ホーム > NEWS > 第40回 神戸灘ライオンズクラブ音楽賞受賞 弱冠15歳のヴァイオリニスト、吉本梨乃 神戸新聞松方ホールでリサイタル
今年5月、神戸灘ライオンズクラブ音楽賞を受賞したヴァイオリニスト、吉本梨乃の受賞記念演奏会が、10月22日(月)、神戸新聞松方ホールで開催される。同賞は神戸灘ライオンズクラブが専門家らを交えた選考により、将来の活躍が期待される神戸にゆかりの演奏家を顕彰するもの。1977年から(近年は隔年)行われており、今年で第40回を迎えた。
吉本梨乃は2003年、地元神戸、六甲アイランド生まれの15歳。3歳からヴァイオリンを始め、逸見悠子、木田雅子、ジェラール・プーレ、マウロ・イウラートの各氏に師事した。中学3年だった昨年9月に渡欧。現在はウィーン国立音楽大学のギフテットコース(入学年齢に満たない優秀な演奏家のためのコース)でミヒャエル・フリッシェンシュラーガー氏に学んでいる。今春からは東京音楽大学付属高校に特別特待奨学生として在籍し、引き続きウィーンで研鑽を重ねる。第23回、24回ヨハネス・ブラームス国際コンクールで、最年少セミファイナリストとなり、審査員特別賞、ワディム・レーピン賞を受賞。第5回エミル・カミラロフヴァイオリンコンクールでは第1位、ほか多数のコンクールで優勝を果たしている。また、今年6月にはイタリア、パドヴァ音楽コンクールに飛び級で参加し、弦楽器部門で優勝したほか、全部門でのグランプリおよびヴィルトゥオーゾ賞を受賞する快挙を遂げている。ソリストとして、すでに国内外で活動を行っており、完成された技巧とスケールの大きな表現力により熱心なファンを獲得しつつある。
神戸灘ライオンズクラブ音楽賞の授賞式は、今年5月11日、神戸市中央区の生田会館で行われた。同賞始まって以来、最年少の受賞であり、10代での受賞もまた彼女が初めてとなる。神戸灘ライオンズクラブの下村隆会長(写真左)は「あなたの演奏でこれまでも、これからも、どれだけ多くの人々が音楽の魅力に触れ、生きる歓びに出会うことでしょう。神戸の地から世界へ、あなたのような音楽家を送り出せることは、われわれの大いなる誇りと名誉です」と称え表彰状を手渡した。席上、吉本はバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番よりアダージョ、パガニーニのカプリース第24番を披露。深い色合いを帯びた響きがリサイタルへの期待をつなぐとともに、さらなる飛躍を感じさせた。
(2018年9月 5日更新)