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「第2回 絹谷幸二 天空美術館 キッズ絵画コンクール」受賞作品決定

梅田スカイビルタワーウエスト27階にある「絹谷幸二 天空美術館」が小中学生を対象に募集した「第2回 絹谷幸二 天空美術館 キッズ絵画コンクール」の受賞作品が決定。3月18日(土)より同美術館にて一般公開されている。

「私の夢、大好きな時」というテーマで募集された今回のコンクールには、全国から1796点の応募があり、その中から厳正な第1次・第2次・第3次・最終審査(審査委員長 絹谷幸二氏)を経て、絹谷幸二キッズ賞 グランプリ1点、部門(小学校低学年・小学校高学年・中学校)優秀賞3点、館長賞1点、佳作賞43点、入選67点、団体賞11団体が選ばれた。

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各受賞者へ審査委員長 絹谷幸二氏より表彰状と賞品が授与された

3月19日(日)に行われた表彰式には受賞者の中から28人が出席。関係者や家族が見守る中、グランプリ作品に選ばれた浅井 峻世さん(小学校6年生)をはじめ、部門優秀賞、佳作賞を受賞された一人ひとりが壇上に呼ばれ審査委員長 絹谷幸二氏より各賞の表彰状と賞品が贈られた。

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館長賞は、「絹谷幸二 天空美術館」堀内容介館長より表彰

また館長賞には多田 紫都歌さん(中学校2年生)の作品が選ばれた。「昨年に続き今回も想像の喜びを感じさせる、レベルの高い1796点の作品が集まりました。その中でも、絵を描くことが大好きな気持ちがとてもストレートに伝わってくる多田さんの作品を選ばせていただきました」と、「絹谷幸二 天空美術館」館長 兼 積水ハウス代表取締役 副会長執行役員の堀内容介氏より表彰状と賞品が授与された。

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審査委員長の絹谷幸二氏によるグランプリ作品と全体の講評

審査委員長 兼 「絹谷幸二 天空美術館」名誉館長の絹谷幸二氏は「絵画というものは自分の思いがそのまま絵の中に入り込みます。グランプリの作品は背景や手前の人たちの表情、色など全体のバランスがとてもよく、何より消防車に乗ってたくさんの人を助けたいという思いが絵から伝わってきて、満場一致でグランプリに決定しました。ほか受賞作品も、思いが伝わりつつキラリと光る作品を選ばせていただきました」と、今回の作品全体を講評。また、会場の出席者へ向けて「外で暮らす動物は、身を守るために動いているものに反応します。ところが人間は動いているものでも絵に描いて止めることができる。またその止まったものをじっと見ることができる。単に目で見ているのではなく、実は目のうしろ側にあるやわらかい脳みそが、それを見ているのです。だから脳が発達する。絵画というのは科学の始まりなのです。物をじっと見るということは、ものごとに対する知的好奇心を育むことにもなります。みなさん、これからも楽しみながら絵をいっぱい描いてください」とメッセージ、表彰式を締めくくった。

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グランプリ、部門優秀賞、館長賞の各受賞者と、絹谷幸二氏、堀内容介館長による記念撮影

主な受賞者のコメント

tenku230324-6.jpg【グランプリ】
『はしご車のまえで』
浅井 峻世(あさい しゅんせい)さん(東京都・小学校6年生)

「グランプリと聞いてびっくりし、とてもうれしかった。バスや消防車など働く乗り物が好きでよく描いています。今回の作品は4カ月ほどかけてたくさんの色を使ってじっくり描きましたが、特にタイヤやウインカー、赤ちゃん、人物を描くのが難しかったです」

絹谷幸二氏は「構図が面白く、タイヤの黒が効果的で力強い線とともに高い描写力を印象付けます。車が大好きで、何より人々の生活を守る消防士たちのかっこいい姿が、この作品の原動力なのでしょう」と絶賛。

浅井さんには表彰状と、賞品としてレンブラントのソフトパステル143色セット・図書カード5万円分が贈られた。

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【優秀賞(小学校低学年の部)】
『くまのかぞくにかこまれて』
池田 風子(いけだ ふうこ)さん(大阪府・小学校3年生)

