ホーム > インタビュー&レポート > 「自分自身が作品の一部に」 山之内すずが『Immersive Museum OSAKA』を体験!
まず、部屋の壁や床、あらゆる場所に印象派の名称のきっかけとなったモネの名画『印象・日の出』が現れる。水面がゆらゆら揺れ、船に乗ってたゆたうような感覚だ。山之内は「普通の美術館に行く時は、最初に説明文を読んで絵を見ますが、この展覧会は、館内に一歩入ったところから視界に入ってくるものがほかにはない。映像が揺れていたり、音があったり、没入感とはこういうことかと感じた。自分自身が作品の一部になったようです」と言う。本展ではモネを中心に印象派の8名の画家と約80点の作品を選定。作品群を8つのシーンに分け、それぞれテーマを設けている。
『印象派展』では、パリの19世紀の人々が見たであろう、印象派の展覧会を再現。モネが着物を着て扇子を持つ金髪の女性を描いた『ラ・ジャポネーズ』をはじめとする絵画が一堂に並び、一つひとつにスポットライトが当たっていく。絵画の細部まで大きく映し出されるので、ドガの『踊り子』ではダンサーの筋肉の筋までが見えるようだ。次に、一筆書きのペインティングを施しているように、鮮やかだったり淡かったりする色、色、色が会場全体を埋め尽くす。『印象派の技法』では、印象派の特徴でもある鮮やかな絵の具を分割し、スケールを変えてみせることで画家たちの制作過程を味わう気分になれる。「私は絵を描くのは苦手で、そのコンプレックスを克服している最中なんですが、学生時代に習った描き方と全然違う。もっと自由に描いていいんだと。色の使い方が画家によって違うので、自分の中の色彩感覚をゼロにしてもいいですね」と山之内も感嘆する。
日本でも多大な人気を誇るモネの代表作『睡蓮』では、淡い色の睡蓮の花びらが雲のように散ったり、足元にボワッと浮かんだり、クラゲのようにユラユラと揺れたりする。静止絵画では体験できない面白い感覚だ。山之内が「全編を通して30分ですが、気が付いたら時間が経ち、平衡感覚がなくなる不思議な感じを味わえました。おすすめの場所は壁際で、壁際の画面の真下に立つと絵画がグワーッと迫ってきて、真っすぐに立っていられないですよ」と教えてくれた。確かに、鑑賞後は足元が少しふらつき、自分がどこにいるのか分からなくなった。ぜひ、印象派の世界に飛び込んでみてほしい。
グッズも充実!
取材・文:米満ゆう子
(2023年7月 5日更新)
チケット発売中
Pコード:763-499、763-500、763-501
▼9月6日(水)まで開催中
堂島リバーフォーラム
一般-2500円
中・高校生-1700円(要学生証)
小学生-700円(要本人確認書類(健康保険証等))
※開演時間は入場開始時刻。本展は日時指定予約制。入場開始時刻から入場までお待ちいただく場合がございます。指定時間外は入場いただけない場合がございます。購入後の日時変更・券種変更・払戻・再発行不可。入場後の再入場不可。営業時間10:00~20:00(19:00最終入場)。小学生未満は保護者同伴に限り2名まで入場無料。小学生以下は安全管理のため保護者1名に対して最大2名までの同伴とさせていただきます。小学生以下のみでの入場不可。本人確認書類を持参ください(健康保険証など)。今後の諸事情により開館日、開館時間等を変更する場合がございます。最新情報は公式サイト・SNSにてご確認ください。
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888
天空美術館も見られる入場券一般-3000円
天空美術館も見られる入場券中高生-2000円(要学生証)
絹谷幸二 天空美術館では7月7日(金)から12月10日(日)まで、特別展『ヴェネツィア祝歌』開催!
https://www.kinutani-tenku.jp/