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京都 “いけばな発祥の地 六角堂” で華やかに開催!
野村萬斎、佐藤浩市、森川葵が出席した
映画『花戦さ』完成奉告イベントレポート

映画『花戦さ』の完成奉告イベントが3月27日(月)、映画の舞台となった京都・六角堂で開催され、同映画に出演している野村萬斎、佐藤浩市、森川葵が出席。多くの花々が飾られた会場でトークや投げ餅が実施され、朝早くから駆けつけた多くの観客を楽しませた。

映画は、華道家元池坊の初代・池坊専好の伝説に着想を得た鬼塚忠の小説『花いくさ』を基に、篠原哲雄監督がメガホンをとり映画化した作品で、戦国時代を舞台に、花を生けることで平穏を祈り、戦乱に生きる人々の心を救おうとした花僧の姿を描く痛快エンタテインメント大作。初代池坊専好を野村萬斎が、天下一の茶の湯者・千利休を佐藤浩市が、そして映画オリジナルのヒロイン・天才絵師“れん”を森川葵が演じるほか、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介ら豪華キャストが顔を揃えている。
 
イベントは、多くの観客が見守る中、まず僧侶による読経と共にゲスト3名が一人づつ献華。紫雲山頂法寺(六角堂の正式名称)で映画の完成を奉告するところからスタート。
 
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その後、六角堂を背にトークへ。萬斎は「ご本尊を背負って身の引きしまる思いですが、映画ではけったいな男を演じました。楽しみにしてください」と笑顔で挨拶し、大きな拍手が起こっていた。会場となった六角堂は“生け花発祥の地”として知られ、華道家元池坊が代々住職を務めている寺。そんな会場でイベントを開催できたことについては「555年の重みを感じながら、映画が池坊の発展に繋がれば嬉しい」と萬斎は語った。また「(佐藤)浩市さんと以前共演した際は“でくのぼう”(『のぼうの城』)、今回は池坊(いけのぼう)。両方“ぼうっ”とした役でございます」と話し、会場の笑いを誘いつつ、今回演じた池坊専好という役について「ずっとお華と共に生きた方。華に狂った“華狂の人”として演じさせていただきました」と説明した。この映画をきっかけに“華”について学んだという萬斎は“華の力”について問われると「生きているものでありながら、造形美に変えていくということもあり、華を見ていると空間や時間を感じる。シンプルの中に奥深さがある。これは狂言にも通じるなと思いました」と語った。
 
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佐藤は「武家の方から庶民の方まで、茶の道、華の道というのは距離感が違ったように思う。でも利休さんについては遠い存在ではなく身近で“丸い”利休を演じました」と今回、千利休を演じるにあたって意識したことを明かした。そして佐藤も茶道を今回学んだとのことで「手元しか映ってない場面も全てわたくしがやってますので!」とアピール。映画の公開はまだ少し先だが注目ポイントを教えてくれた。
 
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時代劇経験があまりなく今回も当初は不安があったという森川は「萬斎さんの演じる専好さんのおちゃめな姿などを拝見させていただき、“時代劇”というものに縛られずに、時代は違えどその時代を生きた人と思って表現しようと思えました」と今回の役柄を演じる上で心がけたことを明かした。
 
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最後に「“時代劇”ですが現代に通じるものは必ずあります。この歳になって改めて、映画文化のなかにある時代劇というものを大事にしたいなと思っています。ぜひ応援してください」(佐藤)、「この映画に関わったことで“お華の力”が、心を優しく豊かにするのを感じました。映画を観ていただいて華はわたしたちと同じように生きているということ“華の力”を感じていただけたらいいなと思います、よろしくお願いします」(森川)、「草花の“華”もありますが、人間の個性としての“華”もあります。個性豊かな俳優陣がひとつひとつの華となって咲き乱れております。ちょっと毒のある華もあったり、優しい華もあったり、可憐な華もあります。それぞれの蕾が開いていく時間を楽しんでいただければ。よろしくお願いします!」(萬斎)とPRした。
 
イベントの最後は「花の種」と「紅白餅」を集まった観客にプレゼント。会場では「萬斎さーん!」「浩市さーん!」「葵ちゃ-ん!」「こっちこっちー!」という呼び声があちらこちらから聞こえ、萬斎、佐藤、森川の3名とも笑顔で対応。イベントは盛況の中終了した。
 
映画『花戦さ』は6月3日(土)より全国にて公開する。



(2017年3月27日更新)


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Movie Data

©2017「花戦さ」製作委員会

『花戦さ』

▼6月3日(土)より、梅田ブルク7ほか全国にて公開

出演:野村萬斎/市川猿之助/中井貴一/佐々木蔵之介/佐藤浩市/森川葵/ほか
監督:篠原哲雄

【公式サイト】
http://www.hanaikusa.jp/

【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/170180/