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背景やコスチュームまでとことん車にこだわった『カーズ2』
アニメーター、ジャック・チャンインタビュー

 『トイ・ストーリー3』に続く、ディズニー・ピクサー待望の最新作『カーズ2』が大阪ステーションシティシネマほかにて公開中だ。天才レーサー“マックィーン”と、おんぼろレッカー車の“メーター”の最強コンビを復活させ、圧倒的なスケールと多彩なキャラクターで描く驚異のアクション・アドベンチャー第2弾。『トイ・ストーリー』シリーズのジョン・ラセターが監督を務め、『レミーのおいしいレストラン』のプロデューサー、ブラッド・ルイスが共同監督に名を連ねている。本作の公開にあたり、おんぼろレッカー車“メーター”のコスチュームデザインを担当したジャック・チャンが来阪した。

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 全世界で大ヒットを記録した前作『カーズ』の続編である本作に、ジャックは、ピクサーに入社後すぐに関わることになったそうだが、まずは『カーズ2』に携わることになった時の感想を聞いてみるとー

 

ジャック:『カーズ』の続編に関われると聞いた時は、とてもエキサイティングでハッピーでした。約2年間この映画に携わったんですが、この2年間はとても楽しい時間になりました。すごくいい同僚にも恵まれて、まるで同僚が家族のような感じでしたし、自分にとってもすごくいい思い出になっています。

 

 そして、そんなハッピーな時間にジャックが手がけたものが、本作の主役であるメーターのコスチュームデザインだ。劇中、メーターがドイツの民族衣装であるレーダーホーゼンをはじめ、何種類ものコスチュームに早替わりするシーンには特に気をつけたよう。

 

ジャック:一番気をつけたことは、本物の衣装にできるだけ着実に、瞬時にわかるようにしたいと思っていました。というのも、メーターのコスチュームの衣装替えのシーンは、1秒にも満たないスピードでどんどんコスチュームが変わっていくので、見た瞬間にそれが何であるか瞬時にわかるようにすることを特に気をつけていました。

 

 そんなメーターのコスチュームデザインや様々な車のデザインはもちろん、日本をはじめ、イタリア、パリ、ロンドンと様々な観光名所が映し出されるのも本作の魅力のひとつ。ジャックは、背景の一部も手がけていたそうだ。

 

ジャック:僕は、背景の小物を担当していました。全てを“車化”して描こうということが前提にあったので、例えば、日本のシーンでは自動販売機を描いたのですが、自動販売機で売っているものが水やソーダではなく、カーオイルだったり、車に使う液体ものにしたりして、出来るだけ車に関連づけて描いていました。

 

 中でも日本のシーン中に登場する“歌舞伎カー”や“スモウカー”、石庭作りの名人である“ゼン・マスター”など日本ならではの車の登場も、日本のファンには嬉しいところ。

 

ジャック:“歌舞伎カー”のデザインは僕がしたのではないのですが、あのデザインも凝っていて、遠くから見るとお花の柄に見えると思うのですが、よく見るとギアやホイールで花が構成されているんですよ。そういうところも皆さんに見ていただきたいところですね。また、メーターのコスチュームでは、特にドイツの民族衣装に注目していただきたいんです。木でホイールができていたり、後ろにビア樽を積んでいたり、ディテールにすごくこだわりました。だから、1回観ただけではなかなかわからないと思うので、何回も劇場に足を運んで瞬きをせずに観て確認してほしいです(笑)。




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ジャックがインタビュー後に描いてくれたメーターの生イラストを1名様にプレゼント!

【締切】8月15日(月)

※当選者の発表は本品の発送をもって代えさせて頂きます。

応募はこちら

(2011年8月 1日更新)


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Movie Data

(C)DISNEY / PIXAR

『カーズ2』

●大阪ステーションシティシネマほかにて公開中

【公式サイト】
http://www.disney.co.jp/cars/

【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/153230/