日本とイタリアの国交樹立150周年を記念し、アカデミア美術館が所蔵する57の名画でヴェネツィア・ルネサンス絵画を一望する「日伊国交樹立150周年特別展 アカデミア美術館所蔵　ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」が、10月22日（土）より国立国際美術館にて開催される。

 

　14世紀から18世紀にかけてのヴェネツィア絵画を中心に、約2000点を数える充実したコレクションを有するアカデミア美術館所蔵品による、本邦初の展覧会。本展のテーマは、ルネサンス期のヴェネツィア絵画。ルネサンス発祥の地であるフィレンツェの画家たちが、明快なデッサンに基づき丁寧に筆を重ねる着彩、整然とした構図を身上としたのに対して、ヴェネツィアの画家たちは、自由奔放な筆致による豊かな色彩表現、大胆かつ劇的な構図を持ち味とし、感情や感覚に直接訴えかける絵画表現の可能性を切り開いてきた。

 

　本展では、ジョヴァンニ・ベッリーニからクリヴェッリ、カルパッチョ、ティツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼまで、名だたる巨匠たちの傑作が一挙来日。特に、ヴェネツィア盛期ルネサンス最大の巨匠、ティツィアーノが晩年に手がけた大作「受胎告知」（サン・サルヴァドール聖堂）が特別出品される点にも注目だ。。

 

　多くの名品が一堂に会することはもちろん、ヴェネツィア絵画の歴史のなかでルネサンス期に焦点を絞った展覧会は国内ではほとんど例がない。この貴重な機会をぜひ逃さぬよう。