インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > ハロウィンに因んだイタズラ話が止まらない! 新垣結衣、大泉洋、深川栄洋監督が登壇した 『トワイライト ささらさや』 ハロウィン試写会舞台挨拶レポート

ハロウィンに因んだイタズラ話が止まらない!
新垣結衣、大泉洋、深川栄洋監督が登壇した
『トワイライト ささらさや』
ハロウィン試写会舞台挨拶レポート

 加納朋子の小説『ささら さや』を原作に深川栄洋監督が映画化したファンタジックなヒューマンドラマ『トワイライト ささらさや』が、11月8日(土)より公開される。公開を直前にひかえた10月31日(金)、大阪・梅田ブルク7にてハロウィン試写会が実施され、夫婦役で初共演した新垣結衣と大泉洋が深川栄洋監督とともに舞台挨拶を行った。

――まずはご挨拶からお願いします。
 
新垣結衣(以下、新垣):さや役を演じました新垣結衣です、今日は足をお運びくださいましてありがとうございます。いい映画になっています。いい2時間を過ごしていただけると思います。どうぞ楽しんでください。
 
大泉洋(以下、大泉):こにゃにゃちは。どうも、高いところから失礼いたします。(客席を見渡して)私、ここに来たことありますか? 私をここで見た事があるという人(客席に向かって)いますか?
 
(客席:パラパラと手があがる)
 
大泉:あー、来てますか。すっかり覚えてないわけですけれども。こんなにステージ高かったでしたっけ? そして、こんなにスクリーン大きかったでした? こんな大きいところに今から私がワッと出ます。「キモイ」とか言わないでください。非常に面白い映画になっております、楽しんでいってください。
 
深川栄洋監督(以下、深川監督):はじめまして、深川と申します。今こちらへ来るときに雨がパラパラと降ってきていたんですが、2時間ぐらい経ったら(外の雨は)止んで、心の中に雨が降ってくると思います。心の中に手を当ててください。どうぞよろしくお願いいたします。
 
 
 映画は、突然の事故で夫を亡くしてしまい、生まれたばかりの息子とともに暮らすヒロインさや(新垣)と、色々な人の身体を借りて、妻を助けようと奮闘する亡き夫ユウタロウ(大泉)の姿を描くファンタジックな感動作。
 
――新垣さんは今回、初めての母親役とのことですが演じる上で難しかったところはありましたか?
 
新垣:夫のユウタロウがすでに亡くなっているところから始まるんですが、ユウタロウはいろんな人に乗り移って幽霊となって出てきますし、ささらの町の人たちに支えられてどんどん成長していくので、孤独な感じもしませんでしたし、難しいとはあまり思わなかったです。さやは新米ママなんですが、私自身ママになったことはなく、そのぎこちない感じが逆にリアルかなと思いました。撮影が進むにつれて、さやと一緒に慣れていければいいなと思って演じてました。
 
――大泉さんはユニークな役どころでしたね。
 
大泉:そうですね。全編死んでるってのは初めてです。全編妖怪だったのは2回ほどありますけども…。ただ、死んでるとは言いましても、生きてる時と変わらない感じで出れましたので、あまり死んでるということは意識していないですね。若干、脈を弱めてみようかなとかそういう役作りはしていませんし、わりと元気にやってますので。「落語家」で江戸弁口調を大げさにするのも、落語が好きなものですから、あまり苦もなく出来ました。それより今回、新垣結衣さんのだんなさんという、世の男性たちが羨ましがる役というところでのプレッシャーがありました。そんな方々の想いをすべて受け止めて、世の中の妬み・嫉みを跳ね返す覚悟で今回挑みました(街頭演説のような力強い口調で)。
 
――なんか変なテンションですが…
 
新垣:撮影中はもうちょっと低かったですけどね。でも、メイキングのカメラの前では、(大泉さんは)カメラが大好きでいらっしゃるのでこういう感じになっていました。
 
大泉:メイキングのカメラが、私好きなんです。なんか面白いことがしたくてね。
 
(観客:爆笑)
 
――深川監督のことを「優しく追い込む監督」と中村蒼さんがインタビューで言っていたようですが。
 
深川監督:追い込んでいるつもりは全くなく、良い映画にしたくて「こうしたほうがいいな」と思うと、あまり声が大きくないもので、近くに行ってコソコソと伝えているだけです。それがだんだん暗示のようになっていく、という。
 
――演技をするにあたって、新垣さんにどういった指導を?
 
新垣:私はコソコソって言いにきても、何回も「えっ?」と聞き返してました(笑)。
 
深川監督:聞き直されると改まって言いにくくなるんですよ。「えっ? えっ?」「いや、僕が今言おうとしうているのは…」みたいな(笑)。
 
大泉:追い込むタイプの主演女優なんですね。
 
深川監督:こんなの初めてです。だんだん心拍数が上がる感じでした(笑)。
 
新垣:取材を受け出してから「ささやきの深川監督」と言われていることを知って。
 
深川監督:(新垣さんは)ささやかせてくれなかった、という。さやという女性像が、僕には小説を読んでも、自分で脚本を書いていても分からなかったんですが、新垣さんに「どう思う? 僕分からないんだけど」と言ったら、「なんで分からないの?」というくらいに理解していらっしゃって。それが映画になっています。
 
新垣:さやという女性像に関しては、ほとんど任せてくださいました。原作は10年以上前に描かれたものなんですが、原作より先に台本を読んだので、さやを現代の女性として捉えて、力強くて芯のある女性じゃないかなと思ったので、それをお伝えしたら受け入れて下さいました。
 
深川監督:他の女優さんとは2人3脚でキャラクターを作っていったところがありますが、さやに関しては、遠くで見守って「いいと思います」みたいな感じで。
 
――(本日は)ハロウィンですが、イタズラとかします?
 
