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ブリューゲルの最高傑作
「バベルの塔」が24年ぶりの来日!

 16世紀のフランドル絵画の巨匠、ピーテル・ブリューゲル1世。現存する油彩の真作が世界に40点ほどしかないと言われ、日本での公開が最も難しい画家の1人だ。なかでも、代表作のひとつとして名高い「バベルの塔」が24年ぶりに来日。ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展が、7月18日(火)より国立国際美術館にて開催される。
 
 ブリューゲルは、地平まで見渡すパノラマを背景に巨大な塔を画面一杯に配置、さらに当時の建築技法を正確に描写した驚異の細部など、それまでになかった壮大なスケールで塔を描いた。そこには米粒ほどの大きさで細かく描かれた人々の姿がおよそ1400人。レンガ屑の飛び散った様子や、塔内の人々や、作業員たちが休む飯場など、ブリューゲルが想像力をめぐらせて細部を描き込んだことが分かる。
 
 本展では、なぜこの傑作が生まれたのか、そしてブリューゲルがどのようにしてこの傑作を描いたのかなど多角的に「バベルの塔」を紐解く。また、彼に影響を与えた奇想の画家ヒエロニムス・ボスもあわせて紹介。世界に約25点と言われる希少な現存作品のうち貴重な油彩「放浪者(行商人)」と「聖クリストフォロス」の2点も初来日する。ボスの死後もその作品の人気は衰えることなく、16世紀半ばにはボスの画風を真似た版画や絵画が人気を博す「ボス・リバイバル」が巻き起こった。ブリューゲルもそのひとりとして、ボスのスタイルに倣ったモチーフで作品を残している。
 
 これら同時代の絵画や彫刻など約90点で、ブリューゲルと16世紀フランドル絵画の魅惑の世界を展覧する。



ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展
発売中 Pコード:768-276
▼7月18日(火)~10月15日(日) 
国立国際美術館 
前売一般1300円 大学生1000円 高校生500円 
当日一般1500円 大学生1200円 高校生600円 
グッズセット前売券A3000円 B1500円 
※10:00~17:00(金曜~19:00)。最終入場は閉館の30分前まで。月曜休館。ただし、9/18、10/9は開館。中学生以下、心身に障害のある方とその付添者1名は無料(証明できるものをご提示ください。)。本料金で同時開催のコレクション展もご覧いただけます。
国立国際美術館
06-6447-4680(代)

(2017年5月23日更新)


Check
ピーテル・ブリューゲル1世 「バベルの塔」 1568年頃 油彩、板 Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
ヨハネス・ウィーリクス 「ピーテル・ブリューゲル1世の肖像」(部分) 1600年出版 エングレーヴィング Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
ヒエロニムス・ボス 「放浪者(行商人)」 1500年頃 油彩、板 Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands
ヒエロニムス・ボスに基づく 「聖アントニウスの誘惑」 1540年頃 油彩、板 Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands