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2019年の幕開けを彩るジャパン・
ヴィルトゥオーゾ・シンフォニー・オーケストラ
今年はギターに村治佳織を迎えて

 “名手たちの交響楽団”ジャパン・ヴィルトゥオーゾ・シンフォニー・オーケストラ〔JVSO〕。その第7回となる兵庫公演が1月4日(金)、兵庫県立芸術文化センターで行われる。JVSOは作曲家・三枝成彰(写真下)プロデュース、大友直人の指揮により、日本全国のプロ・オーケストラからコンサートマスター、首席奏者らを選抜したドリームチームとして1991年にスタート。日本のオーケストラは今、どれほどの音を創り出せるのかという可能性を求めて、これまで主要各都市で計92回の公演を行って来た。今回のメンバーは総勢81名。うちコンサートマスター7名、首席35名、副首席・次席12名という陣容で日本のオーケストラサウンドの最前線をお届けする。

 昨年に引き続き兵庫県政150周年事業として行われる今回は、それに因んで、今から150年前の1869年に初演されたジュゼッペ・ヴェルディの『運命の力』序曲と、来年が生誕200年となるフランツ・フォン・スッペの『軽騎兵』序曲というふたつの序曲で幕を開ける。新年を彩るにふさわしい輝かしい響きを、ここでは聴くことができるだろう。また、毎回注目を集めるソリストにはギターの村治佳織を迎え、スペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴの『アランフェス協奏曲』を。哀愁を含んだ第2楽章が特に有名だが、南欧の眩い光が差し込んでくるような第1楽章、舞曲を思わせる独特のリズムに満ちた第3楽章に至るまで、ギターという楽器の表現力が横溢した作品である。村治の華麗なギタープレイとJVSOの響きが絡まり合い、独特の色彩感に溢れた世界に聴く者を誘うに違いない。

 メインプログラムはフランスの作曲家エクトール・ベルリオーズの『幻想交響曲』。ベルリオーズの名を不朽のものにした彼の最初の交響曲であり、ベートーヴェンの死後、わずか3年と言う時代に交響曲という領域に新たな可能性を見出した作品でもある。「失恋した若い芸術家がアヘンによる服毒自殺を図る。だが死に切れず一連の奇怪な夢を見る」。作曲家自身によってこのように記された全5楽章の標題付き作品はオーケストラが巧みであればあるほど、その魅力も際立つ。特に狂気をはらんだ第4楽章、第5楽章の展開はいっそうスリリングなものとなる。いずれ劣らぬ熟練のヴィルトゥオーゾたちがどれほどの表現の深みに迫るのか。今回はその名人芸に思う存分耳を傾けたい。




(2018年12月11日更新)


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ジャパン・ヴィルトゥオーゾ・シンフォニー・オーケストラ
〈第7回兵庫公演 名手たちの交響楽団 ニューイヤーコンサート〉

ギター:村治佳織(C)Ayako Yamamoto


指揮:大友直人(C)Rowland_Kirishima プレトーク:三枝成彰    

●2019年1月4日(金)16:30
兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール
S席-6,000円 A席-5,000円 B席-4,000円 
C席-3,000円 D席-1,000円 
Pコード 124-873 チケット発売中

【プログラム】
スッペ:『軽騎兵』序曲
ヴェルディ:『運命の力』序曲
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ベルリオーズ:幻想交響曲

【指揮】大友直人
【ギター】村治佳織
【プレトーク】三枝成彰〔16:15より〕

【問い合わせ】
芸術文化センターチケットオフィス■0798-68-0255