ホーム > インタビュー&レポート > 「吉永小百合さんと共に会見を行うので、 大泉洋史上最高に上品なご挨拶にしたい」 吉永小百合、大泉洋が来阪! 映画『こんにちは、母さん』大阪会見レポート
吉永が「大泉さんとご一緒に心を込めて出演いたしました。どうぞよろしくお願いいたします」と挨拶。大泉は「いつも大阪での取材というと、トークが下品になったりぼやいてしまったり。時には失礼なことを言うこともございます。今日は、私の母親役を演じた吉永小百合さんと共に会見を行いますので、大泉洋史上最高に上品なご挨拶にしたいと思っておりますので、どうか皆さんも私を挑発することのないようにしていただければ」と、報道陣を牽制しながらも早くも笑いを交えて挨拶していた。
まずは、8年ぶりとなる山田組への参加について吉永は、「もっともっといろんなことを新しくやってみようと、撮り方も全然違って驚きました」と驚きを語った。一方、初めての山田組、そして吉永との親子役について聞かれると大泉は、「オファーをいただいた時は信じられない思いだった」と振り返り、「巨匠である山田監督の作品に出られることも、吉永さんの息子役であることも光栄だった」と感無量。「吉永小百合さんから大泉洋は生まれないとコメントしましたが、撮影が始まるともう吉永さんから生まれてきたとしか思えない。いまや札幌に帰って自分の母親を見ると違和感があるほど」と笑わせた。
続けて、山田組に初めて参加した心境を聞かれると大泉は、「緊張感はとてもあるんです」と前置きしながら、「厳しく演出が入ることもありますが、山田さんが提案する台本にないアイデアがすごく面白い。台詞を変えるにしてもセンスに溢れていて。改めて、山田監督の映画が面白いのはアイデアが面白いからだと実感した」と山田監督作品への思いを語っていた。
そして、今までのイメージとは違った役を演じた吉永に役作りについて尋ねると、「監督から「孫のいる役はどうですか?」と聞かれて、「大丈夫です」と言ったんですが、最初はうまくなりきれなくて、パッパッと動いてしまって。監督から「もっとゆっくり歩いてください」と叱られてしまった」と振り返り、「孫も友だちのようになれる孫でしたし、息子が悩んでいるのを元気にしてあげようとする優しさもあって、肝っ玉母さんでもある。今までの山田組の母さんではない新しい部分を出したいと思って演じた」と、役への思いを語っていた。
さらに、ふたりに「もし本当の親子だとしたら、お互いの魅力的なところ、苦労しそうなところは?」という質問に吉永は、「魅力的なところは、いつも何かに興味を持って楽しそうにしているところ」と言い、「困るところは、プライベートではとても高級なお酒しか召し上がらないという噂を聞いたので、そこが...」と言い淀むと、すかさず大泉が「何をそんな、どこからそんな危険な情報を?」としどろもどろになりながら追及。吉永は「シャンパンがお好きだと...」と返すと、大泉は「シャンパンは飲みますが、そんな高級なものばかり飲むなんてことはございません」ときっぱり言い切っていた。
大泉は吉永について「魅力的なところは、何とも言えずチャーミングなところ。美しいし可愛らしい」とべた褒め。「困るところはないですが、ちょっと元気すぎるところでしょうか。動きが早いんです。私なんかだらだらしている方なので実の息子だったら怒られているんじゃないかと」と不安を語っていた。
また、本作の魅力について問われると吉永は「私たち世代へは、いろいろな意味で自分のできることをやって元気に年を重ねましょう。大泉さんぐらいの年齢の方には、ストレスをためないように運動などをして元気でいてほしい。というように様々な世代にいろいろなメッセージが込められた映画」と魅力を語り、大泉は「親子三代の物語。その世代の悩みが描かれている、老若男女が楽しめる映画」と前置きし、「世代ごとのリアルな悩みが描かれていて、いろいろな楽しみ方ができる作品。この映画を観ると、恋をする人が増えるんじゃないか。いくつになっても恋をするのは素晴らしいことだと思う」とそれぞれの視点で魅力を語っていた。
最後に、大泉が「どの世代の方が観ても楽しめる素敵な映画だと思います。改めて、人と話すこと、恋をすること、人生に悩んでもなんとか前に進むことが大切なんだと思わせてくれる映画です。映画館でたくさんの方と観て、大いに笑って、喜びを共有していただけると楽しい時間になると思います」、吉永は「この映画はご家族で観ていただいても、お友だちと観ていただいても、いろんな見方でご覧いただける作品だと思います。ぜひ劇場でご覧ください」と、作品をPRし、会見は終了した。
取材・文/華崎陽子
(2023年7月10日更新)
▼9月1日(金)より、大阪ステーションシティシネマほか全国で公開
出演:吉永小百合、大泉洋、永野芽郁ほか
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝原雄三
原作:永井愛
【公式サイト】
https://movies.shochiku.co.jp/konnichiha-kasan/
【ぴあアプリ】
https://lp.p.pia.jp/event/movie/258531/index.html