「小さい頃から絵を描くのが好きなので、今回賞を取れて本当にうれしいです。立体感が出るように切り絵に挑戦しました。くまのぬいぐるみから想像を膨らませてたくさんのくまの家族に囲まれているように描いたり、自分が座っているところを立体的に描いたりしたので、絵の中に入り込んだような迫力ある絵になったと思います」

tenku230324-8.jpg【優秀賞(小学校高学年の部)】
『月を見ている時が大好きな時』
松倉 惺介(まつくら せいすけ)さん(広島県・小学校5年生)

「受賞を聞きびっくり、むちゃうれしかったです。天体望遠鏡で月や星を見るのが好きで、将来は宇宙に関係する仕事をしていきたいです。モノトーンの満月をバックに天体望遠鏡をのぞいている自分を描きましたが、自分の影をオレンジ色にして元気に見えるように工夫しました」

tenku230324-9.jpg【優秀賞(中学校の部)】
『夢中になれる世界』
内平 悠喜(うちひら ゆうき)さん(兵庫県・中学校1年生)

「小学生の時から夢中になって主に脳からあふれ出る想像の世界を描いています。この絵は手元の現実の世界と、絵画の中の空想の世界の違いを表現しました。空想の世界は背景と建物の色がかぶらないように、色の対比を工夫しました。今後も自分の想像の世界を描いていければと思います」

tenku230324-10.jpg【館長賞】
『絵を描く時の私』
多田 紫都歌(ただ しづか)さん(福岡県・中学校2年生)

「絵を描くのが何より大好きで、いつもはゲーム系のアニメとかを描いています。なかでも絵に温かさや冷たさなどの温度を表現する色を塗る工程が好きなので、今回は色を塗っている自分をキャンパス側から表現しました。色を入れた瞬間の私の楽しい気持ちが伝わればうれしいです。実はデッサンが苦手なので背景の石像を画くのが難しかったです」

部門優秀賞3名と館長賞には表彰状と、賞品としてダーウェントのパステルペンシル72色セット・図書カード2万円分が贈られた。

「絹谷幸二 天空美術館」内の特別会場では『優秀作品展』として今回受賞の115点が展示されている(入選作品は天空カフェ内ワークショップスペースにて)。子どもたちの無限の想像力と発想の柔軟さを、原画ならではの迫力で間近に感じることができ、そのレベルの高さに圧倒されるはず。次世代を担う子どもたちの新しい感性や世界にふれてみては。5月31日(水)まで開催。

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絹谷幸二ワールドが楽しめる特別展『不二法門』も同時開催

また『優秀作品展』開催中には、世界を舞台に活躍する文化勲章受章画家で同館名誉会長・絹谷幸二氏のメッセージを発信する特別展『不ニ法門』も同時開催中。時代やものごとを双眼的にとらえた新作をはじめ、今回のテーマに沿ったエネルギッシュな絵画や立体作品などを通して、不二法門のメッセージを感じることができる。同館では色彩豊かで見ごたえのあるフレスコ画が鑑賞できるのはもちろん、迫力満点の3D映像体験や絹谷氏のアトリエ訪問ができるVR映像体験、フレスコ(壁画)体験ができるワークショップ(要予約・開催日は公式サイトを参照)なども開催。この機会に絹谷ワールドを心ゆくまで堪能してみてはいかが。特別展『不二法門』は7月2日(日)まで開催。

取材・文・撮影:滝野利喜雄




(2023年3月24日更新)


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『第2回 絹谷幸二 天空美術館
キッズ絵画コンクール 優秀作品展』

会期:3月18日(土)~5月31日(水)
会場:絹谷幸二 天空美術館
(大阪市北区大淀中1-1-30 梅田スカイビル タワーウエスト27F)
開館時間:10:00~18:00(金・土・祝前日は~20:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日: 火曜(祝日の場合は開館、翌平日が休館)、年末年始、展示替え期間
入館料:一般1000円、大学・高校・中学生600円、小学生以下無料 ※団体・障碍者割引あり
特別展『不二法門』も同時開催中。
問い合わせ:06-6440-3760(開館時間内)

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