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映画のポスターを通して見る
東西ドイツのグラフィック

 第二次世界大戦の終結後、1990年に統一されるまで、政治的対立により東西に分断されたドイツ。その間に花開いたふたつのグラフィズムを、映画ポスターを通して展覧する「戦後ドイツの映画ポスター」が、4月19日(水)より京都国立近代美術館コレクション・ギャラリーにて開催。
 
 冷戦の最前線にあって映画界も別々の道を歩むことになったドイツ。西ドイツでは映画製作が息を吹き返すとともにアメリカや西欧の他の国々の映画が盛んに輸入され、東ドイツでは国営会社DEFAによって独自の社会主義的な映画文化が生まれる。こうした映画文化の分断は、映画のポスターにも及ぶこととなり、西ドイツでは、アート・フィルムを配給する会社が新世代のグラフィック・デザイナーを積極的に起用し、時に大胆なタイポグラフィに訴えた鮮烈なポスターが制作された。一方で東ドイツでは、DEFAの采配のもと、内省的な、しかし宣伝美術の枠に囚われない自在な表現を生み出していく。
 
 本展では、1950年代後半から1990年までに制作された85点(西ドイツ45点+東ドイツ40点)の映画ポスターを通じて、“鉄のカーテン”の両側で花開いたふたつのグラフィズムを紹介する。



戦後ドイツの映画ポスター
▼4月19日(水)~6月11日(日)
京都国立近代美術館コレクション・ギャラリー
一般430円 大学生130円 
※9:30~17:00。入館は閉館の30分前まで。月曜休。高校生以下、18歳未満および65歳以上の方は無料。心身に障がいのある方と付添者1名は無料(入館の際に証明できるものをご提示下さい)。本料金でコレクション展もご覧いただけます。
京都国立近代美術館
075-761-9900

(2017年3月 1日更新)


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