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平成27年「関西元気文化圏賞」が決定
贈呈式・祝賀会の模様をリポート!

 文化・芸術・スポーツなど、さまざまな分野で活躍し、日本中に元気を与えた関西の人々や団体に贈られる「関西元気文化圏賞」。これは、2003年に河合隼雄文化庁長官(当時)の提唱した「関西から日本の社会を文化で元気にしよう」という呼びかけに応えて、関西の経済団体、企業、報道機関および行政機関等が参画・連携・協力して、「関西元気文化圏推進協議会」を立ち上げ関西の文化圏の活性化を推進しているものだ。その贈呈式・祝賀会が、1月21日、リーガロイヤルホテル大阪にて行われた。
 
 最も活躍し貢献した人・団体に贈られる大賞には、「姫路城」が選ばれた。世界遺産でもある国宝・姫路城は、2015年3月に総工事期間5年半に及んだ「平成の大修理」を完了。白漆喰で塗り直された天守は、約400年前の築城当時姿を再現し、日本名城にふさわしい姿を現した。蘇った「白鷺城」には国内外から多くの観光客が訪れ、2015年度の入城者数は、12月に日本城郭の過去最高記録222万人を突破し、日本の伝統文化や歴史について再発見・再認識する機会を与え、日本代表歴史遺産としてまた文化の発信という点からも、関西の魅力を国内外へ向けアピールするのに大い貢献したことが大きく評価された。
 
 また、特別賞には「高野山真言宗 総本山金剛峯寺」と「琳派400年記念祭委員会」が選ばれた。高野山真言宗 総本山金剛峯寺は、弘法大師空海が真言密教の根本(こんぽん)道場として高野山を開かれて1200年を迎えた2015年4月2日より歴史上初となる金堂秘仏「薬師如来」の御開帳など絢爛壮麗な法会絵巻と様々なイベントが繰り広げられ、世界的な旅行雑誌でも「2015年に訪れるべき世界20選」に日本で唯一選ばれるなど、高野山の持つ不変の魅力を国や宗教を超えて、内外に発信しただけでなく、関西の歴史文化の奥深さをあらためて再認識させた。琳派400年記念祭委員会は、本阿弥光悦が徳川家康から鷹峯の地を拝領して400年の節目となる2015年を「琳派400年記念」と位置付け、その魅力を発信する「琳派400年記念祭」をオール京都で推進した。イメージキャラクターやロゴを活用した積極的な広報活動のほか、ミラノ国際博覧会への出展や国際シンポジウムの開催などの活動だけでなく、現代アートとのコラボなど琳派の新たな魅力の創出にも挑戦した。これにより国内外の幅広い人々から注目され、同記念祭の盛り上げに大きく貢献するとともに関西文化の奥深さを改めて示した。
 
 そして、将来性が期待できる人・団体に贈られるニューパワー賞には、第153回芥川賞を受賞したお笑い芸人・又吉直樹、子どもから大人まで楽しめるアート作品を展示し新たなアートの魅力を開拓するクリエイティブ集団 チームラボが受賞。また、鳥取県の平井知事が「鳥取にはスタバはないけど、日本一のスナバがある」という得意の自虐ネタを展開、これを受けて鳥取駅前に開業した「すなば珈琲」、関西の芸術・文化を支援する組織で、文楽への寄附を行うなど、文化支援の推進事業が評価された文楽人形遣い・吉田玉男が選ばれた。
 
 これからも関西からの発信により、日本の社会・文化を活気付ける人々や動きを、ぴあ関西版WEBでも引き続き伝えていきます。



(2016年1月21日更新)


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平成27年「関西元気文化圏賞」受賞者

【大賞】
姫路城(姫路市)

【特別賞】
高野山真言宗 総本山金剛峯寺
琳派400年記念祭委員会

【ニューパワー賞】
又吉直樹(芸人)
チームラボ
すなば珈琲
吉田玉男(文楽人形遣い)