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飾らない人柄から溢れ出る、卓越したピアノの響き
シンフォニー・ブランチコンサートVol.6
神戸出身の大器、崎谷明弘登場

 2月23日(火)、ザ・シンフォニーホールでは、ピアニスト、崎谷明弘を迎えシンフォニー・ブランチコンサートVol.6《ショパンと珠玉の名曲たち》を開催する。崎谷明弘は神戸市出身。これまで第59回ブゾーニ国際ピアノコンクール第3位、第56回ハエン賞国際ピアノコンクール第1位、併せてスペイン音楽賞と聴衆賞も受賞するなど高い評価を収めている。すでに国内外での演奏活動を行っているが、ザ・シンフォニーホールでのソロ・リサイタルはこれが初めてとなる。
 
 「ショパンの音楽は高い完成度がありつつも、とてもプライベートな音楽だと思います。だから自分の感情をどこに乗せていくかがとても難しい。『ノクターン』は、今回の僕の課題のひとつになりそうな気がします」。
そう言って崎谷明弘は屈託なく笑う。その表情がどこまでも自然体だ。真正面から取り組んできたのがベートーヴェン。楽譜を読みながら、自分がどこに気持ちを置いて弾けばよいか、わかるような気がするという。
 「どこまで行けるかはわからないけれど、とにかくベートーヴェンを弾くんだ、ということは自分にとって何よりもはっきりしている目標。でもそれは一生かけて行うことだから、これから30代にかけては、まず自分の引き出しを増やして、どんなプログラムであっても、お客様に芸術的な満足を感じてもらえるようなピアニストを目指したい」と語る。
 
 現在東京藝術大学大学院博士後期課程に在籍。名ピアニストであり、指揮者としても著名な迫昭嘉に師事する。
 「少しは上手くなっているはずなのに、先生との距離は遠のくように感じる。僕はまだまだ」と謙虚さを露わにする。だが2015年1月、松方ホールで彼のラフマニノフの協奏曲第3番を聴いた耳には、そればかりとは思えない。岩村力が指揮する日本センチュリー交響楽団との共演。力強い構成感と繊細さを秘めながら、大きなエネルギーが渦を巻くような熱気に満ちたラフマニノフだった。飾らない人柄からあふれ出る表情豊かなピアノの響き。崎谷明弘の真価を伝えるシンフォニー・ブランチコンサートが楽しみだ。
                      〔取材・文 逢坂聖也/ぴあ〕



(2016年1月 7日更新)


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シンフォニー・ブランチコンサート Vol.6
崎谷明弘 〈ショパンと珠玉の名曲たち〉

●2016年2月23日(火)11:00
ザ・シンフォニーホール

全席指定-2000円
チケット発売中 Pコード 276-394
※プレセミナー付プレミアムチケットは取り扱いなし。 

【プログラム】
ベートーヴェン:ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 0p.27-2『月光』
ショパン:ノクターン第1番・第2番・第3番 0p.9
リスト:ラ・カンパネラ
ドビュッシー:月の光
リスト:ドン・ジョバンニの回想

【ピアノ】崎谷明弘

【問い合わせ】
全日本ピアノ指導者協会■03-3944-1583


■崎谷明弘

1988年生まれ。西宮高校音楽科を経て、パリ国立高等音楽院に学ぶ。帰国後東京藝術大学大学院修士課程を首席卒業。同博士後期課程在籍。これまで渡辺純子、鳥居知行、C・ソアレス、荒木美佳、J・ルヴィエの各氏に、現在迫昭嘉に師事。演奏活動と並行して、ベートーヴェン・ソナタの全曲録音に取り組む。