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「自分とは違う何者かになれるのがコスプレをする理由」
アンジェラ芽衣インタビュー

モデル・タレントとして活躍し、「仮面ライダーセイバー」の神代玲花/仮面ライダーサーベラ役で地上波のテレビドラマに出演する傍ら、高校生の頃からコスプレに挑戦しているアンジェラ芽衣。11月30日(土)・12月1日(日)に開催される「acosta!@カンテレ×天神橋筋商店街」に先立ち、アンジェラにコスプレの魅力について話を聞いた。

──まずは、アンジェラさんがコスプレを好きになったきっかけを教えていただけますでしょうか。

小学生の頃からアニメやゲームが好きで、中でも、「ダンガンロンパ」というゲームにハマって、江ノ島盾子というキャラクターが大好きでした。高校生の時に、「ダンガンロンパ」を好きな友だちができたので、コスプレ用語でいうと"あわせ"をして、「池袋ハロウィンコスプレフェス」(以下、池ハロ)でコスプレデビューしたのがきっかけでした。

──初めてコスプレをしてみて、いかがでしたか?

一度「池ハロ」に行ってみたいと思ってましたが、コスプレをやったことがなくて勇気が出なかったんですが、同じ作品が好きな友だちと一緒に、コスプレに踏み出すことができたので余計にワクワクしました。「池ハロ」では、初めて生でいろんなコスプレの方を見たので、友だちと「あのキャラじゃない?」「あのキャラいるよ!」と言いながら歩くのがすごく楽しかったです。

──友だちと一緒だとさらに楽しそうですね。

普段は、公共の場で許可なくコスプレをすることはマナー違反ですが、「池ハロ」の時は、ファミレスにもコスプレで入っていいという許可が出ていて。私が普段池袋で行っていた店に、いつもと違うコスプレをした自分でいつものことをしてるという不思議な感覚でした。見渡す限りコスプレの人ばっかりで(笑)。

──それは面白いですね(笑)。

「ボーカロイドがご飯食べてる!」「すごい!」って友だちと興奮して、「あのコスプレもいいね。あれだったらふたりでできるんじゃない?」って妄想して楽しんでました。

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──アンジェラさんにとってコスプレの魅力はどんなところなのでしょうか?

憧れのキャラクターになれるのが一番の魅力です。ただ、憧れのキャラクターへのリスペクトが強すぎると逆にできないこともあって。私は、「進撃の巨人」の中でアニ(・レオンハート)が一番好きなので、本当はコスプレもしてみたかったんです。でも、彼女は特に小柄で、私の身長と全然違ったので諦めました(笑)。私は、なんか違うと思ってしまいましたが、そんなことを考えずにやってみてもいいと思います。写真なら全然大丈夫ですし、逆に身長が足りなかったらブーツで盛ったり、インソールを入れたり。

──いろいろ工夫しながらコスプレされてるんですね。

私は衣装の制作はしてませんが、アクセサリーは自分で作ってます。江ノ島盾子は、ツインテールを結んでいるところにクマの髪飾りをふたつ付けてるんですが、当時はどこにも売ってなかったので髪飾りを自分で作ったんです。一度作ってみると、たまたま通りかかった店でも、「これちょっと使えそうかも」と思っちゃうんです。

──普通に売ってるものをアレンジして、コスプレに使うこともあるんですね。

いちから塗って作ってる方もいれば、既製品をアレンジして着てる方もいます。有名な作品のキャラクターのものは売ってることも多いですが、こだわりが強い方は自分で作ってらっしゃいます。

──髪飾りを作る前も、ご自分で何か作ってらっしゃったんでしょうか。

ちょくちょく作ってました。好きなアニメのキャラクターが付けているチョーカーとか。考えてみると、それもアニメの影響でした。

──コスプレをしたことによって変化したことはありましたか?

「池ハロ」で、私が更衣室から出た時に目が合った女の子たちがいて、笑顔で挨拶したら、その後、私のX(旧Twitter)を探してくれて、「すごい可愛いと思ってました。仲良くしてもらえませんか」って連絡が来て。そこから仲良くなりました。そんな風にコスプレや「池ハロ」を通じて仲良くなった友だちがたくさんいます。

──そういう縁もあるんですね。

コスプレのおかげで友だちの輪が広がりました。作品の趣味がひとつ合うと、大体、他の作品の趣味も合うので。性格もすごく似てます(笑)。だから、同じ趣味の仲間との新しい出会いの場でもあると思います。

──やってみたいけどなかなか始められないみたいな方もいると思いますが、気軽にコスプレを始めるアドバイスをいただくとしたら?

買ったらいいと思います!

──とりあえず。

買うか、イベントに行くか、したらいいと思います。買って家で着てみたら、それだけでも満足感はあるはず。私も、最初の頃は鏡でコスプレを着た自分のことを見てるだけで楽しかった。憧れのキャラクターになれて、めちゃくちゃ嬉しくて。新品買うのも...と思うんだったら、今だったらフリマでもメルカリでも売ってます!

──なるほど。

もし、買うのもハードルが高いのであれば、「池ハロ」などイベントを見に行く。実物のコスプレを見られるし、推しが現実にいることを感じられる楽しみもあると思います。だから、買うか行く!

