インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > 「そして父、Mになる」!? 観客からの質問に何でも答えます! 大森南朋&松本人志監督が登壇 『R100』初日舞台挨拶&ティーチインレポート

「そして父、Mになる」!?
観客からの質問に何でも答えます!
大森南朋&松本人志監督が登壇
『R100』初日舞台挨拶&ティーチインレポート

 松本人志監督の第4作目『R100』が5日(土)より、全国で公開となり、大阪・梅田ブルク7で初日舞台挨拶&ティーチインが行われ、松本人志監督と主演を務めた大森南朋が登壇した。

 映画は開けてはいけない扉を開き“謎のクラブ”へと入会してしまったドMな主人公・片山(大森)が、時と場所を選ばず派遣される個性豊かな“女王様”に翻弄される姿を描く。

 上映終了後、照れ笑いを浮かべながら登場する松本監督と大森南朋、そして本作に企画協力として参加している倉本美津留に、満席の会場からは溢れんばかりの拍手と温かい声援が贈られた。

――まずはご挨拶から。
松本人志監督(以下、松本):別にコメディ映画ではないのですが、人それぞれ、笑いがこぼれるところもあるのかなと思っております。皆さんのリアクションは見れてないんですが、「わりとよかったんじゃないかな」と、なんかよくわからない通行人の人が言っていました。
 
大森南朋(以下、大森):お客さまが大勢入ってくれたら嬉しく思っております…。いや、嬉しいのかな? あの姿をみんなに見られて(笑)。とにかく今日は大阪に来れてよかったです。
 
――(相方の)浜田さんは映画に使わないのですか?
松本:毎回聞かれ、「ありえない」と言い続けてきましたが、逆に一周回って最近は出てもいいんちゃうかなと思っています。でも、なかなかギャラが高いのでね。事務所が厳しいですから。
 
大森:観てみたいですけどね!
 
松本:浜田を緑に塗って、実写版シュレックをやらせたらいいんじゃないですかね。
 
――松本さんは常々“M”だと公言されていますが、今回の映画は自分の願望も手伝ってのものなのでしょうか?
松本:「されたい」とまではいかないが、「別にされてもいいかなあ」と。
 
大森:演じながら「監督はこういうことをされたいのかな?」と思っていました。でも聞けないし。もしかして、自分がやりたいことを僕にやらせて、それを見ているプレイかな、と。
 
松本:この映画に出てくるように、日常的な中で繰り広げられるのが好きなんでしょうね…。
 
――キャッチコピーに「父はM。」とありますが、おふたりのお父さんは?
大森:あんまり考えたことがないですが…。両方持っているのではないでしょうか。
 
松本:小学校の高学年ぐらいのとき、親父のタンスからSMの本を見つけたことがあります。縛られてる女の人がたくさん載っていたので、完全に親父はSだったと思います。ある時突然、母親から「お父さんはすごく噛んでくるんやで」と言われたことがありました。その時は意味がわからず「悪いことしたから?」と聞いたら「そういうんやないねん、そのうち分かるわ」って(笑)。
 
――自分がSかMか気付いたのはいつですか?
大森:役者は“受け”でいる方が多いので、そういう部分ではMなのかも。仕事をしていて気付かされたこともありますね。夜に関しては…今ここで言うことでもないかな、と(笑)。
 
松本:この仕事を選んで、コンビを組んでお笑いというものをやっていくと、どんどんボケはM化していく。気がつけば浜田はどんどんSになり、僕はどんどんMになっていきましたね。でも、映画を撮ってると、やっぱりSな部分があって。そうじゃないと、役者さんに指示するのは難しい。監督はSじゃないとダメなのかなって。それで、編集するときはMになってるというか。悩んで苦しんで…そういう仕事かなと思います。
 
――映画に登場する主人公の家などが、昭和テイストな感じがしました。『バロムワン』とか『レインボーマン』とかが好きなので、女王様がドルゲ魔人に見えたりもしたんですが、そういった影響はあったのでしょうか?
松本:映画監督をやるときは、自分の内面みたいなものをどんどん出していかないとダメなんじゃないかと思って。だから自分の好きなもの、経験や考えを出していくと、どうしても子供の頃の体験などが知らず知らずのうちに出いるだろうし、それを隠すつもりもない。懐かしい感じがしたというのは、そもそも僕の好きなテイストでもあるし、この映画はパロディじゃない、むしろシリアスで怖いものなので、緊張感を出すために、ちょっと昔のイメージを出してみました。
 
――劇中でダウンタウンブギウギバンドの「サクセス」を使ったのは何故ですか?
松本:車の追跡シーンで流れる曲は、当初もう1曲の候補があって。それもダウンタウンブギウギバンドの「身も心も」という曲。だからコンビ名をダウンタウンにしたというわけじゃないんですが、どこか魅かれるものがあるんでしょうね。
 
――大森さんはたくさんの映画に出ておられますが、松本人志監督は他の監督と比べてどうでしたか?
大森:すごくいい空気があった。巨匠の空気がありました。
 
松本:マジですか(照笑)。
 
――最後に。
大森:観た人は、お友達に紹介してください。あいつがあんなひどいことになってたぞと言ってください。
 
松本:どうだった? と聞かれたら、「嵐が頑張っていた」「嵐がパンツ一丁で走ってた」と言ってください。そう言えば、騙されて見に来る人もいるかも。『そして父になる』から『そして父、Mになる』の2部構成だと考えていただければ(笑)。これからも機会があれば、新しいことに挑戦していきたいです。ひとりぐらい、こんなおかしな監督がいてもいいのかなと思います。



(2013年10月 7日更新)


Check
左から、主演の大森南朋、松本人志監督
MC:倉本美津留

Movie Data


(C)吉本興業株式会社

『R100』 (R15+)

●梅田ブルク7ほかにて上映中

【公式サイト】
http://r-100.com/

【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/162496/

★『R100』特製バッジプレゼント受付中!
(締切:10/27(日)まで)
https://kansai.pia.co.jp/invitation/cinema/2013-10/R-100.html