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100年ぶりとなる再会!
分割された秘宝が過去最大規模で集結。

 36人の優れた和歌の詠み人「歌仙」を描いた鎌倉時代の名品《佐竹本三十六歌仙絵》。10月12日(土)より京都国立博物館で開催される特別展「流転 100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」にて、かつて二巻の絵巻物として伝わり一歌仙ずつ分割されていたこの作品が100年ぶりに集結する。
 
 「三十六歌仙」とは、歌人・藤原公任(ふじわらのきんとう、966~1041)の『三十六人撰』に選ばれた36人の歌詠み人のことを指す。この中には、柿本人麻呂や小野小町、在原業平など飛鳥時代から平安時代に活躍した歌人が含まれており、この三十六歌仙を題材に描かれた絵巻が《佐竹本三十六歌仙絵》。同作は、旧秋田藩主・佐竹侯爵家に伝わったことから「佐竹本」と呼ばれ、数ある三十六歌仙絵の中でも最高の名品として珍重されてきた。
 
 しかしながらその後売りに出された佐竹本は、その高価さゆえ単独での買い手がつかなかった。文化財保護の法整備も十分でない当時、海外流出の恐れさえあった中、作品は分割購入されることとなる。この分割売却は「絵巻切断」事件として当時の新聞でスキャンダラスに取り上げられ、分割された歌仙絵は各所有者のもとで秘蔵され、またその多くは持ち主を転々とすることになる。そんな流転のドラマを経て、過去最大の規模で作品が集結する。
 
 大正、昭和、平成の世を越え伝えられた秘宝中の秘宝《佐竹本三十六歌仙絵》の世界を、平安・鎌倉時代に花開いた王朝美術の名品とともに堪能できる貴重な機会だ。



流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美
発売中 Pコード:769-830
▼10月12日(土)~11月24日(日) 
京都国立博物館 平成知新館 
早割ペア券1200円(1名分) 
前売一般1400円 大学生1000円 高校生500円 
当日一般1600円 大学生1200円 高校生700円 
※9:30~18:00(金曜・土曜日~20:00)。最終入館は閉館の30分前まで。月曜休館(但し、10/14、11/4は開館、翌火曜日休館)。
※一部展示替えあり。中学生以下、障害者手帳等をご提示の方とその介護者1名は無料。大学生、高校生の方は学生証をご提示ください。
京都国立博物館
テレホンサービス 075-525-2473

(2019年7月23日更新)


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重要文化財 《佐竹本三十六歌仙絵 小大君》 鎌倉時代 13世紀、大和文華館蔵、後期(11/6~11/24)展示
重要文化財 《佐竹本三十六歌仙絵 坂上是則》 鎌倉時代 13世紀、文化庁蔵、通期展示
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