──それが一番ですね。

このワンピース、いつか着てみたいと思って買うことや、このアクセサリー、私には派手だけど、いつか使えたらと思って、一目惚れで買うことってありますよね。それと同じで、買っておけば、いつか何かのきっかけでやってみよう!と思った時にすぐに始められるので。買ってみるのが一番だと思います。

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──メイクについては?

女装と男装で顔の形も目の形も変えてる子もいます。つり目にしたり、眉毛を潰して、眉毛の形も書き直してたり、キャラクターに合わせて、テープで目を吊り上げたり。男装の時だったら、顎のラインを引っ張ったり。

──カラコンを入れている方もいらっしゃいますが、日常生活では入れづらくても、コスプレしてる時だと思い切って入れられるかもしれないですね。

カラコンをつけたことがない方が、パキッとした色のカラコンを初めてつけるのは難しいですよね。でも、コスプレだとキャラクターに合わせて付けられるので、新しい一歩を踏み出せると思います。メイクもこだわれるポイントです。

──そういう知識や情報はどこで手に入れてらっしゃるんですか?

今はSNSですね。コスプレ専用のサイトだと質問もできるので、いろんな情報が手に入る時代になってます。XでもTikTokやYouTubeでも、自分が興味を持っているものに関連した情報がたくさん流れてくるので。昔だったら本を買うか見よう見まねでやってみるしかなかったのが、自分の知らないことを知ることができるきっかけが転がっている、情報収集が出来る場でもあります。

──アンジェラさんがコスプレデビューした「池ハロ」のような、街中でのコスプレイベント魅力というのはどんなところでしょうか。

気軽さが魅力だと思います。例えば、スタジオに行くとなるとハードルが高くなっちゃう。でも、コスプレイベントだと踏み出しやすいと思います。イベントだったらフェスと同じで、友だちとも参加しやすいですし。私もそれが入口だったので。

──友だちと参加できたら、楽しみも広がりますよね。

私も、友だちがいたから踏み出せました。初めての「池ハロ」で、どきまきしながら歩いてたら、写真を撮る方の行列ができてしまったんです。私は初心者だったので、行列の切り方がわからなくて。そうしたらカメラマンさんが察して話しかけてくれて、ここまでですよと列を切ってくれました。

──アンジェラさんを撮りたい人が延々、並んじゃったんですね。

友だちも初めてだったので、どうしていいかわからずにいたらカメラマンさんが助けてくださって。すごく優しくしていただきました。それも、新しいコスプレイヤーさんにどんどんイベントの魅力を知ってほしいからだと思うんです。

──改めて、コスプレをする理由を教えていただけますか。

最近は全然コスプレに触れられてないんですが、もうひとりの自分になれるんです。「池ハロ」の時の私は江ノ島盾子でした。いろんなキャラクターになれるので、ちょっと引っ込み思案な自分とまた違う自分になれた気がするんです。もうひとりの自分を演じる感覚を感じるきっかけになったのがコスプレでした。自分とは違うものになれるというか、何者かになれるというのがコスプレをする理由だと思います。普段とは違う格好をしてるだけでも刺激になるし、ちょっと勇気が出ますよね。

──アンジェラさんのコスプレの極意は?

1番は、楽しむことですね。友だちと一緒にできて楽しいから始まって、そこで被写体になる楽しさを知って、この世界に入ったので。撮られることが楽しいと思うきっかけをくれたのはコスプレでした。

──自分の好きなように楽しめばいいってことですね。

ユニバーサルスタジオジャパンやディズニーランドにハロウィン時期に行く方に近い感覚かもしれないです。ミッキーに似せた白黒コーデに、ちょっと赤のアイテムを入れてみたり。スパイダーマンが好きだったら網タイツ履いてみたり。好きなキャラクターにちょっと近いコーディネートを組むのもコスプレのひとつですよね。皆さんが思ってるよりもコスプレは身近にあると思います。

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取材・文/華崎陽子




(2024年11月21日更新)


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Profile

アンジェラ芽衣

あんじぇら・めい●1997年4月28日、埼玉県生まれ。東京ガールズコレクション、ガールズアワードなどのファッションショーに多数出演。「10頭身ハーフモデル」としてTV番組、ニュース各媒体で話題に。2020年、「仮面ライダーセイバー」にてメインキャストの仮面ライダーサーベラ/神代玲花役として地上波ドラマ初出演を果たす。その他、ドラマ作品、バラエティ番組、ファッションショー出演などマルチに活動中。


「acosta!
@カンテレ×天神橋筋商店街」

チケット発売中 Pコード:654-861
▼11月30日(土)・12月1日(日)
時間:11:00開演
会場:天神橋筋商店街/カンテレ扇町スクエア/扇町公園
【料金】
アーリー(カメラマン・一般):2800円
通常(カメラマン・一般):2500円
小中高生(カメラマン・一般):1200円
※カメラマン・一般参加チケットとなります。
※私服で交流・撮影する方のためのチケットです。本チケットでのコスプレ参加はできません。コスプレ参加チケットはacosta!ホームページ(https://acosta.jp/)よりご購入下さい。
※チケット購入前に必ずacosta!参加規約(https://acosta.jp/rules/kantere/)をご確認ください。イベントへのご参加は規約に同意したものと判断し対応いたします。※小中高生チケットを購入された場合、イベント当日は必ず学生証をお持ちください。
※小学生の方は保護者同伴のもとご参加いただけます。ご年齢を確認できる書類をお持ちください。
※小学生未満は参加無料。
【お問い合わせ】https://acosta.jp/contact/

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