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現代音楽はもはや楽しんだもの勝ち!
いずみシンフォニエッタ大阪 第39回定期演奏会
「超絶のコンチェルト-めくるめく競演」

 いずみホールのレジデント・オーケストラにして関西ゆかりの凄腕演奏家集団、いずみシンフォニエッタ大阪。近・現代音楽の演奏を主なる使命とする彼らの第39回定期演奏会は、コンチェルト4作品を一挙演奏しようという、またしても大胆なプログラムとなった。題して「超絶のコンチェルト-めくるめく競演」である。指揮に迎えるのは2009年以来、2度目の登場となる下野竜也。この人の現代ものは聴き逃せない。

松本直祐樹180B.jpg まず3つのコンチェルトでソリストを務めるのが、いずみシンフォニエッタのメンバーであり日本を代表するソリストたち。上田希(クラリネット)、呉信一(トロンボーン)、古部賢一(オーボエ)の3人だ。前衛と伝統のはざまで激烈な生を生きた尹伊桑(ユン・イサン)のクラリネット協奏曲。2009年、その国際尹伊桑作曲賞で日本初のファイナリストとなった松本直祐樹(写真左)のトロンボーン協奏曲(委嘱新作)。『スターウォーズ』をはじめ、数々の映画音楽で名高いジョン・ウィリアムズのロマン溢れるオーボエ協奏曲。いずれ劣らぬコンチェルトがまさに弾き手に人を得て、一期一会の名演誕生の予感に満ちる。
 
 そしてただの歌には留まらない、人間の声とオーケストラのぶっとんだ競演に期待が高まるのがハインツ=カール・グルーバーの『フランケンシュタイン!!』。2012年に下野竜也が読売日本交響楽団で演奏(上演?)し、聴く者を笑いと興奮の渦に巻き込んだ現代音楽の傑作だ。徹底した無表情を指示されたオーケストラがおもちゃの楽器を奏でる中、フランケンシュタインからドラキュラ、バットマンやロビンまで登場する摩訶不思議な世界をバリトンの宮本益光が歌う、語る、演じる。マルチエンターテイナーのスキルは作曲者グルーバー直伝。下野マエストロも「この人しかいない!」と絶賛を贈る。
 
 「全部コンチェルトっていうプログラムがまず、いずみシンフォニエッタ大阪ならではですよね。それぞれの曲のキャラクターを感じていただけるだけでも楽しいと思います。『フランケンシュタイン!!』はもう理屈抜きで聴いてほしい作品。いずみホールをディズニーランドみたいなハッピーな空間にできたら」とマエストロ。多彩な才能とユニークな表現が炸裂するステージ。これはもう楽しんだもの勝ちなのである。
 

いずみシンフォニエッタ大阪・アーカイブプロジェクト:Youtubeページへ




(2017年6月 5日更新)


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上左【指揮】下野竜也(C)NaoyaYamaguch
上右(時計回りに)【クラリネット】上田希 【トロンボーン】呉信一
【オーボエ】古部賢一 (c)土居政則【バリトン】宮本益光
記者会見より。左から上田希、呉信一、古部賢一、宮本益光

いずみシンフォニエッタ大阪〈第39回定期演奏会〉
超絶のコンチェルト-めくるめく競演

●7月15日(土)16:00
いずみホール
一般-5000円(指定)
チケット発売中 Pコード 326-187
※15:15開場 15:30~ロビー・コンサート 15:45~プレトーク

【プログラム】
尹伊桑(ユン・イサン):クラリネット協奏曲
松本直祐樹:トロンボーン協奏曲(委嘱新作)
-関西若手作曲家委嘱プロジェクト 第6弾
ジョン・ウィリアムズ:オーボエ協奏曲
ハインツ=カール・グルーバー:フランケンシュタイン!!
〔室内合奏版〕

【問い合わせ】
いずみホールチケットセンター■06-6944-1188