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史上初の天皇杯3連覇の夢破れ
ガンバ大阪の2016シーズンが終了

ガンぴあⅧ


リーグ戦終了後、史上初の天皇杯3連覇を目指したガンバ大阪でしたが、12月24日に行われた準々決勝で横浜F・マリノスに1-2で敗戦。2016シーズンが終了しました。

今季の成績を振り返ると、『J1リーグ戦』は1stステージ6位(7勝3分7敗 勝点24)、2ndステージ4位(10勝4分3敗 勝点34)となり、年間勝点順位4位で終了。チャンピオンシップ(CS)出場圏の3位以内にあと1歩届かず、2年連続のCS出場は叶いませんでした。
『JリーグYBCルヴァンカップ』は決勝でPK戦の末に浦和レッズに敗れ2年連続の準優勝。2008年以来のアジア制覇を目指した『AFCチャンピオンズリーグ(ACL)』はグループステージ敗退、史上初の3連覇を目指した『天皇杯』はベスト8という結果になりました。

「タイトルを取れなかったですし、満足のいくパフォーマンスをチームとして出せなかった。全体的に見ればもっとやれたんじゃないかっていうのが強いシーズンだったかなと思います。ルヴァン杯もいいところまでいって勝てなかったですし、リーグ戦は上位2チームとだいぶ離されたので巻き返さないといけない。やっぱりタイトルを取りたいっていう気持ちはみんな強くなったと思うので、今シーズンの反省をしっかりして、それを来季にいかしながら、タイトルを取れるチームに仕上げていきたいと思います」(遠藤保仁選手)

「天皇杯はACL(AFCチャンピオンズリーグ)の出場権を取れる確実な大会やったんで(負けて)すごく残念です。自分自身もこういう終わり方(※)で不甲斐ないですし、この思いは絶対に来年にぶつけてやろうという気持ちはあるので、とりあえずしっかり休んで来年の立ちあげにしっかりやっていけるようにやるしかないです」(東口順昭選手)
※12月21日の練習中に負傷し、天皇杯準々決勝を欠場

無冠に終わった今シーズンの悔しさを口にしていました。
タイトルを取ることは出来ませんでしたが、収穫が全くなかったわけではありません。プロ3年目の井手口陽介選手が急成長を見せ、U-23日本代表として臨んだリオ五輪後には遠藤選手と今野選手がいる中でボランチとしてレギュラーに定着。その活躍が認められ、ルヴァン杯のニューヒーロー賞に続きJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞する、2002年以来3人目となるダブル受賞も果たしました。伸び盛りの20歳がどこまで進化をみせてくれるのかは、来シーズンの楽しみになるはずです。

(写真左から)遠藤選手、堂安選手、市丸選手、初瀬選手、井手口選手

 

彼以外にも、U-19日本代表として『AFC U-19選手権バーレーン2016』で優勝し、5大会ぶりの『FIFA U-20ワールドカップ』出場権獲得にも貢献した堂安 律選手、市丸瑞希選手、初瀬 亮選手という期待の東京五輪世代もいるので、彼らの成長にも期待したいところ。

「寂しさはやっぱりありますね。移籍をするって決める時はあまり眠れなかったです。でも人生1回切りで、その中でサッカー人生っていうのは短いので、ずっと同じチームでやるよりは色んなことを経験したいなっていう気持ちになったので(決断しました)」と大森晃太郎選手がヴィッセル神戸に。「色々やんちゃなこともしましたし、色々大変なときもありましたけど、ただいつもガンバのサポーターはそういう時も常に味方でいてくれたのですごくありがたかったです」と話してくれた岩下敬輔選手がアビスパ福岡に移籍。また、「新しい環境でチャレンジし、成長できるように頑張ってきます!」と西野貴治選手のジェフユナイテッド市原・千葉、「もう一回り、二回り大きくなるため決断しました」という内田達也選手の東京ヴェルディへの期限付き移籍も発表されました。

来シーズンは顔ぶれが大きく変わることになりそうなガンバ。

「中堅が抜けるのは少し痛いですけど、ヤット(遠藤)とか今ちゃん(今野)とかベテランで素晴らしい選手もいますし、若手もでてきたので、そういう(抜けた中堅)部分をほかで補って、ベテランと若手がうまく融合するようなサッカーを模索していきたいなと思っています。サポーターの方に喜んでもらえるようなサッカーを目指すのがこのチームの使命だと思うので、もちろん勝つことがいちばんですけど、少しでも見ていて楽しんでもらえるようなサッカーを追求していかなきゃいけないとも思っています」(長谷川監督)

12月29日に準決勝、1月1日に市立吹田サッカースタジアムで決勝が行われる天皇杯で鹿島アントラーズか川崎フロンターレが優勝すれば、ガンバはプレーオフからながらもACLへの道も開ける来シーズン。顔ぶれや編成、布陣がどうなるのか、今後の動向に注目です。

みなさん、今年1年もありがとうございました!


↑ジュニアユースから所属したガンバを離れる決断をした大森選手(写真左/右は内田達也選手)。ファン感でお馴染み(?)だった『千鳥』に扮しての漫才が見れないのも寂しい限りです

↑若手選手からも慕われていた岩下選手はアビスパ福岡へ移籍することに。ガンバ大阪公式HPにコメントが載っているので、そちらもご覧ください

 

取材・文:金子裕希


(2016年12月28日更新)


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