2013年6月にガンバに復帰して以降、チームのエースとして活躍。数々のタイトル獲得に貢献してきた宇佐美選手ですが先日、アウクスブルク(ドイツ)への完全移籍が発表されました。

　「自分自身がガンバを愛していて、こんなに愛するクラブでサッカーができるのは本当に幸せなことだと思います。自分自身この環境を心の底から愛していますけど、挑戦のない人生というか、壁にぶち当たらない人生は自分らしくないと思い、壁にぶち当たってこけて、また起き上って、また壁にぶち当たるという人生を選びました。そっちの方がおそらく苦しいですし、楽しくないことが多いとは思いますが、自分の成長のため、サッカー人生のために決断させて頂きました」。

　そう語った宇佐美選手の海外挑戦は2011年以来、2度目。1回目は19歳でドイツの強豪・バイエルンミュンヘンに期限付き移籍したもののリーグ戦3試合0得点に終わり、2012年にはホッフェンハイムに期限付き移籍。ここでは20試合に出場しましたが2得点に留まり、2013年6月にガンバへ戻ってきました。

　ガンバ復帰から約3年を経て2度目のチャレンジとなる今回、｢バイエルンは挑戦なんですけど、経験をしに行ったという感覚の方が大きかった。今回は完全移籍ということで、人生をかけた再挑戦という意味合いが大きいと思っています｣と強い覚悟をのぞかせていた宇佐美選手。そのガンバでの雄姿を観られるのは、6月25日(土)に行われるJ1リーグの1stステージ最終節が最後になります。

　「1回目の移籍でいうと、出ていく時、帰ってきた時の相手がヴィッセルで、今回に関してはこけら落としが名古屋で、最後の門出も名古屋。そういうところで、また何か1つ縁を感じるところはあります」というように、名古屋が対戦相手。昨季の名古屋戦ではホームで2ゴールを決めているとあって、今回もゴールを期待したいところです。

　｢まずは勝つこと、チームとして勝利することと、やっぱり自分のゴールで勝って、応援してくれた人たちに少しでも良い姿を見せたいのが本音です。まずはプレーとかサッカーをしているところで、感謝を伝えていけるような試合にしたいと思います｣

　試合後にはセレモニーも予定されている名古屋戦に足を運び、その姿、プレーを目に焼き付けてください。

 

←練習後、ファンサービスを行う宇佐美選手。移籍が発表された翌日とあって、多くのファン・サポーターが駆けつけていました。

 

取材・文：金子裕希

（2016年6月24日更新）