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仏画・洋画・漫画・日本画を描いた
小川千甕の縦横無尽な作品を回顧する

 小川千甕(おがわせんよう・1882〜1971)は、明治末期から昭和期までの長きにわたって、仏画師・洋画家・漫画家・日本画家として活躍した人物。その縦横無尽な活動を回顧する初の展覧会「小川千甕展 —縦横無尽に生きる ~彼は、仏画師・洋画家・漫画家・日本画家だった。」が、12月8日(火)より京都文化博物館にて開催。
 
 京都の書肆(しょし)「柳枝軒(りゅうしけん)」の家に生まれた千甕は、少年時代は仏画を描いていた。その後、浅井忠に洋画を学ぶ一方、新感覚の日本画も発表し始める。同じ頃、京都市立陶磁器試験場の絵付け技手となったことをきっかけに「千甕」(せんよう)の雅号を自ら名付けるが、俳画や挿絵の画家としては「ちかめ」の名でも親しまれていた。既に多岐に渡る作品を描いていた千甕だが、明治末、28歳で東京へ越し『ホトトギス』などに挿絵や漫画を発表して人気を博す。さらに1913年(大正2)には渡欧し、印象派の巨匠・ルノワールにも会っている。帰国後は日本美術院に出品し、本格的な日本画家として活躍。その後は、少年時代に憧れた富岡鉄斎を思わせるダイナミックな筆遣いの南画(文人画)で愛された。
 
 本展は、千甕の初期から晩年に至る仏画、洋画、漫画、日本画約140点とスケッチブック、工芸などの資料を一堂に展示し、その芸術を紹介する初めての回顧展。千甕の故郷である京都で開催される本展では、巡回先の福島、東京会場では展示されなかった新発見作品も特別展示される。



小川千甕展 —縦横無尽に生きる
~彼は、仏画師・洋画家・漫画家・日本画家だった。
▼12月8日(火)~2016年1月31日(日)※会期中展示替えあり
京都文化博物館
前売一般800円 大学生・高校生500円 中学・小学生300円  
当日一般1000円 大学生・高校生700円 中学・小学生400円  
※10:00~18:00(金曜は19:30まで。入室はそれぞれ30分前まで)。※上記料金で、総合展示と3階フィルムシアターもご覧いただけます。
京都文化博物館
075-222-0888

(2015年11月17日更新)


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「自画像」1969年
小川千甕「林中画人図屏風」1949年
《炬火乱舞》1930年 鞍馬寺所蔵