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ボストン美術館の浮世絵コレクションより
初の大規模な国芳・国貞展が開催!

 国外日本美術コレクション世界一として知られるボストン美術館のなかでも、浮世絵コレクションは質、量ともに世界有数を誇るもの。そんな同館の14,000枚を超える国芳、国貞の浮世絵から厳選された名品をご紹介する「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」が、神戸市立博物館にて開催中だ。
 
 近年までほとんど一般公開されることがなく、まるで摺りたてのような鮮やかさを保っているこれらの作品は、一度貸し出されると美術館の規定により5年間は公開されなくなるため、大変貴重な機会となる。本展では幕末の歌川派の人気浮世絵師、国芳と国貞の兄弟弟子による名品の数々を同一テーマで比較展示することによって、彼らがいかにして創意工夫を凝らしてきたかを知ることができる。さらに、「髑髏彫物伊達男」が「スカル&タトゥー・クールガイ」、「今様江戸女子姿」が「エドガールズ・コレクション」とするなど、当時の最大の娯楽のひとつである歌舞伎の演目になぞらえて各章タイトルを構成し、現代的でポップなルビがふられているのも特徴だ。
 
 浮世絵は江戸の人々が求めた悦楽=「エンターテインメント」を凝縮したメディアであり、現代に置き換えるならば、雑誌やポスター、ブロマイドといえるもの。そこには物語世界で活躍するヒーローや、憧れの歌舞伎役者たちが描かれている。そして、国芳・国貞が描く世界観を、それぞれ「理想の男の姿」「女性が憧れ、夢見る世界」ととらえ「俺たちの国芳 わたしの国貞」とした本展は、現代にも通じるものであることを示している。もちろん、浮世絵師たちの工夫・趣向のひとつ「色彩表現」においても、多様な作品を堪能することができる。
 
 また、オフィシャル・サポーター&音声ナビゲーターには中村七之助が、イメージソングはB'zの松本孝弘が起用されるなど実に豪華。さらに、オリジナルグッズはもちろん、BEAMS×Sasquatchfabrix、TAKEO KIKUCHIなどのアパレルブランドから、京都のテキスタイルブランド「SOU・SOU」やコップのフチ子でお馴染みの「奇譚クラブ」に、スマホゲームの「パズドラ」まで、多彩なコラボレーション・グッズにも注目だ。
 



ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞
発売中 Pコード:767-534
▼開催中~8月28日(日) 
神戸市立博物館 
当日一般1500円 高校・大学生1100円 小・中学生600円
※9:30~17:30、土曜日は19:00閉館。最終入場は閉館30分前まで。月曜休館。ただし、7/18は開館し、7/19は閉館。翌日休館。障がい者手帳をお持ちの方は無料。神戸市および隣接6市1町、淡路3市、鳴門市、徳島市、篠山市の小中学生は、「のびのびパスポート」の提示により無料。
神戸市立博物館
078-391-0035

(2016年6月28日更新)


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歌川国貞「蛍狩当風俗」 三代目澤村田之助 万延元(1860)年  Museum of Fine Arts,Boston.William Sturgis Bigelow Collection,11.42145b  Photograph © Museum of Fine Arts,Boston
歌川国芳「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」 弘化2(1845)年頃  Museum of Fine Arts,Boston.William Sturgis Bigelow Collection, 11.28900  Photograph © Museum of Fine Arts, Boston
歌川国芳「相馬の古内裏に将門の姫君瀧夜叉妖術を以て味方を集むる大宅太郎光国妖怪を試さんと爰に来り竟に是を亡ぼす」 弘化元(1844)年頃  Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection, 11.30468-70  Photograph © Museum of Fine Arts, Boston
歌川国貞「見立邯鄲」 文政13/天保元(1830)年  Museum of Fine Arts, Boston. Gift of L. Aaron Lebowich, 53.505  Photograph © Museum of Fine Arts, Boston