南港ATCに実物大98式イングラムが上陸
レイバー操縦担当の泉野明こと真野恵里菜の掛け声でデッキアップ!
『THE NEXT GENERATION パトレイバー』
ATCデッキアップイベントレポート
大阪南港ATCの開業20周年を記念し、映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー』本編に登場する実物大98式イングラムのデッキアップイベントをが8月10日(日)まで開催。初日の2日(土)はレイバー操縦担当の泉野明役の真野恵里菜も登場、あいにくの雨模様だったが多くのファンが詰めかけた。
西日本初となるデッキアップ前のトークで真野は、「西日本も初ですが、雨の中でのデッキアップも初なのでドキドキしますね」と興奮した様子で挨拶し、自身が演じている明という役について「今まで演じてきた役の中で1番自分に近い。明はよくソファに寝転がってゲームをしていたりするんですが、それは休日の真野恵里菜とかぶっています!」と笑顔で語った。
劇中で見せるアクションシーンについて聞かれると「クランクインの2カ月くらい前から稽古をしたんですが、小さいころからバスケや水泳など運動をやっていて、もともと体を動かすことは好きなので、楽しかったです!」と力強く話し、かなり狭そうなイングラムの操縦席について「撮影は夏場だったのでとにかく暑かったです。1回乗り込んじゃうと、カメラのセッティングがあったりで2時間ぐらい入りっぱなし。小さな隙間からメイク直ししてもらったり、お水やタオルをもらったりしていました」と苦労話を明かした。
そんな真野演じる明がメインとなる第2章エピソード3「鉄拳アキラ」を真野もお気に入りのエピソードだと語り、「特車二課を出た明が見られます。明の強さや普通の女の子っぽさ、あとアクションもいっぱい」と見どころとなるポイントを教えてくれた。その後、真野による「パトレイバー出動!」の掛け声でゆっくりと体を起こしていく全長約8mのイングラム。その姿にファンは「おお~」と歓声を上げていた。
映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー』とは、コミックや小説などメディアミックスな展開で、世代を超えて多くのファンを獲得している『機動警察パトレイバー』のTV版、劇場版アニメシリーズも手掛けた押井守が総監督を務め、同作を実写化した作品。世代交代させた登場人物が繰り広げる完全オリジナルの物語と、98式イングラムなど完全実体化したメカ、最新鋭のCG、VFX技術を駆使した映像は大反響を巻き起こしている。2014年4月よりシリーズ7章を各章ごとに2週間限定で立て続けに上映し、すでに第3章まで上映済み、第4章が8月30日(土)より公開される。また、2015年のゴールデンウィークにはシリーズの締めくくりとして長編映画が公開される予定だ。
イベント後に行われた会見では
――真野さんから見たレイバーってどんなものでしょうか?
わたし自身はもともとは知らなかったんですが、撮影現場にも常に実物大のパトレイバーがあったのでそれを見るとやっぱりどこか感動しました。原作のファンの方々からすると贅沢な話なんですが、半年間毎日これを見るんだと思うとモチベーションも上がりましたね。でも、隊員たちにとってそれは普通のことですし、私もだんだん見慣れていって、1・2ヶ月後にはレイバーがそこにある状態が当たり前になっていました。
――撮影に臨むにあたって過去作品は見られましたか?
押井守さんからは「時間があったら見て」と言われて。というのも、今回の実写化はアニメの設定とは違って3代目の隊員なので見ても見なくてもどっちでもいいということでした。逆に見るとアニメの野明イメージがつきすぎて、明を演じる上で「分からなくなるかもしれない」と思い、全く見ずに挑んだんです。でも、あとから押井さんに「隊員服を着ると野明っぽくなっちゃったね」と言われて。意識をしなかったけど自然とそうなったのは嬉しかったですね。原作ファンの方々にも受け入れていただいてホッとしました。
――実写版では押井守監督、辻本貴則監督、田口清隆監督、湯浅弘章監督という4人の監督が関わっていますが、それぞれの監督の印象を教えていただけますか?
押井さんは総監督なので、スタッフもキャストもみんな「押井さんの笑顔が見たいよね」と言っていました。押井さんも「(アニメと違って)生身の役者を目の前にすると何がおきるか分からないのが楽しい」と仰っていて。結構アドリブも多くて、映像作品というより舞台の感覚に近く、4人の監督さんの中で1番のびのびと自由に演じさせてもらったように思います。
辻本監督の回はアクションの部分がかっこいいですね。撮影はカット割りが多かったり、アクションもこだわりが強くて、わりと撮影が押すことも多かったですが(苦笑)。でも時間をかけただけかっこよく撮ってくださったので出来上がった作品を見て、私ももっとアクションやりたかったなと思いました。
湯浅監督は実は「明担当」と呼ばれていて、押井さんも「湯浅監督は女の子を可愛く撮るのがうまいよね」と仰っていました。私がメインとなる回では、自分が45分通してずっと写っているので「女の子としての可愛らしさを出さなきゃ」というプレッシャーもあったんですが、撮影後にスタッフさんから「可愛かったよ」とお褒めいただいて。それも監督が引き出してくださったおかげだと思っています。
田口監督は特撮部分がすごかったです。大巨獣ガッパの回の後半で特撮シーンがあるんですが、そこを担当されていて私たちは出演してはいないんですが、その映像を見るという芝居がありました。それが、本当にこだわりがあって本格的ですごかったです。あとは、1番お芝居の感情の部分に寄り添ってくださる監督だなって思いました。
(2014年8月 4日更新)
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