新垣:こういうの(肩をトントンと叩いて、知らんふり)とか。
 
大泉:それ、さっきエレベーターの中で見ましたよ! 私のメイクさんを(新垣さんが)トントンとしたのに、あたかも私(大泉)がしたかのように見せていました。なんて小悪魔な…。
 
新垣:あと、ヒザカックンとか。ただ、ヒザカックンは、ほんとにケガをする恐れがあるのでやらなくなりました。
 
大泉:ケガするくらいカックンした人がいるんですか? どこまでも崩れていく人がいたんですね。そんな膝の弱い人がいましたか。それは出来なくなるなー。
 
――大泉さんはイタズラの思い出ありますか?
 
大泉:一緒にラジオをやってるオクラホマ・藤尾くん(事務所の後輩)に、ラジオの放送中に風邪をうつしてあげようというイタズラをしたことがあります。熱が39度近くまであって具合が悪い中ラジオの収録に行ったのに遅れてくるもんだから、畜生!と思って。無理やり接触しまくって、最終的には、ほっぺにチューぐらいしたんですけど、結局うつらなかったですね。あと、TEAM NACSのメンバーの音尾琢真くんの誕生日に何をあげようか残りの4人で話し合って…、
 
(一人でどんどん喋り続ける大泉を見て時間を気にし始めるMC)
 
大泉:何? 話はまだまだ続きますからね。残りの4人で話し合ってプレゼントを考えたときに「彼の持ち物を彼にあげてみよう」ということになって。彼がどこで「これ、俺のじゃないか?」って気づくかってのをやってみたんです。彼の家からいろんなもの持ってきて。1番最初は、彼の持ち物のCDをあげたんです。そしたら「洋ちゃん嬉しいなー、でも僕これ持ってるよ」と言ってました。2番目は音尾くんのパンツをあげたんです。安田顕が履いて、放送中にそのパンツを安田くんが脱いで「音尾くんあげる」と。そしたら「いらないよ、顕ちゃーん。なんかシミついてるよー」とか言って。3番目は、音尾くんの部屋のカーテンにみんなで落書きしてあげたら「あれ? うちのに似てる」と。まだ、気づいてないんですよ! それで、たたみかかけるように最後に、音尾くんの飼ってるネコを最後にあげたら音尾くんが「ユウジロウーーーー!!!」って叫んで終わった、っていうね、話です。
 
(話の終了と同時に、大泉の名調子に自然と会場から拍手が)
 
大泉:もう時間ですか? まだまだありますけども…。
 
――(押し切るように)次は、最後のひと言となります。
 
深川監督:この映画は11月8日(土)から全国公開されます。まだ公開前です。みなさんにどういう感情が残るのか、非常に楽しみにしております。少しでも何か残ったものがありましたら、ご家族やご友人をお誘いあわせの上、もう1回劇場まで足を運んでいただけると助かります。どうぞよろしくお願いします。
 
大泉:3年前のイタズラなんですけれども…って、もうイタズラいいですか? これから観ていただくみなさん、安心して観ていただければと思います。何も考えずにポーッと観ていただいて、ハッハッハと笑って、ウーーと泣いて、アゥェゥェゥェと泣いていただいて。後半泣いていただいてばっかりなんですけれども。大変楽しく観ていただけるのではないかと思います。あとは、いかにみなさんが進めてくださるか。我々が「面白い」というのは当たり前なんです。観てくださったみなさんが「面白かった」と言うことを、いかに多くの方に伝えていただくのか。ここに掛かっております。是非、新垣結衣を「男」にしてやってください(街頭演説のような力強い口調で)!
 
新垣:(笑)。今日はなんかテンション高いですね?
 
大泉:もう、疲れがピークに達しています。
 
新垣:事前に映画を観てくださった方々の感想を聞くと、それぞれグッときたシーンが様々で、人の心をつかむ場所がこんなにもバリエーションがある映画というのが初めてな気がします。今日来てくださったみなさんも世代も性別もそれぞれ違うと思うんですけど、必ずどこかグッとくるシーンがあると思うので、是非楽しんで観ていただいて、公開後も、どなたか大切な方を連れて来ていただければ嬉しいなと思います。ありがとうございました。
 



(2014年11月 1日更新)


Check
新垣結衣
大泉洋
深川栄洋監督

Movie Data




©2014「トワイライト ささらさや」製作委員会

『トワイライト ささらさや』

●11月8日(土)より、
 梅田ブルク7ほかにて公開

出演:新垣結衣/大泉洋
   中村蒼/福島リラ/つるの剛士
   波乃久里子/藤田弓子/小松政夫
   石橋凌/富司純子/ほか
監督:深川栄洋 
脚本:山室有紀子/深川栄洋  
原作:加納朋子「ささら さや」(幻冬舎文庫)

【公式サイト】
http://www.twilight-sasara.jp

【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/165147/