“死ぬほどめんどくせぇ”=「さんま」?
木村拓哉と杉咲花が登壇した
映画『無限の住人』大阪舞台挨拶レポート
3月31日(金)、大阪市内にて映画『無限の住人』の試写会が行われ、主演の木村拓哉と共演の杉咲花が舞台挨拶を行った。昨日の京都を皮切りに、全国10都市を巡る「ニッポン"無限"の旅キャンペーン」を続行中の二人。二番目の都市である大阪では、昨日の京都から大阪への移動時の話、寝起きから、大阪で会った方々の話や、木村も知らなかった杉咲の役作りについての話など、盛りだくさんな内容に会場は大いに沸いていた。
――ではご挨拶からお願いいたします。
木村拓哉(以下、木村):この雨の中、お越しくださいまして本当にありがとうございます。『無限の住人』万次役をやらせていただいた木村拓哉です。短い時間になるかもしれませんがよろしくお願いします。
(会場:大きな拍手)
杉咲花(以下、杉咲):今日は来てくださってありがとうございます。劇中に出てくる風ぐるまを持ってきてみました。良かったら映画の中で探してみてください。今日はよろしくお願いいたします。
(会場:大きな拍手)
――木村さんが今回演じられた万次は、右目を使えない状態にしてかなりのアクションもノースタントでこなされたとお聞きしていますが、演じるにあたって何かされたことがあれば教えていただけますか?
木村:通常は、1度、多くて2度「衣装合わせ」という行程をするんですけど、今回は5回やらせていただいて。クランクインに向けて一歩一歩キャラクターとの間合いを徐々に詰めていった感じでした。美術を統括するスタッフの方が沙村先生が書かれた万次の絵と、特殊メイク、かつら、衣装をつけた僕とを交互に見て、最終的に首をかしげるっていう…、割と厳しい洗礼がありましたけど、現場に立つ以上は“自分以外に万次は存在していない”と腰を据えて、思い切って最後までやり抜こうと思って。それで現場に入ったら三池監督が一言「あ、万次だ」とおっしゃってくださって、そこからクランクアップまで一言も言葉をいただきませんでした。
――信頼されたということなんでしょうね。
木村:ありがたいです。
――杉咲さんは二役されていて、これも大変だったと思いますが、監督からかけられた言葉などはありましたか?
杉咲:三池監督からいただいた言葉は「原作をリスペクトしたい」という一言でした。だからそれが全てだと思って、現場に入る前に(原作の)大事だなと思った表情とかをコピーして切り抜いたりしてました。
木村:(杉咲の顔を見ながら、小声で)すごいね。
――木村さんも関心されてますね。
木村:今、初めて聞いたんで。(杉咲を指差しながら)わりと引き出しありますからね。
(会場:笑)
――映画『無限の住人』は“1人 vs 300人 全員敵”というキャッチコピーがあるんですが、各地でキャッチコピーを少し変えているんです。
木村:(2枚のポスターを何度も見比べて)ほんとだ! “2人 in 大阪 全員仲間”。
――『無限の住人』にかけまして“大阪の住人”ということで、大阪人のイメージを教えていただきたいなと思うんですけど。
木村:僕が個人的に思う大阪の方のイメージは“声が大きい”“とにかく温かい”というのをすごく感じますね。ガキのころ、少しの間、箕面に住んでいたことがあるので、関西弁の発音やイントネーションは耳に心地よいです。みなさん温かくて好きです。
――大阪と言えば思い浮かぶ食べ物とかはありますか?
木村:昨日京都から大阪に向かうとき、2台の車で(杉咲とは)違う車に乗って移動したんですけど、どこかで通じ合って同じ店でお好み焼きをいただいたんですよ。
杉咲:そ、そうなんです。お好み焼きか串かつが食べたくてマネージャーさんたちとどうしましょうって話してて。でも調べると時間的にお好み焼き屋さんはどこも閉まってたので残念に思っていたら、木村さんが教えてくださり、お好み焼き食べられました(笑)。
――杉咲さんは大阪人にどんなイメージをお持ちですか?
杉咲:あめ、ちゃん…。
(会場:爆笑)
木村:今日朝から(取材などで)大阪のオールスターの方々とお会いさせていただいて。そんな中でリンゴ姉さんは、花ちゃんといえば“回鍋肉(ホイコーロー)を食べてる”っていうイメージが強いんでしょうね。何かあれば「キャベツいる?」って(笑)。「タレにはからめてください」ってお願いしたんですけど。キャベツそのままもらってもね。
(会場:笑)
――『無限の住人』公式ツイッターでお二人に聞きたい質問を募集中で、「お二人が“生きているなぁ”と感じる瞬間はどんなときですか?」という質問がきました。
木村:(即答で)寝起き。うん。寝起き。単純に寝起き。寝て起きて「よっしゃ!生きてる!OK!」ていう。
――寝起きはいい方ですか?
木村:わりといい方だと思います。ちなみに今日は予定より30分寝坊して起きてしまったのですごくスピーディーな朝を迎えました。
(会場:笑)
――では杉咲さんは?
杉咲:お腹がすいたと思う瞬間です。自分の体が自分を生かそうとしてるときだと思うので、生きてるなぁって思います。
――では次の質問です。ポスターにも書いてありますが「死ぬほどめんどくせぇ」て木村さんがおっしゃるカッコいい台詞があるんですが、その台詞から「死ぬほどめんどくせぇと思うことは何ですか?」と。
木村:さんま…
(会場:大爆笑)
木村:変な誤解しないでください。違います。魚の方です。
(会場:えーーっ!)
木村:(客席を見ながら)えーじゃないからっ! 味は大好きなんですけど、なんでこんなに骨があるのかっていう。骨さえなけりゃ毎日でも食べたいんですけどね。
――では身をほぐして置いてくれと。
木村:骨をはずして、身を置いてくれる…。(MCに向かって)そういうお付き合いをされたことがあるんですか?
(会場:爆笑)
――わたしのことはいいんです。「さんまが死ぬほどめんどくせぇ」ということですね。
木村:ご本人に伝わるような言い方やめてください(笑)! 魚です!
――では、杉咲さんの「死ぬほどめんどくせぇ」は何ですか?
杉咲:ぶどうの皮むき。
(会場:笑)
――可愛いですね。果物ってむいて食べるものいろいろありますよね。
杉咲:そうですね。マスカットとか。
木村:(驚きの表情の後、杉咲の顔を覗き込み小声で)いや、それ一緒じゃん。ちょっと違うやつ言うでしょ、普通は。(←このコメントは想像です。何と言ってるかハッキリ分かりませんでしたが、たぶんこんな感じだったのではないかと)
(会場:大爆笑)
――では最後のご挨拶を。
杉咲:今日取材で聞かれた「この映画が終わって、自分にご褒美をあげるなら何ですか?」という質問が印象に残っているんですけど、全てのキャスト、スタッフさんが本当にすごい情熱を注いで作った映画をみなさんにお届けできる瞬間がわたしはやっぱり一番幸せです。楽しんで最後まで観ていただければ嬉しいです。今日はありがとうございました。
木村:『無限の住人』は、作りたい人が作りたいものを作りたい場所で自由に思いっきり作った作品なので、そんな僕たちのわがままを是非楽しいでほしいと思います。よろしくお願いいたします!
(2017年3月31日更新)
Check