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2021-22シーズンの定期演奏会と並ぶ
尾高忠明&大阪フィルのもうひとつの魅力
ドヴォルザーク・セレクション開幕!!

大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督として、就任4年目を迎える尾高忠明。2021-22シーズンの定期には3回の登場。モーツァルトの「戴冠式ミサ」(第547回)、マーラーの交響曲第4番(第553回)、そしてブルックナーの交響曲第5番(第555回)をメインに据えつつ、邦人作曲家にも光を当てるという充実のラインナップだ。そしてもうひとつ聴き逃せないのが尾高&大阪フィルが毎年行っている“作曲家シリーズ”。これまでベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーを集中的に演奏してきたが、今年は生誕180年を迎えたチェコの作曲家、アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)の作品を全3回にわたって採り上げる。
 
“自然、人生、愛”の「三部作」として同時期に作曲された序曲『自然の中で』『謝肉祭』『オセロ』をそれぞれ各回に配し、交響曲はドヴォルザークの後期を代表する第7番、第8番、そして第9番『新世界より』。どの回もそれぞれの魅力が引き立つプログラムだが、特に注目しておきたいのがコンチェルトだ。ドヴォルザークを代表するチェロ協奏曲以外は、ピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲という比較的演奏機会の少ない作品が並ぶが、これがいずれも聴きどころに富んだ傑作である。中でもピアノ協奏曲はドヴォルザーク特有の沸き立つような響きが変化に富んだ独奏と絡み合う、40分にも及ぶ大曲。こうしたシリーズ公演の機会にぜひ聴いておきたい1曲と言えるだろう。ソリストにはいずれも気鋭の若手を起用。2017年、エリザベート王妃国際コンクール第2位を受賞した岡本侑也(チェロ)、2005年、中学時代に東京音楽コンクールで第1位と審査員大賞(全部門共通)に輝いた北村朋幹(ピアノ)、そして1993年、エリザベート王妃国際コンクールの優勝者であり、すでに国内外で活躍している戸田弥生(ヴァイオリン)と新鮮な顔ぶれが揃う。
 
ドヴォルザークの音楽(特に管弦楽)は、1892年からの3年に及ぶアメリカ滞在期間に多くの傑作が書かれている。そのためコンサートなどではこの時代の作品を中心に採り上げられがちだが、彼は国民楽派の旗手としてすでに30代から40代にかけて国際的な名声を築いた作曲家であり、その頃にはボヘミア(現在のチェコの西側)の民族的なリズムや旋律を織り交ぜた陰影の濃い音楽が、アメリカ滞在以後の作品とはやや違った形で完成されている。そんな時期の作品も含む今回の『セレクション』は、ドヴォルザークの多彩な魅力を知ることができる貴重な機会でもある。尾高忠明との多くの演奏を重ね、重厚さに加えてより自然な呼吸を獲得したかのような大阪フィルが、満を持して贈る充実のドヴォルザークである。
 
大阪フィル524-s(c)飯島隆-480.jpg                      大阪フィルハーモニー交響楽団(C)飯島隆



(2021年4月13日更新)


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大阪フィルハーモニー交響楽団
ドヴォルザーク・セレクション

会場:ザ・シンフォニーホール
A席-5000円 B席-4000円
C席-3000円


《Ⅰ》5月23日(日)14:00開演

序曲「自然の中で」作品91
チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
交響曲 第7番 ニ短調 作品70
▶チケット発売中 Pコード192-656


【チェロ】 岡本侑也(C)Shigeto

《Ⅱ》8月28(土)14:00開演

序曲「謝肉祭」作品92
ピアノ協奏曲 ト短調 作品33
交響曲第8番 ト長調 作品88
▶チケット発売 5月25日(火)


【ピアノ】 北村朋幹(C)TAKA MAYUMI 

《Ⅲ》10月8日(金)19:00開演

序曲「オセロ」作品93
ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53
交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』
▶チケット発売 7月27日(火)


【ヴァイオリン】戸田弥生■Akira Muto 

【問い合わせ】
大阪フィル・チケットセンター:06-6656-4890