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世界10カ国以上から作品が集結!
日本初のクラーナハの大回顧展。

 北方ルネサンスを代表するドイツ人画家、ルカス・クラーナハの日本初の大回顧展が、1月28日(土)より国立国際美術館にて開催。
 
 ルカス・クラーナハは、ヴィッテンベルクの宮廷画家として名を馳せた、ドイツ・ルネサンスを代表する芸術家。官能的な女性の裸体表現で知られる一方で、マルティン・ルターにはじまる宗教改革にも深く関与し、同時代の著名人たちの肖像画を数多く描き残すなど、激動の宗教改革期ドイツ社会の記憶を精彩に浮かび上がらせてくれる存在だ。
 
 大型の工房を開設し絵画の大量生産を行うなど、先駆的なビジネス感覚を備えていた彼は、膨大な絵画制作の依頼を受注し、流行の主題をさまざまに変奏して描くことで、新たなマーケットの期待に応えてみせる。その成功は特に、彼が1510年頃に確立した宮廷的で流麗な様式に支えられていた。クラーナハは、共同制作者たちが容易に構図を複製し、また改変できるようにしたばかりでなく、蛇をモティーフとした印象深いサインによって、数多くの自作に、いわば商標を与えたのだ。アルプス以北のヨーロッパに裸体表現の発展をもたらした彼は、そのほかにも実に多彩なイメージ世界を新しく切り拓いてきた。さらに、彼が亡くなって以後は、同名の息子が工房を長きにわたって担い、父の造形言語を引きつづき世間に広めていった。
 
 日本初のクラーナハ展となる本展では、そうした画家の芸術の全貌を明らかにすると同時に、彼の死後、近現代におけるその影響にも迫ります。1517年に開始された宗教改革から、ちょうど500年を数える2017年に開催されるこの展覧会は、クラーナハの絵画が時を超えて放つ「誘惑」を体感する、またとない場となる。



クラーナハ展 -500年後の誘惑
発売中 Pコード:768-029
▼1月28日(土)~4月16日(日) 
国立国際美術館 
前売一般1400円 大学生1000円 高校生500円
当日一般1600円 大学生1200円 高校生600円
※10:00〜17:00。入場は閉館の30分前まで(金曜~19:00)。月曜休館(ただし、3月20日(月・祝)は開館し翌日休館。中学生以下、心身に障害のある方とその付添者1名無料(証明できるものをご提示願います)。※同時開催の「おとろえぬ、情熱走る筆。ピエール・アレシンスキー展」もご覧いただける、お得な共通チケット(個人・一般のみ1900円)を販売(1月28日(土)から4月9日(日)まで)。国立国際美術館の窓口でお買い求めください(当日券のみの販売)。
クラーナハ展 大阪事務局
06-4862-5777(平日10:00~17:00)

(2017年1月25日更新)


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ルカス・クラーナハ(父)《泉のニンフ》 1537年以降 ワシントン・ナショナル・ギャラリー © Courtesy National Gallery of Art,Washington
ルカス・クラーナハ(父) 《不釣り合いなカップル》 1530/40年頃 ウィーン美術史美術館 © KHM-Museumsverband
ルカス・クラーナハ(父) 《ヘラクレスとオンファレ》 1537年 バンベルク財団、トゥールーズ © bpk/ PMN - Grand Palais/ Mathieu Rabeau