の場面では、南京町や水族館のアトアなど神戸の名所を訪ねるシーンもありました。安斉さんは神奈川出身ですが、神戸での撮影はいかがでしたか。

楽しかったです。私はカワウソが好きなんですが、アトアにコツメカワウソがいたので、可愛いなと思いながらずっと見てました。南京町でも少しだけ時間があったので、UFOキャッチャーに行ったり、パンダまんも食べて、少しだけ息抜きすることができました。


writer:華崎 陽子
photo:河上 良 




(2026年10月28日更新)


Movie Data




(C) 2026映画『うるわしの宵の月』製作委員会 (C)やまもり三香/講談社

『うるわしの宵の月』

▼大阪ステーションシティシネマほか全国にて上映中
出演:道枝駿佑 安斉星来 水沢林太郎 星乃夢奈 鈴川紗由 大倉空人 阿佐辰美 与田祐希 藤木直人
監督:竹村謙太郎
主題歌:なにわ男子「Moonlit」(ストームレーベルズ)

【公式サイト】
https://uruwashi.toho-movie.jp/


Profile

安斉星来

あんざい・せいら●2004年2月17日生まれ、神奈川県出身。2021年に恋愛リアリティショーでデビュー。女性誌や広告でモデルとして活躍し 、ファッションショーにも多数出演 。近年の主な出演作に、TVドラマでは「トリリオンゲーム」(23)、「東京貧困女子。-貧困なんて他人事だと思ってた-」(23)、「海に眠るダイヤモンド」(24)、「御上先生」(25)、「LOVEDONE」(26)。映画では『君は放課後インソムニア』(23)、『赤羽骨子のボディガード』(24)、『カラダ探し THE LAST N IGHT』(25)などがある。